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2015年09月04日

学校法人と元教授らが和解 聖トマス大学 解雇通知の無効確認訴訟 

産経weet(2015年9月3日)

 今年3月で廃止された聖トマス大(兵庫軒尼崎市若王子)の元教授ら4人が、同大学を運営していた学校法人「英知学院」に、解雇通知の無効確認などを求めた訴訟が神戸地裁尼崎支部(西川知一郎裁判長)で和解したことが2日、原告の岡崎臣博元教授(58)への取材で分かった。和解内容について、岡崎元教授は明らかにしていないが、「一定の成果はあった」としている。和解は7月21日付。

 岡崎元教授らは、4月17日に英知学院が解散したことを受け、学院側からの和解提案を受け入れたという。

 訴状などによると、岡崎元教授ら4人は、昨年4月に学院側が大学廃止を検討する方針を表明した際、同月末での合意退職を提案され、合意しない場合は同年10月31日付での解雇や、同年5~10月の休業を命じられるなどしたという。岡崎元教授らは、十分な協議がないまま、解雇通告や休業手当のみの支払いは不当として、未払い賃金など計約2千万円の支払いを求め、同年7月末に同支部に提訴していた。


2014年11月04日

聖トマス大学、来春廃止へ 学長が同窓会に説明

神戸新聞(2014/11/3)

  在学生ゼロの状態が続いている聖トマス大学(尼崎市)は3日、来年3月で大学を廃止し、運営する学校法人「英知学院」を解散する方針を同窓会に示した。跡地については、尼崎市と協議していることも明らかにした。

 同大学は1963年に英知大学として開学し、2007年5月に改称。少子化などで定員割れが続き、10年度には新入生の募集を停止し、新学部の設立も今春断念した。卒業生は約1万500人。

 この日開かれた同窓会主催の公開フォーラムで、スティーブン・リン学長兼同学校法人理事長は「新学部設置や継続の資金が確保できず、存続が難しいとの結論になった」と発言。大学院博士課程の研究生1人が来年3月で在籍を終了するのに伴い、大学も廃止するとした。

 土地や校舎については、尼崎市に受け入れを打診。市も交渉の担当部署を設置し、同大学と協議を進めているという。

 同大学は赤字解消などの財源として、これまでに敷地の一部約1万6千平方メートルを売却。同窓生からは「資金不足を廃止の理由にするのは納得できない」などの声が上がった。

 藤本滝三同窓会長は「教職員や地域住民らと連携し、地域の学びやとして廃止後の活用も探りたい」と話している。

学生募集停止中の聖トマス大、来春廃止へ 理事長が表明

朝日新聞(2014年11月3日)

 学生の募集停止が続く聖トマス大(兵庫県尼崎市)が3日、来年3月末で大学を廃止する方針を明らかにした。大学を運営する学校法人英知学院のスティーブン・リン理事長が、同窓会主催の集会で表明した。

 1963年、カトリック系4年制大学として開学。2007年、英知大学から改称した。学生の定員割れが続き、10年度に募集を停止。各国で私大経営を手がけるローリエイトグループ傘下に入ったが、新経営陣のもとで文部科学省に提出した学部新設の申請書類に虚偽記載が見つかるなどしていた。

聖トマス大教授ら、解雇無効など求め提訴 地裁尼崎支部

神戸新聞(2014/9/16)

 在学生がゼロの状態が続いている聖トマス大学(兵庫県尼崎市)の教授と准教授の4人が、大学側から一方的に解雇を命じられたとして、16日までに大学を運営する学校法人「英知学院」に対し、解雇無効などを求める訴えを神戸地裁尼崎支部に起こした。

 訴状などによると、大学側は4人に4月末での合意退職を提案。応じなかったため、5~10月末までの休業と10月末での解雇を命じたという。

 同大学は1963年に英知大学として開学したが、定員割れが続き、2010年度から新入生の募集を停止。新学部設立を目指したものの、今春断念していた。

 16日に尼崎市役所で会見を開いた4人は「これまでの経緯や大学の今後について説明もなく、一方的な解雇」と訴え、解雇無効と、休業期間中に支払われるべき給与との差額など計約2180万円の支払いを求めている。

 同大学は「内容は訴訟の場で明らかにしていく」としている。

2014年10月30日

「勝手は許さない」、聖トマス大来年3月廃校で同窓生らが公開フォーラム

クリスチャントゥデイ(2014年10月28日)

在学生ゼロの状態が続き、廃校の危機に瀕している聖トマス大学(兵庫県尼崎市)の同窓生らが中心となり、同大学学生会館で11月3日正午から、公開フォーラム「もう今しかないぞ 聖トマス大!!」の開催を企画している。主催者側は、「出席する大学当局者に説明を求め、今起こっていることを地域住民、全国の大学、マスコミ関係者の方々に知っていただき、公教育の一環を担う大学にふさわしいまっとうな解決策を導くべく話し合いたい」としている。

同大学は1963年に英知大学として開学したが、定員割れによる赤字で10年度から新入生の募集を停止していた。米国の営利型大学運営企業大手のローリエットが経営に参入し、新学部設立を計画していたが断念。今年春に大学廃止の検討をしていることが伝えられた。

地元紙の報道などによると、新学部設置や赤字解消の財源として、11年には敷地の4分の1にあたる約1万平方メートルを、13年には約6千平方メートルを売却。今年9月には、同大学の教授と准教授の4人が、大学側から一方的に解雇を命じられたとして、大学を運営する学校法人「英知学院」に対し、解雇無効などを求める訴えを神戸地裁尼崎支部に起こしている。

同窓会の藤本滝三会長は最新の会報で、「ローリエットは本学で『何をしたかったのか?』全く脈略が見えて来ません」と経営側の問題点を厳しく指摘。「同窓会、教職員、地域住民、尼崎市、ひいては日本の文科省も日本丸のプライドをかけてでも勝手は許さないという態度を表明する時はもう今しかありません」と参加を呼び掛けている。

公開フォーラムは参加無料。

2014年10月28日

聖トマス大、来年3月に廃校にされようとしています

■英知大学・聖トマス大学同窓会
 ∟●来年3月 地域の大学が廃校にされようとしています

もう今しかないぞ 聖トマス大!!

来年3月 地域の大学が廃校にされようとしています

 「日本の教育界に"黒船"来襲 世界最大の私立大学グループが日本で新たな学部を新設する/少子化と過当競争に悩む既存の国内私立大学に新風を吹き込むか」
 この見出しは『日経ビジネス』2011年6月20日号に躍ったものです。記事は聖トマス大の経営を引き継ぎ日本上陸したローリエット社を好意的に紹介する内容でした。我々1万人の同窓生はこれを見て心より喜びました。
 英知大学が聖トマス大学に学名変更して2年後、2009年に学生募集停止を発表したショックに見舞われていたさなかに登場したリン新理事長は「経営はグローバルだが文化はローカルをスタンスに」「大学に対する経営支援がローリエイトの大きな役割になる」「日本の学生や社会のために最善を尽くす」と声高らかに宣言しました。
 募集停止後すぐさまシンポジウム「ほっとけん! 地域の大学・聖トマス大」を開いて励ましてくださった市長はじめ地域の方々にもご恩返しできると胸膨らみました。
 それが2014年4月2日には今後、新学部の申請は行わない、大学の廃止を検討するとの発表です!
 この4年ほどの間にローリエットは一体何をしたのか?
 失敗に失敗を重ね、文科省や教職員の意見にも耳を貸さず自己流を押し通してここまで来ました。その結果がたびかさなる不明瞭な校庭の切り売りと、挙句の果ての撤退です。ローリエットは最初に7億円を出資したといわれていますが、計1万6千㎡の校庭を格安で売り払い得た額は3倍の21億円以上であることが分かりました。
 この間、同窓会に事前の話し合いがあったのは良いことづくめの最初の時だけで、雲行きが怪しくなってくると、その口は貝のように閉ざされ、おまけに箝口令まで敷く始末。地域住民の方々にもまともな説明をすることなくここまで来ました。戦時中お国のためと軍隊に土地を提供された地元の方々は、その跡地の校庭に住宅が立ち並ぶ光景をどのような思いで見ておられるのか。ただ裏切られたというお気持ちしかないと思われます。同窓会役員にも彼らは「リップサービスのお化け」にしか映りません。
 公益のために教育を行うべき日本の私立大学は税金を免除され補助金をもらい、法的にも保護されています。教育関連法は今年もまた改定され理事会・学長の権限が強化されました。アメリカの投資会社ローリエットは、この公益追求者への保護制度の上にあぐらをかいて勝手放題をしてきました。
 大学理事会は今後の方針は何も決まっていないと言いながら、10月末に教職員をほとんど退職させ、誰もいなくなった状態で売れるものを売り払い、来年3月に大学を廃校させようとしています。これを許しては日本の大学・学生数の7割以上を占める私立大は「ハゲタカ」と恐れられてきた海外ファンドに次々狙われ、日本の教育資産が各地で食いつぶされてゆく先例になりかねません。
 ただただ手をこまねいているだけで良いのでしょうか!?
 すでに尼崎市議会でも本学の行方が議論され、副市長からも懸念が表明されました。同窓会、(元)教職員、地域住民、尼崎市、ひいては日本の文科省も日本丸のプライドをかけてでも勝手は許さないという態度を表明する時はもう今しかありません!!
 このような状況のもと、11月3日の同窓会総会では、第2部として公開フォーラム「もう今しかないぞ 聖トマス大!!」を開催することにいたしました。出席する大学当局者に説明を求め、今起こっていることを地域住民、全国の大学・マスコミ関係者の方々に知っていただき、公教育の一環を担う大学にふさわしい「まっとうな」解決策を導くべく話し合いたいと思います。
 皆さまのご来校を、こころよりお願い申し上げます。

サピエンチア会(英知大学・聖トマス大学同窓会)
会長  藤本 滝三

日時:11月3日(祝・月曜) 昼12時頃~14時
場所:聖トマス大学 学生会館2階
*参加自由・無料  *駐車場なし 駐輪場あり
*閉会後の懇親会(軽食つき)にもご参加ください