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2016年09月11日

酪農学園元評議員名誉毀損裁判、最高裁が上告棄却 教員側の全面勝訴

酪農大はやっぱり素晴らしい!
 ∟●最高裁が上告棄却(酪農学園元評議員名誉毀損裁判)(2016年9月11日)

最高裁が上告棄却(酪農学園元評議員名誉毀損裁判)

 教授会から選出された6人の元評議員が名誉棄損で訴えられていた裁判で、訴えを起こしていた(原告の)日下元常務理事が、第2審(札幌高等裁判所)判決(2016年3月11日、元評議員側の逆転全面勝訴)を不服として、最高裁判所に上告していましたが、「最高裁判所は2016年9月6日付けで上告を棄却した」との連絡を元評議員側の弁護士から受けました。これで、元評議員側の全面勝訴が確定したことになります。予想されていた結果ではありますが、干場前学長解任の理由として麻田前理事長らが当初から挙げていた重要事項が完全に消滅したことになりますので、とても大きなことと思っています。
 皆様からのご支援に改めて心から感謝いたしますとともに、今後とも干場前学長の裁判にもご支援をお願いいたします。

 なお、最高裁判所から送られてきた文書(決定を知らせる調書 ⇒ 最高裁決定)を添付するとともに、その内容を以下に記します。

調  書 (決定)

決定日: 平成28年9月6日
内容:
 裁判官全員一致の意見で、次のとおり決定。
 第1 主文
  1 本件上告を棄却する。
  2 本件を上告審として受理しない。
  3 上告費用及び申立費用は上告人兼申立人の負担とする。
 第2 理由
  1 上告について
    民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告の理由は、理由の不備をいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。
  2 上告受理申立てについて
    本件申立ての理由によれば、本件は、民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない。

平成28年9月6日

最高裁判所第三小法廷
裁判所書記官 千石靖之


2016年07月05日

新理事長に谷山氏、酪農学園

道新(2016/07/05)

 【江別】酪農学園大(江別市)を運営する学校法人酪農学園(同)は4日、麻田信二理事長が任期満了で退任し、後任に谷山弘行獣医学群教授(64)が1日付で就任したと発表した。

 任期は2019年6月30日までの3年間。谷山氏は宮崎県えびの市出身で、酪農学園大酪農学部を卒業後、03年に同大獣医学部教授に就任。07~13年に同大学長を務めた。専攻は獣医学と獣医病理学。

 麻田氏は3期9年を務め、6月30日付で退任した。在任中の昨年7月には、酪農学園の理事会が前学長を「不適格」として解任。前学長は今年1月、地位確認を求めて札幌地裁に提訴した。その後も前学長の支援団体が麻田氏を含む理事と監事の退任を求める署名を提出していた。


2016年07月02日

酪農学園を去りゆく麻田理事長、最後の置き土産は不当労働行為?

■北海道私大教連情報,第34号(2016年7月1日)

酪農学園を去りゆく麻田理事長、最後の置き土産は不当労働行為?

6 月 29 日、「あと 1 日」で酪農学園の理事長職を放り出すこととなっていた元北海道副知事の麻田信二氏。教職員への置き土産は、この間の団交で継続議題とされていた本俸給与表等の切下げ提案を 7 月から実施強行することの通知でした。これ を組合宛ではなく、個人宛に一方的に送りつける悪辣さ。極めて不当労働行為性の高い行為です。(最後まで厚顔無恥な理事長の退任劇として、同学園 80 年の歴史に名を残すことでしょう。)

6 月 21 日に組合大会を成功させて新体制が発足した酪農職組執行部は、同理事長の逃げ得と不当労働行為を許さず、徹底的 に追及することを確認しています。


2016年06月16日

酪農学園・麻田信二理事長退任へ

■「北方ジャーナル」2016年7月

酪農学園・麻田信二理事長退任へ
学長更迭問題との関わりは否定
■常務理事など現職過半数が交替、新任に道・土屋農政部長ら

 昨夏に任期途中の学長が解任された酪農学園大学(江別市、竹花一成学長)で5月末、同学を運営する学校法人酪農学園(同、麻田信二理事長)の理事会が開かれ、法人理事9人のうち理事長を含む5人の退任が決まった。時期理事長などの人事は、7月の理事会で正式決定される。
 関係者によれば学園の理事会は5月27日、札幌市中央区のホテルで開かれた。麻田信二理事長のほか福山二仁常務理事など5人の退任が内定し、新たに谷山弘行・元酪農大学長や土屋俊亮・道農政部長らの理事就任が決まったという。
「麻田さんは午後6時からの懇親会で挨拶し、改めて辞意を述べていました。ただ、理由はあきらかにしていません」(法人関係者)
 酪農大では昨年7月、就任3年めを迎えて間もない干場信司学長(当時)が理事会決定により任期半ばで解任される騒ぎがあったり決定に疑義を唱える教員や同窓生らは理事会を激しく批判、「解任には合理的な理由がない」と訴え、署名活動などで現理事らに退任を迫り続けることになる。学長更迭の事情を知らされなかった現役学生の閤にも不信感が拡がり、昨年11月には法人が全学説明会を開くに到った。
 理事会が前学長解任を決めた理由の1つに、元常務理事が教員など6人を訴えた民事裁判がある。昨年5月の判決で、札幌地裁は原告が主張する干場前学長らの名誉毀損行為を一部認めた。理事会はこの一審判決を根拠に、干場氏が学長としての適性を欠いているとしていたが、本年3月の控訴審判決では地裁の判断が覆り、必ずしも名誉毀損は認められなくなった(本誌5月号既報)。
 この高裁判決が出る前から「確定前の判決を解任理由とするのはおかしい」と主張していた干場前学長は本年1月、自身が原告となって札幌地裁に〝第2の裁判″を提起した。学校法人を相手取り学長解任無効を求めるその訴訟では、4月までに2度の弁論が行なわれている。原告の干場氏は提訴後の会見で、活動の最終的な目標として現理事の即時退任を訴えていた。
 こうした混乱のさなかに内定した、麻田理事長退任。前学長を支持する関係者の聞からは「打れわれの運動が奏功した」との声が聴かれ、「引き続き全員の退任を求める」との主張も伝わってくる。当初「3期9年」だった理事長任期を廃止し、理論上無期限で法人の舵取りを続けられるルールをつくったのは、現在の理事会だ。定款(寄附行為)変更は一昨年度のことで、それを成し遂げたトップがここに来て自ら身を引くことには、どんな事情があるのか。麻田氏自身に問いを向けると、「そもそも長くやるつもりはなかった」との答えが返ってくる。先の裁判や教員らの反発は、辞意に影響していないという。
「深い意味はありません。もともと決めていたことですし、むしろ当初の予定より長くお世話になってしまったと思っているほど。仰言るような裁判の影響もありません。あれは学園が直接かかわっていることではないですから」
 一方、理事長退任の報に接した干場前学長は本誌に対して次のように語っている。
「自ら任期を撤廃したものの、ここに来て辞めぎるを得なくなったのでは。先の裁判の逆転判決や私の訴訟提起がなければ、理事長も常務理事もおそらく続投していたでしょう。新理事の顔ぶれには疑問もありますが、現職再任よりはよい結果になったと思います」
 麻田信二氏は道庁出身。おもに農政畑を歩み、2006年副知事で退職。翌07年から酪農学園理事長を務めている。現在3期。


2016年06月11日

酪農学園大学、専断体制をつくった麻田理事長と常務理事がセットで退陣!

■道私大教連速報33(2016年6月10日)

酪農学園の麻田理事長らが退陣!

【速報】5月末に開かれた酪農学園の理事会・評議員会で、学内でさまざまな混乱を引き起こし、内外からの批判を集めていた元道副知事天下り理事長の麻田信二氏、および常務理事の退任が決定した、ということです。
麻田氏は自らの任期制限を撤廃する寄附行為改定をゴリ押しするなど直近まで強権支配を続けてきましたが、今回、常務との同時退任はかかる経過からして不自然な動きです。先の元常務らによるスラップ訴訟判決の動向など学内外からの圧力が高まったことによって事実上の退陣に追い込まれたのではないか、と推察されます。


2016年04月06日

酪農学園の建学の精神と教育を守る会、麻田信二理事長宛「酪農学園の運営を変質させた理事会の責任を追及する決意書」に関する回答の催促状

酪農大はやっぱり素晴らしい
 ∟●理事長へ回答の督促

2016年3月23日

学校法人酪農学園
理事長 麻田 信二 様

図体名 酪農学園の建学の精神と教育を守る会
代 表 井上 昌保

「干場前学長の不当解 任に反対し 、酪農学園の運営を変質させた理事会の責任を追及する決意書」に関する回答の催促状

前 略
 私どもは、去る2月22日、貴職宛に、4887 筆の署名を添えて提出した標記「決意書」に対する返答を要請しましたが、2 月末 日はおろか今日に至るまで返答を頂けませんでした。以前にも、寄附行為改訂に際し「公開質問状」に対し、4 度の催促にもかかわらず 、返答を頂けませんでしたが、返答を頂けない理由は何なのでしょうか。学園に心を寄せる者たちでも、外部の者には耳を貸さないということでしょうか。それはそれで由々しい問題ではありませんか。

 私どもは、ここに改めて、以下の質問と再要請をいたしますので 、今回は3 月末日までに必ずご返答をお願い申し上げます。

1 .貴職は「 来週開催する理事会で報告する」と約束されましたが、理事会ではどのように報告し、審議されましたか。具体的な取り進めについてご回答ください。
2 .とくに私どもの退任要請について 、どのように審議されたか 、退任のご意思をお聞かせください。
3 .貴職は 、2 0 1 2 年の寄附行為改定時に 、同細則に、理事長・常務理事の任期について 、「一期三年 、三期九年までとする」と任期制限規定を設けられました 。この部分の規定制定は是とすべきものと考え 、この際任期満了にあたり 、今期をもって辞任されるのが学園のために妥当と考え 、辞任を要請します。
4 .学園の元常務が提訴した 6 名の名誉棄損裁判が 、去る 3 月11日の札幌 高裁判決で 、元常務の全面敗訴となりましたが、このことについて如何お考えですか 、ご回答ください。

以 上


酪農学園大学、日下雅順元常務がなんと最高裁へ上告

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 ∟●元常務、最高裁へ上告

 3月11日に第二審の判決が出た裁判で、元常務は判決を不服として上告しました。通常、最高裁への上告はほとんどが棄却されます。今回、何故に上告したのかはわかりませんが、情報が入り次第報告したと思います。なお、棄却されるかどうかの最高裁の判断が出るまでには、早くても3~4か月掛かると言われています。

2016年03月14日

酪農学園大学、損害賠償等請求事件・控訴審判決,干場前学長など6名の教員の逆転勝訴 日下雅順元常務理事の完全敗訴

酪農大学はやっぱり素晴らしい
 ∟●札幌高裁・判決文全文(2016年3月11日)

祝 逆転勝訴!

今回の酪農学園大学に係わる損害賠償等請求控訴、同附帯控訴事件(二審)の判決の要約は,以下の通り。

2016.3.11 損害賠償等請求控訴、同附帯控訴事件(二審)の判決の要約


主文
1 本件控訴に基づき,原判決中控訴人兼付帯被控訴人ら敗訴部分を取り消す。
2 上記の部分につき、被控訴人兼付帯控訴人の請求をいずれも棄却する。
3 本件付帯控訴を棄却する。
4 訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人兼付帯控訴人の負担とする。

注意)控訴人兼付帯被控訴人とは6名の前・現評議員,被控訴人兼付帯控訴人とは日下氏のこと。

判決内容の要旨としては,
1.今回の事件のもととなった,A教授への日下氏の事情聴取において,A教授をことさら非難し,畏怖させるような一方的なものであった事 実,および被控訴人が「お前は首だ」といった事実について,事実と信じる相当の理由があると裁判所が判断した。

2.損害賠償の主因である,名誉毀損の故意または過失は上記の理由により成立しない。
3.評議員が出した文書については,①単なる憶測ではない,②配布先が学内にとどまる,③作成者が明記されている,以上の点から評議員として の正当な行為であり,したがって不法行為は成立しない。
4.被控訴人の請求はいずれも棄却すべきところ,一審はそうでなかったので, 一審のうち控訴人らを敗訴とした部分は取り消し,また被控訴人が 請求した部分については,すべて棄却。
5.付帯控訴(日下氏が要求した330万+αの慰謝料と,全教職員への謝罪文配布など)についてはすべて却下。
6.訴訟諸費用については,すべて日下氏負担。
以上

[見解]
これまで,理事会は単なる外部の争いであるが,不法行為等があれば厳正に対処するとしてきた。
今回の高裁判決は不法行為については,一切認められないとの判断であり,理事会における前学長の解任決議事由が崩れることとなった。

「解説」
酪農学園大学元常務理事・日下雅順による同大学学長,教員に対する訴訟事件

1.裁判の経過

(1) 裁判の基本的性格
 学校法人酪農学園の常務理事が,教授会選出の評議員6名に対して,「名誉毀損」を理由に謝罪と慰謝料を求めた事件。北海道私大教連は,学校法人トップによる特定教員への「スラップ訴訟」とも表現している。なぜなら,学校法人の常務理事が,同法人の理事である現役の学長及び評議員会の教員メンバー5人に対して「名誉毀損」で訴えるようなことは,一般にはあり得ないからである。しかも,一旦両者には「和解」があったにも拘わらず,3年経って突然訴訟になったのである。したがって,この事件は,提訴の意図(目的)から判断するに,単に「名誉毀損」の存否そのものが問題ではなかったことは明らかである。

(2) 札幌地裁
(原告)日下雅順(学校法人酪農学園・前常務理事,現在公益財団法人酪農学園育英会常務理事)
    代理人弁護士は,同法人の法律顧問,尾崎英雄
(被告)干場信司前学長を含む大学(教学サイド)から選出された教員・評議員6名

2013年9月31日,提訴(慰謝料300万円と謝罪等を請求)
2015年5月11日 不当判決(慰謝料5万円等で,原告の訴えを認めた)

(3) 札幌高裁
2015年5月25日 控訴
2016年3月11日 判決
名誉毀損に当たらないと判事し,干場学長等の教員評議員は逆転勝訴した。

2.事件の概要

 この事件は,学校法人酪農学園の常務理事(当時)であった日下雅順が,干場信司学長(当時)及び教学側選出の教員評議員5名に対して,評議員会で配布した文書,及び同一内容の文書が添付されたメールを酪農学園大学及び同短期大学部の教員に送信したことについて,「名誉を毀損された」と主張し,慰謝料300万円及び謝罪文の配布を求めて札幌地裁に提訴した事件である。

 この訴訟事件そのものについては,以下の『財界さっぽろ』(2015年5月号)で取り上げられたことがある。参照されたい。
http://university.main.jp/blog/bunsyo/201505zaikaisapporo.pdf

 この事件は,元北海道副知事・麻田信二が2007年に学校法人酪農学園の理事長に就任して以降,今日まで進められてきた専断的学園支配体制構築(理事長・常務理事の任期廃止,学長,学群長の公選制度の廃止など)のプロセスに位置づく訴訟事件である。実際,理事長の麻田信二は本件地裁判決(2015年5月11日)で,被告側が敗訴したことを理由に(すなわち,干場学長が常務理事の「名誉を毀損した」ということを理由に)干場信司学長を解任をした。

 今回の「名誉毀損」事件が,学長解任事件及び理事会の専断体制の構築とどう絡んで推移したかは,以下のように一連の出来事を年表にするとよく理解できる。麻田理事長は,これまで,マスコミ等対しても,当該訴訟問題は「個人と個人の争い」(「財界さっぽろ」2015年5月号)との見解を示してきた。しかし,①日下氏は麻田理事長の就任と同時に常務理事に昇格したこと,②また,日下氏が常務理事を降りて以降現在に至るも学園の関連組織である「酪農育英会」(7億円余の奨学資金を運用している)の常務理事の役職にあり,麻田理事長もその役員のひとりであること,③発端から3年もたって突然「名誉毀損」問題を持ち出し提訴してきたこと,④学校法人の顧問弁護士自らが,大学を3年前に退職した日下氏の代理人弁護士を担当し続けてきた事実(これは極めて不自然である),⑤さらに待っていたかように地裁判決の直後,任期の途上であった干場学長に学長職の「辞職」を「勧告」し,さらに理事会を開催して強引に学長を解任した事実などから判断して,理事長と被控訴人・日下雅順が一体となり,当該事件を利用して下記に示されるような理事会専断体制をつくりあげてきたことは明らかだと思われる。

2007年
 元北海道副知事の麻田信二が学校法人酪農学園の理事長に就任。

2009年
 大学名変更問題,旅費不正請求処分問題等が発生
 干場信司前学長(当時大学院研究科長)は教授会選出の評議員7名の1人として行動。

2010年
 4月 干場氏を含む評議員の教授6名が,「旅費不正請求処分」問題に関する文書「酪農学園の三愛精神を憂う」を配布。同文書内で,批判を受けたと感じた常務理事・日下雅順が抗議文を配布。教授会はこの常務理事の文書に対し,謝罪と内容の一部撤回を要求する決議をあげた。
 5月 学内評議会懇談会で理事長が「自粛要請」,教授会と常務理事の争いは沈静化。
 6月 日下常務理事,任期満了で退任。

2013年
 4月 干場信司氏が,理事会依リの対立候補者を僅差で破り,学長に就任。
 6月 日下雅順(元常務)が,3年の期間をおいて,突然,干場学長ら6名に対して「名誉毀損」を理由に慰謝料を求める「通知書」を送付
 6月30日 日下雅順(元常務)は慰謝料340万円を求め名誉毀損で札幌地裁に提訴。

2014年
 4月 理事会は寄付行為等検討委員会を設置。
 10月 全学教授会は,理事長と常務理事の任期を廃止する寄付行為改正案(第1回目)について反対決議をあげた。また,教授会構成員の87%による反対署名を麻田理事長宛に提出。
 11月 理事会は教授会の反対と評議員会からの慎重審議の要求をはねつけ寄付行為改正案を決定。
 12月 全学教授会は,上記理事会決定を批判する決議案を採決。

2015年
 1月 理事会 第二回目の寄附行為を改定する答申案(学長,学群長,研究科長の選挙制度を廃するなど)の提出。
 2月 全学教授会は,上記答申の反対決議案を採択。
 3月 全学教授会は,上記答申への継続審議を要求する声明書を決議。
 3月25日 理事会・評議員会は,上記答申に基づく寄附行為改定を決定。
 5月11日 「名誉毀損」事件の地裁判決。
 判決内容は,名誉毀損を容認,慰謝料6万円,訴訟費用の95%は原告負担,謝罪文の提示は必要ない
 5月25日 「名誉毀損」事件について,札幌高裁に控訴。
 5月25日 理事長が干場学長に,口頭で辞職勧告。示された理由は,「財界さっぽろ」5月号の記事と名誉毀損の地裁での成立など。
 7月14日 理事会は学長の解任を決定。

(出所)「学長解任に関する経緯」(特別講演会「酪農学園大学学長解任事件とその背景を考える」配布資料)に基づき一部加筆

2016年02月24日

酪農学園大学長解任無効確認訴訟、第一回口頭弁論報告

酪農大はやっぱり素晴らしい!
 ∟●第一回口頭弁論 報告(2016.02.23)

第一回口頭弁論 報告


 2月22日 10:00~ 札幌地方裁判所7階 704号法廷で第一回口頭弁論があり、20席の傍聴席は干場前学長の支援者(新生した「酪農学園の建学の精神と教育を守る会」会員、酪農大OB・学生、一般市民等)で満席となりました。被告側からは、弁護士も含めて出席は無く、開廷後裁判長によって被告(学校法人酪農学園)から答弁書が提出されたこと、次回法廷を4月20日午前10時に調整したことが原告側に告げられ閉廷となりました。その間数分で唖然としましたが、民事裁判の一回目の口頭陳述は、その日程を原告側が設定するため、被告の都合がつかない場合には、今回のような被告側の出席ゼロによる開廷もあるとのことでした。それでも、沢山の傍聴人が出席したので、裁判長は常より丁寧な進行だったと市川守弘担当弁護士から説明を受けました。
 答弁書の内容は第一、学長解任に伴う損失所得の補償については①「原告の請求は棄却する。」②「訴訟費用は原告の負担とする。」、第二、解任の理由については①「次会期日までに主張する。」が原文で、肩すかしを食わされたような簡単なものでした。
 不完全燃焼の支援者は市川弁護士の配慮で1階の一室に集まり、「我が国の民事裁判はドイツの裁判方式を取り入れた書面のやり取りが主体で、尋問は証人喚問に限られている」こと等の裁判進行について説明を受けました。その後、市川弁護士から「全国的に大学の自治が侵されているが、これに対抗するための横の繋がりはあるのか」との質問が傍聴参加者に投げかけられ、議論となりました。また、前述した「守る会」の設立総会について幹事長から、守る会のこれからの取り組み計画が会長からそれぞれ紹介されました。
 横の繋がりについては、神沼北大名誉教授から全国の国立大、私大に対する自治侵害と反対闘争の状況が報告され、さらには、参加した酪農大学生、江別市民、酪農大OB生等の自己紹介や決意が熱く語られて、有意義な交流会となりました。とくに岡本酪農大名誉教授から経営優先の学校経営が教育、農場運営等に及ぼす危惧についての話題は示唆に富むもので、多くの参加者の共感を呼びました。また、同教授からは酪農大の教育環境は今が底で、これから上がるしかないこと、浜中農協のような経営体が組合長自らが先頭に立って学園理事者に反対表明をしていること等をあげ、十分に希望があることが語られました。
 以上のように第一回口頭弁論は支援者にとっては期待はずれのものでしたが、これを十分に埋めた交流会をもつことができました。
 次回(4月20日)は、被告(学園)側のスケジュールも確認して設定されており、必ず出席するとのことなので、改めて傍聴をお願いするところです。

2016年02月21日

酪農学園大学で進行している事態を憂う

酪農大はやっぱり素晴らしい!
 ∟●寄稿(第10回)酪農学園大学で進行している事態を憂う!!

酪農学園大学で進行している事態を憂う!!


神沼 公三郎(かぬま きんざぶろう、北大名誉教授)


理由になっていない学長解任の理由

 2015年7月、酪農学園大学の干場信司学長が解任された。常識的に考えて、学長が解任されるとは学長自身によほどの非違行為があったか、あるいはそれに匹敵するぐらいに何か重大な一件があったのだろうと想像する。そこで私は、若いときからの知り合いである干場さんの立場が心配になって解任の理由を知りたいと思い、その理由が書かれているといわれる学校法人酪農学園の文書を読んだり、数人の酪農大関係者にたずねてみたりしてみた。だが、文書に書かれている解任理由は、どだい理由になっていないとの印象を強く持った。また、私の質問に答えてくれた数人の酪農大関係者からも、あれでは解任の理由にならない、あるいは解任の理由がさっぱりわからないという答えが返ってくるだけだった。要するに、理由にならない理由をもって学長解任という極めて異常な事態が発生したと言わざるを得ない。
 しかも解任の手続きが正当なものではないという。学校法人酪農学園の寄附行為には学長を解任する規定がない。そのため、理事会の意思で変更できる寄附行為施行細則に急きょ学長解任規定を新設して、それによって学長を解任したというのである。これはどう見ても理事長・理事会のご都合主義であり、しかも手続き上の瑕疵である。
 解任理由がおよそ理由になっていない点といい、解任手続きにおける明らかな瑕疵といい、あきれるばかりだ。理事長・理事会の恣意で干場学長を解任したのである。だから、干場さんは解任手続きの不当性を弾劾して自己の正当性を主張するため、裁判に訴えざるを得ない。あくまで私の判断だが、提訴した内容から見て干場さんが裁判に負ける要素はない。裁判に絶対に勝てると思う。だが、ここ数年、私が支援している大学関係のいくつかの裁判でつくづく思うのだが、裁判官は大学の自治をわかっていないし、わかろうともしない。また、裁判官という職種はどうも権力側の肩を持つ傾向が強いようだ。そんなことから、専修大学北海道短期大学や千歳科学技術大学などで起きた不当な教員解雇事件の裁判では、法人側のとった措置を裁判所がほぼ無条件に認定して、原告側が敗訴している。解雇が明らかに不当であっても、その不当性を裁判所が認めるかどうかは全く別問題である。そんなことから、干場さんの裁判でも油断は禁物だ。

大学自治の担い手を再確認しつつ支援運動を盛り上げよう

 ここ数年、学校法人酪農学園の理事長は、教育・研究の自由と大学の自治を常に強調する干場学長の言動が非常に気に入らぬ様子だったという。学外にまで大いに聞こえてきた酪農大の名称変更問題やその他のさまざまな問題など、いろんな点で酪農学園の理事会では激論がかわされたのだろう。そんなとき干場さんは、いつも大学の自治の観点を基礎に置いて意見を主張したと聞いている。そんな干場学長に対する一種の報復措置として学長職を解任したのであれば、この措置は、大学の自治を理事長・理事会が自ら破壊する行為である。
 大学の自治の中心的担い手は誰か。これに対する回答は論者によりさまざまであり、正解は一つではないだろう。だが、大学の自治のあり方と学生の存在、役割が深い関係にあるのは事実だ。かつて大学紛争という時代があって、学生の動向が大学の行方に大きな影響を及ぼした。大学の学長や経営者は教職員の動向を把握しようとするのもさることながら、それ以上に学生の動向に最大の関心を寄せ、注意を払った。学生の動きが大学の現状と将来にとって決定的に大きかったからである。
 なぜ、学生の動きが重要なのか。この問いに答えるのも簡単ではない。大学では教職員の人数よりも学生の人数がはるかに多いという、量的問題が重要なポイントであるのは事実だが、それ以上に、学生がいるから大学が成り立つ、学生がいなかったら大学ではないという単純な現象に問題の本質がひそんでいるような気がする。大学の主役は学生であると大学紛争の昔からよく言われたが、この本質的ポイントは、時が流れたとはいえ少しも変わっていないのではないか。
 酪農大の学生は干場学長の解任について理事長に説明を聞きたいと申し入れたが、理事長は即座に対応せず、一定の時間がたってからようやく説明会を開催した。そして、実際の説明会の場で理事長の説明は通り一遍、非常に不親切な内容だったという。理事長のこうした対応からは、事態の真相を知りたいという学生の要求に応えることが理事長にとっていかに苦痛で、いかに重大な課題だったかを読み取ることができる。学生の要求は、理事長に対してそれほどにパンチの効いたものだったのである。
 ここに、裁判支援の運動を進めるに当たり、学生の持つパワーと常に連携し、学生のパワーを常に引き出すような方針が求められる。大学の自治の主役は学生であるという命題を忘れず、むしろその命題を積極的に活かす目標を常に再確認していくならば、たとえ裁判所が大学の自治に関する判断が苦手であっても、かならずや裁判所の最終判断に影響を与える運動に結実していくであろう。

終わりに

 酪農大は、学校の始まりから数えるとすでに80有余年に達するという。その間に、言うまでもなく多くの卒業生を含む関係者各位のたゆまぬ努力があって今日の酪農大がある。聞けば、学生の過半数は道外から入学しているとのこと。建学の精神に基づく自由で自律的な教育・研究を展開してきた結果、酪農大の評価は、道内の他大学が大いにうらやむほど全国的に確たる地位を得ている。私の感じるところ、干場学長の解任に見られる理事長・理事会の横暴は酪農大における大学の自治を破壊し、歴史的に築かれた今日的到達点を無に帰せ占める行為である。その行為を許さず、ふたたび自由闊達な大学に戻すためにも、学生のパワーを常に引き出しつつ、裁判に勝利する道を追求してゆくべきである。

以上


2016年01月12日

酪農学園大学長解任無効訴訟、訴状

訴状(2016年1月8日)

請求の趣旨

1 原告は、被告の酪農学園大学学長の地位にあることを確認する。
2 被告は原告に対し、金 5,125,000 円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払い済みに至るまで年 5 分の割合による金員を支払え
3 被告は原告に対し、2017 年年 3 月まで、毎月末日限り金 1,025,000 円を支 払え
4 訴訟費用は被告の負担とする
との判決並びに 2 項について仮執行の宣言を求める。

請求の原因

1原告は酪農学園大学の学長に選出された

 原告は、農学博士であり、畜産学及び農業工学を専門分野とする学者である。 原告は、1995 年 4 月から被告の酪農学園大学酪農学部の教授に就任し、教育、
研究に従事していた。
 また、原告は 2013 年 4 月から酪農学園大学の教職員による選挙によって学長 に選出され、以後学長に就任していた。
 2013 年当時の被告の学長選挙手続きは旧「酪農学園大学学長候補者選定手続規程」(甲第 1 号証、左側欄)に規定されており、学内に選挙管理委員会が設置され(同規程 3 条)、教授会及び事務職会の選挙が行われたものである(同規程5 条)。原告は、この手続きに則って学長に就任した。当時の学長の任期は 4 年 間であったから、2017 年 3 月まで学長としての地位を有している。
 なお、この学長の選挙手続きは 2015 年 3 月に改正され、教職員の選挙に代わ って理事会が設置する「学長候補者選考委員会」が選定して理事長が任命する手 続きに変更された(甲 1、中央欄)。

2被告による学長の「解任」の経緯緯

 被告は、2015 年 7 月 14 日、原告に対して学長を解任したと通知した。その経 緯は大要以下のとおりである。

(1)札幌地裁における判決を根拠の一つとする
 2015 年 5 月 27 日、被告理事長は、被告評議員会において「5 月 11 日の札幌 地裁での判決において干場学長、荒木評議委員の不法行為が成立したことで、寄 付行為に違反があった場合には、学長、評議員の解任が規定されていることから、 評議員会終了後の理事会において協議することになった」と報告された。
 この判決は、原告他 5 名が被告の常務理事であった日下雅順から提訴され事件で、原告ら 5 名が頒布した文書が日下雅順の名誉を棄損する文言があるとして連帯して金 330 万円を支払えとする訴えであった。これに対して、札幌地方裁判所は、連帯して金 6 万円を支払うように命じたものの現在札幌高裁に係 属中である。理事長の上記発言はこの判決をさしている。
 理事長は、民事上の紛争も「法令の規定に違反」して学長の解任理由になるこ とを明言したことになる。

(2)教職員説明会(7月3日)での出来事
 理事長は 2015 年 7 月 3 日開催の教職員説明会において、6 月 30 日に開かれた理事会での会議内容を説明した。理事長は、この教職員説明会において、6 月 30 日の「理事会で協議した結果、学長には退いてもらうことが決まった」と告げた。 同日の説明では、学長解任の理由は、上記の名誉棄損事件での判決の他に、2015 年の監査所見において原告の学長としての執行能力に疑問が呈されたこと、教員採用の遅延、入学者の確保に関して被告に莫大な損害を与えた、等が述べられ た。

(3) 7月 14 日開催の理事会での原告解任決議
 2015 年 7 月 14 日、被告理事会において甲第 2 号証が配布され、この理事会に おいて原告の学長解任が決議された。理事長は同日原告に対し学長を解任した 旨を通知した。

3 学長解任の違法性

 原告に対する上記学長解任は、甲 2 においても具体的事実が不明な上に、当 該理事長(あるいは理事ら)が考える事実が、職務上の義務違反、あるいは法令 等の規定に違反するとの判断が全く不分明である。これらの事実関係は、被告か ら詳細な事実が明らかにされた時点で反論をする予定であり、ここでは理事会 が決議した際の学長解任理由が事実に基づかない解任であることを指摘するに とどめておく。
 本訴状においては、上記の学長解任理由が事実に基づかない、という主張のほ かに、寄附行為における手続上、学長解任の手続きがないにもかかわらず、2015 年 3 月に理事会において「学校法人酪農学園寄附行為施行細則」なるものを改 正して、学長解任手続きを新設し、この新設した施行細則によって原告をして学 長の解任に至らしめた、という点を中心にその違法性を主張するものである。

(1)寄付行為における学長の地位
 学校法人である被告において、寄附行為はその存立の基礎となる規定である (甲第 3 号証)。この寄附行為において、学長に関する規定は以下のとおりであ る。
ア 7 条 1 項(1)において、理事の資格者として、酪農学園大学長が規定されて いる。
イ 13 条 1 項において、役員の任期として 3 年とされているところ、括弧書きで、7 条 1 項 1 号の学長は除くとされている。
ウ 15 条 1 項において、役員の解任が規定されているところ、この解任される
 役員には、7 条 1 項 1 号に規定される学長は除かれている。 以上から、寄附行為上、学長は理事という役員になりつつも、任期は通常の理事とは異なる上に、理事の解任規定も学長には及ばないこととなっている(ただ し、さらにその後学長任期についても他の役員と同じとする施行細則の変更が あった)。したがって、寄附行為では、学長の解任については認めていないこと になる。

(2)本件における学長解任手続き
 寄附行為上は、学長の解任が認められていないにもかかわらず本件において被告が原告を解任した手続きは、甲第 2 号証本文のとおり、寄附行為施行細則 3条 1 項に基づいて解任をしたとされている。
 寄附行為施行細則(以下「施行細則」という)は 2015 年 3 月に理事会によっ て改正され、それまで存在しなかった学長の解任手続き、解任の要件等について、 3 条として新しく学長解任規定が新設された。施行細則 3 条によると、以下の一 つに該当すれば学長解任理由になるとされている。
ア 法令の規定又は寄附行為に違反したとき、イ 心身の故障にため職務の 執行に堪えないとき、ウ 職務上の義務に違反したとき、エ 学長たるにふさわ しくない非行があったとき、が解任理由とされ、前記のとおり、民事上の紛争も「法令違反」に該当するとされたのである。
 甲第 2 号証、2 項の(3)のとおり、本件においては、これらア、ウ及びエに該 当するとされて、評議員会の意見を聞いたうえで、理事会の議決によって解任さ れた。

(3)学長解任は違法行為である

 本件において、原告を学長から解任した手続きは、以下のとおり明らかに違法である。
ア 寄付行為に違反する施行細則に基づく解任
 上記のように、寄附行為においては学長の解任は認められていない。
 甲 4 の施行細則 1 条は、「寄附行為 47 条の規定に基づき」「必要な事項を定める」としており、甲 3 の寄附行為 47 条は、「この寄附行為の施行についての細則 その他・・・学校の運営に関し必要な事項」についての定めを施行細則に委任し ているに過ぎない。
 つまり、施行細則は文字通り寄附行為を施行する際に、その具体的な細目を定 めるものにすぎないのであるから、寄附行為がそもそも認めてない事項につい て施行細則で定めることはできない。特に、学長の解任という重大な人事につい て、寄附行為が認めていない以上、施行細則で定めることはできない。これは寄 附行為が施行細則に委任している範囲を逸脱するものである。したがって、寄附 行為に違反する施行細則に基づく本件解任は違法であることを免れない。
 特に、後記するように学長の解任という大学の人事に関する内容は憲法 23 条 の定める大学の自治によってその自主性、自律性が保障されており、理事会によ って一方的に学長が解任される手続きを容認することは憲法 23 条の保障する学 問の自由、大学の自治に違反するものである。したがって、新設された施行細則 3 条自身が無効であり、かつこの 3 条に基づく原告の学長解任自体が、憲法 23 条に違反し公序良俗に反することが著しいのである。

イ 寄付行為と施行細則では改正手続きが違う
 もし被告が、寄附行為に認められていない学長の解任手続きを定めようと考えるのであれば寄附行為そのものの変更を行うべきであり、施行細則をもって新たに解任手続き定め、その手続きによって本件解任をなした被告の行為は、寄 附行為の脱法として違法無効である。
 そもそも、寄附行為でなんら定めていない事項について、新たに何らかの手続を新設しようとする場合には、寄附行為そのものを改正することが考えられる(ただし、その改正が公序良俗に反することはできないのは当然である)。 甲第 3 号証の 44 条 1 項は、寄附行為の変更手続きを定めているが、「理事現員の 3 分の 2 以上の議決」を得て、「文部科学大臣の認可」を受けなければならない。つまり寄附行為を変更しようとする場合には厳格な手続きが必要である。これに対して、施行細則の変更は、甲第 4 号証の 14 条で、理事会において決定することができるところ、理事会の議決は、甲 3 の 17 条 9 項によって、「理事現員の 3 分の 2 以上の出席」で、出席理事の過半数で議決できる(同条 11 項) ことになっている。寄附行為の変更と異なり比較的容易な手続きで施行細則は 変更することができる。
 つまり、本来、学長の解任手続きの新設は、寄附行為の変更事項として行うべ きものであるところ、被告はあえて施行細則の変更という安易な手続きで学長 の解任手続きを新設し、原告を解任したのであり、脱法行為によって本件解任が なされたのである。なお、繰り返すが次項で述べる憲法に違反する寄附行為の変 更は公序良俗に反して無効となることは言うまでもない。

(4)本件の学長解任は、憲法23条に違反する行為である
 憲法 23 条は、学問の自由を保障するために、大学の自治を認めている。「この 自治は、とくに大学の教授その他の研究者の人事に関して認められ、大学の学長、 教授その他の研究者が大学の自主的判断に基づいて選任される」(最高裁ポポロ 事件判決)。この最高裁判決は国立大学(当時)についての判決であるが、私立 学校も公の性質をもち、(教育基本法 6 条 1 項)、大学は、「学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、深く真理を探究して新たな知見を創造 し、これらの成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するもの」 (同法 7 条 1 項)とされ、同条 2 項では、「大学については、自主性、自律性その 他の大学における教育及び研究の特性が尊重されなければならない」と規定さ れていることからも、私立大学においても大学の自治が保障されていると解さ れている。そして、この大学の自治の重要な内容として人事の自治があるのであ る。
 ところで、私立大学の場合、大学の自治は誰との関係における自治であるのか が問題である。大学の自治が学問の自由を守るための保障であるならば、各教員、 教授等を雇用する私立大学の設置者、経営者、理事者の介入に対する保障でなけ ればならないのは当然である。これらの者からの不当な介入によって学問の自 由が侵害されてはならないからである。つまり、本来的に大学研究者、学長等の 人事が、理事者等によって、適正な手続きによらず、一方的な介入によって左右 される事態は、憲法が保障する大学の自治の保障を侵害するものなのである。
 本件では、教職員の選挙によって学長として選出された原告が、理事会が寄附 行為に反して理事会によって新設した施行細則に基づいて、適正な手続きによ らず解任されるという、まさに大学の学長の人事に関する自治が理事会の一方 的な介入によって侵害されたものであって、本件解任は憲法 23 条に違反する重 大な違法行為なのである。これは明らかに公序良俗に反する違法、無効な解任で しかない。

4原告の報酬
 原原告の報酬は、月額 1,025,000 円である(甲第 5 号証)。被告は原告に対し、2015 年 7 月分までの報酬を支払ったが、それ以降は解任を理由として支払っていない。この未払い報酬額は、2015 年 12 月まで、合計金 5,125,000 円である。
 また、原告は、任期が満了する 2017 年 3 月分まで、毎月末日限り金 1,025,000 円の報酬を受け取る権利がある。

5 結論
 以上から、原告は被告に対し、第1に原告が被告の酪農学園大学学長の地位にあることの確認、第2に 2015 年における受けるべき報酬額金 5,125,000 円とこれに対する訴状送達の日の翌日から支払い済みに至るまで民法所定の年 5 分の割合による遅延損害金、第 3 に学長の任期が満了する 2017 年 3 月分までの間、毎月末日限り月額金 1,025,000 円の報酬の支払いを求めるものである。


酪農学園大前学長、学長解任の違法性を札幌地裁に提訴

酪農大はやっぱり素晴らしい
 ∟●提訴後の記者発表

提訴に当たって原告(干場)が考えていること

1.提訴の目的: 
学長解任の違法性を明らかにし、解任に伴って生じた損害を勝ち取ることを目的としている。ただ、裁判によって身分保全や賠償を勝ち取ることだけを目的としている訳ではない。理事長・常務をはじめとする理事会のやり方には腹が立つが、その憂さを晴らすのが目的ではない。問題は「酪農学園の教育をおかしくして欲しくない」と言うことであり、そのために、理事長・常務をはじめとする理事会の行動の違法性を裁判で明らかにし、彼らに退任してもらうことが最終的な目的である。

2.裁判の争点: 
 ①酪農学園大学の「教職員が選挙で選んだ学長」を、寄付行為に基づいてではなく、理事会の一存で改廃することのできる寄付行為施行細則で解任したことの違法性
 ②解任の理由が「教職員が選挙で選んだ学長」を解任するには全く不十分

3.なぜ今提訴か:
学長解任に対する対応としては、①法的対応(提訴)と ②社会的・道義的・倫理的な対応(情報公開)があると思われる。学園側の姿勢は「法的にクリアしてさえいれば良し」とする傾向が強いものであり、一方干場は「それでは大学の教育や研究はできない」というスタンスであった。したがって最初は、社会的・道義的・倫理的な問題点のアピール(情報公開)から始めた。それにより、a.事実の明確化、b.多くの方々からの支援、c.勇気ある学生の行動、などが得られたが、a.権力行使による強引な運営、b.全国的な大学自治への締め付け、などが目立ってきていることに鑑み、法的対応も行うこととした。学生からも裁判で戦うことへの期待が伝わってきている。

2016年1月8日 干場信司

酪農学園大、前学長「解任は無効」 学校法人相手取り提訴

酪農大はやっぱりすばらしい
 ∟●提訴しました(2016年1月12日)

提訴と記者会見の報告

 既に新聞報道等でご承知かと思いますが、干場前学長は1月8日午後1時半に札幌地裁に学長解任不当の提訴をしました(⇒訴状)。その後第三合同庁舎に移動して記者クラブで会見を行いました。この会見には市川守弘弁護士とともに支援者5名が同席しました。報道陣はテレビ各社、北海道新聞、朝日、読売、毎日等と北方ジャーナルの記者等が参加しました。前段、市川弁護士から訴状のポイントの説明があり、次いで干場前学長から「訴訟に当たって原告が考えていること」(⇒会見資料)が説明されました。その後40分程度記者団との質問応答後散会しました。主な応答には定款と施行細則、損失金額、被告・任期確認、解任理由等がありました。
 大学では干場学長解任後、専制的な大学運営が更に進行しているように見受けられ、本裁判での取り組みがとても重要になっています。皆さんのご支援をお願いします。

 提訴と記者会見の様子は、NHKとHTBで報道されました
  HTB: www.youtube.com/watch?v=TIruNnHLv3g 
  NHK: http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20160108/4874441.html 
 また、各社の新聞にも掲載されました。



酪農学園大、前学長「解任は無効」 学校法人相手取り提訴

毎日新聞(2016年1月9日地方版)

 酪農学園大(江別市)で、理事会の決定により学長を解任されたのは無効として、前学長の干場信司氏(66)が8日、同大を運営する学校法人酪農学園(同市)を相手に地位確認などを求め、札幌地裁に提訴した。

 訴状によると、干場氏は2013年4月、大学の教職員による選挙で学長に選出された。任期は17年3月までだったが、理事会が昨年3月、寄付行為の施行細則を改正して学長の解任手続きの規定を新設。理事会は同7月、教員採用の遅延などを理由に干場氏の解任を決議した。

 干場氏らは8日、札幌市で記者会見し、「学長解任の規定を盛り込んだ改正は適正ではない。理事会による大学の自治の侵害で憲法違反だ」と主張した。酪農学園は「訴状が届いておらずコメントできない」としている。

前学長が“解任は不当”提訴

NHK(01月08日)

去年、解任された、江別市にある「酪農学園大学」の前学長が、解任は不当だとして学長としての地位の確認などを求める訴えを札幌地方裁判所に起こしました。
訴えを起こしたのは、酪農学園大学の干場信司前学長で、8日午後、札幌地裁に訴状を提出しました。
干場前学長は3年前、学内の選挙をへて学長に選出されましたが、大学を運営する学校法人「酪農学園」は入学者確保への努力不足など職務上の義務違反があったなどとして、去年7月に解任していました。
これについて前学長は、大学の設立時につくられた根本の規則では学長の解任は認められていないのに、理事会は新たに設けた規則を根拠に解任を決めており不当だとして学長としての地位の確認などを求めています。
記者会見した干場前学長は「解任は腹立たしいが、それ以上に理事会には大学の自治を侵害して教育をおかしくしてほしくない」と述べました。
一方、訴えについて、学校法人「酪農学園」は「訴状が届いておらず、事実確認ができていないのでコメントできない」としています。
「酪農学園大学」は昭和35年に創立された4年制の大学で農食環境学群や獣医学群などに3500人あまりの学生が在籍しています。


2015年09月02日

酪農学園大学、元学長・干場信司氏 寄稿文「大学の役割」

酪農大はやっぱりすばらしい!
 ∟●寄稿(第1回)大学の役割 干場信司(2015.08.31)

寄稿(第1回) 大学の役割
干場信司

 最初に、本ブログを立ち上げて下さった新名正勝先生と加藤博美さんに、心からお礼を申し上げたいと思います。大言壮語を好まない新名先生が、矢面に立って下さったのは、卒業生としてまた8年間にわたり酪農大の嘱託教授として、現場教育(実践教育)を担ってこられたご経験から、今回の出来事は「母校にとって良くない!」と判断されてのことと感じています。加藤博美さんも愛する母校の教育に強い危機感を感じたからこそ、「酪農大はやっぱり素晴らしい!」と言えるようになることを願って、忙しい最中にもかかわらず、ブログの立ち上げを買って出て下さったのだと思っています。改めて、感謝いたします。

 教育の問題について語ることのできる場を作って下さったので、私自身がこれまで四十数年に亘り教育・研究に携わらせていただいた経験を基に、考えてきたことを私論(あるいは試論)として、何回かに分けて述べさせていただきます。
 
 今回は「大学の役割」についてです。
 私は、大学の役割を次の4つに分けて考えています。
①学生が、これまでの知識や技術とその背景にある考え方・哲学を修得する場を提供すること
②教職員と学生が共同して、新しい知識や技術を生み出すこと
③上記2つを通して、学生ひとり一人が自分の考え方を創る力を身に着け、社会に出てゆく準備ができるようにすること
④以上の積み重ねを通して、現在および未来の社会を律する考え方・哲学を創り出し、世に問うこと
 大学の役割が、高校までの教育の役割と異なるのは、高校までは①を主体にしているのに対し、大学は②から④が加わっていることです。私は、大学入学式の挨拶の中で、「皆さんはこれまで、正解のある問題を対象に学んできたと思いますが、大学に入ってから学ぶ最も大切なことは、正解のない問題をどのように考えるかです。」とよく言ってきましたが、これはそのことを意味しています。
 上述の大学の役割は、大学の専門性にかかわらない一般的な役割と私が考えているものですが、指導内容の重点の置き方、その取り組み方や学生指導の方法は、それぞれの大学によって大きく異なると思います。酪農学園大学では、建学の理念である「三愛精神とそれに基づく健土健民」に基づき、循環型農業・社会を目指した実学教育を行っています。したがって、①から④までをそれぞれの分野の現場から学ぶというところが、酪農大の特徴になると考えています。このことについては、また別の機会に詳しく述べたいと思います。

 ところで、大学独自の役割である②から④は、どのような条件・環境の下で可能となるのでしょうか? ②から④の役割は、いずれも自由で創造的な環境の下で、はじめて生まれるものです。「学問の自由」やそれを保障する制度として「大学の自治」が大学の必須条件と言われているのは、そのためです。
 ②の新しい知識や技術は、単一ではない多様な考え方のぶつかり合いの中から生まれてくるものです。③の学生の成長は、多様な考え方を持った学生同士や教職員との意見交換・議論の中で見られてくるものです。④の時代に即応しまた将来を見通す哲学の創造は、異なった世界を体験せずに可能とはならないでしょう。
 つまり、大学がその役割を果たすためには、換言すれば、大学が大学であるためには、いろいろな意見を持った人間同士がお互いに多様性を認め合うことが原点なのです。日本の科学技術の発展も、このこと無しにはあり得ないでしょう。
 今回、酪農大で起きた出来事は、この大学が大学である条件を自ら否定し、単一に染めようとしたことから生じているように思えます。酪農大がこれまで同様に、素晴らしい学生が集まり、学生と教職員が一生懸命に向き合い、素晴らしい卒業生が生まれ続けるためには、大学が大学である条件を認める必要があると考えます。

この私論(試論)が、大学教育の今・未来を考える際の議論の材料になれば幸いと思っています。

以上

2015年08月28日

酪農学園大、学生有志が署名活動 前学長解任の説明要求

北海道新聞(08/27)

 【江別】酪農学園大(江別市)を運営する学校法人酪農学園が理事会で同大の干場信司前学長を解任したことを受け、同大の学生有志が麻田信二理事長に対して全学生への経過説明を求める団体を設立し、署名活動を始めた。

 団体は「 酪農学園大学 の存続を願う学生有志の会」。干場前学長の解任から6日後の7月20日、代表で同大1年の栗本翔太さん(19)らが設立し、今月25日に団体ホームページ上で、署名の賛同者を募り始めた。

 同会は「理事会は情報を公開せず独断で運営を進めており、大学自治の崩壊につながる。酪農学園大学で学ぶ者として解任理由を知る権利がある」とし、理事長本人による学内での公開説明を、10月中旬までに複数回行うよう求めている。

 署名は今月26日現在で約130人分が集まっており、9月中旬をめどに取りまとめて、要請文とともに麻田理事長に提出する予定。

学長解任の酪農学園大、後任に竹花氏就任

北海道新聞(08/27)

 【江別】酪農学園大(江別市)を運営する学校法人酪農学園(麻田信二理事長)で26日、解任された干場信司前学長の後任に、獣医学群長の竹花一成(かずしげ)氏(59)が就任した。任期は2017年3月31日まで。

 同法人によると、学内外の委員で構成する学長選考委員会に竹花氏が唯一、立候補を届け出。同委員会が適任と認め、25日に理事会が選任した。

 竹花氏は愛知県出身。同大酪農学部獣医学科卒業後、同大大学院獣医学研究科修士課程を修了。00年から獣医学部教授になり、15年4月から獣医学群長。専門は、獣医解剖学と組織学。

 同大では6月、理事会が干場前学長に対し「学長として不適格」として退任を要求。干場前学長が拒否したため、7月14日付で解任していた。


2015年08月27日

酪農学園大学農食環境学群教授会、「学長解任処分にたいする農食環境学群教授会声明」

酪農学園大学の存続を願う学生有志の会
 ∟●経緯 2015/08/25

2015年8月5日

酪農学園大学在学生 各位
酪農学園大学在学生ご家族 各位
酪農学園大学卒業生 各位
酪農学園大学短期大学部卒業生 各位
北海道文理科短期大学卒業生 各位
酪農学園大学教職員OB・OG 各位
酪農学園大学短期大学部教職員OB・OG 各位
北海道文理科短期大学教職員OB・OG 各位
酪農学園大学教職員 各位

酪農学園大学農食環境学群教授会


酪農学園理事会による学長解任処分にたいする
農食環境学群教授会声明について


 2015年7月14日開催の酪農学園理事会において干場信司氏が学長職を解任された件について,わたしたちは2015年8月5日付農食環境学群教授会において別紙のように声明文を採択いたしました。
 関係各位にあっては,今回の声明の趣旨についてご理解いただくとともに,酪農学園大学の教育に変わらぬご支援とご協力を賜りますよう,心よりお願いを申し上げます。

酪農学園理事会による学長解任処分にたいする
農食環境学群教授会声明


 わたしたちは大学人としての良識にしたがい,以下のように声明します。

 2015年7月14日開催の酪農学園理事会において,干場信司氏が学期途中にもかかわらず学長職を解任されました。今回の解任処分の結果,大学の教育現場において,経営サイドと教学サイドとの間に相互の不信が生ずるとともに,学生,ご家族ならびに卒業生各位の間にも種々の混乱と困惑が生じていることについて,わたしたちは重大な懸念を表明します。

 また,上記解任の処分理由には,説明に不十分つか曖昧な点がみられるとともに,処分の重さとの均衡を逸している点もみられます。大学教授会は,真理を追究し,学生を教授する立場にあります。今回の処分は,大学における研究・教育の根幹にある学問の自由と教育を受ける権利を脅かすものです。建学の理念に基づき研究教育を担ってきたわたしたちは,これを深く憂慮します。  

以上

2015年8月5日

酪農学園大学農食環境学群教授会

酪農学園大学、「新学長の就任」

酪農学園大学の存続を願う学生有志の会
 ∟●新学長の就任(2015/08/27 01:18)

2015年8月26日から竹花 一成学長が就任しました。
このことは大学ホームページに載っています↓
http://www.rakuno.ac.jp/article-37825.html

同日竹花学長から学生宛にメールが届きました。
その内容【https://drive.google.com/file/d/0BwP0UzXDf5tQbmx4WThtSnY1Uzg/view?usp=sharing

干場学長を解任させた説明が全くないまま次の学長が決まってしまいました。
大変憤りを覚えています。

私たちは干場学長の解任を決定した理事会の責任者である麻田理事長に説明を求めると言う方針は変える方針は変えるつもりはありませんので引き続き署名にご協力のほどよろしくお願いします。


酪農学園大学の存続を願う学生有志の会、「思っていること」

酪農学園大学の存続を願う学生有志の会
 ∟●思っていること(2015/08/25)

7月14日、酪農学園大学干場信司学長が任期途中にも拘らず、理事会の独断によって解任されました。メディア等の媒体によって伝えられた数行程度の解任理由は客観性・合理性に欠け、上記のような極めて重い処置をとるに値すると考えられるものではありませんでした。またこの一連のことは、教授会や学生を無視して進められ、理事会単独の決議で行われました。

私たちは酪農学園大学麻田信二理事長に、今回の件に対する学内公の場での対話による説明と、今後の大学運営が理事会・教授会・学生・その他大学関係者によって民主的に行われることを求めています。

現代の日本において、すべての人々に開かれた学びの場であるはずの大学が、多くの場合、就職のため社会に適用する人間をつくる閉鎖的な場になってしまっているのではないでしょうか。教育は、サービス業ではありません。

今回の件が起きたのは、酪農学園大学においてですが、今後同じようなことが他の大学のおいても起こりうる可能性があると考えています。一見、経営の問題であって、学生には関係のないことのように思われます。しかし、教育現場から離れた場所にいる一部の権力者の独裁を許しては、結果的に自由な学問を受ける権利を失うのは学生ではないでしょうか。

大学内の主役は誰でしょうか、学生です。学生こそ大学運営にかかわる権利があります。この件は、始まりであり、一大学だけの問題ではないと考えます。多くの方々のご理解と、賛同をいただけると嬉しいです。署名による協力をお願い申し上げます。特に同じ学生に共感していただけると嬉しいです。


酪農学園大学の存続を願う学生有志の会、麻田信二理事長に干場信司学長任期途中解任についての説明と今後の民主的大学運営を求める署名を開始

酪農学園大学の存続を願う学生有志の会
 ∟●署名サイト(change.org)

学校法人酪農学園大学、麻田信二理事長に干場信司学長任期途中解任についての説明と今後の民主的大学運営を求める

酪農学園大学の存続を願う学生有志の会

7月14日、酪農学園大学干場信司学長が任期途中にも拘らず、理事会の独断によって解任されました。メディア等の媒体によって伝えられた数行程度の解任理由は客観性・合理性に欠け、上記のような極めて重い処置をとるに値すると考えられるものではありませんでした。この一連のことは、教授会や学生を無視して進められ、理事会単独の決議で行われました。

私たちは麻田信二理事長に、今回の件に対する学内公の場での対話による説明と、今後の大学運営が理事会・教授会・学生・その他大学関係者によって民主的に行われることを求めています。

現代の日本において、すべての人々に開かれた学びの場であるはずの大学が、多くの場合、就職のためなどと、社会に適用する人間をつくる閉鎖的な場になっているのではないでしょうか。教育は、サービス業ではありません。

今回の件が起きたのは、酪農学園大学においてですが、今後同じようなことが他の大学のおいても起こりうる可能性があると考えています。一見、経営の問題であって、学生には関係のないことのように思われますが、これは学問の本質に関わる問題です。教育現場から離れた場所にいる一部の権力者の独裁を許しては、結果的に自由な学問を受ける権利を失うのは学生ではないでしょうか。

大学内の主役は誰でしょうか?学生です。学生こそ大学運営にかかわる権利があります。多くの方々のご理解と、賛同をいただけると嬉しいです。署名による協力をお願い申し上げます。特に今現在大学で学んでいる、又は学ぼうとしている学生の皆さんに共感していただけると嬉しいです。

詳しい経緯などはこちら[http://negaurgustudents.blog.fc2.com/]をご覧ください。


2015年08月26日

酪農学園大学、新学長選出の動き

酪農大はやっぱり素晴らしい!
 ∟●20150823新学長選出の動き

20150823新学長選出の動き

理事会は後任学長を早急に決め、事態の打開と既成事実を作るために8月25日(火)に急遽、理事会・評議会を招集しました。現在1名の立候補者が名乗りを上げていますので、この審議をするようです。
干場学長を理由にならない理由で解任しておいて、その説明も不十分なまま(学生への説明会無し、教員への説明不十分)、大学内外の多くの反対意向も無視して新学長を選任しようとする進め方に怒りを禁じえません。しかも、学長選出に教員の意向はほとんど反映されないのです。”やっぱり酪農大は素晴らしい”ことを実証するめに、我々は本ブログを中心にこれからも引き続き活動を継続します。皆様の変わらぬご支援をお願いします。


2015年08月21日

酪農学園大学の専制的な運営の停止を求める署名活動

酪農大はやっぱり素晴らしい!

学校法人酪農学園
理事長 麻田 信二 様

酪農学園大学の専制的な運営の停止を求めます!

 2015 年 7 月 14 日、2 年半前に選挙で選ばれた任期半ばの干場学長が解任されるという異常事態が起きました。

 経緯が示す通り、2007 年に麻田理事長が就任して以来、校名変更問題などが相次いで発生し、理事会と教育現場の信頼関係が難しくなったように思われます。昨年11月には理事会が、教授会構成員の 87%の反対を無視して、建学理念の基本である「キリスト教の精神」に基づいた教育運営を後退させる案や、理事会・常務理事の再任制限の撤廃案を決定しました。さらに、今年の2月には、長年に亘って実施してきた大学役職員の選挙による候補者選びを全て廃止する案を提出し、これも教授会構成員の8割以上の反対署名を無視して決定しました。今や教員現場の意向は大学運営にほとんど反映しない状況になってきました。学問の府でこのような暴挙が許されて良いのでしょうか。

 干場学長は大学教育現場の代表として、理事会においても一貫してこれらの案に反対してきましたが、そのことが今回の解任の大きな理由になっているように思われます。 そもそも解任理由は二転三転したと聞きますし、最終的に理事会が上げた事柄は誰が考えても解任理由に足るとは思えません。今回の出来事は、酪農学園の理事会が、管理者側の権限強化を狙った学校教育法の改正に悪乗りし、民主的運営を望む教育現場の声を無視して、専制的な大学運営をしょうとしていることの表れであり、このままでは酪農学園大学の素晴らしさが失われることが危惧され、決して看過することは出来ません。

 以上のことから、私たちは干場学長の解任を認めることはできず、酪農学園大学の専 制的な運営の停止を強く要望します。


2015年07月25日

北海道私大教連、声明「学校法人酪農学園理事会による公選学長解任事件を糾弾する」

■北海道私大教連
 ∟●学校法人酪農学園理事会による公選学長解任事件を糾弾する

学校法人酪農学園理事会による公選学長解任事件を糾弾する

北海道私立大学教職員組合連合執行委員会
(道私大教連)

先般報じられた学校法人酪農学園(北海道江別市。以下「同法人」)の麻田信二理事長らによる、酪農学園大学(以下「同大学」)の学長解任は、昨年秋に改定されたばかりの「学校教育法」を悪用した全国的にも類を見ない異常な事件である。同大学における理事会の独裁的な行為は、大学の健全な運営と民主的な発展を期待する学生や父母、教職員、国民・道民の立場と決して相容れないものであり、私たちとしても看過できない。厳にこれを糾弾し、同法人と大学を早期に正常化、民主化するよう強く求めるものである。

1「改正学校教育法」への悪乗り

 2014年秋に学校教育法が「改正」され2015年4月施行が決まるや否や、同法人理事会は同法の改正趣旨と全く無関係の学内規則改悪に乗り出し、教授会の異議を潰して強行した。これまで公選されてきた学長等の教学役員は事実上の理事会指名とし、従前の教授会相当組織を廃して骨抜きにした。このたび同法人理事会が解任することとした学長は、教学組織が民主的に選んだ最後の学長となるが、任期の途中でちぐはぐな解任理由を並び立てて強権を以って解任した。
 (そもそも、先の学校教育法「改正」側の本来の意図は、学長の権限強化、明確化を促すことにあった。)

2.「解任理由」会見の異常性

 7月14日、理事長は札幌市内のホテルを会場に取って学長解任を記者発表している。解任理由の多くは同学長の個人攻撃に等しいものであった。報道等によれば解任の主たる事由として、①同学長が教員出身の学園評議員であった際に他の評議員らとともに評議員会で配布した文書の内容に端を発する民事訴訟判決(5月11日に一審判決されるも現在、高裁係争中である)で「不法性」が認められたこと。②研究・実験設備の一部を大学へ届け出ずに処分したこと。(同学長は既に個人弁済している)。③2015年度の入学生について理事会の指示に従わず、追加合格を認めなかったことで学納金に損害を与えた。
など数点が列挙された。しかし、これらを任期途中の公選学長の解任理由とするには甚だしい無理がある。社会規範によらない独断専行であると評価せざるを得ない。

3.同法人・大学と道内大学の改革のために

 昨今、特に北海道内においても高等教育の将来的な在りようをめぐって様々な問題が噴出する中、大学や私立学校の改革が重要となっているのは事実である。その過程では見直されるべき従前の運営システムや慣行が大いに改革されるべきだが、法改正に悪乗りし、構成員(教職員・学生・卒業生)の意見を封じて力任せで「改革」を叫ぶ同法人のやり方は時代錯誤も甚だしく、むしろ改革を「後退」させる暴挙である。
 特に、大学の改革では学問、言論の府として自律的姿勢の堅持が求められる。そのような自治・自律を削ぎ落とす一連の行為は大学としての自殺行為に他ならない。

 私たちは道内の大学人で構成する教職員組合として、酪農学園大学での今回の事件に深い憂慮を表明する。同時に、この問題が全ての大学・私学にとって決して対岸の火ではない地域の重要な教育問題にあたることを自覚しながら、改めて同法人理事会・理事長に対し、学長解任をただちに撤回し、事態を収拾させるよう強く求める。
 私たちは道内すべての高等教育機関を民主的で地域のニーズに相応しい公器として発展させるために努力を惜しまない決意であることを重ねて表明するものである。

以 上

2015年07月16日

酪農学園大、学長を解任 理事会決定

毎日新聞(2015年07月15日)

 学校法人酪農学園(江別市、麻田信二理事長)は14日、札幌市内で理事会を開き、干場信司・酪農学園大学長(65)について同日付の解任を決めた。麻田理事長は決定後の記者会見で、退職教員の補充遅れなど「職務の怠慢が目立った」と解任の理由を説明した。一方、2017年3月まで任期を残す干場学長は「納得できない」と、法的措置も含めて対応を検討する。

 麻田理事長によると、干場学長にはこのほか▽新入生を800人、確保するよう申し入れたのに従わなかった▽元常務理事への名誉毀損(きそん)の裁判を起こした▽学内設備のバイオガスプラントの無断廃棄??などの行為があったという。5月には学内監査で「円滑な大学改革が進められるよう、新学長の選定を理事会で検討してほしい」と指摘され、解任はこれを踏まえた、としている。

 一方、干場学長は解任決定後に取材に応じ、「理事長のやり方は上意下達で専制的だ」と批判した。干場学長はこれまでも「理事長は教育の現場に介入し、建学の精神であるキリスト教に基づく教育を後退させた」と主張していた。同学園は新学長の選考委員会を設置し、早ければ9月中にも選出する。それまでは麻田理事長が学長職務代理者を務める。【千々部一好】
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 ■解説

 ◇理事会と教育現場に摩擦

 酪農学園大の学長解任問題の背景には、大学のガバナンス改革を掲げて4月に施行された改正学校教育法がある。同法は、従来「時間がかかる」と言われていた大学の意思決定のスピードを上げることなどを目的に改正された。一方で、教授会の役割を弱め、最終的な意思決定機関として理事会の役割を強くしたことから「大学の自治が十分に守られない」などと反発は強い。今回のような「理事会と教育現場」の摩擦が今後、多発する懸念もある。

 同大は同法施行を前に、学長選定手続きを改正。教職員の投票による選出から、理事長を委員長とする選考委員会が決める形に変更した。さらに理事会が学長を解任できる条項も新設し、権限を強めていた。


酪農学園大学長を解任

■読売新聞(2015年7月15日)

酪農学園大学長を解任
干場氏、理事会側と対立

 酪農学園大(江別市)を運営する学校法人酪農学園は14日、札幌市内のホテルで理事会を開き、全会一致で干場信司学長の任期途中での14日何の解任を決めた。後任が決まるまで、麻田信二理事長が学長代行を務める。記者会見した麻田理事長は干場氏の解任理由について「業務怠慢などがあった」とした。干場氏は「納得がいかず、法的措置も考えたい」と反論している。
 麻田理事長は、業務怠慢と指摘した具体的内容について「教員が退職したにもかかわらず、面接などの補充手続きを速やかに行わず、新年度に間に合わなかった。また、財政健全化のため、定員の1.2倍の入学生を確保するよう要請したのに、2年にわたり検討しなかった」と述べた。学校の資産であるバイオマス施設の装置の一部を処分した点、元常務理事に対する言動が名誉毀損に当たる点も解任理由とした。
 2013年4月に学長に就任し、任期を約1年8か月残して解任された干場氏は報道陣の取材に応じ、麻田理事長の指摘について「まったく納得がいかない。理事会は現場のことを理解していない」と述べ、強く反発。法的措置も含めて対応していく構えを示した。
 麻田理事長と干場氏は共に、理事会と干場氏を含む一部の教授との間に対立があったことに言及した。干場氏は「6年ほど前から校名変更などを巡り、ぶつかることが多くなった」と述べた。


酪農学園大学長、解任 本人は不服表明

朝日新聞(2015年7月15日)

■14日の理事会で

 酪農学園大(江別市)は14日、札幌市内で理事会を開き、干場信司学長の解任を決めた。職務上の義務違反や法令の規定違反などが解任理由としている。後任の学長を選出するまでの間、麻田信二理事長が職務代理者に就く。一方、干場氏は同日、解任を不服として法的措置を含めて検討する考えを示した。

 理事会メンバー10人のうち、理事でもある干場氏を除く9人の全会一致で決めた。理事会終了後、麻田理事長が記者会見し、「2年間の大学運営で、解任要件にあたる複数の行為があった」などと説明した。

 麻田理事長の説明によると、干場氏は3人の外部監事から「大学運営に疑問がある」などと指摘されたうえ、退職した教員の補充や入学者の確保努力を怠るなど職務怠慢があったとしている。また、必要な手続きを取らずに大学の財産(バイオガス発電装置)を勝手に処分したという。

 干場氏は2013年4月に学長に就任。同日、札幌市内で報道陣の取材に応じ、「教育現場の現状を理解しておらず、解任理由は納得できない。今後、法的措置を含めて対応を検討したい」と話した。


2015年07月15日

酪農大学長を解任 干場氏「納得いかない」

道新(2015/07/15)

 酪農学園大(江別市)を運営する学校法人酪農学園(同)は14日、札幌市内で記者会見を開き、同日付で干場信司学長を解任したと発表した。

 解任は同日開かれた理事会で決定した。麻田信二理事長は、解任の理由について、同法人監事が新たな学長の選任を検討するよう理事会に求めたことや、干場学長が昨年度、退職した教職員を補填(ほてん)する採用を円滑に進めなかった―などとし、「今後の大学運営を考えた上で、学長を交代するしかないと判断した」と述べた。当面は麻田理事長が学長代行を務める。

 一方、干場学長は同日、取材陣に対し「麻田理事長は現場の意見を全く聞かず、理解しようともしなかった。このような決定は納得いかない」と理事会側を批判。「法的措置を含めて検討したい」と述べた。


酪農学園大、学長「解任理由ない」 理事会主導を批判

毎日新聞(7月14日)

 酪農学園大(江別市、麻田信二理事長)が14日の理事会で学長解任について審議するのを前に、干場信司学長(65)が13日、札幌市中央区で記者会見し、解任に反対する姿勢を示した。干場学長は「建学の精神に基づく教育ができなくなったことこそが問題」などと述べ、理事会主導の大学運営を批判した。

 干場学長によると、麻田理事長はキリスト教に基づく教育を後退させたほか、学長選考を教職員による投票から理事会主導で決めるように変更し、理事長の再任制限(3期9年)を廃止した。今春の入試業務にも介入し、追加合格者5人を出さなかった学長を叱責したとしている。

 干場学長は、学内のバイオガスプラントを独断で処分したことを理由の一つに解任を審議されるが、「学内手続きにミスがあった」と非は認めつつ、役割を終えたプラントで、解任理由に当たらないとした。【千々部一好】


2015年07月14日

酪農学園大学・干場信司学長、理事会の退任要求に反論 「納得できる理由ない」 

北海道新聞(07/14)

「納得できる理由ない」 酪農大学長、理事会の退任要求に反論

 酪農学園大(江別市)を運営する学校法人酪農学園(同・麻田信二理事長)の理事会が同大の干場(ほしば)信司学長に「学長として不適格」として退任を求めている問題で、干場学長が13日、道庁で記者会見し「納得できる理由がない」と反論した。

 干場学長によると、理事会は昨年10月に同大の運営規則を変更し、3期9年までだった理事長の再任制限を撤廃。今年2月には教職員による学長選考選挙も廃止した。これに 教授会 や干場学長が反対するなど、運営をめぐる対立があったという。

 干場学長は、理事会の方針に異を唱えたことから不適格と判断され、6月末に退任要求を受けたと指摘。「理事会の行為は専制的な運営につながり、反対は当然。退任の理由には当たらない」と述べた。

 同法人は14日に理事会を開き、干場学長の処遇を決める。これに対し、干場学長は会見で「結果と理由を聞いた上で、必要なら法的措置も含め検討する」と話した。干場学長は2013年4月から現職で、現在1期目。


2015年07月04日

酪農学園大理事長・麻田信二、なんと学長に退任要求

道新(2015年7月4日)

酪農大学長に退任要求 理事会

 酪農学園大(江別市)を運営する学校法人酪農学園(同)の理事会が、同大の干場信司学長に退任を求めていることが3日、分かった。

 関係者によると、同大では教授会と理事会が大学の運営方針をめぐり対立。理事会は6月30日に干場学長を「学長として不適格だ」として退任を要求する方針を決め、干場学長に通告した。干場学長は「理にかなっていない」と拒否したという。

 これを受けて同法人は14日にもあらためて理事会を開き、干場学長の処遇を協議する。麻田信二理事長は3日、同大内で同法人の教職員を対象にした説明会を開き経緯を報告。出席者によると、麻田理事長は退任を求める理由について「勝手に大学の財産を処分したほか、理事会の方針に沿った運営もしていない」などと説明したという。

 北海道新聞の取材に対し、麻田理事長は「退任を求めるには、それ相当の理由があるが、今は話せない」とコメント。干場学長は「退任を求める理由が適正ではない」と話している。