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2004年11月11日

情報の一部公開せず 山形大セクハラ問題

朝日新聞(11/10)

 山形大学で教員によるセクハラ事件が相次いだ問題で、朝日新聞社が同大工学部の教授会議事録を開示請求したにもかかわらず、一部が不当に開示されていなかったことが9日、分かった。大学側は「手続き上のミス」としているが、存在そのものがないとされた議事録には、相次いで明らかになったセクハラ事件への対応に対する同学部教員の批判や、大学のイメージ低下による受験生減少を懸念する学部当局の危惧(き・ぐ)などが書かれていた。

 請求は9月7日、同大の情報公開取扱規則に基づき本紙記者が行った。「平成15(03)年度以降請求日までに開催された工学部教授会の議事録及び同会議で配布、提出、閲覧されたすべての資料」の開示を求め、翌月に開示決定が出た。開示資料は約500ページ分にのぼったが、9月2日に開かれた工学部の臨時教授会議事録(計4ページ)だけが公表されなかった。

 学内関係者からの指摘で分かったもので、同大で情報公開の窓口の総務課文書広報係は事実関係を認め、「教授会が終わったばかりで書類が完成していなかったため、見落とした」と説明、陳謝した。詳しい原因は調査中で、10日に開かれる同大情報公開委員会で報告される見通しだ。

 開示されなかった議事録には、教員が小山学部長にセクハラを訴えられた教授の処分を求めるなど、激しいやりとりが記録されていた。また、遠藤剛副学長が「大学存亡にかかわる問題」と厳しい認識を示し、小山学部長も「受験生の減少、女子高生の受験の減少などマイナス面に苦慮している」と述べていた。

 当時から、相次いで発覚したセクハラ事件が大学運営に深刻な影響を与えかねない状況と認識していたことをうかがわせるが、改善に向けた大学側の動きは鈍いまま。問題の臨時教授会から2週間後に再発防止に向けた第三者委員会の設置を表明しながら、いまだ初会合のめどはたたず、教員らが誠意ある対応と説明を求める署名を大学側に提出する事態となっている。


投稿者 管理者 : 2004年11月11日 01:01

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