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2004年09月24日

[明日の人に]愛知県立大学学長 佐々木雄太さん

中部読売新聞(9/22)

 ◆変化に対応し改革推進
 学長に就任した佐々木さんには難題が山積している。愛知万博も開幕まで半年。「世界で会場に一番近い大学」と学生たちは胸を張るが、通学の足をどう確保するか、差し迫った課題も突きつけられている。
     ◇
 ――新学長として課題がたくさんありそうです。
 まず目の前にあるのが県立大のあり方の検討。県立芸大、県立看護大と併せ、近く愛知県の検討会議の答申が出ます。法人化を進めなけばならないのか、統合はどうするのか。設置者の県の方針を踏まえ、大学の対応を決めなければなりません。
 ――基本姿勢は。
 社会の要請や学問の発展、あるいは大学を取り巻く環境の変化に対応するために、大学は改革を進めなければなりません。愛知県の厳しい財政状況も直視しなければいけません。懸念しているのは統合や法人化がもっぱら行財政改革や経済効率で進められる点です。
 ――県立大の印象は。
 教員は研究、教育にまじめに向き合っており、学生は学ぶ姿勢を持っています。地域の期待にも応えているいい大学だと思っています。ただ、研究実績や特色ある教育内容を、21世紀COEプログラムなどの形でしっかり認知してもらうため、組織的な取り組みが必要です。
 ――万博も迫っています。
 長久手会場のすぐ隣ですのでいろん点で協力し、参加していきたいと思います。頭を抱えているのは開催期間中の学生、教職員の足の確保。開通する東部丘陵線には来場者が殺到し、通学生たちの多くが積み残される恐れがあります。車での通学通勤でも渋滞対策が不可欠です。周辺の大学、高校とも連携し、代替バス運行を関係機関にお願いするなどしていますがまだ展望は開けていません。
 ――万博へのかかわりは。
 大学の研究や教育にいい刺激になるようにしていきたい。学生たちも通訳ボランティアなどで活躍してくれそう。大学でも独自の企画を準備中です。
 
 ◇ささき・ゆうた 北海道出身。京都大大学院法学研究科博士課程中退。大分大助教授を経て名古屋大法学部助教授、教授。法学部長、法政国際教育協力研究センター長、副学長などを歴任。今年四月から愛知県立大学長。専門は国際政治学。61歳。
 〈目〉
 副学長だった名古屋大時代は授業も担当したが、今は授業を持てないのがとても残念だという。「大学を知るには学生と接するのが一番ですから」。名大の年間予算七百億円に対し県立大はわずか三十八億円。「大学PRに役立つことは何でもしなければね」と、カメラに向け笑顔をつくってくれた。


投稿者 管理者 : 2004年09月24日 00:13

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