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 カテゴリー 教員任期制

2013年10月30日

教員任期制の将来は?  熊大使用者は何ら見識を示さず

熊本大学教職員組合
 ∟●教員任期制の将来は?

教員任期制の将来は?
―熊大使用者は何ら見識を示さず……,しかも「大学教員任期制法」の趣旨に反した提案!?――


9 月末までに部局の意見集約

 皆さんご存知のように,「臨時特例」に対応した給与減額の代償措置の一つとして組合が要求した「定年まで無際限に再任を認めている教員任期制の廃止」は,2013 年度中に検討することが約束されています。熊大使用者は,今年4 月1日に施行された改正労働契約法をふまえた教員任期制の今後の方針案を組合に説明し(7月22日),7 月25 日の教育研究評議会で「教員任期制の今後の方針について(案)」(以下,「今後の方針(案)」と略す)を提示し,9月末までに各部局の意見集約を行なうことになっています。
 組合が「定年まで無際限に再任を認めている教員任期制の廃止」を要求した主な理由は,①無際限に再任を繰り返すことは「できません」と文部科学省も解説していること,②専門家集団の判断結果が無視・圧殺されて導入されるという重大な瑕疵を犯していたこと,③本人同意が得られるかどうかによって任期制の職の適否が変更されるという本末顛倒の事態が生じていることなど,「大学の教員等の任期に関する法律」(以下,「大学教員任期制法」と略す)の趣旨に明らかに反したものであり,また経費を一切要することなく実施できる教員の定着策であるからです。組合は,再任に上限(2回もしくは1回まで)を設けている「若手研究者育成型」の任期制(自然科学研究科の一部と発生医学研究所の助教)についても,同じく若手研究者の育成を目指す「特任助教」と教育研究条件の大きな格差があるため,廃止すべきと考えています。

 組合が教員任期制の廃止を求める理由の詳細は,2012 年度の『赤煉瓦』№15(2012.11.6)で述べたとおりですので,繰り返しません。ここでは,9 月末までに各部局の意見が求められている「今後の方針(案)」の概要と問題点をお伝えします。

以下,省略