研究者の地位と権利を守るための全国的ネットワークをつくろう!

追手門学院大学

当法人は、学問の自由を擁護し、その担い手である大学教員の権利を守ることを目的とし事業を行います。
①大学教員を対象とした相談実施機関の設置運営
②学問の自由に関する調査
③前各号に附帯する一切の業務
相談例:学内でセクハラを受けているので、解決方法のアドバイスを受けたい。今、理事らが行っている行為が法的にパワハラかどうか教えてほしい。

 元学長不当配転事件
原告勝訴確定!

元学長ら2教授懲戒解雇事件 
 原告一審勝訴!控訴審進行中

職員退職強要事件 
(「腐ったミカン研修」事件)

2012年7月26日不当配転 2013年3月29日提訴  
2015年11月18日大阪地裁判決(原告勝訴)
2016年3月1日被告控訴取り下げ(一審判決確定)

大阪地裁判決(抄) 
大阪地裁判決に対する原告声明
被告控訴取り下げに対する原告声明
労働法律旬報No.1878:弁護士短信「追手門学院事件」
労働法律旬報 No.1964:追手門学院 (配転) 事件

  

2015年10月25日懲戒解雇 2015年12月28日提訴 2020年3月25日大阪地裁判決(原告勝訴)  

懲戒解雇に対する声明
私大教連かんさいNo.115:追手門学院大学で何が起こっているか
大阪地裁判決(抄)
大阪地裁判決に対する原告声明
■大阪地裁判決新聞報道(朝日赤旗
■大阪地裁判決TV報道(NHKKTV
労働法律旬報 No.1964:追手門学院 (懲戒解雇) 事件
ZAITEN2020年7月号:弁護士トップが専横する大学  

2016年8月22日~同26日「腐ったミカン研修」
2020年8月24日提訴 

提訴前のマスコミ報道と学院の対応(朝日新聞、週刊文春、私大教連かんさい等)
提訴にあたっての声明
第1回口頭弁論原告意見陳述
■提訴新聞報道(朝日毎日読売産經神戸赤旗長周
■提訴TV報道(羽鳥慎一モーニングショーMBSTVOABCKTVNHK
FRIDAY DISITAL2020年8月27日:「拷問だった」職員らが明かす「人格否定研修」の中身
ZAITEN2020年11月号:私大が利用する「パワハラ退職強要」コンサル

gazou永田学長再選を受けた緊急声明(2020年10月21日)

不正な選考を認めない。学長、副学長の責任を問う。

札幌国際大学解雇事件 

■大学の健全化を求めた言動を理由に懲戒解雇(2020年6月29日)
札幌地裁第1回口頭弁論・原告大月隆寛教授の冒頭意見陳述(2020年10月27日)


九州看護福祉大学懲戒事件

■九州看護福祉大学を正常化する会HP
■豊田保教授に対する懲戒処分について(2019年7月31日)

■「高木義紀(常務理事)、不正在職疑惑に対する説明責任果たさず」
(1)高木氏本人からは、不正在職疑惑に対する明確な回答はなされなかった
(2)むしろ、不正在職に関する質問を封じるように求めてきた
(3)さらに、そのような問いをする行為それ自体が、屈辱行為だと反論してきた

■「審査期日の通知及び意見陳述の催告書」に対する意見書(2019年6月5日)
■学園理事長宛「申込書」(2019年8月1日)
■裁判での和解について

中京大学不当懲戒解雇事件 
 

■羅教授を支援する会
■名古屋地裁判決(2020年10月26日)原告勝訴!

早稲田大学教員公募事件

■早稲田大学教員公募事件
■大学教員の真の公募制のために(2019年8月6日)

龍谷大学事件

京都地裁に提訴(2019年1月11日)

■龍谷大学経営学部李洙任先生を支援する全国連絡会」の呼びかけ文(2019年2月10日)
大学オンブズマン・学術シンポジウム、大学自治のあり方を考える―龍谷大学・李裁判の問いかけるもの

岡山短期大学不当配転事件

岡山地裁・判決(3月28日)勝訴
訴状 判決文
山口雪子さんを支える会
障害者差別を訴える山口雪子(IPNET-J顧問)准教授を応援するWeb

都留文科大学事件 

■労働組合役職者に対する所属学科からの不当な排除事件
  2018年3月26日東京地裁に提訴(3人)
1.異を唱えた専任教員3名を所属学科から不当に排除 (三多摩法律事務所)
2.組合理由に排除は不当 都留文科大学教授ら提訴 (日本共産党山梨県委員会)

■根拠のないパワハラを理由とした授業・ゼミ担当外し事件
  2018年2月1日東京地裁に提訴 (1名)

■東京地裁無実確定後も授業を外し研究室などへの立ち入りを妨害する事件
 2018年7月4日東京地裁に提訴(1名)

■ 労働組合に所属の教員6名に対して違法な退職金減額事件
 東京地裁(2015年6月13日)二審高裁高裁判決(2015年10月28日),最高裁で大学側敗訴(2016年6月)

■上と同様の事件で,別の6人による提訴(不当に退職金を減額した事件)
  甲府地裁判決(2018年1月18日)約1250万円の支払い命令

この大学、かなり異常! 
80人が所属するこの大学で,2年間に11名が不法な扱いで大学を提訴。

■都留文科大学における執行部による大学私物化とその背景(法と民主主義 2017/6 No.519)

明治学院大学解雇事件

速報 東京地裁・判決(2018年6月28日)勝訴!

■学問の自由と信教の自由を弁(わきま)えない大学
■授業を無断録音し教授を解雇した明治学院大学の犯罪
■明治学院、「いじめ対策せず」元高校女生徒に続き―大学でも「盗聴」に抗議する教授を懲戒解雇し提訴されていた
明治学院大学、授業盗聴・教科書検閲・理事会乗っ取り いま大学で何が起きているのか?

「東京新聞」(2017.1.7), (2018.1.4), 日刊ゲンダイ』(2018.1.4), 弁護士ドットコム

明治学院大学、授業無断録音に抗議した教授の解雇は「無効」判決(東京地裁)

『大学における〈学問・教育・表現の自由〉を問う』(法律文化社、2018年)を刊行
 ∟●貴方は「明治学院大学事件」をご存じだろうか?――学問の自由のために!

実況中継「明治学院大学事件」(『情況』2019年冬号)
非常勤講師をクビにする方法(首都圏大学非常勤講師組合『控室』第95号(2019年4月1日))
本で取り上げられる。小川仁志『公共性主義とは何か――〈である〉哲学から〈する〉哲学へ』(教育評論社、2019年6月)

■「学問の自由」シリーズの第2弾が発行
寄川条路編『大学の危機と学問の自由』法律文化社、2019年

「明治学院大学事件」が小説になった!「日本の大学の病弊を象徴する大事件」が文庫で登場!
明治学院大学事件、大学が盗聴を謝罪し和解案を提出
明治学院大学事件、文庫になって登場(2019年11月1日)

明治学院大学事件、2019年11月 東京高裁において、和解が成立!
【明治学院大学事件】が「科学者の権利と学問・思想の自由を守る闘い」として紹介されました。
大学当局が授業を盗聴していた【明治学院大学事件】が「判例集」に収録される。
もう一つの明治学院大学事件
ブックレット「学問の自由」シリーズ第3弾が出ました

ウィキペディアに「明治学院大学事件」が掲載(2020/8/23)
明治学院大学事件、日本倫理学会で取りあげられる!(2020年09月20日)

名古屋芸術大学解雇事件

■2017年10月25日 教職員組合の委員長・副委員長の教授を不当懲戒解雇  新聞記事
■2019年06月11日  大学と解雇元2教授と和解 撤回して解決金 新聞記事
■2019年11月21日 「解雇撤回後も不当扱い」 昇給・授業なし 名古屋地裁に提訴
■2020年10月07日 大学に過料40万円 不当労働行為の救済命令不履行 地裁決定

■中河・小西両教授を支援する会HP

宮崎大学不当解雇事件、最高裁で勝訴 

宮崎大 パワハラまで捏造 最高裁が異例の対応

■『現代ビジネス』(2017年3月28日号)「パワハラを捏造され、解雇通告を受けた教授の告白 」
■『週刊金曜日』(2017年3月31日号)「宮崎大ハラスメント訴訟、「無実」確定も現職戻れず」

■早野慎吾氏「宮崎大学パワハラ捏造事件について」
■大学が裸体と主張した卒論写真一覧

■都留文科大の解雇事件、解雇無効
■宮崎大の解雇事件 最高裁決定・大学側敗訴確定

宮崎大学学長宛公開質問状(2017年6月15日) 

都留文科大は、直ちに原職復帰させよ!

広島大学原爆放射線医科学研究所

パワハラ訴訟 新聞記事1 新聞記事2 新聞記事3
これはひどい!
不当なパワハラを受けた原告教員に対して,提訴の報復として再任を拒否(3月末で解雇)

[週刊金曜日に連載]
■広島大学で“大人のいじめ”1──業績水増し告発の准教授が“クビ”へ
■広島大学で“大人のいじめ”2──対応しない大学当局

学校法人梅光学院

■「梅光の未来を考える会」署名活動
「梅光学院に対する現経営陣の運営方針に反対し,理事長退任を強く求めます」

「梅光の未来を考える会」 新聞記事1 新聞記事2 新聞記事3 新聞記事4

同志社大学浅野教授定年延長拒否事件

京都地裁・不当判決(3月1日)

同大の教授ポスト剥奪を合法化した不当判決、“ヒラメ”裁判官・堀内照美裁判長の蛮行

■判決に怒りの声―支援者の傍聴・判決文の感想
■京都地裁判決のP18~23「当裁判所の判断」

浅野教授定年延長拒否事件の概要

同志社大学が浅野教授を「追放」-「私怨」による定年延長妨害を容認した大学当局
(『進歩と改革』2014年4月号)
『現代ビジネス』(2017年3月21日号)「同志社大学の名物教授が「突然の退職」を通告されるまで 」

浅野教授を支援する会 人権と報道・連絡会

岡山大学 解雇事件

今、岡山大学で何が起きているのか? 
研究不正を告発した教授らを岡山大学が解雇処分に
warblerの日記
岡山大学による報告「研究活動に係る不正行為に関する調査結果について」に関する意見

四国大学事件

■学校法人四国大学は徳島地裁の判決に従うとともに、女性准教授に謝罪せよ (2017年12月20日)

過去記事(労災・損害賠償訴訟 新聞記事1 記事2 記事3  大学オンブズマン声明

弘前学院大学 不当解雇事件

■原告教員、青森地裁弘前支部に提訴(2015年12月28日)

 

(2017年12月18日現在)

名古屋芸術大学不当解雇事件  2017年10月25日に教職員組合の委員長・副委員長の教授を不当懲戒解雇 中河・小西両教授を支援する会HP 
常葉大短大部不当解雇事件・控訴裁判  2017年7月13日東京高裁判決 祝 勝訴! 声明 
岡山短期大学不当配転事件・本訴裁判  2017年3月28日岡山地裁判決 祝 勝訴! 記事 訴状 
宮崎大学不当処分事件  2016年10月28日最高裁判決 祝 勝訴! 記事 
京都産業大学昇任拒否雇止め事件  2016年9月27日京都地裁不当判決! 記事
名古屋女子大組合副委員長不当解雇事件  2016年6月17日最高裁、上告を棄却 祝!原告勝訴   
 記事 鶴舞総合法律事務所  「AERA」2013年7月8日号  TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」2013年7月23日
四国大学労災損害賠償請求事件  原告教員が徳島地裁に提訴中
弘前学院大学不当解雇事件  原告教員が青森地裁に提訴(2015年12月28日)  
追手門学院大学不当配転事件  2016年3月1日学園側控訴取下 落合正行前学長の勝訴確定! 祝! 記事 
常葉大短大部不当解雇事件   2016年1月25日静岡地裁仮処分意義申立決定 祝! 勝訴!  地裁決定全文 
追手門学院大学不当解雇事件  2015年10月25日懲戒解雇処分 懲戒解雇に対する声明 原告・訴状(2015年12月28日)
吉備国際大学不当労働行為事件 2015年7月23日岡山地労委命令! 祝!勝訴 地労委命令書  
聖トマス大学解雇事件 2015年7月21日 神戸地裁で和解  
常葉大短大部不当解雇事件   2015年7月3日静岡地裁仮処分決定 祝! 勝訴!  報道 
九州産業大学教授降格処分事件   2015年3月18日福岡地裁に提訴   
野中教授「名誉毀損」不当提訴事件   2014年11月12日東京高裁   祝! 勝訴!   報道 判決文
名古屋女子大組合委員長不当解雇事件 名古屋地裁   祝! 勝訴!  新聞報道 
愛媛大学アカハラ等人権侵害事件 教官の違法行為と大学の責任を問う! 支援する会 訴状
専修大学職員解雇事件 東京地裁判決 新聞記事 
鈴鹿医療大学不当配転事件 理事会・名古屋高裁に控訴 鶴舞総合法律事務所 
岡山商科大不当労働行為事件 岡山県労委命令 2013年4月11日中労委再審申立
日本社会事業大学未払賃金請求訴訟 東京地裁2012年6月28日提訴  
東京女学館大学不当労働行為事件 東京地裁2012年12月14日提訴 募集停止問題  
東京国際大学不当労働行為事件 2012年2月27日都労委に救済申立  
大阪産業大学不当労働行為事件 2012年7月9日大阪府労委に救済申立  

北海道関係の訴訟一覧(2017年4月09日現在)

千歳科学技術大学不当解雇事件 最高裁・不当判決(2017年3月30日) 記事 
札幌大学未払い賃金請求訴訟 札幌地裁判決(2017年3月30日)祝 勝訴! 新聞記事 
酪農学園大学前常務理事の損害賠償等請求事件 最高裁上告棄却(2016年9月11日)祝 勝訴!  記事 
酪農学園大学前常務理事の損害賠償等請求事件 札幌高裁判決(2016年3月11日)祝 逆転勝訴!  記事 
酪農学園大学長解任無効確認訴訟 札幌地裁に提訴(2016年1月8日) 訴状
専修大学道短大前学長諭旨免職事件 札幌地裁不当判決(2015年12月18日 新聞記事 
専修大学道短大副学長不当解雇事件 札幌地裁不当判決(2015年9月18日) 声明文 組合HP 
札幌医科大学退職強要・バワハラ訴訟 札幌高裁・不当判決(2015年6月2日) 
千歳科学技術大学不当解雇事件 札幌地裁・不当判決(2015年5月28日) 記事 
酪農学園大学前常務理事の現学長を含む6教員に対する訴訟 札幌地裁・不当判決(2015年5月11日)  財界さっぽろ2015年5月号記事
北海道文教大学雇止無効訴訟 札幌地裁判決(2015年5月8日)元2教授の請求棄却 新聞記事 
専修大道短大不当整理解雇事件 札幌高裁・不当判決(2015年4月24日) 組合HP  声明 
天使大学懲戒処分無効確認訴訟 札幌地裁(2014年12月12日)   祝! 勝訴!  
札幌大学不当労働行為事件 2014年10月28日道労委命令!   祝! 勝訴!   道労委命令(全文)  
天使大学不当労働行為事件 2014年9月3日中労委命令!  祝! 勝訴!   中労委命令道労委命令 
室蘭工業大学不当労働行為事件 道労委へ提訴(2014年7月)
北海道教育大学旭川校不当解雇事件 最高裁(2014年2月20日)  祝! 勝訴! 新聞記事  
北海道教育大学学長選挙無効確認訴訟 札幌高裁・不当判決(2014年2月21日) 原告団・弁護団、抗議声明 
北海道大学非正規職員雇止無効訴訟 札幌高裁・不当判決(2014年2月20日) 上告!
専修大道短大不当整理解雇事件 札幌地裁・不当判決(2013年12月2日) 組合HP  声明文
専修大学道短大前学長諭旨免職事件 2013年5月24日札幌地裁へ提訴! 新聞記事 
東京理科大長万部キャンパス・職員懲戒処分事件 

[決着済訴訟一覧]
名古屋女子大組合副委員長不当解雇事件  2016年6月17日最高裁、上告を棄却 祝!原告勝訴   
 記事 鶴舞総合法律事務所  「AERA」2013年7月8日号  TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」2013年7月23日
富山大学懲戒解雇事件 富山地裁で和解(2016年11月29日)  原告・支援する会のコメント  「シュレッダーから甦った書類ー富山大学懲戒解雇事件を考える」
北陸大学不当解雇事件 全面勝訴で和解  記事 
長崎県立大学懲戒処分事件 最高裁 勝訴確定 New 事件を考える会HP 
関西外語大昇給差別訴訟控訴審 最高裁判所が不当判決 組合ニュース 
金沢大出勤停止処分無効確認等請求事件 勝訴確定!大学側控訴断念 原告ブログ 
■東和大解雇事件 解雇撤回で和解 福岡地裁 記事 過去経緯1過去経緯2
■名古屋女子大組合員不当解雇事件 2009年6月に決着 自由法曹団通信1306号
■大阪工大解雇事件 解雇撤回 逆転勝訴 記事 過去経緯
■大阪芸術大不当労働行為事件 大阪地裁 勝利判決 記事  学園側が大阪高裁に控訴
■鹿国大不当解雇事件 最高裁・上告を棄却 三教授勝訴 記事 
■湘南工科大不当解雇事件 最高裁が上告棄却 勝訴確定! 譴責処分も撤回 記事
■APU常勤講師解雇事件 最高裁「特別抗告棄却」 記事 
■APU専任講師解雇事件 京都地裁が解雇権濫用を断定
■京都大学任期制再任拒否事件 最高裁が上告棄却  記事
全国大学の非正規雇止無効訴訟一覧
(2013年11月29日現在)

名城大学・金城学院大学非常勤講師裁判 原告の訴え
京都精華大学ユニオン
■京都産業大学 昇任拒否による雇止め,2013年3月28日京都地裁へ提訴 新聞記事
■九州共立大学 教授雇止め 2012年7月10日 福岡地裁へ提訴
■九州女子短期大学 講師雇止め 2012年11月6日 福岡地裁へ本訴提訴 新聞記事

首都圏大学非常勤講師組合、早稲田大学に対する告発状

 

2020年11月28日

下関市立大学の暴走、学長・市役所OBらの独裁…理事を突然解任、無審査で次々と縁故採用

Business Journal
 ∟下関市立大学の暴走、学長・市役所OBらの独裁…理事を突然解任、無審査で次々と縁故採用

下関市立大学の暴走、学長・市役所OBらの独裁…理事を突然解任、無審査で次々と縁故採用

文=田中圭太郎/ジャーナリスト

 大学の権力的支配を許していいのか――。

 全国の大学で「大学改革」の名のもとで学長への権限集中が進められ、教員の意思が軽んじられているとして、大学運営のあり方を考えるシンポジウムが10月18日、大分市で開催された。

 報告されたのは2つの国公立大学の現状だった。ひとつは大分大学。2015年に学長の任期上限と、学長選考の教員による意向投票が撤廃された。その結果、学長に権限が集中し、昨年には経済学部長の選考をめぐり学長が教授会の意向を無視して学部長を決めたほか、医学部の教授採用でも学長が教授会が選んだ候補者とは別の人物を採用した。大分大学の問題については、『大分大学、学長“独裁化”で教授会と内紛』(リンク)に経緯を書いた。

 もうひとつの報告は下関市立大学。安倍前首相の元秘書である前田晋太郎下関市長によって「私物化」が進められている公立大学だ。

 昨年6月、前田市長の要請で経済学部しかない大学に、特別支援教育などについて研究する専攻科設置と、それに伴う教授ら数人の採用を、学内で定められた手続きを踏まずに強引に決定。この決定に教員の9割が反対すると、市議会に定款の変更を提案し可決。学内の審査がなくても教育研究に関することや、教員の人事・懲戒などを決定するのを、理事会の審理だけで可能にした。

 すると今年1月、教授に採用されたハン・チャンワン氏が大学の理事に就任。4月には新たに2人の副学長を置くことになり、1人は市役所職員OBの現事務局長、もう1人はなんと着任したばかりのハン氏が就任した。ここまでの経緯は、『下関市立大学が“無法地帯化”』(リンク)で伝えている。

 シンポジウムでは、二宮孝富大分大学名誉教授が大分大学の問題点を報告。学長が任命する権限と選任権を分離して考えていない点は、日本学術会議の任命拒否問題と共通しており、権力的支配は大学のみならず学術の分野全体やそれ以上に広がりつつあると指摘した。

 下関市立大学からは飯塚靖経済学部長が参加し、4月以降に大学で何が起きているのかを報告。大学のガバナンス問題について警鐘を鳴らしている明治学院大学の石原俊教授がコメンテーターとして出席し、筆者も全国の大学を取り巻く状況を報告した。

 特に参加者を驚かせたのは、下関市立大学で4月以降に進行した異常ともいえる権力的支配だった。本稿では、特に下関市立大学の現状と、このシンポジウムに対する大学側の驚くべき反応について触れたい。

就任したばかりの副学長に権力集中

 前田下関市長による強引な採用によって下関市立大学の副学長に就任したのは、前琉球大学教授のハン・チャンワン氏。4月に設立されたリカレント教育センターの教授に就任し、ハン氏の弟子に当たる人物2人が准教授、講師として着任した。

 そこから大学は、ハン副学長に次々と権限を集中させる決定をする。副学長としては教育と研究に加え、大学院も担当。理事としては「経営理事」に就任し、教育、研究、経営すべてに権限を持つ立場になった。

 既存の組織も改編され、これまでの教職員一体で体制を作ってきたハラスメント防止委員会を廃止し、相談支援センターを置いた。国際交流を推進する国際交流委員会も国際交流センターに移行。いずれの組織も統括責任者に就いたのはハン副学長だ。

 さらにハン副学長は、教員人事評価委員会の委員長と、教員懲戒委員会の委員長も兼任。着任したばかりの人物に、教員の採用や昇任に関する権限と、懲戒に関する決定まで集中させてしまった。

 ハン副学長は就任前に、自身の採用に反対した当時の経済学部長の飯塚学部長と副学部長に対し、「プライバシーの侵害」と「名誉毀損」があったとして損害賠償を求める民事訴訟を起こしている。そのような人物が、教員を懲戒処分する責任者になっているのだ。

副学長の人脈で相次ぐ教員採用

 ハン副学長に権力が集中することで、下関市立大学の運営は健全な状態とはいえなくなっている。その最たるものが教員の採用だ。

 まず、ハン副学長とともに4月に着任した准教授と講師は、ハン副学長が副理事長を務める学会の会員であり、ハン副学長の前任校の琉球大学出身だった。

 縁故ともいえる採用は、それだけにとどまらない。関係者によると、5月には教員採用選考規程が決定され、人事評価委員会での選考過程を省略して、学長単独の判断で教員の選考や採用を可能にした。

 すると、6月と7月の理事会では、ハン副学長の主導で開設されることになった「大学院教育経済学領域」に2人の准教授が採用された。この2人も同じ学会の会員で、ハン副学長が勤務していた韓国の大学の卒業生だという。

 しかも、ハン副学長を含む全員が、東北大学大学院の医学系研究科に在籍したことがある。公募をするわけでもなく、研究者による資格審査もないまま、ハン副学長と関係がある教員が次々と採用されているのだ。これは国公立大学の教員採用人事としては、異例の事態と言えるだろう。

 さらに、今後は学長の選考についても、教員は事実上候補者の推薦ができなくなった。学長選考会議の規程が改定され、推薦には理事2人の連名が必要になったが、教員出身の理事は飯塚教授しかいないためだ。他の理事の構成は、理事長を含む2人の理事が市役所OBで、外部理事が2人、それにハン副学長。学長の選考に教員の意見がまったく反映されない体制ができ上がったのだ。また、これまでは認められていた教員による学長候補者の推薦や教職員による意向投票も廃止された。

シンポジウムに参加した教授を理事解任

 下関市立大学の現状を知り、シンポジウムの参加者は驚きを隠せなかった。明治学院大学の石原教授は「副学長を前面に出しながら、下関市長と市役所出身者が教育、研究、教員の人事権を全て握る大学支配が完成しようとしている。この異常な権力構造を問題にしていかないといけない」と警鐘を鳴らした。

 ところが、シンポジウムの数日後、関係者にさらなる衝撃が走った。下関市立大学の飯塚学部長が理事を解任されたのだ。

 解任の理由はシンポジウムに参加して報告をしたことが「地方独立行政法人法第17条」に違反するだという。飯塚学部長は「シンポジウムでの報告のどこが問題なのか明確な説明もなく、理事会において突然理事を解任されたことは納得できない」と主張している。

 学外での意見表明のみを理由にした今回の理事解任は、とても民主的な組織運営とは言えない。しかも、学問研究の場である大学で平然となされたことは、社会通念上も許されないのではないだろうか。下関市立大学は公立大学でありながら、市長を中心とする政治の意向によって、教育や研究が事実上破壊されようとしている。このような政治の介入による権力的支配が許されるのであれば、全国の大学にも広がってしまうだろう。

 シンポジウムが開催された時期には、大分大学と同様に学長の任期上限と意向投票を撤廃した筑波大学学長選が紛糾し、選考が不透明だとして東京大学の総長選考が大混乱した。さらには日本学術会議の任命問題など、大学や学問に対する権力的支配がクローズアップされている。その中でも、悪い意味で先頭を行く下関市立大学の問題の行方は、今後も注視する必要がある。

(文=田中圭太郎/ジャーナリスト)

2020年11月14日

国士舘大学、公益通報で処分は無効 東京地裁

■しんぶん赤旗(2020年11月13日)より

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東北芸術工科大学、准教授が提訴 人格否定・尾行

■しんぶん赤旗(2020年11月14日)より

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国士舘大、不正通報の元教授ら勝訴 懲戒処分は無効

■静岡新聞 (2020/11/12)
 ∟●不正通報の元教授ら勝訴 国士舘大、懲戒処分は無効

 国士舘大(東京)で同僚教員の研究不正を通報した元教授の男性2人が、大学側に「不当な通報」と判断され、違法な懲戒処分を受けたとして、処分無効を求めた訴訟の判決で、東京地裁は12日、元教授側の主張を認め、いずれの処分も無効とした。
 判決によると、元教授らは2017年、教員が他の学術誌などに発表している論文を「二重投稿している」と大学内の担当機関に通報。提出書面に「本人が(不正を)認めた」などと記載したが、大学側は「教員が不正を認めた事実はなく、虚偽の報告をした」とし、2人を戒告処分とした。
 判決は二重投稿が疑われる行為があり、書面は真実の可能性が高いとした。

2020年10月31日

名古屋芸術大側に過料40万円 不当労働行為の救済命令不履行 地裁決定

毎日新聞(2020年10月30日)

 名古屋芸術大(愛知県北名古屋市)の教職員組合のニュース配布を妨げたとして愛知県労働委員会から不当労働行為の救済命令が出されていた、大学を運営する学校法人「名古屋自由学院」に対し、名古屋地裁が40万円の過料支払いを命じる決定を出していたことが、関係者への取材で判明した。組合代理人の弁護士によると、救済命令を履行せずに過料処分を受けるのは極めて異例。

 決定は7日付。組合によると、法人は2017年4月、教職員用メールボックスへの組合ニュースの配布禁止を通達。組合は同10月、県労働委に救済を申し立てた。……

2020年10月29日

札幌国際大学懲戒解雇事件、札幌地裁第1回口頭弁論 原告・大月隆寛教授の冒頭意見陳述

 札幌国際大学懲戒解雇事件に係わり,10月27日,札幌地裁にて,第1回口頭弁論が行われた。原告である札幌国際大学教授・大月隆寛氏の冒頭意見陳述(全文)をここに掲載。

2020年10月27日  於・札幌地方裁判所

第1回口頭弁論 冒頭意見陳述

大月隆寛です。

 裁判を始めていただくにあたって、冒頭、少しだけ自分の今の気持ちを述べさせていただきます。

 自分は1989年以来、大学や研究所の教員として生活してきました。2007年以来、縁あってご当地の札幌国際大学に教員として勤めてまいりました。同時にもちろん、研究者としての研究も行なってきました。

 それらがおよそ正当な理由と手続きのないまま、しかも懲戒解雇という労働者としては最も厳しい処分で職を追われることになった、そのことについては言うまでもなく非常なショックを受け、困惑し、大きな憤りも感じています。

 ただ、ひとつはっきり申上げておきたいのは、それらと共に、あるいはそれ以上に、公益法人である大学という機関がこのような異常とも言える処分をくだすにいたった、その背景の詳細とその是非について、この法廷の場で、法と正義に基づいたまっとうな判断を下していただくこと、そしてその過程において、大学の中でどのようなことがおこっていたのかについて、社会に、世間の方々にも広く知っていただくこと、を目的としているつもりであります。

 さらに、この6月末に自分がいきなり解雇されたことによって、自分が受け持っていた講義科目や演習の学生たちに著しい不利益が生じていることも申し添えておきます。今年に入ってからのコロナ禍でいわゆる遠隔授業が実施されていたことで、4月に入学したものの大学に顔を出すことも禁じられ、同級生やクラスメートとも顔をちゃんと合わせたこともないままだった1年生も含めて、あるいは他方、就職活動を行ない、卒業論文の執筆にもとりかかっていた4年生に至るまで、何の予告もそのための準備もないまま前期半ばでいきなり放り出されてしまいました。その後も誠実な対応をしないまま推移している大学側の態度と、それによって生じてしまった学生たちの不利益についてもまた、この場で明らかにして、それらの是非もまっとうに判断していただけることを、彼ら彼女らの名誉のためにも希望いたします。

 大学という場所が本来どういう場所であるべきか。少なくとも自分は、憲法で保障された「学問の自由」を教員も学生も共に、同じ「学生」、古い言い方を敢えてするならば平等な「書生」という立場で、保障されるべき場所だろうと思ってきましたし、今もそう信じています。それはその大学が有名か無名か、国立か私立か、文系か理系か、大規模なものかささやかなものか、といった違いを越えて、未だに国際的に共通する認識であり、前提だろうと思います。そして、そのような場所を持続的に、安定して維持してゆくのが大学経営の本来であるはずです。

 そのような経営側と、現場の教員を中心とした教学側の、良い意味での緊張関係をもってあるべき大学の姿をめざして努力して行く、立場の違いはあれど、大学という場所に関わり、それを仕事とする者にとってはみな同じ認識だと思っていましたし、今もそれは変わりません。

 経営側と教学側がそのような風通しの良い信頼関係を取り戻して、あるべき大学の姿に少しでももう一度近づくことができるような環境を、自分は何よりも望んでいます。それは、自分ひとりでなく、奇しくもこのような事態に巻き込まれてしまったこの札幌国際大学の、今いる教員や職員などの多くのもの言わぬ想いでもあるはずです。今回の自分の「懲戒解雇」とそこに至る過程は、この大学の教職員はもとより、いま在籍して学ぶ学生たちの、さらにはこれまでこの大学で学んで社会に出て行った卒業生のOBOGも含めた人たちの、大学に対する信頼も大きく損ねてしまった、そのことを教員のひとりとして残念に思いますし、またできるだけすみやかにそれらの信頼を回復できるよう、努力したいと強く思っています。大学としてのまっとうなあり方とはどんなものか、たとえ北海道の小さな私立大学あっても、それは世界的に共通する「学問の自由」という価値に向って開かれたものである、ということを示したいと願っています。

 大学の規定でフルタイム雇用の定年は63歳。自分はいま61歳ですから、あと2年で自分は時間切れになります。この裁判の結果が出る頃には、自分は大学に戻れなくなっているかも知れない。今いる学生たちとももう大学で会えなくなっているかも知れない。そういう意味で今の自分に残されている時間はもう少なくなっています。なので、縁あって大学で出会って共に学ぶことになった、今の学生たちとの関係をまずできるだけ早く取り戻したいと考えていますし、そのために公正な判断をできるだけ早くいただきたいと思っています。そしてそれは、学生たちのため、という一点において、大学本来の目的とも合致しているはずです。

 これはしょせん、地方の一私大のできごと、見る人によってはよくある内紛に過ぎないと思われているかも知れません。ただ、背後にある構造はどうやらいま、この国のさまざまな組織で起こっていることとも、陰に陽に関連しているようですし、その意味では案外厄介で根の深い問題も引きずり出しかねない案件だと、自分としては腹をくくってこの場に臨ませていただいております。

 「懲戒解雇」という異常で不当な処分を、「学問の自由」を保障するべき公益法人である大学が一方的に行なったことの是非。そして、そこに至った背景にある昨年来の留学生をめぐるさまざまな問題の経緯も含めて、どうか法と正義に基づいてご判断をしていただけるよう、裁判官のみなさま、心からよろしくお願いいたします。

 以上です。

2020年10月26日

中京大元教授の解雇は無効と判決 名古屋地裁、慰謝料は棄却

共同通信(2020年10月26日)

 中京大(名古屋市)の総合政策学部長だった羅一慶元教授(53)が不当に懲戒解雇されたとして、大学を運営する学校法人梅村学園に地位確認などを求めた訴訟の判決で、名古屋地裁は26日、「処分は解雇権の乱用」と判断して解雇を無効とし、未払い賃金約5300万円の支払いを命じた。慰謝料の請求は棄却した。

 判決によると、学園は、羅氏が13年8月から1年間の韓国・延世大での在外研究期間中、半年間無断でハワイ大に滞在したほか、学生の個人情報が入ったパソコンを紛失したり入学試験を欠勤したりしたとして、16年7月に解雇した。


2020年10月24日

筑波大、永田学長が再任 任期上限撤廃、最長で11年に 教職員有志「認めない」

■毎日新聞(2020/10/22(木))
 ∟●筑波大、永田学長が再任 任期上限撤廃、最長で11年に 教職員有志「認めない」

 筑波大学長選考会議は21日、次期学長に現職の永田恭介学長(67)を選出したと発表した。学長選を巡っては、選考会議が学長の通算任期の上限を撤廃したことなどについて教職員有志が公開質問状を提出するなど紛糾しており、有志は「再選に反対」などと緊急声明を発表。選考会議の河田悌一議長は「いちゃもんだ」と選考の正当性を主張した。【鳥井真平】

 選考会議は20日に開かれ、学内外の委員24人が参加。委員らは永田氏と生命環境系長の松本宏教授への面談などを実施したうえで投票を実施、3分の2以上を獲得した永田氏の再任が決まった。

 選考会議は4月に学内規則を改正し、最長6年の任期を撤廃。教職員による候補者への投票結果を選考に反映する「意向調査」も選考要件から外した。教職員投票では松本氏が永田氏の約1・6倍を獲得していたが、選考会議は「選考尺度の一つ」とし、各委員に扱いを委ねた。

 選考会議は永田氏について「人格が高潔で学識が優れ、教育研究活動を適切かつ効果的に運営できる」などとして、学長にふさわしいと判断したという。

 永田氏は前学長が病気で退任したため、2013年4月から任期を引き継ぐ形で学長を務めている。これまでに2回再任され、例外的に最長6年を超えていたが、規則改正で再任が可能になった。今回の再任で24年3月まで計11年務めることになる。

 教職員有志による「筑波大学の学長選考を考える会」は、これまでに「規則改正は事前に教職員への説明がなかった」などと指摘している。

 河田議長は記者会見で、学内への情報共有は尽くしているとし、「2年以上かけた規則改正だ。いちゃもんをつけたという感じで非常に残念」と憤った。

 稲垣敏之副学長は「改正の最終形が決まったのは19年12月。それまでに何度も(学内の会議で)話して学内の意見を集約している」と説明。会議の議事録は教職員向けの学内サイトで確認でき、会議のたびに教職員の意見を吸い上げてきたと主張した。

 永田氏は「日本は学長の任期が短い。諸外国、特に米国は10年単位でやらないと大学は変わらないとされている」と述べ、「日本の高等教育を守り、発展させるため、大学長の任期を真剣に考え直す時期が来ていると思う」との考えを示した。

 考える会は永田氏が再任されたことを受けて、「不正な選考を認めない。選考プロセスに関する情報公開と問題の責任追及を継続する」との緊急声明を発表、司法レベルでの検証も必要などとした。


2020年10月22日

筑波大学学長選考を考える会、永田学長再選を受けた緊急声明(10月21日)

筑波大学学長選考を考える会
 ∟●永田学長再選を受けた緊急声明(10月21日)

永田学長再選を受けた緊急声明(10月21日)
不正な選考を認めない。学長、副学長の責任を問う。

永田学長、あなたはご自分が任命した「学外委員」河田悌一氏を議長とする学長選考会議によって、とうとう再選が認められましたね。あなたは、ご自分の任期中に、「現学長ありき」で審議され、「現学長にも適用される」学長の任期上限撤廃の規則改正により、いま永遠の学長の座に座ろうとなさっています。大学内のあらゆる民主的な手続きを破壊してきたあなたの権謀術数(マキャヴェリズム)は見事というほかありません。

この筑波大学で独裁政治が展開され、いまや完成されようとしていることなど、世間一般の方々は思いもよらないでしょう。そもそも、あなたには、学長にふさわしい「リーダーシップ」などありません。「意見聴取」の結果は、あなたをそばでみてきた教職員たちによる、あなたへの事実上の不信任表明でした。公示の理由書の最後に「学長選考会議としては同氏(永田恭介氏)がふさわしいと判断した」とありました。「意見聴取」の結果によれば、「教職員としては」その判断はあきらかに間違っています。

あなたが、本学でその独裁的権力の源泉としてきた密室政治のからくりは次第に明らかになりつつあります。あなたが独断で選任した副学長はその職にふさわしくない人物たちであることを教職員たちは知っています。少なくとも次の2名の副学長を任命した学長の「責任」は厳しく問われなければなりません。

まずは企画評価・学術情報担当副学長である阿部豊氏には過去に原発関連企業から多くの研究費を受け取り、原子力規制庁の情報公開規定にもかかわらずその事実を隠蔽して原子力規制基準の策定に加わった、重大な利益相反が過去に報じられています。そのようなことをするに恥じない人物だけに、今回の「意見聴取」投票についても、教職員専用サイトで、職員番号など、投票者が同定できるような情報の入力が求められる、記名投票にもみえる不可解なシステムを採用した疑惑がもたれています。これにより、投票者に、誰に投票したのかが把握できてしまうのではないかという恐れを抱かせました。さらにオンラインで行われた投票のためには、VPN接続という日ごろその機能を使っていない教職員にとっては高い技術的ハードルも設けられていました。意見聴取の直前に松本宏候補の所信ホームページに貼られた本学の学術情報メディアセンターのVPN接続方法を説明したページ(学外にも公開)へのリンクを、「情報セキュリティ上」の観点から外すようにという指示をしてきたのはこの阿部副学長でした。これにより本学において、誰もが平等に投票する権利の行使を妨げました。

総務・人事担当副学長の稲垣敏之氏は、すでに追加公開質問書、緊急要求書において詳しく追及したように、問題だらけの人物と言わねばなりません。教職員組合から学長選考会議に発出された質問状は、所掌している総務部総務課から学長選考会議委員に届けられることはありませんでした。松本宏候補のホームページに寄せられた学内の教職員たちからの声(意見・要望書)が掲載されていたページが、学内「機微情報」に触れる可能性があるとして、学外からはアクセスできないように指示し、私たち教職員の声が外にでないようしたのは、この稲垣副学長でした。さらに彼は、学長選考会議の開催される直前の教育研究評議会(10月15日)において、松本宏候補のホームページの「内容」に関する検証委員会の設置の決定を主導しました。学長選考会議議長河田氏が発言したとされている「調査委員会が立ち上がるなら意見聴取の結果は無効」という二人のあいだのシナリオの実行のためではないのかという疑惑がもたれています。(そして同日15日には、絶妙のタイミングで本学が指定国立大学法人に決定され、文科大臣による永田学長のリーダーシップが讃えられていました。)稲垣氏のように恣意的な行為を行う人物が、教職員に恐怖を与えてしまうのは、権力を私的に利用するような人間に予算権・人事権という絶大な権力を与えた責任者、学長としての永田恭介氏が存在するからです。永田学長、あなたこそ最大の咎めを受けなければなりません。

二人の副学長がこれまでどのような仕事をし、それが任命者のどのような利益となっていたのかは、これから公開で、司法レベルへの依拠も含めて検証されていく必要があるでしょう。

筑波大学の学長選考を考える会は、永田学長再選に反対すると同時に、今後も学長選考プロセスに関する情報公開と、問題の責任追及を継続していく所存です。

筑波大学学長選考を考える会 一同

2020年10月18日

追手門学院大、パワハラ研修退職強要事件 壮絶な実態をテレビ放映

追手門学院大学の職員3人が,川原俊明追手門学院理事長,コンサルタント会社「ブレインアカデミー」及び研修を実施した講師・西條浩に対して,損害賠償,退職強要の差し止めを求めた追手門学院職員退職強要事件裁判の第1回口頭弁論が,10月16日大阪地裁で開催された。

この事件については,多くのマスコミが取りあげた。そのうち,テレビ朝日系列「羽鳥慎一モーニングショー」(2020年8月21日)は,退職を強要するパワハラ研修の実態について,下記のような壮絶な実際の音声を入れた動画を約16分間放映した。「腐ったミカン」と恫喝する講師が,ブレインアカデミーの西條浩と思われる。

追手門学院大量職員退職強要(腐ったミカン)事件、大阪地裁宛「原告意見陳述」

 職員研修で「腐ったミカンは置いておけない」などと暴言を吐き,執拗に退職を迫ったのは違法だとして,学校法人「追手門学院」の職員3人が,2020年8月24日,川原俊明理事長,職員研修を受け負った東京のコンサルタント会社「ブレインアカデミー」及び研修を実施した講師に対して,損害賠償,退職強要等の差し止めを求めて大阪地裁に提訴したのが,この事件。パワハラ研修を請け負った「ブレインアカデミー」の男性講師・西條浩が、20代~50代の事務職員18人に対し、退職を迫ったという。そして研修を受講した18人のうち10人が退職し,2人が休職,1人が休職期間満了による解雇となった(追手門学院退職強要職員研修等事件原告一同「追手門学院退職強要職員研修等事件にあたっての声明」2020年8月24日より)。
 因みに,このブレインアカデミーと西條浩は,2015年,学校法人梅光学院においても,同様のパワハラ研修と退職強要事件を起こしている。
 この裁判,10月16日に,第1回口頭弁論が開かれた。原告の1人が「意見陳述書」を提出した。以下が,その全文である。
 なお,これまで同大学において発生した不当配転,不当解雇を含めた事件のすべては,こちらに掲載。

原告意見陳述

原 告 意 見 陳 述

令和2年10月15日

大阪地方裁判所第5民事部合議4A係御中

    住    所

    氏    名      印


原告の※※※です。私は,平成20年から学校法人追手門学院の専任事務職員として働いてきました。業務については真面目に取り組んでおり,上司からも安心して見ていられると評価されてきました。


9年目の平成28年7月,理事長や常務理事らによる執行部面談で,突然,学院が求めている職員像に達していないとして平成29年末で退職していただくと言われました。そして研修の参加を命じられ,改善しなければ退職勧奨を受け入れるようにと言われました。「退職」という言葉に「まさか自分が」と戸惑いましたが,退職するわけにはいきませんでしたので,心して研修に臨みました。
研修は18名が集められ,学院関係者が周りに座って監視される中,5日間計40時間にわたって行われました。研修の冒頭,学院から全権を委任されていたという西條講師から,事前の執行部の打ち合わせで再三確認している事項として,18名全員が平成29年末で学院から退いていただきたいと言われました。研修で頑張れば,という当初の思いはすぐに崩れ,もう逃げられないという気持ちになりました。その後も,西條講師は,「退職は,学院のパワーを持った意思 決定であり,その決定は覆せない」などと繰り返しました。
研修では,私は他の受講者の面前で「あなたにはもうチャンスがない」などと 罵倒されました。また他の受講生への普段耳にすることがないような暴言を延々と聞かされました。自分が言われている以上に他の方が目の前で貶められていることも堪え難いものでした。受講者は真っ青な顔をしていた方,なかには泣き出す方もいました。次第に気が遠くなり,ここで起こっていることは現実なのだろうかと思いました。


私はこれまで担当した業務を一生懸命担ってきたという自負があり,またもちろん生活のこともありましたので,研修中や研修後にも「退職しない」と何度も表明し,指摘された点の改善について自分なりの考えを伝えてきました。しかし,一向に受け入れられず,何度も学院執行部に取り囲まれる面談が続き,退職するよう迫られました。川原理事長からは,解雇もあり得るとまで言われました。退職期限の平成29年3月末には「退職勧告書」を読み上げられ渡されました。


私の心身に異変が出始めたのは研修中からでした。研修期間中ほとんど食べられず,眠れませんでした。心配や不安にさせることを思うと,家族にもなかなか話せませんでした。私の様子があまりにおかしいと感じた妻から「心療内科の予約を取ったから」と受診を勧められ,受診したところ,抑うつ状態と診断されました。
診断後も生活の基盤を失うかもしれない不安から,通院しながら我慢して勤務を続けましたが,どんなに仕事をしても「これでよいのか」と不安を常に感じ,ミスをすれば解雇されるのではという恐怖から,行動の一つ一つに時間がかかるようになりました。休日も何もやる気が起きず,ただ横になっていることが多くなりました。妻から「険しい表情をしている」と何度も指摘されました。
その後も退職を迫られる執行部面談が続きました。いつまた呼び出されるか, 解雇と言われるかビクビクするようになりました。平成30年1月,起き上がることができなくなり,以後休職せざるを得なくなりました。
研修から4年以上経った今も回復の兆しが見えません。時折,研修や面談を思い出して,夜中に何度も目が覚め、その後眠れなくなります。なぜ,こんな自分 になってしまったのかと情けなくなり,家族にも申し訳ない気持ちです。いま一 番不安なのは,1年後,また10年後,自分は一体どうなっているだろうか,元の自分に戻れるのだろうか,一生このままなんだろうか,ということです。


追手門学院は,未だ私たち被害者に謝罪していません。それどころか,学院のホームページでは,研修は「人材育成のために行ったもの」で,講師の発言は,「受講生の消極的な態度を指導したもの」と正当化しています。学院の答弁書でも,学院は全く悪くない,問題があったのは私たちの方だと言われています。私たちへの人格攻撃はいまも続いているのです。
追手門学院は教育機関であり,理事長は弁護士です。なぜ一生懸命職員として 働いてきた私たちが,ここまでされなければならないのでしょうか。私が裁判に 踏み切ったのは,たとえ回復して職場に戻ってもこのまま学院が何も変わらないままだと同じことが繰り返されるのではないかと恐怖を覚えたからです。
この裁判によって,退職強要によって失われた心と時間を取り戻し,職場に復帰するきっかけをつかみたいと思っています。

以 上

なお,追手門学院職員退職強要(腐ったミカン)事件に関する各種マスコミ報道は,以下のサイトで見られる。

●2019年度のまとめ
https://drive.google.com/file/d/1tzH7X5gAiUuyO33PPtg3r25C8YMbYLIC/view?usp=sharing

●2020年8月20日 朝日新聞朝刊
https://drive.google.com/file/d/1rt70eUAjFfBnOAFAQwMYz4-zVyQ6QrKh/view?usp=sharing

●2020年8月21日 羽鳥慎一モーニングショー(テレビ朝日系列)
https://drive.google.com/file/d/1GcJfxfqpRS0uEEgzJYwO7_h86msLrSXU/view?usp=sharing

●2020年8月24日 MBS News(TBS系列)
https://drive.google.com/file/d/1OoQ_WQxOtvmXp335b8cduRKQqDF_sP8a/view?usp=sharing

●2020年8月24日 TVO News(テレビ大阪)
https://drive.google.com/file/d/1y8dHSDrmw6A6peQBOC38eF18yRQWLjOZ/view?usp=sharing

●2020年8月24日 長周新聞
https://drive.google.com/file/d/1w9KotsttzqYeL0M-qq3mp5uLXcWK1tuE/view?usp=sharing

●2020年8月25日 毎日新聞朝刊
https://drive.google.com/file/d/1WSh79CRQvGkIW4KrMqYg3KEUuVC08rbq/view?usp=sharing

2020年10月17日

国士舘大の男性教授2人の懲戒無効

日刊スポーツ(2020年10月16日)

 国士舘大の男性教授2人が、学生の前で学長を中傷するような発言をしたことなどを理由に懲戒処分を受けたのは不当として、地位確認を求めた訴訟の判決で、東京地裁は15日、いずれの処分も無効とし、未払い賃金などの支払いを大学側に命じた。

 判決によると、文学部の男性教授は2016年12月、学生が卒業論文を発表する研修で、直前に急死した別の教授の名前を挙げて「学長に殺されたと思っています」と発言。大学は17年4月、この発言などを理由に教授を懲戒解雇とした。

 伊藤由紀子裁判長は「学生に不信感、不安感を与える発言だったが、大学の一般的な信用を毀損(きそん)する恐れは小さい」とし、「解雇は社会的相当性を欠く」と結論付けた。

 もう1人の原告は、指導学生に不適切な発言をしたなどとして、18年1月に懲戒降格処分となった。伊藤裁判長は「学生の精神的苦痛は大きいが、指導全般に問題があったとは認められず、教授の地位を剥奪するのは重きに失する」とした。

 学校法人国士舘は「判決文を見ていないのでコメントできない」としている。(共同)


2020年10月14日

サイト紹介「ながみねWeb研究室」、早稲田大学学術研究倫理委員会は,剽窃に係わる調査報告書を公開すべきである。

■「ながみねWeb研究室」
http://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/

学術研究倫理問題 : 早稲田大学学術研究倫理委員会の調査報告書

2020‐10‐09

 早稲田大学学術研究倫理委員会の調査報告書(2020‐02‐25)を、10月1日に、「原朗氏を支援する会」ウェブサイトに掲載したが、10月9日、早稲田大学学術研究倫理委員会事務局から「著作権」等を理由に削除を求められ、ひとまずは削除することになろう。

 「原朗氏を支援する会」事務局は、2020年2月25日の盗作判定から7か月以上たっても、不正行為に基づくその後の対応(処分)に関しての問い合わせに対し、早稲田からは何の反応もないので、調査報告書の公開(9月15に、回答期限を月30日までと切っておいたので)に踏み切った。それは公益を考えて、やむにやまれず執った行為であった。
 問い合わせは、6月初旬、7月末におこない、何の回答もない場合、公開に踏み切らざるを得なくなるということは、8月初めに伝えた。そして、最後に9月15日,期限を切っての問い合わせを行った。

 しかし、早稲田サイドからは、こちらの問い合わせに対し、今日現在に至るまで、まったく何の回答もない。「支援する会」ウェブサイト責任者宛てにとどいたのは、学術研究倫理調査委員会事務局からで、しかも、「著作権」を理由とする削除要求だけである。

 これは、大学として誠実なやり方であろうか? 
 自治自立の大学として制定し、内外に公開している大学規程(不正行為に関する規程公開している大学規程)に合致することか?
 
 早稲田大学規程によれば、不正行為案件を適切に公表することを規定している。たしかに、公表期限を区切ってはいないが、審理進行状況・公開見通し等を伝えるくらいは、通報者に対する責務ではないのだろうか?
 不正行為を適切に審議処理して、再発を防ぐためには、迅速な公開こそが当然ではないのか? 不正行為の再発防止という見地からは。加害者・被害者をできるだけ出さないように迅速に対応すべきではないのか?

 今問題になっている学術会議の委員任命問題では、政府の問答無用の任命拒否について、全国的に各界から批判・抗議の声明等があがっている。
 しかし、その場合にも、任命拒否できる正当な理由として、ありうるのは、候補者の学術研究上盗作があった証拠・判定が挙げられており、その場合ならば、任命拒否はありうるだろうと例示されるくらい、盗作案件は、研究者のもっとも基本的要件にかかわるものである。
 
 それだけに、学術研究倫理委員会が下した判断の意味は重い。
 その判断を大学として、今後の不正防止・学術研究の健全な発展のためにどう生かしていくのか、どのような理由付けで不正行為の証拠と判断を社会に公開するのか、その周知徹底こそは、大学の重大な社会的学術倫理的責任であろう。

 学術研究倫理委員会の調査報告書(2020年2月25日)を通報者だけに知らせて事足れり、とはならないはずである。
 学術研究倫理は、大学の生命ともいうべきものである。学生・院生・研究者の全体に知らせるべきものである。
 事実、小保方問題ではごく短期間に総長が処分を発表したのではないか?
 公開している大学規程にてらしても、それが必然ではないか。それが大学規程というものではないのか?

その点に関する当方の問い合わせには、7か月以上、何の回答もないということは、社会通念として、許されるのであろうか?
いつまで待てというのか? 

早稲田大学学術研究倫理委員会は、著作権を理由に、調査報告書の公開を削除させる権利を有するのか?
 真実・真理の探究を、著作権を理由にして重要文書を非公開にし、抑圧してもいいのか?
 それが、真実・真理探究のための学問の自由・大学の自治を基本理念とする大学の取るべき態度か?
 事実・データを隠蔽すれば、事実・データの捏造と同じく、真実・真理の解明の阻害になるのではないか? 
 これは大学の存立・核心的使命に係ることである。

サイト紹介、「一般社団法人・大学教員の権利を守る会」

一般社団法人・大学教員の権利を守る会

「一般社団法人・大学教員の権利を守る会」

当法人は、学問の自由を擁護し、その担い手である大学教員の権利を守ることを目的とし、その目的達成のために以下の事業を行います。

①大学教員を対象とした相談実施機関の設置運営 

②学問の自由に関する調査

③前各号に附帯する一切の業務

相談例:学内でセクハラを受けているので、解決方法のアドバイスを受けたい。今、理事らが行っている行為が法的にパワハラかどうか教えてほしい。

    学長から身に覚えがない事項で懲戒を受けたので対処方法を教えてほしい。大学事情に詳しい弁護士を教えてほしい。etc

①の相談に関しては、大学事情に詳しい弁護士、司法書士、大学教員が対応します。弁護士の相談もすべて無料です。ただし、メールや電話で対応できないケース、数回の対応で解決できないケースなどは、お近くの法律事務所にご相談ください。

②に関連して、学術調査および地域文化発展事業などは立川日本語・日本語教育研究所で受託しています。

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2020年10月10日

小林英夫の剽窃に関する早稲田大学学術研究倫理委員会「調査報告書」の公表にあたって

「原朗氏を支援する会」

早稲田大学学術研究倫理委員会「調査報告書」の公表にあたって(2020年10月1日更新、10月9日再更新)

 小林英夫氏が原朗氏を訴えていた裁判の経過の中で、小林氏が原氏の論文だけでなく、他にも多くの剽窃を行っていた事実が明らかになっていました。裁判所はそれについて全く関心を示しませんでしたが、それに気づいた人たちはその調査を継続していました。

 一方、小林氏が勤務していた早稲田大学は、小保方事件の後、学術倫理に厳しい姿勢を持ち、同大学関係者に関わる学術不正に気付いた者は誰でも、同大学本部に通報することを歓迎され、通報後4か月以内には結論を通知されるという規程を設けていました。

 原朗氏を支援していたA氏は、この規程にしたがって小林氏の一論文について同大学に通報したところ、同大学学術研究倫理委員会からはA氏に対して、通報を正式に受理したこと、判定のための調査委員を決定したこと、倫理委員会として小林氏に「不正あり」の認定をしたこと、小林氏からは「不服申し立て」が出されたが却下されたことなど、順を追って経過報告がなされるとともに、倫理委員会の「調査報告書」(2020年2月25日付)もお送りいただきました。

 同大学のこのような対応は、学術研究上の不正事案に対しては学術界が責任をもって対処している点でも、規則通りの厳格な手続きを経て正当な結論に至っている点でも、学術機関として模範的な対応であったと評価できます。

 以上のような判断に立って私たちは、この文書の内容を学術研究倫理の前進を求める多くの方々に知っていただきたく、このホームページに掲載する形で、資料として情報提供させていただくことといたしました。

 文書のPDFは、こちらよりご覧ください。(早稲田大学学術研究倫理委員会事務局からの申し出により、2020年10月9日に削除しました。)

2020年10月1日  

原朗氏を支援する会・事務局

原朗氏を支援する会、声明「最高裁判決を受けて-批判と決意-」

原朗氏を支援する会
 ∟最高裁判決を受けて-批判と決意-

最高裁判決を受けて──批判と決意──

 6月15日最高裁判所は、原朗氏・小林英夫氏名誉毀損訴訟について、原朗氏側敗訴の決定を下しました。大変残念な結末になりましたが、これまでご支援くださったみなさまに、結果報告と現時点での所信表明を行うことにいたしました。

 本裁判は2013年に小林英夫氏によって、「名誉毀損」の名のもとに地裁への提訴がなされ、5年余の年月を経て、2019年1月21日に、小林英夫氏側の勝訴判決が言いわたされました。そして原朗氏の控訴によって開かれた高等裁判所の判決(2019年9月18日)も、原判決の結論を維持しました。そこで、原朗氏は、直ちに、最高裁判所への上告を決意し、2019年11月26日には、「上告理由書」「上告受理申立理由書」ほか関連書類を提出し、2020年4月13日には、「上告受理申立理由補充書」を最高裁判所に提出しました。以下、上告の経緯、内容を簡潔にふりかえっておきます。

 「上告提起」の理由として、高裁の判決が1剽窃の判断についての学界における学問的手法に反し、裁判官が自己流に造りあげた判断基準を使うことにより、小林英夫著書が原朗論文等を剽窃している事実を否定している、2「歴史的事実」などの用語を無理解のまま使用して原朗論文の学問的成果を否定している、3表記・表現方法の記載についてもその学問的意義を否定し、4先行研究の成果としての図表や地図について学界の慣行となっている記述方法を無視することによって、剽窃の事実を否定している、と批判したのです。そして、高裁判決は原朗氏が学問的立場から判断した発言や記述について、名誉毀損の成立を認めることによって、原朗氏の学問の自由(憲法23条)及び表現の自由(憲法21 条)を侵害するものになっているので、取り消されるべきである、と主張しました。

 また、「上告受理申し立て」の理由として、高裁判決には次のような誤りと法令違反があると主張しました。1高裁判決は、学界における剽窃の判断基準と著しく異なる、裁判官の恣意的な判断基準に基づいて剽窃の有無について判断し、当該学問分野である歴史学界の共通認識に反する認識をおしつけ、経験則違反をくりかえしている。2高裁判決の剽窃に関する判断基準は,現在確立している判例・実務の判断基準とも異なり、推定と反証を用いるべき判断方法を採用せず、絶対的論証を上告人に要求している。3高裁判決を維持すれば、学界において剽窃と判断されたものが裁判において剽窃を否定されるという、学問上一般社会上極めて不都合な結果を生じることになる。このように、高裁判決は、既存の判例・法令に反し、学界における不正剽窃に対する厳しいルールを覆し、学界的に深刻な混乱を引き起こすので、破棄されなければならない。以上が、主張点の概要です。

 さらに、原朗氏は、上告審の過程で明らかになった新事実をもって、「上告受理申立補充書」を提出しました。その一つは、小林英夫氏が係争中の著書の基礎の一つだとする「元山ゼネスト」論文(1966 年公表 2011 年再録)が、北朝鮮の歴史学者・尹亨彬氏の論文(1964年刊)を大量に剽窃(字数 48%)していることが早稲田大学学術研究倫理委員会によって本年 2 月 25 日に盗作と認定された事実です。いま一つは、小林英夫氏が早稲田大学在職中(2013 年)に発表した論文が、若手研究者の論文を剽窃した事実が明らかになったことでした。

 ところが、2020年6月15日、最高裁が本件に下した判決は、以下の通りでした。「上告を棄却する。」その理由は、「民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは民訴法 312 条1項又は2項所定の場合に限られる所、本件上告の理由は、違憲をいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しない」というものです。また、上告内容が、最高裁の判例と相反する判断がある事件、その他の法令解釈に関する重要な事項を含む事件とは認められないため、上告申立てを受理できないというのです。

 最高裁は「上告提起」と「上告受理申し立て」のいずれについても、審査の対象でないとして、上告人である原朗氏の訴えを退けました。日本の三審制ではこれ以上訴える術がなく、これで高裁判決は確定することになりました。しかし、原朗氏側が指摘した判決における多くの深刻な問題点は、最高裁が退けたところで、何一つ解決したわけではありません。研究倫理の喪失が引き起こしたこの事件は、業績主義が浸透を見せている今日の学界に、深刻な問題を引き起こすことが憂慮されます。すなわち、学術不正を行い学界で自律的に処分された研究者が、「名誉毀損」の名目で裁判に訴えた場合に、学界基準と異なる判定を手にする可能性が生まれたのです。このようなことは、日本の学術研究の健全な発展に、大きな歪みをもたらすことになります。

 地裁と高裁の担当裁判官は、学術研究の蓄積とそれに関する評価の基準を無視し、専門研究者の知見や証言を謙虚にうけとめることなく、自らが自己流に設定した非学問的恣意的・思いつき的な基準によって学術研究の内容に対し甚だしい誤判を下し、最高裁の担当裁判官は上告審としてそれを放置し、「学問の自由」への侵害に途を開く判決を容認したとみなすことができます。彼らの理解力の低さと見識の欠如は、司法に対する国民の負託を甚だしく裏切るものであり、私達は、これらの裁判官の歴史的責任を追及するものです。また、1966 年から剽窃行為を繰り返してきた小林英夫氏が、被害を受けた当事者から事実を指摘されると、学界に訴えるのでなく、司法界に訴えたことは、日本の学術研究体制に計り知れない損傷を与えたものということができます。研究の自由と学問の独立を自ら破壊したその行為も、歴史的責任を負い続けることになります。私達は、これら一連の判決が、学術研究と社会の要請に反するものであることを重視し、今後生じうる大小の研究不正事件の隠蔽や黙殺、被害者の沈黙という事態を生み出さないために、多面的で系統的な努力を学界内外で強めていくことを決意するものです。

 7年間に及ぶこの裁判の成り行きを粘り強く注視し、裁判傍聴・署名・資金カンパなどをはじめ、有形無形の支援をしてくださった多くの研究者、市民の皆様に、心から感謝申し上げます。

2020年6月27日
原朗氏を支援する会事務局

2020年10月04日

菅義偉首相による日本学術会議会員推薦者の任命拒否に関する緊急声明

菅義偉首相による日本学術会議会員推薦者の任命拒否に関する緊急声明

2020年10月3日
日本私大教連中央執行委員会

 10月1日、日本学術会議の総会において、山際寿一前会長は、学術会議が推薦した新会員のうち6名が菅義偉首相により任命を拒否されたことを明らかにした。
 日本学術会議は、わが国の科学者を内外に代表する、政府から独立した機関であり、同会議の会員は、任期6年で、その半数が3年ごとに改選されるが、改選にあたっては同会議の推薦に基づき首相が任命することとなっている。会員に推薦された者をそのまま任命することは、現在の任命方式に変更される際の国会審議における政府答弁でも明言されていた。これまで半数改選に際して、被推薦者が任命されなかった例は過去になく、このことにより同会議の独立性が一定担保されてきたのである。
 政府は、昨年、首相の任命拒否が可能であるとの解釈変更を行っていた。これは、今回の任命時期にあわせて行ったもので、意図的であったことは明らかである。これは解釈権の枠を超えた、立法権の簒奪ですらある。
 今回の新会員の任命にあたって、任命されなかった被推薦者には、国会の参考人として共謀罪法案や安保法制に対して批判を行った者が含まれている。政府の政策を批判したことを理由に、任命されなかったとすれば、明らかに政治的な判断によるものと言わざるを得ない。
 政治的な判断によって会員が任命されるようになれば、学術会議は政府の御用機関となり、日本の学術が政治に従属させられることになりかねない。戦前、日本の学術が戦争に動員された反省を踏まえ、政府からの独立を保障しつつ、設けられたのが現在の日本学術会議である。
 学術は、人類共通の財産として営まれるものであり、決して権力者のものではない。
 今回の菅義偉首相による任命拒否は、日本学術会議の歴史に残る汚点となるばかりか、学問の自由を定めている日本国憲法の明確な蹂躙である。
 日本私大教連中央執行委員会は、このような暴挙を行った菅義偉首相に抗議するとともに、日本学術会議法の定めどおりに推薦された6名の会員の任命拒否を直ちに撤回することを強く要求する。あわせて日本学術会議には、引き続き6名の任命を行うよう政府に働きかけることを求める。

以上

専修大学、30年勤務の非常勤講師の無期雇用を拒否…大学では異例、法律の抜け穴を悪用

Business Journal
2020/10/3

専修大学、30年勤務の非常勤講師の無期雇用を拒否…大学では異例、法律の抜け穴を悪用

文=田中圭太郎/ジャーナリスト

「法律が変わって、無期雇用になれると聞いていたのに、専修大学に拒否されて驚きました。勤務している他の大学ではすべて無期雇用が認められているのに、おかしいですよね」

 こう憤るのは専修大学で非常勤講師を務めている福岡悦子さんだ。2007年から英語講師をしている福岡さんは去年12月、大学に無期雇用への転換を申し込んだが、翌月、「拒否」の回答が大学からあった。

 同じく専修大学で30年間ドイツ語の授業を担当している小野森都子さんも、やはり無期雇用への転換を大学に拒否された。

「専修大学で30年間非常勤講師を続けてきました。長期間劣悪な環境で過ごしてきたのに、非正規で働く人の待遇の改善を目的にした法律をねじ曲げようとするのは許せません」

 2人とも複数の私立大学や公立大学で非常勤講師として勤務していて、すべての大学で無期雇用が認められた。専修大学だけが頑なに拒否しているという。

 非正規の有期契約で働く人が、無期雇用への転換を申し込めるようになったのは、2013年の労働契約法の改正からだ。2013年の4月以降に5年以上勤務した場合には、本人からの申込によって有期労働契約から無期労働契約に転換できることを定めた。法改正は有期契約で働く人の地位の安定と、労働条件の向上が目的だった。

 一方、10年経たなければ無期雇用に転換できないという例外もある。大学や研究開発法人の研究者や技術者、教員などについては、無期労働契約に転換する期間を特例として5年から10年に延長する法改正が2014年に施行された。法律名が成立時とは変わり、現在は「科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律(以下、科技イノベ活性化法)」という。

 科技イノベ活性化法は、一般の非常勤講師は対象にならないと考えられてきた。しかし専修大学は、非常勤講師は科技イノベ活性化法の対象になると主張し、非常勤講師など有期雇用で働く人ほぼ全員について、5年での無期転換を認めていないという。

 福岡さんと小野さんは、無期契約の権利を有する地位にあることの確認と慰謝料の支払いを求めて、今年4月に専修大学を提訴。新型コロナウイルスの影響で裁判日程がなかなか決まらなかったが、9月17日にようやく第一回口頭弁論が開かれた。

科技イノベ活性化法で5年無期転換拒否は専修大学だけ

 裁判に先立って9月15日に、原告である福岡さんと小野さん、それに弁護団が厚生労働省で記者会見した。

 そもそも科技イノベ活性化法による10年での無期雇用転換は、研究開発業務などのプロジェクトに従事する研究者が、5年未満で雇い止めをされる事態を防ごうと、京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授らの提言によって法改正された経緯がある。

 弁護団の田渕大輔弁護士は、専修大学は科技イノベ活性化法と関係ない非常勤講師に、5年での無期転換を認めない専修大学のやり方は「脱法的な運用だ」と指摘。「語学を教える非常勤教員に適用するのは悪質だ」と主張した。

 会見に同席した首都圏大学非常勤講師組合(以下、非常勤講師組合)によると、「科技イノベ活性化法を理由に非常勤講師の無期転換を拒否した大学は、専修大学以外には聞かない」という。労働契約法の改正から5年が経過する2018年3月末までには、非常勤講師を5年未満で雇い止めしようとする動きが東京大学や早稲田大学など多くの大学で起きた。非常勤講師組合でも、各大学と団体交渉して、雇い止めをしないように説得した。

 その結果、首都圏ではほとんどの大学が法の趣旨を理解して、非常勤講師の無期転換に応じた。非常勤講師組合によると、現在でも慶応義塾大学や中央大学が「10年経たないと無期転換できない」と主張。早稲田、法政、立教など、労働契約法改正後に採用した非常勤講師に、10年での無期転換を適用しているケースもある。

 ただ、10年での無期転換を主張している大学は「大学の教員等の任期に関する法律(以下、任期法)」を根拠にしている。任期法はあくまで2013年度に無期転換権が発生しなかった人に特例として10年が適用されるもの。慶応義塾などの主張には問題点もあるが、10年で無期転換に応じる考えを示しているという。ただし、日本大学は2016年度以降に採用した人を、法律に関係なく5年で雇い止めしている。

 専修大学は、独自の法解釈で5年での無期転換を拒んでいることになる。田渕弁護士は「不合理な理由で無期転換を拒むこと自体が違法だと考えています。裁判所の見解を問いたい」と提訴の意義を説明した。

無期転換拒否は法の目的に沿っているのか

 9月17日の第1回口頭弁論では、専修大学側から答弁書が提出された。原告の主張に対して争う姿勢を見せている。主要な反論は、次のようなものだ。

 答弁書によると、原告の福岡さんは英語教育学を研究し、小野さんは独文学の研究をしていたので、「科学技術に関する研究者」に該当する、と指摘。さらに、労働契約法や科技イノベ活性化法は業務内容や労働契約の内容を限定していないとして、2人には科技イノベ活性化法が適用される、と主張しているのだ。

 科技イノベ活性化法には業務内容が書かれていないので、研究開発の技術者に限定するものではないということだろう。法律の抜け穴を指摘しているともいえる。

 5年での無期転換を認めていないことについて専修大学に質問したが、大学側は「係争中のため回答は控えさせていただきます」と述べるのみだった。

 一方、原告側は、この裁判で非常勤講師の立場の弱さについても問題提起をしている。田渕弁護士はその趣旨を次のように説明する。

「非正規労働者は使い捨てされ、企業にとって都合のいい雇用の調整弁になっています。雇用は不安定で、雇用主に逆らえば次の契約が更新されないかもしれないと考えると、主張したいことも主張できません。法律が悪用されないように、法の適用を合理的に制限すべきではないでしょうか」

 原告の小野さんは、裁判に踏み切った心情を次のように話す。

「自分のためだけではなく、多くの非常勤講師のみなさんのためにも、不安定な雇用を強いられる状況を改めたいと考えて思い切って提訴しました。

 雇用の安定があってこそ、優れた研究や教育ができるはずです。若い研究者や非常勤講師のためにも、安心して働ける環境が実現できるように訴えていきたい」

 両者の主張は法律の解釈で食い違っている。今後裁判で争われるが、現場で問題が起きていることを考えると、労働契約法と科技イノベ活性化法の趣旨について、監督官庁や国会などでも再度論議されるべきではないだろうか。

(文=田中圭太郎/ジャーナリスト)

2020年10月01日

「パワハラ退職強要」コンサル、ブレインアカデミーと西條浩氏

フリージャーナリスト・田中圭太郎氏の記事(ZAITEN2020年11月号に掲載)。
追手門学院大学の事務職員18名に,「研修」という名の「退職強要」。それを請け負うコンサルタント会社・ブレイン社(ブレインアカデミー)と専門講師。追手門学院は,この研修に最大3000万円を用意したという。「退職強要」の研修を受けた受講者は18人,このうち7人が退職し,うち1人が再就職のあっせんを受けた。田中圭太郎氏が入手した請求書には約700万円の成功報酬の支払いが確認されたという。

ZAITEN20201001.jpg

2020年09月25日

追手門学院の職員研修が裁判に-「無能な社員はいらないから」…企業の「ブラック研修」がヤバすぎる

2020/9/24(木)
現代ビジネス

「無能な社員はいらないから」…企業の「ブラック研修」がヤバすぎる

追手門学院の職員研修が裁判に

 学校法人追手門学院で行われていた「ブラック研修」が話題となっている。

 報道によれば、学校法人追手門学院は、2016年8月22日~26日、追手門学院大学の事務職員など18人を大阪市内のビルに集め、「自律的キャリア形成研修」を開催した。その研修の場で、外部の講師が「腐ったミカンは(職場に)置いておけない」といった人格否定の言葉を、受講者に向けて繰り返し発したという。

 被害者の証言によれば、「5日間40時間にわたる研修で『パワハラ言葉』のシャワーを浴びせられ、精神が削り取られるようだった」(朝日新聞2020年8月20日)という。結局、この男性はその後出勤できなくなり、うつ病と診断され休職した。

 このような「ブラック研修」は、職員たちのスキルアップを目的とするものではなく、精神的に追い詰めて退職させるためのものであると考えられる。実際に、講師は受講者の退職を前提にしていて、「(今から頑張ろうと思っても)時すでに遅し」と繰り返したという。

 被害者たちは今年8月、損害賠償や職員の地位確認などを求めて大学側を提訴した。

 私は労働問題を扱うNPO法人POSSEの代表として、年間1500件以上の労働相談に関わり、これまでに「ブラック研修」に関する相談も多数受けてきた。そうした実務経験から、今回の追手門学院の事件は「氷山の一角」にすぎないと断言できる。

 さらに、世の中に存在する「ブラック研修」は「辞めさせるための研修」だけではないということも指摘したい。社員を従わせて、違法・過酷な労働に従事させるための「洗脳研修」も多くの企業で行われているからだ。

 なぜ企業は、不合理で血も涙もない「ブラック研修」を繰り返しているのだろうか? 「ブラック研修」の実態や企業側の論理について紹介し、対処法についても解説していきたい。

「ブラック研修」の悲惨な実例

 追手門学院の事例のような「辞めさせるため」のブラック研修は、以前から「ブラック企業」の手口として問題になってきた。ブラック企業では若い社員を大量に採用し、選別のため競争を強いる。その中で脱落した者に対しては、容赦なく圧迫が加えられ、「自己都合退職」へと追いやられるのである。

 例えば、私が相談を受けた増田順一さん(仮名・当時24歳)が勤めていた大手IT企業は毎年200人以上の社員を採用するが、半数以上が自己都合退職していった。会社が一度採用した社員を競わせて「選別」することで、有能な人材や、サービス残業をいとわない社員だけを残すと同時に、社員同士が生き残りを賭けて激しく競争する企業風土を維持するためだった。

 この「選別」の結果、使えないと判断された社員を追い出すために、会社はまず「社員の仕事を干す」ところから始める。都内の支社に配属された増田さんはある日、顧客の元へ出向こうとした。ところが上司から「おまえはもう顧客のところへ行かなくて良いよ。本社に出社しろ」と命じられた。

 言われた通り本社に出社すると、人事部の人間から「おまえはなぜ働いていない? 何のためにこの会社にいるのか?」と詰問された。この段階で、社内に居づらく感じた多くの社員が自己都合退職するのだが、増田さんのようにそれでも残る社員に対しては、「研修」が課されることになる。

 これも「辞めさせるための研修」であるため、何をどれだけ頑張っても評価されない。出席した増田さんは、追手門学院の事例のように発言も態度もすべてを「否定」された。そのような「研修」を受けていくうちに、受講者たちは精神疾患に陥り、「自己都合退職」していく。

 さらに、この「研修」をも耐え抜いた増田さんは「カウンセリング」を受けることになった。「カウンセリング」の前には、「おまえはどこに行っても通用しない」「まともな会社員になるためには、生まれ変わるためのカウンセリングを受けるしかない」と通告されたという。

 しかしそれでも、会社に残りたいと思う増田さんたち社員は、「藁にもすがる」思いで「カウンセリング」に望みを託す。しかしこの「カウンセリング」も、治療ではなく「辞めさせる」ことが目的だ。受診した増田さんは、ひたすら「生まれてからこれまでの人生」を振り返り、「いかに自分が使えない人間であるのか」を考えて、それを文章に書くよう強要されたという。

 「私は子供の頃から親に甘えてばかりいて、今でもまったく使えない人間です」

 「私は昔から怠け癖のある人間で、大学受験に失敗しています。だから今でも全く会社に貢献できません…」

 自分の人生を思い返し、このような文章を書くよう指示されたという。

 この作業を繰り返す中で、精神疾患を患い、結局増田さんは自己都合退職に追い込まれてしまった。

プロが関与しているケースも

 精神的に追い詰めて自ら退職させるというこうした「労務管理の技術」は、今や若者を対象としたものだけにとどまらず、どの年齢の社員も対象になりうる。いわゆる「追い出し部屋」に求められていた機能だ。

 中には弁護士や社会保険労務士など専門家が関与していたり、外部の人材会社が研修を請け負い、計画的に圧迫していくケースも珍しくはない。数年前には、社会保険労務士の「モンスター社員を解雇せよ!  すご腕社労士の首切りブログ」というブログが社会問題になった。

 そこでは、「社員をうつ病に罹患させる方法」として、「適切にして強烈な合法パワハラ与え」るために、「失敗や他人へ迷惑をかけたと思っていること、不快に感じたこと、悲しかったことなどを思い出せるだけ・・・自分に非があるように関連付けて考えて書いていくことを繰り返」えさせることで、うつ病に追い込むよう指南している。

 さらに、「万が一本人が自殺した場合に備えて、うつの原因と死亡の結果の相当因果関係を否定する証拠を作っておくこと」までアドバイスしている(ブログはすでに削除されており、厚生労働省はこの社会保険労務士を処分した)。

 この社労士のブログの内容は、私が紹介した増田さんの事例や、今回の追手門大学の方法とまったく同じだ。社員に「自己否定」を繰り返させ、自分から辞めさせる。このような「辞めさせる技術」については、弁護士や社会保険労務士による「指南書」も多数出版されている。

 今や「ブラック研修」は、「使えないと判断された社員に退職を強要する」手段となっているのだ。今回の増田さんのような無慈悲な「追い出し」は、多くの企業で行われている。もしご自身、あるいは身近な人や同僚がこのような仕打ちで苦しんでいたら、迷わず私が代表を務める「POSSE」や、個人加盟の労働組合、あるいは労働側の弁護士団体(日本労働弁護団、ブラック企業被害対策弁護団)に相談してほしい。

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参考文献
今野晴貴『ブラック企業2 「虐待型管理」の真相』文春新書
『POSSE』vo24 「特集:ブラック研修」
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今野 晴貴(NPO法人「POSSE」代表理事)


2020年09月20日

明治学院大学事件、日本倫理学会で取りあげられる!

https://sites.google.com/edogawa-u.ac.jp/jse

■日本倫理学会第71回大会
・日時:2020年10月4日(日)10時20分~11時00分
・会場:オンライン(ZOOM)https://sites.google.com/edogawa-u.ac.jp/jse
・テーマ:明治学院大学「授業盗聴」事件を倫理学的に考える
・発表者:寄川条路(yorikawa@gmail.com)

■発表要旨:
法律上の問題はクリアしていても倫理上の問題が残る場合がある。一例として大学当局が教員に無断で授業を盗聴し録音していた事件を検討する。

1.「明治学院大学事件」の概要
・授業の盗聴:授業を調査するため大学が教員に無断で授業を録音したところ、教員が大学の録音行為を不法行為として告発したため大学は同教員を懲戒解雇した。
・教科書の検閲:倫理学の教科書が大学の教育方針(キリスト教)に反し、倫理学の教員が私立大学の教員倫理に反するとして大学は同教員を普通解雇した。

2.裁判の結果
・地裁の判決:大学による解雇は客観的合理性と社会的相当性を欠き違法である。教員の地位と賃金を認める。ただし大学による録音は1回目の授業のガイダンス部分であるから授業の録音とはいえない。教員が使用していた教科書はキリスト教を批判していて倫理学の教科書として不適切とはいえない。
・高裁で和解:授業の無断録音について大学が教員に謝罪し5000万円を支払うことで和解が成立した。

3.法律上の問題
法律上の問題として本件を見ると、
・憲法学では「学問の自由の侵害」(小林節)となり、
・教育法では「教育の自由の侵害」「不当な支配」(丹羽徹)となり、
・表現法では「表現の自由の侵害」(志田陽子)となり、
・労働法では「労働者のプライバシーの侵害」(山田省三)となり、
・刑事法では「監督のための点検行為」(清野惇)となる。

4.思想上の問題
思想上の問題として本件を見ると、
・教育上は「教育者の人権侵害」(細井克彦、島崎隆)となり、
・哲学上は「理性の公共性の侵害」(福吉勝男、小川仁志)となり、
・宗教上は「宗教による学問の自由の否定」(幸津國生)となり、
・思想上は「集団思考による多様性の排除」(宇波彰)となり、
・学問上は「学問の自由以前と以後の問題」(末木文美士)となる。

5.倫理上の問題
倫理上の問題として発表者は本件を見ている。裁判所は、無断録音を「当・不当の問題」として法律判断の枠外においた。無断録音それ自体は違法行為ではないが、「良くないこと」であり、「褒められたものではない」から、「申し訳なかった」と大学側が謝罪するように提案した。発表者はこの提案を、法律上の問題(適法か違法かの判断)ではなく、倫理上の問題(善し悪しの判断)としてとらえ、事件の結末を倫理学的に考えるものである。

6.参考文献
・寄川条路編『大学における〈学問・教育・表現の自由〉を問う』(法律文化社、2018年)。
・寄川条路編『大学の危機と学問の自由』(法律文化社、2019年)。
・紀川しのろ『シノロ教授の大学事件』(世界書院、2019年)。
・寄川条路編『大学の自治と学問の自由』(晃洋書房、2020年)。
・寄川条路編『表現の自由と学問の自由』(近刊)。
・寄川条路編『実録「明治学院大学事件」』(近刊)。

2020年09月05日

悪徳研修(ブラック研修)会社・ブレインアカデミー,追手門学院大学と梅光学院大学で暗躍。

悪徳研修(ブラック研修)会社・ブレインアカデミー,追手門学院大学と梅光学院大学で暗躍。
university.main.jp/blog/bunsyo/20200902.pdf

2020年08月30日

北海道大学長解任・学長選挙,教職員組合「声明」、候補者への「公開質問状」と「回答」

1.北海道大学教職員組合声明「学内民主主義を尊重する新しい総長を」
https://hokudai-shokuso.sakura.ne.jp/htm/seimei/20200811seimei.pdf

2.教職員組合「候補への公開質問状」(8/11提出)
https://hokudai-shokuso.sakura.ne.jp/htm/kousyou/20200811situmon.pdf

3.公開質問への次期総長候補3人からの回答
https://hokudai-shokuso.sakura.ne.jp/20/20200821souchoukouho-kaitou.pdf

4.意見等
https://hokudai-shokuso.sakura.ne.jp/htm/souchousen2020iken.html

北大総長選の教職員意向投票、トップ宝金清博氏の得票率過半数届かず

Real Economy(2020/08/29)

 北海道大学の名和豊春総長の解任に伴い実施される総長選の教職員による意向投票が28日行われ、即日開票された。総投票数1177票のうち473票で1位だったのが宝金清博氏(65、北大保健科学研究院特任教授)、369票で2位だったのが横田篤氏(63、北大農学研究員教授)、335票で3位だったのが笠原正典氏(64、総長代行・副学長)だった。

 投票は、講師以上の教員、課長補佐以上の職員、合わせて約1500人が対象で1177人が投票した。得票率は宝金氏40%、横田氏38%、笠原氏28%。宝金氏の票が伸びたのは、医学部、歯学部、保健科学研究院のほか理学部票も多かったためとみられる。前回までは過半数の得票を得るまで意向投票を行ったが、今回からは過半数に届かなくても投票は1回だけになっている。

 投票率は約78%で、名和前総長が726票を獲得した2016年12月の意向投票より、4ポイント上昇した。 今後のスケジュールは、9月1日に総長選考会議(議長・石山喬日本軽金属ホールディングス元会長、他委員は末尾に記載)が総長候補者へのヒアリングを行い、2日に同会議が総長予定者を決定、文部科学省が任命する。
 
 総長選考会議は、意向投票権を持つ教職員を対象にした8月18日の公開質疑と28日の意向投票結果、さらに9月1日の同会議による候補者ヒアリングによって総長予定者を決定する。これまでは、意向投票で最も得票数が多かった候補者が同会議で総長に選ばれなかったことはないが、今回について石橋議長は、組織運営の能力を重視するとして、2位以下の候補者を選ぶ可能性にも言及している。

 18日に行われた公開質疑の中で、文科省の運営交付金や学費等以外の財務基盤強化について、各発言者の要旨を掲載する。

 宝金氏
「大学が生産したものの販売や大学のブランドやネーミングライツ、不動産運用収入、知財収入、ベンチャーキャピタル収入(成功報酬など)が必要です。そのためには透明性の高い審査、監査など規定を順守する実務専門家が必要になります。最近、北大は非常に素晴らしい案で留学生宿舎を作ることになったようです。一部不透明ではないかという意見が出て残念に思っていますが、いずれにしてもこうしたことが今後の大学経営には重要です」

 横田氏
「北大自身の投資会社、北大ベンチャーキャピタルの設立によって新たな収益創出を考えています。既存の機能強化促進事業を活用、分野横断型、文理融合型の提案を積極的に採用します。そのことによって部局間の垣根が下がり一体感が醸成され、外部資金の獲得も促進されてきます。ロバスト農工連携のような産学官プラットフォームを形成して学内外の共同研究を獲得していく」

 笠原氏
「すでに民間出身の財務担当者や経営改革担当理事を配置したほか、東京オフィスにはファンドレイザー(社会貢献と発展のため活動資金を集める専門資格者)を配置しています。共同研究の契約額を年間30億円以上とするほか、ベンチャー起業、アントレプレナー(起業家)教育を強化・支援、株式収益を確保するとともに本学が保有する不動産を積極的に活用することを考えています」

 2020年度の総長選考会議の委員は次の通り
議長 石山喬氏
委員 横山清氏(アークス社長)/浅香正博氏(北海道医療大学学長)/長澤秀行氏(帯広畜産大学顧問)/松谷有希雄氏(国際医療福祉大学副学長)/山本文彦氏(北大文学研究院長)/堀口健雄氏(北大理学研究院長)/吉岡充弘氏(北大医学研究員長)/西邑隆徳氏(北大農学研究員長)/中垣俊之氏(北大電科研所長)


名和豊春・北大前総長が沈黙を破った!「私が解任された本当の理由」

Real Economy(2020/08/23)

 6月末に萩生田光一文部科学大臣によって北海道大学総長を解任された名和豊春氏(66)が22日、『私が解任された本当の理由』と題して講演した。名和氏は解任騒動の前後から1年半以上にわたって沈黙を守っていたが、初めてこの事件について口を開いた。「北大総長解任の真相を究明する市民の会」の主催によるもので、会場となった札幌エルプラザ3階ホールには約100人が集まった。以下、名和氏の講演要旨を抜粋して掲載する。(写真は、『私が解任された本当の理由』と題して講演する名和豊春氏)

「この講演の目的は北海道大学の教職員、数十万人の本学OB、OG、140年にわたって北大を愛し続けてくれている市民の方々に真相を知ってもらい、皆さんに将来どうしていくかを考えてもらうために行うものです」

「調査委員会の調査報告書を読んだが、私ひとりの判断ではいけないと思い、信頼のおける知り合いにも読んでもらいました。調査には、誘導尋問や誤導尋問が多く、聞かれている人が『そんなことはありません、私は知りません』と言っても、調査した人が執拗に『何かあるでしょう、本当にあるでしょう』と聞き、創作されて私は犯罪者のように扱われました」

「私は、総長の就任前から工学系の教育の在り方について、文科省の考え方を十分考慮して新しい政策を進めてきました。文科省も大学改革の推進に寄与する人材として期待したのではないかと思っています。荻生田文科相も解任会見の際には『大学改革に頑張っていることは認める』と発言していますから、期待されていたのかもしれません。しかし、私は様々な政策が出てくることに対し、必ずしも『正しい』とは言いませんでした」

「私は総長として、予算ありきではなく教職員をどうやって大切にするかということを前提に考えました。人件費を削らず物件費を削ってでも人は守ろうとしました。このことは文科省からすると、とんでもない発想だったのでしょう。北大が、これから考えなければならないことは『食料』だと思い、フードバレー構想を掲げたことがあります。同様の構想を進めていたオランダの大学と提携して、文科省に頼らず独自に財団を作って独自予算を持って動こうとしたこともあります。

 自立した大学をつくるという本来の独立法人化の精神に戻って大学改革を進めようとしました。それは逆に言うと、大学の自治が強まり、文科省主導の大学ではないものをつくろうということに繋がるわけです。文科省から北大の事務方にはたくさんの人が来ていますが、予算を取るために採用することはしたくないとはっきり言いました。また、官製談合や不正経理はしてはいけないということもかなり厳しく言いました。そういったことが引き金になって、何らかの口実を設けて解任に繋がったのではないかと思っています」

「もう一つ、なぜあの時期に騒動が持ち上がったのかがわかりませんでした。よくよく考えてみると、あの頃はいわゆる『加計・森友事件』が大きな問題になっていました。本学の獣医学部長が国会まで行って加計の準備不足を陳述しようとしていました。政府は本当に危なかったのです。財務省も文科省も省庁改変が必要じゃないかという声も出ていました。そんな時、マスコミを使って『パワハラ』というピンポイントで、私に流れを持ってきた。調査委員会では『パワハラ』と報告されていた事柄は、総長選考会議では認定せず、同会議が文科省に解任を申し出した時にも『パワハラ』という言葉はなく、『総長として適切とは言えない行動』とし、『パワハラ』を取り消していたのです。最初の『パワハラ』という言葉がなかったらどうだったのでしょうか」

「大学の教育や研究が商業化され、さらには(文科省の)天下りと両立させるようなシステムがつくられたら、大学の自治はどこに行くのでしょうか。それを阻止しようとした私の態度は、確かに文科省から見れば敵対勢力だったでしょう。今後、大学の自治、学部の解体が起きてくる可能性が高い。大学の自治を守って知の創成を守らなければいけない。そのためには、現場を大切にしなければならないと今も考えています」

「騒動の当時、事務方にいて文科省に戻ったスタッフが、こう言ってくれました。『厳しいことは言ったけど、名和さんは私利私欲を持っていない』と。私のモットーは、私利私欲を持たず国の大計となる高等教育を司る学長としてなすべきことをなすことです。これに殉じても仕方がない」

 名和氏は、モットーを貫徹しようとしたことで文科省と後戻りできない段階まで行ってしまったようだ。最後に発した「これに殉じても仕方がない」という言葉には無念さがにじみ出ていた。この言葉を語る時は、声に詰まり嗚咽を押し殺している風だった。今回の講演会は第1弾として行われたもので、主催した「北大総長解任の真相を究明する市民の会」では、引き続き真相究明の講演会を続けていく。


2020年08月29日

札幌国際大学の「懲戒解雇」処分に対する提訴について

2020年8月28日 北海道司法記者クラブにて,原告の提訴の報告と,訴状の概要
http://university.main.jp/blog/bunsyo/20200828.pdf

札幌国際大学、“不当解雇”元大学教授提訴

NHK 北海道NewsWeb(8月28日)

留学生の受け入れをめぐり学内で対立が起きた札幌国際大学で、元教授の男性が不当に解雇されたとして地位の確認などを求める訴えを札幌地方裁判所に起こしました。

訴えを起こしたのは、札幌国際大学人文学部の大月隆寛元教授(61)で、28日、札幌地裁に訴状を提出しました。
札幌国際大学では、受け入れている留学生の日本語能力をめぐって、▽「基準を満たしている」とする理事長と、▽「助成金目的で、能力が不十分な留学生を入学させている」と指摘した当時の学長との間で対立が起き、大月元教授はことし3月の学長の記者会見に同席したあと懲戒解雇されていました。
訴状などによりますと、▽大学の名誉を損なう内容の記者会見に同席したことや、▽SNSに内部情報を漏洩する書き込みをしたことが解雇の理由とされたということですが、元教授はいずれの行為も懲戒処分の理由にはあたらず不当な解雇だとして、大学に教授としての地位の確認と慰謝料などの支払いを求めています。
大月元教授は提訴後の会見で、「『大学に逆らうとこうなるぞ』という明らかな見せしめと報復だ。元の職場に戻りたいのももちろんだが、大学の健全化につなげたい」と話しました。
一方、札幌国際大学は「コメントはできない」としています。
また、発端となった学内の対立については、文部科学省がすでに双方の意見を聞き取ったほか、札幌出入国在留管理局や大学が設けた第三者委員会も事実関係の調査を進めています。


2020年08月28日

追手門学院大学退職強要事件、「拷問だった」大学を訴えた職員らが明かす「人格否定研修」の中身

Friday Digital(2020年8月27日)

「拷問だった」大学を訴えた職員らが明かす「人格否定研修」の中身

「4年前のきょうは、退職強要研修の真っ最中でした。私は『あなたは腐ったミカンです』『戦力外です』と言われ続けたことで、パニックになりました。長時間にわたって、参加者全員に人格否定の言葉が浴びせられるのを聞くのはつらかった。はっきり言って、あれは拷問です」

学院を訴えた3人

こう話すのは大阪府の学校法人「追手門学院」に勤務していた40代の元職員。8月24日、この元職員と休職中の職員2人が、違法な退職強要を受けたなどとして、追手門学院と学院の川原俊明理事長、コンサル会社のブレインアカデミーなどを相手取り、慰謝料など約2200万円の損害賠償を求める訴えを大阪地方裁判所に起こした。

問題の経緯はこうだ。2016年6月、学院の総務室長から専任事務職員に対し、「面談と指名研修を行う」という通知があった。そこには「学校経営は極めて厳しい時代となっています。(中略)『求められる職員像』に達していない方には、今後の職のあり方もご検討頂かなければなりません」と書かれていた。

翌月、18人を対象に学院が面談を実施。「2017年3月末までにやめていただきたい」と、退職勧奨が始まったのだ。

「2019年春に新キャンパスをオープンすることもあり、大学側は人件費を削減し、財政の安定化を進めたかったのでしょう。18人のなかには複数の管理職経験者や、昇進したばかりの人も含まれていました」(大学関係者)

面談が行われた後、この18人に対して追手門学院は「研修」を実施する。その際、自分たちの手で進めるのではなく、この研修を外部に委託。請け負ったのが、「ブレインアカデミー」という教育系のコンサル会社だ。

今回、追手門学院とブレインアカデミーを提訴した3人は「この研修によって体調を壊し、休職を余儀なくされた、と主張する。3人は提訴後、匿名を条件にメディアの取材に応じた。裁判所に提出された訴状に記されたのは、追手門学院とブレインアカデミーによる執拗な「退職強要」と彼らが受けたという、耳を疑うような「研修内容」についてだった。

訴状によると、始まりは4年前の2016年8月22日のこと。対象となった18人が「研修」を受けるために大阪市内のビルの一室に集められた。「研修」とは名ばかりで、その内容は「5日間計40時間にわたって退職を繰り返し強要する」ものだった、とのことだ。

学院から委託を受けたブレインアカデミー所属の講師は、参加した職員に対して業務とは関係ない人格否定を繰り返した、という。

「あなたのような腐ったミカンを追手門の中に置いておくわけにはいかない」
「戦力外なんだよ」「老兵として去ってほしい」「虫唾が走る」
「賞味期限切れちゃったかな」

暗幕で外の光を遮断した部屋では、このような講師の怒鳴り声が響き、水を飲むことも、トイレに行くこともはばかられる雰囲気。参加者の多くは頭痛や吐き気を起こすなど、体調に異常をきたした。なかには泣き出す職員もいたが、同席していた学院執行部は止めるわけでもなく、「ただ監視していただけ」(関係者)だったという。

その研修の末に原告の1人が受け取った「退職勧告書」には、「物事の本質を理解する能力が欠落している」「思考が浅く幼い」など、誹謗中傷ともいえる言葉が並んでいる。

退職を強要された18人のうち9人が心療内科などにかかり、うつ病などと診断された。その後、2017年3月末で10人が退職することに。冒頭の元職員も休職に追い込まれ、今月、追手門学院から休職期間が満了したとして解雇された。

「あの研修がきっかけでうつ病になりました。いまでも当時のことを思い出すと、体が動かなくなります。何とか職場に戻ろうと思っていましたが、バッサリ切られて、悔しいし、悲しいです」

裁判は、退職強要が社会常識的に逸脱したものであるかどうか、また違法性が認められるかどうかが争点となるだろう。原告の弁護団は「悪質で違法性が高い」とその問題点を指摘している。原告3人は現在労基署に労災を申請中だ。

一方、追手門学院は筆者の取材に対して「本件につきましては訴状が届き次第、内容を確認して、対応してまいります。多くの皆様方にご心配とご不快な思いをさせましたことをお詫び申し上げます」と述べるに留まった。これまでの経緯から、全面的に争うことが予想される。

しかし、そもそも学校法人が外部講師を雇って退職を強要すること自体、問題があるのではないだろうか。関係者の証言によると、この時の研修費用は最大で約3000万円になることが、学院内で承認されていたという。「受講者に自律的キャリア形成への変化が認められた場合」、1名につき税込みで108万円支払う契約が結ばれていた…とのことだ。

言葉は選んでいるが、簡潔に言えば「一人退職させれば、約100万円が報酬として支払われる」契約だった可能性が高い、ということだ。筆者が入手した資料などから判断すると、2016年の年末までにブレインアカデミーに少なくとも700万円が支払らわれた可能性がある。

どのような理由があったにせよ、このような「研修」が行われていたのなら、問題アリといわざるを得ない。同大学は理念の一つに「自他の人格を尊重」すると記しているが、こうした訴訟が起こされるということは、その理念を忘れたのではないか、と疑われても仕方がないだろう。

取材・文:田中圭太郎

追手門学院退職強要職員研修等事件にあたっての声明

2020年8月24日

追手門学院退職強要職員研修等事件にあたっての声明

追手門学院退職強要職員研修等事件原告一同

 本日,私たちは,学校法人追手門学院,同学院川原俊明理事長及び株式会社ブレインアカデミー並びに同社が受託し実施した研修の講師であった西條浩氏に対し,損害賠償及び退職強要等の差し止めを求めて大阪地方裁判所に提訴いたしました。

 提訴の理由は,追手門学院が2016年8月に実施した研修において,私たちに退職ないし退職した上での特定事務職員への変更を強要または勧奨する言動や名誉を毀損する言動により精神的圧迫を受けたことに対してです。

 私たちは,5日間40時間にわたる研修を業務命令として拒否できない形式で受講させられました。研修は「自律的キャリア形成研修」と名付けられ、暗幕が引かれた部屋で「腐ったみかん」「あんたはいらない」「虫唾が走る」などの人格否定の言葉のシャワーを浴びさせらました。研修終了後も追手門学院の執行部による退職強要とも言える面談を繰り返し行われたことによって精神疾患を発症し,休職せざるを得ない状況となっています。
 このため,私たちはそれぞれ茨木労働基準監督署に対し労災申請を行っています。

 研修を受講した18名のうち10名が退職しました。現在,2名が休職,1名が休職期間満了による解雇となっています。

 受講した職員のなかには,未だ殺された心を取り戻せずに苦しみ,研修が行われた新大阪や追手門学院の大学や各学校がある茨木周辺には近づけない者もいます。大きな声での会話でさえ動悸がして身体がこわばり,当時の恐怖感がぬぐえず,動けなくなる人もいます。

 追手門学院は,研修は大学設置基準第42条の3に基づきSD(スタッフ・ディベロップメント)として実施したと言っています。しかし,その内容は,退職強要そのものであり,同基準が求める,職員に必要な知識及び技能を習得させ、その能力及び資質を向上させるための研修ではありませんでした。言い換えれば,追手門学院がブレインアカデミーと手を組み,退職を強要するハラスメント研修を企画し実行したのです。

 私たちが,この裁判でめざすところは,退職強要によって失われた心と時間を取り戻し,職場に復帰するきっかけをつかむことにあるとともに,追手門学院が教育基本法の前文である「個人の尊厳を重んじ,真理と正義を希求し,公共の精神を尊び,豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに,伝統を継承し,新しい文化の創造を目指す教育を推進する」を踏まえた正常な教育機関に戻ること,追手門学院で学ぶ園児,児童,生徒,学生の育成に全力で取り組むことを望んでいます。


2020年08月26日

梅光学院騒動の真相に迫る なぜ14人の教師は辞めたか

長周新聞(2016年3月18日)

 今年に入ってから、下関市にある開学100周年を迎えた梅光学院で中・高校の教師14人、大学の教員8人が辞めることが明らかになって以後、生徒たちが「先生を辞めさせないでほしい」と署名活動を始め、3月5日には保護者、教職員有志、卒業生らが300人の集会を持って「梅光の未来を考える会」を設立。現経営方針の転換と理事長の解任を求める署名運動を展開してきた。署名は卒業生を通じて全国区で広がり締切の14日までに1万5361筆が集まった。16日には代表者らがそれを携えて梅光学院を訪れた。ただ、関係者以外の市民の耳に届いてくるのは「とにかく梅光が大変なことになっている」ということ以外には具体性が乏しく、さまざまな噂や憶測ばかりが飛び交い、いったいなにが起こっているのかわからない状態が続いてきた。本紙はこの間の経過について関係者に取材し、流言飛語ではなく何が真実なのかを問うてみた。
 
 下関で100年の歴史誇る私立 「改革」で学校崩壊の本末転倒

 「梅光の未来を考える会」がおこなっている署名は、「梅光学院は、伝統あるミッション・スクールとして、下関を拠点に、質の高い教育を行い、地元の文化の一翼を担ってきた。しかし“改革”の名のもとでの専横的な学校運営により、教育環境は破壊されつつあり、資金の使途に数々の疑念があるばかりでなく、コンプライアンス違反の疑いも浮かび上がっている…梅光学院の未来のために、私たちは、本間理事長の退任と、現行運営方針の転換を強く要求する」としている。
 生徒たちのなかでは「共学化に反対した先生が辞めさせられるのだ」と話題になっているものの、どの教師が解雇されるのかわからない状況が続いている。そのなかでアンケートをとって校長に提出して説明を求めたり、署名活動をしてきたが、学校が子どもたちに真摯に向き合った形跡は乏しい。先日開かれた高校の生徒総会で「10億円を株に運用している」ことが話題に上るなど、学校に対する子どもたちの不信感も強いものがあるようだ。
 梅光学院でいったい何が起きているのか? どうしてそれほどの教員が大量に辞めていくのか? 何と何が矛盾して、その結果、学校の宝であるべき子どもたちの教育環境はどうなるのか? である。

 希望退職募集が発端 異常な人格否定研修会

 問題の発端は、昨年10月下旬、「財政難」を理由に40歳以上の中・高校の教師11人を対象に希望退職の募集がおこなわれたことだった。
 第1回目の募集で、すでに嫌気がさしていた英語教師らの多くが辞表を提出したとされる。その要因として関係する人人が指摘しているのが、2014年度から只木徹氏(統轄本部長、大学事務長、中高校副校長)が主導する英語教育改革と矛盾が生じていたことだ。その英語教育改革とは、文科省が進める「授業をすべて英語で」を徹底するものだったという。基礎になる文法を教えないので、学力の低い生徒になるとついていけず置き去りになる状況も出ていたようだ。公立高校の受験を希望する中学3年、大学受験を控えた高校3年生には対応できない状況も生まれた。子どもたちが喜ばないことを、いいなりになってやらなければならないことに嫌気がさしたのだという。
 だが辞表を提出した教師は11人に及ばず、数年前から中・高校にかかわってきたブレインアカデミーというコンサルタント会社が前面に登場した。全国で50以上の私学の人事制度の構築・導入などにかかわった実績を売りにするコンサルだが、その実態は、最近問題になっているリストラビジネスを手がける人材派遣会社の私学バージョンのようにも見える。
 まずブレインアカデミーによる「再就職斡旋の説明会」が開かれた。当初は希望者のみだったが、直前になって「全員参加」となり退職を希望していない教師も含めて参加することになった。そして11月14、15日の2日間、まだ辞表を提出していない教師を集め、1日5時間、計10時間にわたって「キャリア再開発」と銘打った研修会が開かれた。学院によると「この研修を受けたのは十数人」。講師はブレインアカデミー特別専任講師の肩書きを持つ西條浩氏だった。
 1日目、「人の目を見て話聞けよ!」と罵倒し、顔を上げると「その目はなんだ!」という場面があったり、「こういう発言をすることからして、あなたはこういう人だ」と嫌みな人格評価をするなど、特定の教師に狙いを定めた個人攻撃と人格否定がやられたことに教師たちは戸惑った。普通の人なら腹が立つ内容だが、事前に「会の趣旨に反することをいったり、講師に反対意見をいう人は退出してもらう」「どうしても辛くなったら退場してよいが、なんらかの処分がある」と釘を刺され、教師たちは我慢するほかない状態に置かれていた。
 続く2日目は、参加者の能力を全面的に否定することに力が注がれたという。年末までの「必達5項目」が掲げられ、「今から頑張って90点、100点になる人がこのなかにいるか? せいぜい60点か65点にしかならない」「このなかで努力して学院が希望する点数になる人はいない」「これがあなたたちの中途半端な成果だ」といった調子で教師の能力を否定。そのうえで、「当事者意識」「自責」といった言葉を強調し、「学校の経営状態がこうなったのはあなたたちの責任」「当事者意識を持って学校改革をしていかないといけない。でも能力がないからよそに行ったらどうか」と、「人生の棚卸し」などの言葉を使ってくり返し巻き返し精神的に追い詰めていった状況を、当事者である教師は明かしている。経営陣の「経営責任」をいつの間にか教師たちにすり替えていく手法だったようだ。
 そして最後に研修の成果を発表するプレゼンがおこなわれ、一人ずつ「今後どれだけ貢献できるか」を発表させられたが、西條氏はそれを聞いて「あなたたちのなかで、私がこの人と一緒に働きたい、この人の力を借りたいという人は一人もいない」といい、続いて中野学院長が、「(この研修は)先生を辞めるまで終わらない。あまり無理をなさらず、他の道も探した方がいい」といった内容をのべたという。初めから「辞表を出すように」と囲い込んでいく研修会だったのか、参加した教師たちにとっては脳みそ破壊をやるブレインバスターがいきなりあらわれ、耐えがたい研修会となった。
 その後、2度目の希望退職の募集がおこなわれた。1回目の条件では退職金について「本俸8カ月加算」だったが、2度目は「6カ月加算」に削減されていた。それでも辞表を提出しなかった教師には、第2段階のブレインアカデミーによる「個別カウンセリング」(1人90分)が待ち受けていた。密室でのカウンセリングの後、第3段階は「面接」で中野学院長、只木統轄本部長、樋口学長、只木氏の秘書・辻野氏の4人に囲まれて、「あなたは来年度はいらない」「来年度の学院の構想には入っていない」と戦力外通告がされていったという。3度にわたる圧力で11人の教師が辞表を提出。今年度末で退職する予定の教師は中・高校全体で14~15人に上っている。
 梅光の教師たちの年収は300万~400万円、長く勤めた人で500万円台と、教師としては決して高給ではない。それに対してブレインアカデミーはたった1人を2日間・10時間の研修に派遣しただけで300万円を得た。時給にして30万円である。さらに驚かせたのは学院の顧問弁護士が渦中で口を滑らせ「1人辞めさせるごとに成功報酬100万円を手にしていた」という話が広まったことだった。11人分の成功報酬を得たとすると1100万円、計1400万円になる計算だ。ただ、この真偽について只木氏に問うたところ「まったくのデマだ」とのべていた。

 教員の大量解雇 来年の授業体制組めず

 これほどの大量解雇でもっとも心配されるのは、来年度からの子どもたちの教育がどうなるかだ。
 中・高校では正規の教師の半数が退職し、大学でも来年度の授業予定も組んでいた准教授が、2月24日になって「総合的な判断」という理由で突然雇い止めの通告を受けており、中・高・大学すべてで来年度の授業体制がいまだに組めていないと指摘されている。ある教員はこうした状況について「入学者が増えたというが、レストランで客が増えたのに料理を出さないようなもの。反教育だ」と語っていた。「改革」した末に教師が逃散するように辞めていき、おかげで学校が崩壊するというのでは本末転倒というほかないが、職安に梅光学院の教師募集の求人が幾つも出ていたのを見て、学外でも懸念する声は高まっていた。

 4年前からの改革 「文学は儲からない」

 今回の問題は突然起こったものではなく、4年ほど前から大学を手始めにやられてきた「学校改革」の一環で、それが表面化したものだと関係者は指摘する。背景には、政府・文科省が進める人文系廃止や、少子化のなかで財政難に陥っている地方の私立大学が、生き残りをかけて熾烈な競争をくり広げていることなど、根深い問題が横たわっている。梅光学院も十数年前から定員割れに頭を悩ませてきた。
 梅光学院の「学校改革」は、2011年10月、現・統轄本部長である只木徹氏(名城大学で非常勤講師をしていた)が梅光学院にやって来て、その翌年の2012年春から始まった。非常勤講師として着任した同氏は、まず事務局を廃止して統轄本部を新設。本部長に就任して人事と金を動かす権限を掌握した。1年たった2013年、ガバナンス(統治・支配)強化のために、只木氏が本間政雄氏(元文科省官僚、大学マネジメント研究会会長)を呼び寄せ、現在の本間理事長、只木統轄本部長(大学事務長)、樋口紀子学長、中野新治学院長(中・高校長)の体制ができあがった。
 「学生数を確保する」こと、「人件費比率の削減」が改革の内容で、真っ先に事務職員の給与切り下げがおこなわれた。意見をいう職員には降格人事や左遷など、容赦のない仕打ちがおこなわれたという。このなかで心を病んだり、学院のやり方に納得できず、半数ともいわれる事務職員が学院を去り、半分が非正規職員になっているようだ。
 2014年からは大学教員の給与切り下げと人員削減が始まった。執行部が「金にならない」とターゲットにしたのは文学だといわれる。梅光学院大学は歴史的に日本文学の研究で知られてきたが、2012年に13人いた日本文学科の専任教員を四人まで削減。残りは非常勤講師でまかなう状態になった。1人1人呼び出して「今年辞めたら退職金を○○円出すが、来年になったら半額になる」という手法だった。
 ある教員は、「梅光は文学や語学に力を入れていたのに、文学はもうからないという。かろうじて日本文学は守っているが、英文学や英語学などはなくし、薄っぺらな学問にしようとしている」と危惧していた。辞めた教員を非常勤で補うなど有期雇用に変え、いつ辞めさせても法律上問題のない手法で削減は進んでいる。
 大学教育にかかわった経験のある人物は、「子ども未来学科を設置したとき、子どもの未来を考えられる人材や研究をどのようにしていくか、喧々諤々(がくがく)論議しながら建設してきた過程がある。それが保育士の資格をとれればいいというものに変わってしまった」という。もともと「保育士を育てる教師の育成」を追求していたはずが、保育士資格をとらせるだけに変わった。教授会の発言権を奪って学長に権限を集中させ、理事会で反対意見をいう理事をやめさせるなど、「守旧派」と見なした人人を学外に追いやるなかで「改革」は次から次へと進んでいったという。
 その結果、高校への生徒募集や宣伝広告の強化、給付型奨学金(1億円ほど)の強化、2013年度からは学費を20%減額するなどして学生数は増加した。「地方小規模大学のV字回復」と、教育情報サイトでとりあげられるほどだ。ベトナムなど東南アジアからの留学生の確保にも力を入れたようだ。学生数を基準にする文科省にとっては、今回のような騒動が起ころうと「優秀な大学」である。しかし、「4年前は赤字が1億2000万円といっていたが、この4年で2億ずつ増え、今累積が8億円といわれている」とも指摘されている。そうしたなかで、学院のなかでも「赤字部門」、すなわち経営者の視点から見たときに不採算部門に映るであろう中・高校にも改革の手が伸び始めていった。

 生徒や同窓生の疑問 不透明なカネの使い道

 地方の私立大学が生き残りをかけて懸命になるのは無理もない。大学として存立するために何を為すべきかはどこの大学でも抱えている重要課題だ。しかし関係者の多くが怒っているのは、これらの「改革」が進むと同時に、不透明な金の使い道、執行部にまつわる黒い噂ばかりが拡大し、説明を求めても明らかにされないことだ。
 例えば生徒たちが問題にしているのは2015年度から導入されたタブレットだ。中・高校の全校生徒と教師全員に、およそ300台ものタブレットが一人ずつ配られた。ある生徒は「学習の記録や授業に使えといわれるが、重たすぎて家に放置している生徒もいる」と話す。学校で充電してはいけないので、毎日持ち帰らなければいけないからだ。「礼拝のときに先生がタブレットを活用しなさいというが、先生さえ使えていないのに意味がないと話になる」という。男子を増やすため、サッカー部をつくってレノファと提携を結んだことも話題になっており、「そんなお金があるなら、なぜ先生たちを首にするのか」と子どもたちは疑問にしている。
 さらにこの間、昨年7月から学院が所有している現金資産のうち10億円の運用を始め、昨今の株価下落で目減りしていることも心配されている。また、「4人の執行部が法人カードを持って好きなように使っており、学内の人間はその支出先を知ることができない」「毎月100万円を使い切っているというのは本当か?」「統轄本部長が報酬を1000万円から1300万円に上げてくれといっているのは本当か」等等、金銭にまつわる疑問も多い。さらに宗教上懸念されている問題として、戦後日本キリスト教団とつながりをもってきた梅光学院のなかに、オンヌリ教会(韓国)のチャペルをつくるという噂など、さまざまなものが飛び交っている。
 あと、教員たちや学院に関係する人人に取材するなかで共通して出されていた懸念は、一連の改革や解雇が中・高校をなくすための布石ではないかというものだった。2013、14年頃に、中・高校の生徒数が減っているにもかかわらず、1年契約の常勤講師を退職者数以上に採用しており、「教師が多すぎるのではないか」と疑問視されてきたが、それらが「正規の教師をリストラするための準備、もっといえば中・高校をいつでもつぶせる体制に向かっている」と真顔で心配しているのである。曲がりなりにも中心市街地の丘の上の一等地に位置するのが中・高校で、広大な用地は高値で取引されることは疑いない。「校舎を新しくしたばかりで、まさかそれはないだろう…」という意見と同時に、そうした将来を本気で心配している人人も少なくない。

 統轄本部長に聞く 中学・高校の存続は?

 これらの疑問や噂が目下、同窓生やその周囲を巻き込んで流言飛語のように拡大している。放置することは学院にとっても不名誉で、真相を明らかにすることによってしか打ち消すことなどできない。学院に取材を申し入れたところ、只木氏と小谷財務部長が対応した。まず第一に、教員不足でカリキュラムが組めないのではないかという疑問については、「雇い直しは(教科によっては)ぎりぎりのものもあるが、授業はきちんとできるようにしていく」という説明だった。
 株式運用については、担当の小谷財務部長が回答し「投資信託、株、債権、リートなど組み合わせたファンドラップでやっている。当然ながら規定があるし、理事会でも承認を得て長期の運用でやっている。決して投機的なことをしているとか、ギャンブル的な話はない」と強い口調でのべていた。昨年七月の運用開始からの目減り分について質問したところ、「株式が下がったパーセンテージの半分くらい」とのべていた。
 毎月100万円の限度額ともいわれている法人カードについて只木氏は「会社だったら当然持つ物だ。監事や公認会計士がみんな見る。絶対に証拠が残るから、むしろ明朗会計だと評議員の企業主もいっている」とのべていた。
 そしてもっとも心配されている中・高校の廃止については「過去10年を見て、普通の会計士が見ればつぶすのが正しい選択だという。今は再建しようという意志でやっている」とのべていた。「今」は再建するつもりであるが、今ではないいつかにその意志がどうなるのかはわからなかった。「今は」を強調していたのが印象的だった。
 また、オンヌリ教会について尋ねると、「奇想天外な発想ですね! そういう話があるんですか!」と驚いた表情をして、「キリスト教の学校だから個人的にはチャペルを建てたいが、今は計画はない」とのべた。

 子供たちの未来の為 真相示し教育的解決を

 この間の梅光学院を巡る騒動は、単なる労使問題で片付けることのできない問題を含んでいる。それは同じように財政難にあえぐ地方大学、とくに私学の姿を映し出すものでもある。しかし聞こえてくるのは、大人たちのどろどろした金の話だったり、支配と被支配のそれこそ専横的といわれる学院運営の実態だったりで、文科省官僚出身だった理事長のもとでくり広げられてきた改革の結末は、何ともしれない印象を放っている。それでいったい、学院に通っている子どもたちはどうなるのかがもっとも心配されている。
 少なくとも、梅光学院は誰かがカネを稼ぐための道具ではなく、子どもたちを教育するために理念を掲げ、100年の歴史を紡いできたはずだ。その梅光学院が乗っ取られる、別物のオンヌリ学院か本間学院にされてしまうという懸念が、同窓生を行動に駆り立てている最大の要因のようだ。
 現在、署名運動は広がりを見せており、学校の行く末を巡る論議が活発化している。お金にまつわる疑問にせよ、正面から真相を明らかにすることによってしか解決の道はない。教師の解雇についても、そのように学校を支えてきた人材を次から次へと追い込んでいく運営にどのような未来が待ち受けているのかである。
 「改革」して大学なり学校が崩壊したというのでは、あまりにも惨い結末といわなければならない。現経営方針を転換させたのちにどのような学校にして、子どもたちをどう育てていくのか、大学であればどのような理念によって人材育成の分野で社会的な役割を果たしていくのか論議を深めていくことが待たれている。建設的な力をつなげていくことしか梅光学院の未来はなく、阻害物があるならば取り除き、どう進んでいくのかが問われている。


追手門学院理事長が「腐ったミカンは置いておけない」と発言 職員らが約2200万円の賠償を求め提訴

読売テレビ(8月24日)

  職員研修で「腐ったミカンは置いておけない」などと暴言を吐き、執拗に退職を迫ったのは違法だとして、学校法人「追手門学院」の職員ら3人が24日、学院理事長らに損害賠償を求める訴えを起こした。

「あなたのように腐ったミカンを追手門(学院)の中に置いておくわけにはいかない。まだ少しは可能性があって頑張ろうとしているミカンも腐ってしまう」「老兵として去ってほしいんです」

 職員に浴びせられた暴言の数々。訴えによると、学校法人「追手門学院」が、4年前に行った職員研修の音声データだ。研修を請け負った東京のコンサルタント会社の男性講師が、20代~50代の事務職員18人に対し、退職を迫ったとされている。

 訴えによると、職員研修は貸会議室の一室で行われたという。黒い幕が張られた日の光が入らない部屋で、人事課の職員が見守る中、一日8時間の5日間連続で行われたという。

 研修の冒頭、男性講師は…。

「原則として今回の18名全員が今年度末、来年(2017年)の3月末の段階で残念ながら学院を退いていただきたい。例外なくです。18人全員がね」

 研修は、受講者全員が「私の自己改革テーマ」というタイトルで発表を行い、講師がコメントする形で進められたという。

「もう必要ないよ、戦力外通告されたわけでしょ、この度」「30前で、もう要らんと言われたんだよ、あなた。ノーサンキューと言われたんですよ」「あなたのように腐ったミカンを追手門の中においとくわけにはいかない。まだ少しは可能性があって頑張ろうとしているミカンも腐ってしまう」

 さらに研修終了後、退職に応じなかった職員らは学院幹部との面談で何度も退職を迫られ、中には理事長から退職勧告書を読み上げられた職員もいたという。

理事長とみられる男性「学院からの退職勧告をします。思考が浅く幼いと見え、向上心が見受けられない。外部による研修を受講させ、気づきの機会を与えたが、研修講師からの評価も芳しくなく…」

 研修や面談の結果、うつ病を発症するなどして、受講した職員18人のうち10人が退職。現在も2人が休職しているという。

 そして、きょう。大阪地裁。男性職員ら3人は、人格を否定する言葉で執拗に退職を迫ったのは違法だとして、理事長や研修を請け負ったコンサルタント会社に対し、合わせて約2200万円の損害賠償を求める訴えを起こした。

 会見で、原告は…。

「パワハラ言葉のシャワー」「本当にこれは現実なのかなと」「泣き出す方もいらっしゃいましたし」「自分以外の人が攻め立てられているのを見させられているのが非常につらかった」「(研修の)5日間通して(大学の)人事課員はいたんですけど、一回もこうした発言に対して止めに入ったことはなかった」

 原告の代理人の谷真介弁護士「我々も退職勧奨・強要などの事案をよく取り扱っていますが、ここまでの事例は本当に聞いたことがない」「これが本当に教育機関の中で行われているのかと、初めて聞いたときは信じられなかった」

 追手門学院は「訴状が届き次第、内容を確認し、対応してまいります。多くの皆様にご不快な思いをさせましたことをお詫び申しげます」とコメントしている。


2020年08月25日

研修で「腐ったミカン置いておけない」、解雇の職員ら追手門学院などを提訴

読売新聞(8月25日)

 職員研修で「腐ったミカン」などと言われて退職を迫られ、精神的苦痛を受けたとして、学校法人「追手門(おうてもん)学院」(大阪市)の男性職員ら3人(いずれも40歳代)が24日、学院や研修を行ったコンサルタント会社「ブレインアカデミー」(東京都千代田区)などに計約2200万円の損害賠償などを求め、大阪地裁に提訴した。

 訴状によると、3人は2016年8月にあった研修で、同社から派遣された講師に「あなたのように腐ったミカンを置いておけない。頑張ろうとしているミカンも腐ってしまう」などと罵倒され、退職を求められたという。3人は学院幹部からも退職を迫られ、うつ病などを発症して休職。うち1人は解雇された。

 原告側によると、研修内容は学院と同社が話し合って決め、研修を受けた18人のうち約10人が退職したといい、「人格否定を伴う退職強要だ」と主張している。

 学院は昨年7月、研修の責任者だった理事を厳重注意にしている。

 学院と同社は「訴状が届き次第、対応していく」としている。

追手門学院 “退職強要”で提訴

NHK関西News(08月24日)

大阪の学校法人、追手門学院の事務職員3人が事実上、退職を迫る研修で外部の講師から「腐ったミカンをおいておくわけにはいかない」などと人格を否定される発言を繰り返されたとして、学院側に賠償などを求める訴えを起こしました。

大阪地方裁判所に訴えを起こしたのは、追手門学院の大学などで事務職員として働いていた40代の男性3人です。
訴えなどによりますと、原告は4年前、キャリア形成を名目に学院が行った研修で、外部講師から「あなたのような腐ったミカンをおいておくわけにはいかない」「老兵として去ってほしい」などと参加者全員の前で人格を否定する発言を繰り返され退職を迫られたということです。
研修は暗幕が張られた部屋で5日間連続で行われ、受講した18人のうち10人が退職したほか、原告の3人は休職を余儀なくされ、このうち1人は休職期間が満了したとして解雇されたということです。
原告は違法な退職の強要だと主張して、学院と理事長、講師らにあわせて2200万円の賠償などを求めています。
提訴後に会見を開いた男性らは、「教育機関として許されないことで、早く正常な学院に戻ってほしい」と話していました。
一方、追手門学院は、「訴状が届きしだい、内容を確認し対応します。多くの皆さまにご心配、ご不快な思いをさせたことをおわび申し上げます」とコメントしています。


2020年08月23日

ウィキペディアに「明治学院大学事件」が掲載

ウィキペディアに「明治学院大学事件」が掲載されました。

「明治学院大学事件」

■職員不当解雇事件(東京地裁平成21年(ワ)第9644号)

元職員が、不適切な窓口対応などを理由に解雇されたのは不当として、大学側に地位確認や賃金支払いを求めた訴訟の判決で、東京地裁は2010年7月12日、「問題行為」を認めた上で「態様や業務への支障の程度は、大学から排除しなければならないほど重大とは言い難い」と請求を全面的
に認めた。裁判所は、解雇に関して「担当業務の変更、縮小に準じるやむを得ない事情がある場合」などと定めた大学側の就業規則にはいずれも該当しないと判断した[20]。

高度な英語能力とマネジメント能力を有するものとして、大学の国際交流業務を行う管理職(次長)として中途採用した職員に対して、就任後、期待されたマネジメント能力を有しておらず、組織運営に極めて重大な支障をきたしたとして解雇がなされた事案である。裁判所は、大学職員として望ましくない、あるいは不適正なものであることは明らかとしつつも、業務支障の状況や程度からすれば、当該職員を大学から排除しなければならないほど重大なものであるとはいい難いとして解雇を無効としている[21]。詳細は「全国国公私立大学の事件情報」(
http://university.main.jp/blog8/archives/cat120/)を参照。

■教員不当解雇事件(東京地裁平成28年(ワ)第41597号)

授業を無断録音され、解雇されたのは不当として、元教授が、大学側に教授としての地位確認などを求めた訴訟で、東京地裁は2018年6月28日、解雇無効を命じる判決を言い渡した。授業の録音については違法性を認めなかった。解雇は「客観的に合理的な理由を欠く」として無効と結論づけた一方、大学が録音した授業は年度初めのガイダンスで、講義ではなかったと判断、「大学の管理運営のための権限の範囲内」と指摘した[22]。

元教授が、解雇は無効である旨を主張して、地位の確認と賃金の支払いを求めるとともに、解雇に至る過程において大学が同教授の授業の内容を無断で録音し、これを同教授に開示しなかったことにより、人格権を侵害され、多大な精神的苦痛を被った旨を主張して、不法行為に基づく損害賠償請求として慰謝料の支払いを求めた事案である。裁判所は、懲戒解雇は懲戒権を濫用したものであり、普通解雇は解雇権を濫用したものであるとして、解雇無効地位確認請求と賃金支払い請求を認容したが、損害賠償請求は棄却した[23]。詳細は「明治学院大学事件」(
https://sites.google.com/view/meiji-gakuin-university-jiken/)を参照。

■脚注
[20]「明治学院大職員の解雇無効――問題行為重大性なし」『共同通信』2010年7月12日。
[21]「明治学院大学事件」『大学教職員のための判例・命令集2』日本私大教連、2018年。
[22]「明治学院大教授の解雇無効――授業無断録音訴訟」『東京新聞』2018年7月4日。
[23]「明治学院大学事件」『労働判例ジャーナル』第82号、2019年1月15日。

■参考文献
・浅野健一「授業を無断録音し教授を解雇した明治学院大学の犯罪」『紙の爆弾』2017年3月号。
・小林節「学問の自由と信教の自由を弁えない大学」『月刊ベルダ』2017年10月号。
・寄川条路編『大学における〈学問・教育・表現の自由〉を問う』法律文化社、2018年。
・寄川条路編『大学の危機と学問の自由』法律文化社、2019年。
・寄川条路編『大学の自治と学問の自由』晃洋書房、2020年。

2020年08月21日

「腐ったミカン」発言 追手門学院の職員ら、提訴へ

朝日新聞(8月20日)

 職員研修で「腐ったミカンは置いておけない」などと人格を否定する言葉で執拗(しつよう)に退職を迫ったのは違法だとして、学校法人追手門学院(大阪)の男性職員ら3人が近く、学院理事長や研修を請け負ったコンサルタント会社などに総額約2200万円の損害賠償などを求める訴えを起こす。

「腐ったミカン置けない」 追手門学院、外部講師が発言

 原告代理人の谷真介弁護士によると、3人が求めるのは、それぞれ慰謝料500万円を含む1人564万~998万円の損害賠償など。うち1人は「休職期間満了で解雇されたのは不当」として、職員の地位確認も求める。

 原告側の訴えによると、学院は2016年8月、「求められる職員像に達していない」として、3人を含む18人に「自律的キャリア形成研修」(5日間、計40時間)を受講させた。

 研修はコンサル会社・ブレインアカデミー(東京)が請け負ったが、学院側は研修の冒頭、「ブレインアカデミーとの間で研修内容を精査した」と説明。そのうえで、ブレインアカデミーの講師が「17年3月末で学院から退いていただきたい」と述べたとされる。

 講師はさらに、「あなたのように腐ったミカンを追手門の中に置いておくわけにはいかない。まだ少しは可能性があって頑張ろうとしているミカンも腐ってしまう」「あなたにはもうチャンスがない」などと人間性を否定する言動で繰り返し退職を迫った、という。

追手門学院、「不適切」の認識 「腐ったミカン」発言

 その後も3人は学院幹部との面談で退職を迫られ、うつ病などを発症、悪化させ、休職を余儀なくされたと主張。うち1人は川原俊明理事長同席の面談で「退職勧奨をやめていただきたい」と言うと、川原理事長から「とことん変わってくれへんかったらいらんよ」「もう今後、退職勧奨をやめてください? あほなこと言わんといてくれ」と告げられたという。

 男性はその後の面談で、「視野が狭い」「思考が浅く幼い」などと書かれた「退職勧告書」を読み上げられた。

 19年6月、研修がパワーハラスメントにあたる可能性があると朝日新聞が報じた後、学院はホームページに「外部講師の発言とはいえ、報道された不適切な発言は決してあってはならないと認識し、研修を委託した本学院の責任を強く感じております」と掲載した。

「腐ったミカン」発言、監督者を厳重注意 追手門学院

 学院は今回の取材に、「厳粛に受け止め、二度とこのような事態が起こらぬよう努め、学校運営全般についても問題点がないか厳しく点検して進んでまいります」と文書で回答。後日、川原理事長の発言に関する取材には、「個別の案件については、係争の可能性があることから回答は差し控えさせていただきます」と文書で回答を寄せた。

 ブレインアカデミーは文書で「コメントを差し控えさせていただきます」と答えた。
「パワハラ言葉」のシャワー浴びせられた

 「人を育てる教育機関のあり方として許せない」。原告となる3人は学院の研修後に体調を崩し、4年たった今も、不眠や抑うつ状態などで苦しんでいる。


2020年08月16日

北大学長解任事件、真相究明講演会

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