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2004年05月05日

東京新聞、「憲法は今」シリーズ

『憲法は、今』を聞く【上】野田正彰さん「現実を理想に近づけよ」

 ――憲法の理想と現実の間に大きな乖離(かいり)があるから、憲法を変えるべきだとの意見もある。

 それは詭弁(きべん)だ。「理想と現実の間にギャップがある」などと言っているのは、理想を否定してきた政治家たちだ。外交によって憲法の理想を実現する努力もせず、日米安保条約に基づき自衛隊を強化してきた人たちが、そういうことを言うのはおかしい。
 戦後、憲法は不戦の大きな歯止めになったが、憲法は現実の血であがなわれたものだ。憲法は理想に現実を近づける努力を重ねた上で、初めて改正を口にできるのだと思う。…

『憲法は、今』を聞く【中】山口二郎さん「論理不在の改憲は尚早」

 ――憲法が政治の閉塞(へいそく)状況のシンボルのようになっている。

 憲法は国家権力に対して禁止規定を置いているだけで、政治の機能不全が憲法に由来しているわけではない。閉塞感は政治を担っている政党や政治家の責任だ。近年、改革の名の付いた政策キャンペーンが続いたが、制度をいじること自体が目的になっている。「改革のせり上げ現象」と私は呼んでいるが、改革を食い散らかした結果、最後に行き着くところは、国の最高規範である憲法しかない。…

『憲法は、今』を聞く【下】 ダグラス・ラミスさん「自衛隊派遣『目的は米の占領正当化』」

 ――沖縄の地で今、憲法をどう考えているのか。

 二十代の一年間、私は米国・海兵隊の士官として沖縄にいた。日本には三十年以上暮らし、四年前からは沖縄に住んでいる。かつて復帰運動をしてきた人たちは、平和憲法を持っている日本に復帰したいと考えていた。
 復帰前、沖縄の人は平和主義の九条に加え、基本的人権を保障する憲法を希求していた。しかし、いまやその九条が死にかかっている。復帰はいったい何だったのかと考える人が沖縄で増えてもおかしくないだろう。


投稿者 管理者 : 2004年05月05日 00:03

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コメント

民主党も九条を変えるというのですから,すでに国会では九条擁護派は極小勢力です.さらに,この国の軍国主義化のテンポの加速化を見れば,護憲運動にはもはや一刻の猶予もないと見るべきです.よほど思い切ったことをやらない限り,九条擁護は困難です.護憲派はPKO法以来連敗で負け犬状態,まずこれをはっきり認めて,その負け犬根性を一掃しなければなりません.そしてどうしたら勝てるかを真剣に考える時です.そのための思い切った活動の一つとして,大規模な意見広告運動を考えてみました.現実的な100億円規模のキャンペーンの提案です.是非次をお読み下さい.
http://www.geocities.jp/chikushijiro2002/tenbillionyen.html

投稿者 豊島耕一 : 2004年05月05日 00:58