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2004年12月21日

音楽で飛行停止訴え/沖国大 「NO FLY」に5000人

沖縄タイムス(12/20)

 米軍普天間飛行場の恒久的飛行停止を訴えるコンサート「NO FLY ZONE(飛行禁止区域)」が十九日、米軍ヘリが八月に墜落した宜野湾市の沖縄国際大学で開かれた。 学生らがエイサーや八重山芸能を演じ、ロックや三線を演奏。同大OBがメンバーの人気バンド「モンゴル800」らも特別出演し、コンサートを盛り上げた。

 音楽と芸能を通して、約五千人(主催者発表)の聴衆が平和を願う心を一つにした。

 「軍用機の飛ばない、戦争のない世界の実現を目指そう」と同大の学生や教職員らが実行委員会を結成して開催。プラカードやのぼりを用いず、あいさつや決意表明などを省くなど、新しいスタイルの平和運動を試みた。
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空には音楽「ヘリ飛ぶな」

 「安全な普天間の空を取り戻そう」。米軍ヘリが墜落した沖縄国際大学(宜野湾市)で19日、開かれたコンサート「NO FLY ZONE(飛行禁止区域)」。隣接する普天間飛行場に向け設置されたステージではエイサーや琉球音楽、ロックなど多彩なプログラムが演じられ、5000人(主催者発表)の市民らとともに、平和のメッセージを世界に発信した。米軍ヘリが墜落して4カ月余。静かな学園生活はまだ戻らない。学生メンバーらは「今日がスタート。皆それぞれが平和に向けて考えていきたい」と決意を新たにした。

 「ヘリ飛ばぬ空や ハリ 御万人の願い」。幕開けは学生や市民らによる三線の演奏。「安波節」の調べに、県民の素朴な願いを込めた。

 サークルの学生らが勇壮なエイサーや八重山芸能の「マミドーマ」を演じる。OBでシンガー・ソングライターの下地勇さんが宮古方言で情感豊かに曲を歌い上げた。

 同大OBがメンバーの人気バンド「モンゴル800」が登場すると、会場の興奮は最高潮に。「世界が変わるよう歌っている。風は南から吹かせよう」と語り掛け、ヒット曲を次々に演奏した。

 泊高校夜間部の東江政子さん(67)=浦添市=は同校の十代の俳句仲間三人と、安波節の演奏に加わった。「きょう初めて墜落現場を見たが、民家や歩道の目の前で体が震えた」と話した。

 普天間高校二年の島袋瞬さん(17)は友人七人と来たが、本館を見て初めて事故のひどさを知ったという。「今まで基地に対しての問題意識は弱かったが、今日集まった人々とミュージシャンらのメッセージを聞いて意識を改めさせられた」

 名護市から家族五人で参加した主婦の渡具知智佳子さん(43)は、辺野古の基地建設反対も願った。「関心のなかった若者が基地被害を意識するきっかけになってくれたら」と期待を込めた。

 事故現場近くに住む自営業の島袋現栄さん(66)は「音楽を通して参加を呼び掛けたのは良い試みだったが、曲の合間に、基地反対を促すメッセージをもっと入れてほしかった」と話した。

 フィナーレでは出演者らが「新しい芽を咲かせて再スタートを切ろう」と、ニンジンやカラシナの種を入れた二百五十個の風船を大空に飛ばした。


投稿者 管理者 : 2004年12月21日 01:19

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