研究者の地位と権利を守るための全国的ネットワークをつくろう!

追手門学院大学

当法人は、学問の自由を擁護し、その担い手である大学教員の権利を守ることを目的とし事業を行います。
①大学教員を対象とした相談実施機関の設置運営
②学問の自由に関する調査
③前各号に附帯する一切の業務
相談例:学内でセクハラを受けているので、解決方法のアドバイスを受けたい。今、理事らが行っている行為が法的にパワハラかどうか教えてほしい。

 元学長不当配転事件
原告勝訴確定!

元学長ら2教授懲戒解雇事件 
 原告一審勝訴!
控訴審で原告「勝利和解」!

職員退職強要事件 
(「腐ったミカン研修」事件)

2012年7月26日不当配転 2013年3月29日提訴  
2015年11月18日大阪地裁判決(原告勝訴)
2016年3月1日被告控訴取り下げ(一審判決確定)

大阪地裁判決(抄) 
大阪地裁判決に対する原告声明
被告控訴取り下げに対する原告声明
■労働法律旬報No.1878:弁護士短信「追手門学院事件」
■労働法律旬報 No.1964:追手門学院 (配転) 事件

  

2015年10月25日懲戒解雇 2015年12月28日提訴。 2020年3月25日大阪地裁判決(原告勝訴)  
2021年3月24日大阪高裁で和解成立

懲戒解雇に対する声明
私大教連かんさいNo.115:追手門学院大学で何が起こっているか
大阪地裁判決(抄)
大阪地裁判決に対する原告声明
■大阪地裁判決新聞報道(朝日赤旗
■大阪地裁判決TV報道(NHKKTV
■ZAITEN2020年7月号:弁護士トップが専横する大学
■労働法律旬報 No.1964:追手門学院 (懲戒解雇) 事件
高裁和解について(2021年4月3日)
勝利的和解についての弁護団声明(2021年5月12日)
新聞報道(赤旗)

2016年8月22日~同26日「腐ったミカン研修」
2020年8月24日提訴 

提訴前のマスコミ報道と学院の対応(朝日新聞、週刊文春、私大教連かんさい等)
提訴にあたっての声明
第1回口頭弁論原告意見陳述
■提訴新聞報道(朝日毎日読売産經神戸赤旗長周
■提訴TV報道(羽鳥慎一モーニングショーMBSTVOABCKTVNHK
■FRIDAY DISITAL2020年8月27日:「拷問だった」職員らが明かす「人格否定研修」の中身
■ZAITEN2020年11月号:私大が利用する「パワハラ退職強要」コンサル

下関市立大学理事解任事件
 

飯塚靖先生の裁判闘争へのご支援のお願い(2021年9月15日)

札幌国際大学解雇事件 

大学の健全化を求めた言動を理由に懲戒解雇(2020年6月29日)
2020 03 31【NHK】札幌国際大 ・学長と理事長 対立・留学生 受け入れ めぐり対立
2020.07.09【NEWSWEEK日本版】「かくて私は教授を『クビ』になった」大月隆寛、地方大学の窮状を語る
「懲戒解雇」以後――嶋貫和男という「盾」 - king-biscuit WORKS
【ch桜北海道】中国人留学生大量受入問題、追及したら懲戒解雇に![R2/9/14]
【ch桜北海道】札幌国際大学に札幌入管の「指導」入る[R2/9/18]
【特別番組】札幌国際大学を不当解雇で提訴!大月隆寛元教授[R2/10/30]
【特別番組】不当「札幌国際大学懲戒解雇裁判」現状報告・霞ヶ関のお役所気質[R2/12/9]
【DHC】2020/12/16(水) 上念司×大高未貴×居島一平【虎ノ門ニュース】
2020.12.31 【 弁護士ドットコムニュース 地方私大はなぜ「留学生ばかり」になるのか? 「生き残り戦略」の難しい舵取り 大月隆寛
【特別番組】「人間と正義の為に」~札幌国際大学大月教授不当解雇問題~[R3/1/27]

羽衣国際大学解雇事件
 

■ネット署名 羽衣国際大学を解雇された女性講師を早期に復帰させよう!
■羽衣国際大学事件、女性講師を支援する会を結成

gazou永田学長再選を受けた緊急声明(2020年10月21日)

不正な選考を認めない。学長、副学長の責任を問う。

九州看護福祉大学懲戒事件

■九州看護福祉大学を正常化する会HP
■豊田保教授に対する懲戒処分について(2019年7月31日)

■「高木義紀(常務理事)、不正在職疑惑に対する説明責任果たさず」
(1)高木氏本人からは、不正在職疑惑に対する明確な回答はなされなかった
(2)むしろ、不正在職に関する質問を封じるように求めてきた
(3)さらに、そのような問いをする行為それ自体が、屈辱行為だと反論してきた

■「審査期日の通知及び意見陳述の催告書」に対する意見書(2019年6月5日)
■学園理事長宛「申込書」(2019年8月1日)
■裁判での和解について

中京大学不当懲戒解雇事件

羅教授を支援する会
■名古屋地裁判決(2020年10月26日)原告勝訴!

早稲田大学教員公募事件

■早稲田大学教員公募事件
■大学教員の真の公募制のために(2019年8月6日)

■早稲田大学教員公募・団交拒否事件第9回裁判(2021年3月11日東京地裁)

龍谷大学事件

京都地裁に提訴(2019年1月11日)

■龍谷大学経営学部李洙任先生を支援する全国連絡会」の呼びかけ文(2019年2月10日)
大学オンブズマン・学術シンポジウム、大学自治のあり方を考える―龍谷大学・李裁判の問いかけるもの

岡山短期大学不当配転事件

岡山地裁・判決(3月28日)勝訴
訴状 判決文
山口雪子さんを支える会
障害者差別を訴える山口雪子(IPNET-J顧問)准教授を応援するWeb

都留文科大学事件 

■労働組合役職者に対する所属学科からの不当な排除事件
  2018年3月26日東京地裁に提訴(3人)
1.異を唱えた専任教員3名を所属学科から不当に排除 (三多摩法律事務所)
2.組合理由に排除は不当 都留文科大学教授ら提訴 (日本共産党山梨県委員会)

■根拠のないパワハラを理由とした授業・ゼミ担当外し事件
  2018年2月1日東京地裁に提訴 (1名)

■東京地裁無実確定後も授業を外し研究室などへの立ち入りを妨害する事件
 2018年7月4日東京地裁に提訴(1名)

■ 労働組合に所属の教員6名に対して違法な退職金減額事件
 東京地裁(2015年6月13日)二審高裁高裁判決(2015年10月28日),最高裁で大学側敗訴(2016年6月)

■上と同様の事件で,別の6人による提訴(不当に退職金を減額した事件)
  甲府地裁判決(2018年1月18日)約1250万円の支払い命令

この大学、かなり異常! 
80人が所属するこの大学で,2年間に11名が不法な扱いで大学を提訴。

■都留文科大学における執行部による大学私物化とその背景(法と民主主義 2017/6 No.519)

明治学院大学解雇事件

速報 東京地裁・判決(2018年6月28日)勝訴!

■学問の自由と信教の自由を弁(わきま)えない大学
■授業を無断録音し教授を解雇した明治学院大学の犯罪
■明治学院、「いじめ対策せず」元高校女生徒に続き―大学でも「盗聴」に抗議する教授を懲戒解雇し提訴されていた
明治学院大学、授業盗聴・教科書検閲・理事会乗っ取り いま大学で何が起きているのか?

「東京新聞」(2017.1.7), (2018.1.4), 日刊ゲンダイ』(2018.1.4), 弁護士ドットコム

明治学院大学、授業無断録音に抗議した教授の解雇は「無効」判決(東京地裁)

『大学における〈学問・教育・表現の自由〉を問う』(法律文化社、2018年)を刊行
 ∟●貴方は「明治学院大学事件」をご存じだろうか?――学問の自由のために!

実況中継「明治学院大学事件」(『情況』2019年冬号)
非常勤講師をクビにする方法(首都圏大学非常勤講師組合『控室』第95号(2019年4月1日))
本で取り上げられる。小川仁志『公共性主義とは何か――〈である〉哲学から〈する〉哲学へ』(教育評論社、2019年6月)

■「学問の自由」シリーズの第2弾が発行
寄川条路編『大学の危機と学問の自由』法律文化社、2019年

「明治学院大学事件」が小説になった!「日本の大学の病弊を象徴する大事件」が文庫で登場!
明治学院大学事件、大学が盗聴を謝罪し和解案を提出
明治学院大学事件、文庫になって登場(2019年11月1日)

明治学院大学事件、2019年11月 東京高裁において、和解が成立!
【明治学院大学事件】が「科学者の権利と学問・思想の自由を守る闘い」として紹介されました。
大学当局が授業を盗聴していた【明治学院大学事件】が「判例集」に収録される。
もう一つの明治学院大学事件
ブックレット「学問の自由」シリーズ第3弾が出ました

ウィキペディアに「明治学院大学事件」が掲載(2020/8/23)
明治学院大学事件、日本倫理学会で取りあげられる!(2020年09月20日)
明治学院大学事件と日本学術会議問題、社会批評研究会で取り上げられる!(2020年12月19日)
シリーズ「学問の自由」第4弾『表現の自由と学問の自由――日本学術会議問題の背景』が出ました。
「学問の自由」シリーズ第5弾『実録・明治学院大学〈授業盗聴〉事件』が出ました。
寄川条路編『実録・明治学院大学〈授業盗聴〉事件――盗聴される授業、検閲される教科書』(社会評論社、2021年8月)

名古屋芸術大学解雇事件

■2017年10月25日に教職員組合の委員長・副委員長の教授を不当懲戒解雇

■中河・小西両教授を支援する会HP
■新聞記事

宮崎大学不当解雇事件、最高裁で勝訴 

宮崎大 パワハラまで捏造 最高裁が異例の対応

■『現代ビジネス』(2017年3月28日号)「パワハラを捏造され、解雇通告を受けた教授の告白 」
■『週刊金曜日』(2017年3月31日号)「宮崎大ハラスメント訴訟、「無実」確定も現職戻れず」

■早野慎吾氏「宮崎大学パワハラ捏造事件について」
■大学が裸体と主張した卒論写真一覧

■都留文科大の解雇事件、解雇無効
■宮崎大の解雇事件 最高裁決定・大学側敗訴確定

宮崎大学学長宛公開質問状(2017年6月15日) 

都留文科大は、直ちに原職復帰させよ!

広島大学原爆放射線医科学研究所

パワハラ訴訟 新聞記事1 新聞記事2 新聞記事3
これはひどい!
不当なパワハラを受けた原告教員に対して,提訴の報復として再任を拒否(3月末で解雇)

[週刊金曜日に連載]
■広島大学で“大人のいじめ”1──業績水増し告発の准教授が“クビ”へ
■広島大学で“大人のいじめ”2──対応しない大学当局

学校法人梅光学院

■「梅光の未来を考える会」署名活動
「梅光学院に対する現経営陣の運営方針に反対し,理事長退任を強く求めます」

「梅光の未来を考える会」 新聞記事1 新聞記事2 新聞記事3 新聞記事4

同志社大学浅野教授定年延長拒否事件

京都地裁・不当判決(3月1日)

同大の教授ポスト剥奪を合法化した不当判決、“ヒラメ”裁判官・堀内照美裁判長の蛮行

■判決に怒りの声―支援者の傍聴・判決文の感想
■京都地裁判決のP18~23「当裁判所の判断」

浅野教授定年延長拒否事件の概要

同志社大学が浅野教授を「追放」-「私怨」による定年延長妨害を容認した大学当局
(『進歩と改革』2014年4月号)
『現代ビジネス』(2017年3月21日号)「同志社大学の名物教授が「突然の退職」を通告されるまで 」

浅野教授を支援する会 人権と報道・連絡会

岡山大学 解雇事件

今、岡山大学で何が起きているのか? 
研究不正を告発した教授らを岡山大学が解雇処分に
warblerの日記
岡山大学による報告「研究活動に係る不正行為に関する調査結果について」に関する意見

四国大学事件

■学校法人四国大学は徳島地裁の判決に従うとともに、女性准教授に謝罪せよ (2017年12月20日)

過去記事(労災・損害賠償訴訟 新聞記事1 記事2 記事3  大学オンブズマン声明

弘前学院大学 不当解雇事件

■原告教員、青森地裁弘前支部に提訴(2015年12月28日)

 

(2017年12月18日現在)

名古屋芸術大学不当解雇事件  2017年10月25日に教職員組合の委員長・副委員長の教授を不当懲戒解雇 中河・小西両教授を支援する会HP 
常葉大短大部不当解雇事件・控訴裁判  2017年7月13日東京高裁判決 祝 勝訴! 声明 
岡山短期大学不当配転事件・本訴裁判  2017年3月28日岡山地裁判決 祝 勝訴! 記事 訴状 
宮崎大学不当処分事件  2016年10月28日最高裁判決 祝 勝訴! 記事 
京都産業大学昇任拒否雇止め事件  2016年9月27日京都地裁不当判決! 記事
名古屋女子大組合副委員長不当解雇事件  2016年6月17日最高裁、上告を棄却 祝!原告勝訴   
 記事 鶴舞総合法律事務所  「AERA」2013年7月8日号  TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」2013年7月23日
四国大学労災損害賠償請求事件  原告教員が徳島地裁に提訴中
弘前学院大学不当解雇事件  原告教員が青森地裁に提訴(2015年12月28日)  
追手門学院大学不当配転事件  2016年3月1日学園側控訴取下 落合正行前学長の勝訴確定! 祝! 記事 
常葉大短大部不当解雇事件   2016年1月25日静岡地裁仮処分意義申立決定 祝! 勝訴!  地裁決定全文 
追手門学院大学不当解雇事件  2015年10月25日懲戒解雇処分 懲戒解雇に対する声明 原告・訴状(2015年12月28日)
吉備国際大学不当労働行為事件 2015年7月23日岡山地労委命令! 祝!勝訴 地労委命令書  
聖トマス大学解雇事件 2015年7月21日 神戸地裁で和解  
常葉大短大部不当解雇事件   2015年7月3日静岡地裁仮処分決定 祝! 勝訴!  報道 
九州産業大学教授降格処分事件   2015年3月18日福岡地裁に提訴   
野中教授「名誉毀損」不当提訴事件   2014年11月12日東京高裁   祝! 勝訴!   報道 判決文
名古屋女子大組合委員長不当解雇事件 名古屋地裁   祝! 勝訴!  新聞報道 
愛媛大学アカハラ等人権侵害事件 教官の違法行為と大学の責任を問う! 支援する会 訴状
専修大学職員解雇事件 東京地裁判決 新聞記事 
鈴鹿医療大学不当配転事件 理事会・名古屋高裁に控訴 鶴舞総合法律事務所 
岡山商科大不当労働行為事件 岡山県労委命令 2013年4月11日中労委再審申立
日本社会事業大学未払賃金請求訴訟 東京地裁2012年6月28日提訴  
東京女学館大学不当労働行為事件 東京地裁2012年12月14日提訴 募集停止問題  
東京国際大学不当労働行為事件 2012年2月27日都労委に救済申立  
大阪産業大学不当労働行為事件 2012年7月9日大阪府労委に救済申立  

北海道関係の訴訟一覧(2017年4月09日現在)

千歳科学技術大学不当解雇事件 最高裁・不当判決(2017年3月30日) 記事 
札幌大学未払い賃金請求訴訟 札幌地裁判決(2017年3月30日)祝 勝訴! 新聞記事 
酪農学園大学前常務理事の損害賠償等請求事件 最高裁上告棄却(2016年9月11日)祝 勝訴!  記事 
酪農学園大学前常務理事の損害賠償等請求事件 札幌高裁判決(2016年3月11日)祝 逆転勝訴!  記事 
酪農学園大学長解任無効確認訴訟 札幌地裁に提訴(2016年1月8日) 訴状
専修大学道短大前学長諭旨免職事件 札幌地裁不当判決(2015年12月18日 新聞記事 
専修大学道短大副学長不当解雇事件 札幌地裁不当判決(2015年9月18日) 声明文 組合HP 
札幌医科大学退職強要・バワハラ訴訟 札幌高裁・不当判決(2015年6月2日) 
千歳科学技術大学不当解雇事件 札幌地裁・不当判決(2015年5月28日) 記事 
酪農学園大学前常務理事の現学長を含む6教員に対する訴訟 札幌地裁・不当判決(2015年5月11日)  財界さっぽろ2015年5月号記事
北海道文教大学雇止無効訴訟 札幌地裁判決(2015年5月8日)元2教授の請求棄却 新聞記事 
専修大道短大不当整理解雇事件 札幌高裁・不当判決(2015年4月24日) 組合HP  声明 
天使大学懲戒処分無効確認訴訟 札幌地裁(2014年12月12日)   祝! 勝訴!  
札幌大学不当労働行為事件 2014年10月28日道労委命令!   祝! 勝訴!   道労委命令(全文)  
天使大学不当労働行為事件 2014年9月3日中労委命令!  祝! 勝訴!   中労委命令道労委命令 
室蘭工業大学不当労働行為事件 道労委へ提訴(2014年7月)
北海道教育大学旭川校不当解雇事件 最高裁(2014年2月20日)  祝! 勝訴! 新聞記事  
北海道教育大学学長選挙無効確認訴訟 札幌高裁・不当判決(2014年2月21日) 原告団・弁護団、抗議声明 
北海道大学非正規職員雇止無効訴訟 札幌高裁・不当判決(2014年2月20日) 上告!
専修大道短大不当整理解雇事件 札幌地裁・不当判決(2013年12月2日) 組合HP  声明文
専修大学道短大前学長諭旨免職事件 2013年5月24日札幌地裁へ提訴! 新聞記事 
東京理科大長万部キャンパス・職員懲戒処分事件 

[決着済訴訟一覧]
名古屋女子大組合副委員長不当解雇事件  2016年6月17日最高裁、上告を棄却 祝!原告勝訴   
 記事 鶴舞総合法律事務所  「AERA」2013年7月8日号  TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」2013年7月23日
富山大学懲戒解雇事件 富山地裁で和解(2016年11月29日)  原告・支援する会のコメント  「シュレッダーから甦った書類ー富山大学懲戒解雇事件を考える」
北陸大学不当解雇事件 全面勝訴で和解  記事 
長崎県立大学懲戒処分事件 最高裁 勝訴確定 New 事件を考える会HP 
関西外語大昇給差別訴訟控訴審 最高裁判所が不当判決 組合ニュース 
金沢大出勤停止処分無効確認等請求事件 勝訴確定!大学側控訴断念 原告ブログ 
■東和大解雇事件 解雇撤回で和解 福岡地裁 記事 過去経緯1過去経緯2
■名古屋女子大組合員不当解雇事件 2009年6月に決着 自由法曹団通信1306号
■大阪工大解雇事件 解雇撤回 逆転勝訴 記事 過去経緯
■大阪芸術大不当労働行為事件 大阪地裁 勝利判決 記事  学園側が大阪高裁に控訴
■鹿国大不当解雇事件 最高裁・上告を棄却 三教授勝訴 記事 
■湘南工科大不当解雇事件 最高裁が上告棄却 勝訴確定! 譴責処分も撤回 記事
■APU常勤講師解雇事件 最高裁「特別抗告棄却」 記事 
■APU専任講師解雇事件 京都地裁が解雇権濫用を断定
■京都大学任期制再任拒否事件 最高裁が上告棄却  記事
全国大学の非正規雇止無効訴訟一覧
(2013年11月29日現在)

名城大学・金城学院大学非常勤講師裁判 原告の訴え
京都精華大学ユニオン
■京都産業大学 昇任拒否による雇止め,2013年3月28日京都地裁へ提訴 新聞記事
■九州共立大学 教授雇止め 2012年7月10日 福岡地裁へ提訴
■九州女子短期大学 講師雇止め 2012年11月6日 福岡地裁へ本訴提訴 新聞記事

首都圏大学非常勤講師組合、早稲田大学に対する告発状

 

2022年04月28日

ついに市職員が教授に就任 教員大量流出の下関市立大学 3年で半数が去る異常

長周新聞(2022年4月15日)
 ∟●ついに市職員が教授に就任 教員大量流出の下関市立大学 3年で半数が去る異常

 全国の大学関係者のなかで、ここ数年は「日本で一番崩壊している大学」と評されるようになっている下関市立大学では、市長や政治家、市幹部職員OBの介入による恣意的な人事や独裁的な大学運営に愛想を尽かせて、毎年のように教員が大量流出してきた。今年3月末にも同大学を支えてきたベテランたちを含む教員8人が去り、この3年間で合わせて25人(定年退職者を含む)がやめ、その数は50数人の教員集団の半数にものぼっている。「大学間競争にうち勝つための大学改革が必要だ。そのために“カレッジ(単科大学)からユニバーシティ(総合大学)に持って行きたい」といって、人事も教育内容も理事会で決定できるように定款を変更し、教員らがもの言えぬ体制をつくった結果、わずか3年で教員の半数が逃散していく事態となっている。本紙ではくり返し市立大学の実情について伝えてきたが、新年度の人事を巡ってまたまた物議を醸す事態が起こっていることから、その実態を記者たちで描いてみた。

 ここ数年は教員が次々と他大学に転出していく流れに歯止めがかからず、今年も3月末で8人(うち2人は定年退職)の教員がやめた。一部の定年退職者を除いて多くの教員が大学運営に嫌気がさして、逃げるように次の勤務先へ転出している。教員に対する恫喝や処分がくり返され、「もうやってらんない…」というのが本音だろう。「今のご時世に次の勤務先がすぐに決まるのは、市大には優秀な教員が多かったという証左だ」という声もあるが、多くが前途ある比較的若い教員か、長年、市立大学で研究と教育に従事してきたベテラン教員だ。屋台骨を支えてきたといっても過言でない教員も含まれている。

 一方で新規採用者は10人と発表された。うち4人は数学やデータサイエンス、経済学を専門とする教員で、山口大学大学院や帝京大学、防衛省海上自衛隊小月教育航空隊などから赴任した。そして残り六人が一年契約の「特命教授」「特別招聘教授」だ。驚くのは3月末まで事務局長で副学長も兼務していた砂原雅夫氏(市役所OB)が公共マネジメント学科の特命教授となっていることだ。また3月まで学長だった川波洋一氏が、学長ポストを追われて姿を消すのかと思いきや、大学院の特別招聘教授となった。お役御免と思われたところ、しっかりと下関市立大学のなかにポストを得ている。

 その他、九州大学の年配の関係者が3人と、クジラ研究者の市役所職員が早期退職して特命教授となっている。砂原と合わせると市役所職員が2人も大学教員デビューを果たしたことになる。これには、いったい何を学生たちに教えるというのだろうか? と市役所内部でも大半の人が疑問視している状態だ。「砂原さんは退職後も何年も年収1000万円以上の事務局長ポストにしがみついてきて、今度は特命教授として給料をもらうなんてずるい」という市職員だっている。「砂原教授」という響きにみんなが「はぁ?」と反応している。

 3月末で市大を去った教員のうち3人は周南公立大学(旧徳山大学)へと移っていった。周南公立大学は、この4月から周南市が設置者となり公立大学へと移行した。元々が私立の徳山大学だ。周南公立大学は、学費の値下げなど「公立ブランド」で、昨年は志願者が1・04倍だったものが、今年は11倍の13・47倍となった。大学が大きく変わった場合、初年度は「ご祝儀入学」があるとはよくいわれるものの、県内に市が設置した公立大学が2校となったことで大学間競争も激しくなると見られている。3人の転出は、まるで人材が引っこ抜かれたような光景にも見える。

 下関市立大学の2022年度の新体制を見てみると、理事長として市幹部職員OBの山村重彰氏(江島市長時代の副市長)、学長(副理事長)が韓昌完氏(前田市長が2019年に規程などを飛びこえて採用)、副学長が教授の杉浦勝章氏、そして事務局長が吉鹿雅彦氏(元市役所総務部長)となった。大きな変化は、韓氏が副学長から学長になり、川波氏が大学院に招聘教授として引き続き在籍することと、事務局長だった砂原氏が公共マネジメント学科の特命教授となったことだ。

 砂原氏は2016年3月に市役所を退職し、1年間は「天下り待機室」と呼ばれた退職OBたちの特別室にいた。2017年4月から下関市立大学の事務局長となり、2020年度からは新たに設けられた副学長ポストを兼務してきた。下関市立大学の事務局長ポストといえば、役所の天下りポストとしては水道局長などと並んで厚遇ポストになるわけだが、そこで5年間収入が保証されてきた関係だ。今後は「特命教授」として残るようで、年俸制の1年契約の教員で、年収約600万円といわれている。他の市退職者たちの嘱託としての給料に比べると、はるかに恵まれているといえる。

 昨年7月、韓昌完(ハン・チャンワン)氏が次期学長に選任されることが明らかになったさい、市役所界隈では「砂原事務局長が次期理事長ポストを狙っているのではないか」と話題になっていた。前田市長及び安倍派の面々が崇め奉るように連れてきた教授の採用をやってのけ、就任早々に理事に就任させ、副学長ポストをはじめとした権限を集中させ、定款変更については議会の承認をとり付けるために貢献したのが砂原氏で、市立大学改革の最大の功労者(執行部から見た)は「砂原以外にいない」からだ。

 ところが今年1月末に山口県労働委員会が、大学が設置した理事会規程など3つの規程について、大学の教員組合とのあいだでの「不当労働行為」と認定し、法人側に対して組合との団体交渉を誠実におこなうことなどを求めた。この3年間、「大学の自治」などあってないような恣意的人事などが公然とおこなわれてきたが、第三者の行政機関である労働委員会が、大学法人側を問題視する認定を下した。これは大学執行部側にとって「誤算」だったのかも知れない。

 砂原氏が事務局長や副学長をやめたのも、今回の労働委員会の認定に対する「詰め腹を切らされた」という見方もある。大学の関係者は「この2、3年で経験のある優秀な教員が、他大学に引っぱられて活躍されている。教員を次々やめさせたあげくに市役所OBの自分が教授になるとはめちゃくちゃだ。前田市長は“総合大学化”を公約に掲げてきたが、教員がいなくなっている実態を知っているのだろうか」と首を傾げていた。教員がいなくなるなら、自分たち(市職員)が教授になってしまえ! をやっているようにも見えて、この先、本当に下関市立大学は大丈夫なのか? と思われている。

公募審査も会議もなし 強まるトップダウン

 「学問の自由」「大学の自治」といわれるが、それは公平で客観的な人事方法にあらわれてきた。学長の判断で人事が決まること自体、学術的世界の常識とかけ離れているが、規程変更でそれさえも可能になった。また月に一度、定期的に開かれていた教授会も昨年度からまったく開かれなくなり、カリキュラムなど教育内容を論議する場に教員が関われないシステムがつくられており、大学内の情報が共有されない。これが大学関係者たちの認識形成を非常に困難にしている。

 また大学で教員採用するさいは公募が基本で、その人物の経歴や論文などについて教授会で審査し、意見聴取をするのが本来であればあたりまえだ。ところが市立大学の場合は、4月に入っても、新たに採用された人物が、どんな研究や業績を残してきたのか教員たちは何も知らない。通常、大学でカリキュラムがかわる場合は、学科会議や教務委員会で検討され教授会で報告されるが、市立大学では担当教員に対して昨年夏ごろに事後報告されただけだ。まるで教員はコマ扱いみたいになっている。トップダウンで物事が決められるように定款変更や規程変更がやられてきた結果、命令する側と命令されるコマみたいな関係となり、教員たちの創造性や能動性を発揮して文殊の知恵で大学を作り上げていくという風土が失われてしまった。定款変更や規程変更がもたらした権力一極集中の結果、必然的にそのようになっている。

 全国の大学関係者に下関市立大学の現状について意見を求めてみると、「文科省でさえ“大学の三つのポリシー”といって、“ディプロマ・ポリシー”“カリキュラム・ポリシー”“アドミッション・ポリシー”の三つの方針を明確にして大学運営をおこなえといっている。大学の方向性について教員はじめ全体で共有して進むということで、ある意味大学としてあたりまえのことだ。“大学の自治”の根底をなすものだ。市立大学の話を聞くと、“大学の自治”以前の問題であり、もう大学ではない」という意見もあった。

 そうしたなかで下関市は新学部設置に向けて予算を発表した。「データサイエンス学部」(2024年度設置)、「看護学部」(2025年度設置)のデータサイエンス棟建設経費と看護棟建設経費として、単年度で1億6920万円を計上しており、校舎建設に係る調査や設計業務委託などに予算を充てるとしている。2023、2024年度に本格的な建設が始まる予定だ。

 しかし、果たして前田晋太郎の願望通りに総合大学化とやらは動くのかだ。先ほどから指摘しているように、これまで市立大学を支えてきた教員が次々と流出するなかで、十分な教員の補充はなされていない。ポスドク問題も深刻なご時世なのに、あの小さな大学から3年で半数の教員が逃げていくというのは異常極まりない事態だ。はっきりいって、経済の単科大学としても大丈夫なのか? と心配されている有り様だ。特命教授はゼミは担当しないため、一人の教員が担当するゼミ定員がさらに増えると見られる。この2年間はコロナ禍でオンライン授業であったため、教員不足の実態は明るみになっていないが、対面授業が完全に再開されたときにどうなるのか、全体像が見えないなかで教員も心配している。

 これまで教員が足りない場合、退職教員にも幾つかコマを持ってもらったりもしていたが、この数年で退職した教員のなかには、すべての関係を断ち切って完全退職する人も少なくない。「もう関わりたくない」という感情があるのだろう。困っている大学を支えてやろうという気持ちにすらならないというのは考えさせられるものがある。ゼミについていえば、これまでも他大学に比べて下関市立大学の教員が受け持つ学生数は多い(教員数がそもそも少ないため)のが特徴だったが、こんなにやめていく教員が多くては、学生たちも卒業までに継続した学びができないことも心配されている。ただでさえ教員が少ないのに、そんな大学を支えてきた教員がさらに去って行き、苦肉の策で「特命教授」なる者をたくさん雇っているようなのだ。しまいには市退職者のただの公務員が「教授」を拝命する事態にまで行き着いている。それで果たして学問レベルが担保されるのかは疑問だ。

 総合大学化は前田晋太郎の公約で、目下、その開設を目指して市役所としては力を入れている。この春も市立大学の事務局に3人の職員が本庁から配置され、もともと同大学事務についてもベテラン組というから、あまりの崩壊っぷりに体制立て直しの力も加わっているのかも知れない。新しく事務局長ポストについた吉鹿氏(元市総務部長)については、「火中の栗を拾うようなもの…。よく引き受けたよな」と役所内でも驚きの声があったり、「今井さん(吉鹿氏の前の総務部長)なら蹴っているだろうな」とか反応はさまざまだ。この間、山村理事長と砂原事務局長との不和が生じていたり、それこそ教員の大量逃散が起きていたりするなかで、経済の単科大学どころか総合大学化を進めるというのだから大変な役回りであることは疑いない。同大学の運営について役所側で所管だった総務部長の新事務局長就任で、事態はどうなっていくのかは注目されている。

 ただ総合大学化といっても、現状ではデータサイエンス学部と看護学部くらいなわけだが、この教員確保が大きな難関のようだ。データサイエンスはいま持て囃されている分野で、全国的にも研究者の引っ張り合いがすごいという。年収3000万円くらい支払わないと来ないのではないか? という指摘もあるほどだ。福岡の大学ではベネッセの通信教育でデータサイエンス部門を補っている例もある。そのなかで下関市立大学にわざわざ優秀な教授が来てくれるのか? だ。また、来てくれたとして下関市立大学の悪弊というか、経営側の恫喝や制裁体質に付き合ってくれるというのだろうか? という疑問もある。

 総合大学化を否定するつもりなどないが、いずれにしてもまずは大学運営の体質を変えることが先なのではないか。現状でも3年で半数の教員がやめていくほど荒れているのに、規模をでかくして果たして管理しきれるのかだ。それよりも、大学として安定した状態をとり戻す事の方が課題として急がれるように思う。その桎梏になっているのは市長や役所OB介在によるトップダウン型の運営であり、教員をことのほか抑え込んでいる状態だろう。大学運営の問題点について異なる意見をのべたりすると裁判に訴えられたり、市議会議員に実態を訴えたりすると情報漏洩といって懲戒処分を受けたり、幾人もの教員が経験してきた。嫌気がさして三行半を突きつける気持ちもわかる。こうした現状や体質そのままに規模拡大といっても、それは無理があるというのが客観的に見た姿だろう。

 教員が足りないなら市役所退職者が「教授」をやってしまえ、というような大学に果たして行きたいと思うだろうか。というか、市退職者の天下りポストを年収1000万円ごえの理事長や事務局長だけでなく、ちゃっかり「特命教授」にまで広げたわけで、どれだけ厚かましいのだろうかと思う。「それはおこがましいので引き受けられない」と断るのが普通だろうが、一線をこえているように思えてならない。およそ学術探究とは真反対の世界がそこにはある。大学をいったいなんだと思っているのかだ。

 下関市立大学は江島が市長だった頃も、中尾が市長だった頃も市長界隈の私物化がいつも問題視されてきたが、前田晋太郎が市長になったもとで、とりわけ恣意的な教員採用がやられて以後に混乱に拍車がかかっているように思う。この3年で半数の教員がやめていったのも、引き金はそこだった。現状の混乱の責任の一端は前田晋太郎にある。

 歴史的にも「変な教員がいる」「教員がけしからん」といって散々教員叩きをやってきたが、終いには役所退職者自身が教員になってしまうという笑えない事態であろう。それこそ世間的には「変な教員がいる」になってもおかしくないだけに心配している。一般的にはどうして市職員だった人間が教授なの?という素朴な疑問は生じるわけで、下関市民に対しても丁寧な説明が必要であろう。六月議会あたりで本池涼子の一般質問としてとりあげてもよいかもしれない。どう教授としてふさわしいと認識しているのか、学術的にどのような実績があるというのか、大学としての公式見解を聞いてみたいものだ。

 勤労青年の学びの場として開設された下関市立大学だが、昔のような教員たちの結束や熱気が影を潜め、物言えば唇寒しで元気を失っているのが一番の心配点だ。大学に王様と奴隷みたいな主従関係が持ち込まれているような光景で、支えていたみんなが逃げていく。「大学改革」なるものも足がからまってしまい、全国的にも悪い意味で注目される大学になってしまった。崩壊した状況を立て直すためにすべきは、まず教員と経営側の信頼関係を築くことだろうが、理事会がなんでもかんでも独善的に決めていく体制を改めることだろう。現場の教員の創意性ややる気に依拠しなければ展望はないのではないか。市議会が可決した定款変更を機に今日の混乱がもたらされているわけで、是正しなければいつまでも落ち着きなどとり戻せないように思う。


2022年04月09日

理化学研究所は約600人の研究系職員の雇止めをやめてください!

■理研非正規雇用問題解決ネットワーク
 ∟●進捗状況のご報告と更なるご支援のお願い

2022年4月8日

進捗状況のご報告と更なるご支援のお願い

キャンペーンの進捗状況

ご賛同者の皆さま

3月7日、理化学研究所 松本 紘理事長宛てに、皆さまの署名(約20,000筆)と紙での署名(約10,000筆)をもって、以下の要請を致しました。
 1.2023年3月末の約600人の研究系職員の雇止めの撤回
 2.無期転換ルールの適用を意図的に避けるための雇用上限の撤廃

しかしながら、3月23日付け松本理事長からの回答は、要請には全く応じないというものでした。

そこで、3月25日午前に、末松信介文部科学大臣、後藤茂之厚生労働大臣に、理化学研究所に対して、
 1.約600人の研究系職員の雇止めの撤回、
 2.労働契約法の趣旨に則って雇用上限を撤廃すること
を求めるよう要請しました。

さらに、3月25日午後、上記の内容について記者会見を行い、このような雇止めが理化学研究所の研究開発力の低下を招き、日本の研究力低下に拍車をかけることになることを訴えました。
記者会見以後、多くの報道機関がこの問題を取り上げております。

このような状況下で、4月1日に、五神 真 氏が理化学研究所の新理事長に就任致しました。我々理研ネットでは3月7日以降に寄せられた署名を添え、4月11日に再度、五神理事長に対して雇止めの撤回を要請致します。

理化学研究所の研究開発力を低下させる約600人の研究系職員の雇止めと、雇用上限の撤廃を求めて、引き続き署名活動を継続いたします。

皆さまの、さらなるご支援をお願いいたします。

尚、進捗状況のご報告が遅れたこと、ご容赦ください。

2022年04月08日

理化学研究所は約600人の研究系職員の雇止めをやめてください! 研究の発展のために雇用上限の撤廃を求めます。

■理研非正規雇用問題解決ネットワーク
 ∟●理化学研究所は約600人の研究系職員の雇止めをやめてください!

理化学研究所は約600人の研究系職員の雇止めをやめてください!

研究の発展のために雇用上限の撤廃を求めます。

発信者:理研非正規雇用問題解決ネットワーク 宛先:理化学研究所理事長

理化学研究所は、2023年3月末に約600人の研究系職員の雇止めを強行しようとしています。

コロナ禍のもとで雇止め・解雇の嵐が吹き荒れる中で、公的研究機関が大量雇止めを強行するなど絶対に許されません。

2013年の労働契約法18条の改正などにより、研究者は有期契約が10年を超えた場合、労働者本人の申し出があれば無期雇用契約に転換することが使用者に義務付けられました(無期転換ルール)。2016年、理研は不当にも一方的に就業規則を変更して、無期転換権を与えないために10年の雇用上限を研究者に押し付ける不利益変更を強行しました。

このため2023年3月末に約300人の研究者が雇止めになります。また、そこに含まれる研究室・研究チームの責任者が雇止めになることで、研究室・研究チームそのものが廃止となり、そこで働く研究系職員も雇止めとなります。その結果、合計で約600人の研究系職員が雇止めとなります。

厚生労働省は「無期転換ルールの適用を意図的に避ける目的で雇止めを行うことは、労働契約法の趣旨に照らして望ましくない」と国会でくり返し答弁しています。また、就業規則で労働者に不利益変更をする場合には合理的な理由がない限り認められないことが、最高裁の判例などで原則となっています。

10年の雇用上限を理由とする約300名の雇止めは、労働契約法の趣旨に反する不利益変更によるものです。これを理由に雇止めする合理的な根拠はなく、雇止めは明白な違法行為です。

約4800人の理研職員の8分の1(約600人)が一度に職を失うことは、理研の研究活動に支障が出ることは明らかです。

理研で新元素113番「ニホニウム」を発見した森田浩介さんは「当時の理研がこのような雇用制度であったとしたら、理研の研究者は自由で創造的に長期的な研究テーマに全く取り組むことができずに、私はニホニウムを発見することが出来なかった」と語っています。

 私たち理研非正規雇用問題解決ネットワークは、理研の非正規雇用問題を解決するために集まった、理研本部のある和光市の市民、労働組合、理化学研究所労働組合の役員などによる有志グループです。

趣旨をご理解のうえ、署名活動にご協力お願いします。

【要請内容】

理化学研究所は、2023年3月末の約600人の研究系職員の雇止めを撤回してください。無期転換ルールの適用を意図的に避けるための雇用上限は撤廃してください。

以上

2022年04月05日

ネット署名、「稼げる大学」法案(国際卓越研究大学法案)に反対します!大学における多様な学びの機会を保障することを求めます!

内閣総理大臣  岸田文雄 殿
財務大臣 鈴木俊一 殿
文部科学大臣 末松信介 殿

「選択と集中」の弊害:大学の疲弊と研究者の焦燥を生む
法案の問題:卓越大学は政治的に選び出され、大学間格差を拡大する


 岸田内閣は、通常国会に「国際卓越研究大学」法案(国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案)を上程しました。かねて内閣府総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)が打ち出してきた「稼げる大学」というコンセプトを具体化したこの法案は、国・公・私立大学の内の「数校程度」を選んで国際卓越研究大学として認定し、10兆円規模の大学ファンドの運用益を年「数百億円」単位で助成し、さらに「授業料の柔軟化」や、大学所有資産の貸付などにかかわる規制を緩和することで大学の財務体質を強化するという内容です。認定した大学には年3%程度の事業規模の成長を求め、これを達成できない場合に認定を取り消すこともあり得るということです(「世界と伍する研究大学の在り方について最終まとめ」2022年2月1日)。

【「選択と集中」の弊害】

 わたしたちは、「選択と集中」の弊害をさらに助長する恐れの強いこの法案に反対し、国会における慎重審議を求めます。なぜなら、政府主導の「選択と集中」は財政配分と大学評価を直結することで大学を政府の目指す方向へと誘導する仕掛けとなってきただけでなく、「選択と集中」こそが大学の「研究力」を低下させてきた根本原因であるからです。教育も研究も人間が行うものである以上、数値指標による安直な評価は現場を疲弊させ、短期間に成果を挙げられないことへの恐れから挑戦的試みを困難とし、時代の常識を超えた真に革新的な発見とイノベーションの誕生を妨げます。

 およそ20年近く前から、政府は、大学財政を全体として削減しながら重点的な配分を図る「選択と集中」を進めてきました。これにより、本来ならば有為の若手研究者に対して開かれるべき常勤の教員ポストが削られてきました。たとえ「競争的資金」が獲得できだとしても「任期あり、退職金なし」の非常勤ポストしかない状況で、大学院博士課程への進学者は2003年をピークにほぼ一貫して減少傾向にあります。職員組織についても「コストカット」のために非正規化と派遣職員への置き換えが進み、業務の外注化が図られることで「ベテラン職員」として成長する機会を奪われてきました。政府の意向に忠実な学長や理事長による独裁的なガバナンス体制が多くの大学でつくられ、教職員や学生・院生の不満を権威主義的に抑えつけ、政府・財界と持ちつ持たれつの関係で大学を「私物化」してきました。

【法案の問題点】

 今回、内閣が国会に提出した法案は、こうした「選択と集中」の原理を見直すどころか、以下の点でむしろこれをいっそう強化しようとするものです。

 第一に、大学の研究と研究成果の活用にかかわる「基本方針」の策定、国際卓越研究大学の認定などに際して、CSTIの意見聴取を文科大臣に義務づけているほか、事業計画の認可に際しては内閣総理大臣・財務大臣との協議も必須としています。内閣総理大臣を議長とするCSTIの議員14名の内の6名は閣僚、7名は内閣総理大臣の指定した有識者議員であり、助成すべき大学の選択に際して政治判断が優越しやすい仕組みとなっています。現状では「関係機関の長」として日本学術会議の会長が入っていますが、菅内閣による学術会議会員任命拒否、岸田内閣によるその追認を想起するならば、学術会議会長の発言力は限定されてしまっていると考えざるをえません。
 第二に、国際卓越研究大学の事業計画は、その進捗状況を文部科学大臣から定期的にモニタリングされることになっています。事業規模の年3%成長という数値は欧米主要大学の「平均成長率」から割り出された数値に過ぎないにもかかわらず、この年3%成長という数値が助成の条件として一人歩きを始める恐れがあります。しばしば引き合いに出されるアメリカの大学では、たとえ奨学金制度が充実しているとしても、500万円を軽く越える授業料が設定されているという事実も軽視されています。認定を受けた大学の側では授業料の値上げを図り、「稼げる」研究分野を優遇する一方、「稼げない」とみなした研究分野や研究者を淘汰することでしょう。
 第三に、今回の法案は附則において「経営管理体制に係る改革」を早急に実施せよと定めているにもかかわらず、このガナバンス改革の内実を定めた法案を政府はいまだ上程していません。CSTIの資料に見る限り、国立大学の場合には学外者を中心とする「合議体」、公立・私立大学の場合にはやはり学外者を中心とする理事会などに大きな権限を持たせようとしていることが見てとれますが、この最高意思決定機関の構成員をどのように選出するのかすら曖昧なままであり、これまで以上に大学の「私物化」を促す恐れがあります。前のめりの経営戦略が損失をもたらした場合、誰がどのように経営責任をとるのかも定めていません。大多数の大学の基盤的経費の総額を超える「数百億円」というニンジンをちらつかせながら、その対価として求める「改革」については曖昧なままに後出しする手法は「詐欺的」と称しても過言ではありません。

【法案への対案】

 国際卓越研究大学は、「令和版帝国大学」創出プランと揶揄されることもあるように、大学間の格差、地域間の格差を著しく拡大するものです。CSTIは「地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージ」も打ち出していますが、「令和版帝国大学」以外では地域経済に密着した実学を学べばよいという機能分化は地元で学びたい学生の選択肢を狭め、いっそうの大都市集中を促します。そればかりか、「国際卓越研究大学」に認定された大学についても、意思決定・執行を内閣府主導の科学技術・イノベーション体制に従属させてしまいます。制度発足当初はたとえ「数校程度」に対象を限定していたとしても、これをモデルとしてあらゆる大学を「稼げる大学」に仕立てる近未来が待ち受けていると予想せざるをえません。この近未来の大学においてよりよい社会を形成するのに必須な批判能力は失われ、「学問の自由」「大学の自治」は完全なる死語となることでしょう。

 真の発見とイノベーションを育むためには、わたしたちの予想を超えたアイデアを持つ若く有能な研究者が任期を気にせずに研究に没頭できるようなポストを、できるだけ広い基幹分野に、できるだけ多く用意すべきです。そのためにも、大学評価と財政配分を切り離し、大学評価とこれに基づいた教育・研究の質保障は、専門性と自律性を備えた大学基準協会、日本学術会議、個別学会などに委ねるべきです。教職員数・学生数などに基づいて基盤的経費(国立大学法人運営費交付金、公立大学法人の運営費交付金、私立大学経常費補助金)を安定的・継続的に供給することにより大学で学ぶ権利をひとしく保障し、大学の特色、専門分野の多様性、多彩な着想の揺藍を維持すべきです。

 以上の理由から、わたしたちは「稼げる大学」法案に反対し、慎重の上にも慎重な審議を求め、かつこの機会に「選択と集中」の原理を抜本的に見直し、未来ある若者たちにとって望ましい高等教育体制を実現することを求めます。

2022年3月31日

「稼げる大学」法案の廃案を求める大学横断ネットワーク

・呼びかけ人(4月1日現在、あいうえお順)

石原俊(明治学院大学教員)、指宿昭一(弁護士)、遠藤泰弘(松山大学教員)、大河内泰樹(京都大学教員)、岡野勉(新潟大学教員)、河かおる(滋賀県立大学教員)、神戸輝夫(大分大学名誉教授)、鬼界彰夫(筑波大学名誉教授)、木戸衛一(大阪大学教員)、喜多加実代(福岡教育大学教員)、河野真太郎(専修大学教員)、駒込武(京都大学教員)、鈴木泉(東京大学教員)、関耕平(島根大学教員)、宗川吉汪(京都工芸繊維大学名誉教授)、竹永三男(島根大学名誉教授)、田中純(東京大学教員)、戸田聡(北海道大学教員)、二宮孝富(大分大学名誉教授)、広川禎秀(大阪市立大学名誉教授)、古川雄嗣(北海道教育大学旭川校教員)、細見和之(京都大学教員)、松本尚(奈良女子大学教員)、光本滋(北海道大学教員)、吉田修(広島大学教員)、吉原ゆかり(筑波大学教員)、米田俊彦(お茶の水女子大学教員)

・呼びかけ団体(4月3日現在、あいうえお順)

大分大学のガバナンスを考える市民の会、自由と平和のための京大有志の会、大学の自治の恢復を求める会、筑波大学の学長選考を考える会、ハラスメント防止学生団体EquAll


理研600人雇い止めがネットで話題、中国への相次ぐ人材流出に政府危機感 !?

SAKISIRU(2022年4月5日)

国立理化学研究所(理研)の研究者らの“雇い止め”がネットで話題になっている。きっかけは理化学研究所労働組合(理研労)からの問題提起。労組は3月25日、厚生労働省に要望書を提出するとともに記者会見を開催。2022年度末に600人の研究者が雇い止めになる可能性があると指摘した。

理研労はツイッターでも精力的に発信。会見に先立ってこの雇い止めの問題点を次々とツイートして注目を集めている。

労組「成果が出ていないから雇い止めではない」

「なぜこれほどの大量雇止めが起きようとしているか」と題したツイートでは、「予算がないから雇止めではない」「成果が出ていないから雇止めではない」「研究者は冷遇されても文句など言わない文化」「目先の研究費を獲得するためには、これまでの人材・成果を大切にするよりそのとき限りの人材を揃える方が都合が良い」などと、理研が抱える構造的な問題点を指摘した。

さらに、今回の雇い止めで失われるものとして、「大量の世界最先端の現存研究設備・施設」「多くの研究人材」「プライスレスの研究成果」を挙げ、結果的に「莫大なお金(税金)、研究成果、人材、時間のムダ使い」となってしまうなどとツイートした。

この件を報じたNHKによると、理研は「研究所の社会的な使命や役割を踏まえつつ、労働組合との協議を含め、職員との対話を重ねてまいります」とコメントしているという。

中国人技術者「中国は日本人研究者のおかげで大国」

理研の雇いい止めについては、3日にNEWSポストセブンが配信した記事がネット上で話題となり、多くの人の知るところとなった。

この記事では、俳人で著作家の日野百草氏が中国人ITエンジニアに、日本の研究者や技術者がおかれた環境をどう見ているのかをインタビューしてまとめた。記事で、中国人ITエンジニアは「中国は日本人研究者や技術者のおかげで大国です。本当にありがたい話です」と皮肉交じりに言い放っていた。

記事を執筆した日野氏は中国人技術者のこの言葉に、「これまでも自動車、精密機械、重電、通信、鉄道、鉄鋼、農業、エンタメ、ありとあらゆる技術や研究は中国に渡った」と振り返っている。

中国が日本人を引き抜いているというより、日本側の問題を指摘する見方もある。病理専門医で科学・医療ジャーナリストの榎木英介氏は「Yahoo!ニュース個人」で、中国に渡る日本人研究者が多い理由について、「高給により研究者が次々と中国に引き抜かれているといった理由より、日本側がむしろ積極的に追い出しているというのが実情だ」との見方を示している。

日本でも研究者の価値が見直されつつある?

ただ、理研も理研労が訴えているような有期雇用による弊害を認識していないわけではないようだ。理研が2018年に、2024年度までに任期なしの無期雇用研究者の割合を現状の1割から4割に高める方針を打ち出しているのがその証左だ。

また、この4月から東京大学元総長の五神真氏が理研の新理事長に就任した。五神氏は、若手教員の「無期雇用化促進制度」や「卓越研究員制度」などを打ち出し、総長就任前8年間で16ポイントも増えていた東大の有期雇用教員割合を減少に転じさせるなど、卓越した手腕を発揮した。五神氏を新理事長に据えたのも理研、ひいては日本政府の危機感の表れだと見ることができる。

そんな中、国内に11カ所の研究拠点を持ち、約2300名の研究者が所属する「国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)」が、すべての研究者を無期雇用に切り替えたことが分かった。現在、無期雇用の新たな研究者も募集している。これも、日本政府の危機感の表れだろう。

遅まきながら、日本でもようやく研究者の価値が見直されようとしつつあるのだろうか。まずは、600人に上る理研の雇い止め研究者が、どのような処遇となるのかを注目したい。

2022年03月26日

理研で雇い止め、1年後に600人 労組が撤回要求「日本の研究力低下」 研究チームの解散、神戸が4割

神戸新聞(2022年3月25日)

 理化学研究所(理研、本部・埼玉県和光市)の職員でつくる「理化学研究所労働組合」などは25日、約600人の研究系職員が2022年度末に雇い止めになるとして、理研に撤回を求めるよう文部科学相と厚生労働相宛てに要請書を提出した。同労組の金井保之執行委員長らが文科省で会見し「日本の研究力低下に拍車を掛ける」と訴えた。

 金井委員長らによると、理研は職員の8割が非正規雇用。研究系職員は10年の雇用上限が16年に導入され、13年4月1日までに入所した人は同日が起算日とされた。このため、約300人が22年度末に雇用上限を迎える。この中には研究室主宰者が60人以上含まれており、その下で働く職員約300人も雇い止めになる。500以上ある研究チームの12%が解散し、神戸市中央区の生命機能科学研究センターが約4割の24チームを占めるという。

 会見には、対象となる研究者3人もオンラインで参加。「十数年前に入所した時には、契約を更新して研究を続けられると信じていた」「積み重ねた研究が無駄になる」「大学や企業への転出も難しく、必死に探しているが行き場がない」などと語気を強めた。

 金井委員長らは「在職者への雇用上限導入は法的に無効で、雇い止め強行は違法」と主張。訴訟も視野に入れているという。

 理研は「会見の詳細は把握していないが、社会的な使命・役割を踏まえ、労組との協議を含め職員との対話を重ねていく」とコメントした。(永見将人)

2022年01月04日

私立大学をこわさないで!教育研究の現場を疲弊させる恐れのある大学法人ガバナンス改革案に反対します!

Change.orgの署名サイト

私立大学をこわさないで!教育研究の現場を疲弊させる恐れのある大学法人ガバナンス改革案に反対します!

私たちは全国の教育関連機関で教育に携わった経験のあるメンバーから構成されたグループです。この数年間、母校である私立の中学・高校、大学や、勤務先であった教育機関が「コストカット」の方針のもと、非常勤、非正規の教職員を増やし、労働環境の悪化が進み、現場は疲弊しています。

ここで、現場を知る私たちからのお願いです。私立大学の自治を脅かし、現場にいる学生や教職員の声を蹂躙する恐れのある「大学法人ガバナンス改革案」に断固として反対します。来年国会で審議されることとなっている、改革案を見送ってください!

1.私たちの問題意識:学生、教職員、卒業生たちの現場の声を大学に反映させるために。

日大の理事長の事件により、世間に明るみになったことでもありますが、日本の多くの私立大学において、権力を持つ立場の人物から、恣意的な理由で重用された一部の人物が、組織全体の人事権や予算の執行についての権限を掌握し、必ずしも学生にとって望ましいとは言えない決定が次々と下されてしまうケースが相次いでいます。もはや学校法人の「私物化」とも言える状況です。

学生と教職員、卒業生たちの声が軽んじられ、ごく一部の人物たちが権力を振りかざし、これまで学生、生徒のために真摯に教育と向き合ってきた関係者たちが、不当に低い評価を受けたり、雇用そのものを脅かされている事例も、複数報告されています。

今回、文科省に提出された「大学法人ガバナンス改革案」は、一見、その理事会の問題にメスを入れる改革のように見えますが、実のところは、学生教職員の声が、さらにないがしろにされる危険性が大きい法案です。

”文部科学省の「学校法人ガバナンス改革会議」(座長:日本公認会計士協会・増田宏一相談役)の報告書は、評議員会を「最高監督・議決機関」とし、権限を集中させることが柱になっている。理事による評議員の兼務を禁止し、学内関係者は評議員になれない。理事会・理事による評議員の選任・解任を認めない一方、評議員会は理事を選任・解任する権限を持つ。”

(引用元:http://between.shinken-ad.co.jp/univ/2021/12/governance.html

現場の声がないがしろにされてきたのは、近年始まったことではありません。非正規雇用の増加により、多くの組織が、分断されています。

理事長にメガネの色を変えるように強要された教職員、理事長の思いつきによるキャンパス改変計画による、学生にとって思い入れのある校舎や学生寮を取り壊し、関係者が全く望まない数百億円にものぼるキャンパス開発を進め、かつての公共事業のようなことが進められる一方で、学費を徐々に上げていく、そんな現場を目の当たりにしたメンバーもいます。経営陣から日々厳しい叱責を浴びた大学の教員、職員が、教育にやりがいを見いだせなくなり失望し、心身ともに疲弊してしまっている現場もあります。

理事会だけが絶対的な権限を持つ現状は、変える必要があると思います。それには、権力の分散化、形骸化しない教授会の運営や、学生や職員の声をもっと反映させるような会合の開催など、工夫が必要だと考えます。現場目線からすると、外部の評議員に絶対的な権力を持たせるのは、更なる権力の腐敗を招くだけのように思われます。

2.大学における権力の一極集中化の問題

そもそも、なぜこれほどまでに学校法人の「理事長」が権限を持つようになったのでしょうか?

今回の大学ガバナンス改革案の、8年前の2013年に、財界出身の私立大学理事長らが自民党の会合に出席し、法律改定を要求した背景があるようです。

「教授会の権限を限定 中教審素案、学長主導の大学改革促す」(2013年11月19日 日本経済新聞記事)

https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1903Z_Z11C13A1CR8000/

「中教審 教授会権限はく奪案 分科会 異例の再審議へ」(2013年12月31日 しんぶん赤旗記事)

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-12-31/2013123102_03_0.html

*この動きに対して、日弁連は、「憲法の保証する大学の自治を危うくし、大学の自主性、自立性を損なうおそれが強いと言わざるを得ず、これに反対する」という意見書を出しています。

https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/2014/opinion_140619.pdf

この動きの結果、改定案が出され、大学の重要事項を審議する権限が教授会から奪われ、学長の諮問機関に変質させることなどが盛り込まれたのです。そこからたった8年で、この時の改定案とは全く異なる「評議員」が権限を持つように変える提案が出されたというのは、一体どういうことでしょうか。

これは、教育現場の実態を知る立場の人々を最高決定機関から外す動きであり、権力の分散どころか、非常に限られた「現在の教育機関とは関係のない」外部の立場の人物たちが、あらゆることを決めることになる、恐ろしい法改正です。

教育組織の実態と乖離しており、大学で評議員となれる立場の人々を選定することが困難になることが予想されます。結果的に、現在「経営陣」として要職についている、限られた人々からの「非常に個人的な」推薦によって、新たに評議員が選ばれ続けることになりかねません。さらに新しい法案では、現職の理事、教職員は評議員になれないようにすることまで盛り込まれていますが、これでは、私立大学の運営そのものが困難になりかねません。

大学における主役である学生と教職員から非常に遠い立場にいる、外部の評議員の機関に絶対的な権力をもたせる現在の案は、現実の私立大学の実態を完全に無視したものです。

3.競技の選手の顔も知らず、練習風景を見たこともなく、競技を経験したことのない人が最高責任者に!?

この法案が行おうとしていることを、スポーツに例えるならば、ある競技において、その競技の選手の顔も知らず、練習風景を見たこともなく、そもそもルールを一切知らず、その競技を経験したこともない数名の「評議員」たちが、選手の采配を全て決定できる最高権力を持つ「監督」の立場に就任し、あらゆることを決めていく、そんなチームのようなものです。

教育機関における教員、職員たちがスポーツにおける「監督」だとするなら、その人たちから一切の選手の采配の権限を奪い、完全に外部の人間が全ての権限を持つ。そのようなチームで練習を積んだ選手たちが、世界で強豪チームと渡り合える選手となれるでしょうか。野球のルールを知らず、プロ野球のチーム名すら知らず、普段は別の「社会的に非常に高い立場かつ高収入の」職業に就きながら、年に数回だけ、会議に顔を出す「監督たち」が決めた方針によって練習した野球チームがあるとして、そのようなチームから、現在大リーグで活躍する、世界にも名を轟かせる大谷翔平選手のような選手を育成できるでしょうか。

研究者や教職員たちの存在をスポーツ競技に例えるのは少し強引だと思われるかもしれませんが、教育機関の基本的な成り立ちや、社会的な役割の重要性、学生や教員たちの実態を一切知らない方々が、年に数回しかない「評議員会」という会合によって、全ての運営を決定する・・・、そんなことが許されるのでしょうか。

現場を知る教職員を評議員から外すという、あまりにも無謀な教育ガバナンス改革委員によって提案された法改正の異様さを、わかっていただきたく、このように例えました。

なぜ、「評議員」の権限を強化し、大学の重要事項を「外部」の方が決められるようにするのでしょうか?現在「評議員」に就任している方の権力をますます強めようとする動きではないかと懸念します。

4.民主的なプロセスを遵守してください!

また、「大学ガバナンス会議」において決めた内容に関して、パブリックコメントを頑なに拒むのはなぜでしょうか?

「学校法人ガバナンス会議、意見公募巡り紛糾 文科省」

(2021年12月3日 日本経済新聞記事)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE039HF0T01C21A2000000/

民主主義社会においては、様々な立場の人々から広く意見を公募するというのは当たり前のことに思えます。こうしたプロセスを拒否するような考えを持つ一部の人々により、重要な決定がなされることに危機感を感じます。今度は、「評議員」と呼ばれる人々がハイエナのように大学に取り憑き、学生の声を無視し、現場で働く教職員の待遇をさらに過酷なものとし、学費の値上げなどを進めていくのではないかと危惧するのです。

その点で、「株式会社の最大のステークホルダーは株主であるのに対し、私立大学において最も重要なステークホルダーは学生とその保護者です。上記の提案は学生の視点が完全に欠落しています。学生と日頃接していない学外評議員だけで、私立大学の教育研究に関する運営の責任は取れません」とする私大連の声明に、私たちは現場を知る一員として、賛意を示したいと思います。

「学校法人ガバナンス改革会議の最終報告に対する意見声明 、その他の意見」(一般社団法人 日本私立大学連盟HPより)

https://www.shidairen.or.jp/topics_details/id=3442

https://www.shidairen.or.jp/files/user/20211206governance_seimei.pdf

私たちは、「大学法人ガバナンス改革案」に断固として反対します。来年国会で審議されることとなっている、改革案を見送り、教育機関の主役である教員たち、学生たちが、熱意を持って、研究活動に取り組めるような環境を守ってください!

2021年12月29日

専修大非常勤講師雇止め訴訟、東京地裁無期転換認める

しんぶん赤旗(2021年12月29日)

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