2014年07月08日
東京女子医大、学長解任…「無責任な言動」理由
東京女子医大は6日、臨時の理事会を開き、笠貫宏学長を解任した。同大病院では今年2月、男児(当時2歳)が死亡する医療事故が起きており、同大は、笠貫氏が事故後に「無責任な言動を繰り返した」ことが解任の理由としている。
笠貫氏は6日夜、「解任に正当な理由はなく、受け入れる気持ちはない。大学改革のため、何をしないといけないか考えたい」と述べた。
笠貫氏は6月12日、高桑雄一・医学部長らとともに会見し、男児が死亡した事故の対応について「社会的な説明責任を果たしていない」などと、吉岡俊正理事長や理事ら幹部全員の退陣を要求した。これについて、同大は「大学の正常な運営を阻害した」としている。
同大は同15日に臨時理事会を開いて退陣しないことを決議し、逆に、笠貫氏に対し学長を退任するよう求めていた。
東京女子医大が学長を解任 医学部長は問責、医療事故巡り東京女子医大は7日、6日の臨時理事会で、同医大病院で首を手術した2歳男児が死亡した医療事故で病院側の対応を批判していた笠貫宏学長を解任し、高桑雄一医学部長を問責したと発表した。後任には吉岡俊正理事長が学長代行として就任した。
同医大は解任理由を「大学病院で起きた医療事故に対して偏向した情報を社会に公開することを容認した」などとしている。高桑医学部長は「前学長と同様な行為を行った」として問責した。
6日の理事会終了後、取材に応じた笠貫氏は「理由に正当性はなく、受け入れる気持ちはない。大学改革のために何をすべきか考えたい」と述べた。
笠貫氏は病院側が事故の調査報告書を公表しないのは社会的責任を果たしていないなどとして理事長らに退陣を求めたが、6月15日の臨時理事会で否決。逆に、退任するよう勧告されていた。〔共同〕