個別エントリー別

« 2004年春闘、賃上げ見通し 定昇込1.6% | メイン | 都立新大学の名称、「首都大学東京」に »

2004年02月06日

札幌学院大学、教授(学生部長)が過労による脳出血で労災認定

この労災認定ニュースは,約2年前のものと古いですが,大学教員の労災認定としては画期的であったので,あえて記録として掲載しておきます。画期的なところは,教員の自宅における自主的研究時間も含めて労働時間が計算され,過労が認定された点です。私も同大学で今「学生部長」をやっており,他人事ではありません。

--------------------------------------------
朝日新聞(2002年4月17日)
(見出し)24日間休みとらず 不祥事対応に追われ…
教授が脳出血 労災認定 札幌学院大元学生部長

 学生が事件を起こした後に開かれた父母懇談会で,脳出血を起こして倒れ療養中の札幌学院大学法学部の教授に対し,札幌東労働基準監督署は「過労による労災」と認定した。大学教員の「過労」は,論文執筆や研究が本人の裁量労働とみなされる場合があり,認められにくい。北海道労働局は,「珍しいケース」としている。
 同大学の教職員組合などによると,教授は98年4月から,学生部長を務め,当時,最も多忙な教員の1人であった。脳出血で倒れた父母懇談会は同10月29日に学内であったが,その前月に学生2人が窃盗事件を起こしており,席上では強い緊張状態だったという。
 さらに,この日までの24日間,会議や講義などで1日も休みをとらず,学生部長に着任する前に依頼を受けた論文の執筆もあり,1日14時間程度の業務を連日続けていた。また,通常,学生部長に着任すれば,軽減される講義の数も着任前と変わらなかった。
 教授の家族が代理人となり,2000年10月労災申請。札幌東労基署は今月(2002年4月)8日,労災と認定した。
---------------------------------------------
なお,労災認定を勝ち取るまでの間,同大学教職員組合は,粘りづよく闘ったことを付け加えます。
ホームページ管理者

投稿者 管理者 : 2004年02月06日 10:58

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://university.main.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/354