個別エントリー別

« その他大学関係のニュース | メイン | 仙台市が大学補助金を廃止 東北文化学園大事件で »

2004年12月29日

東北大学長ら17人不起訴処分 医師派遣の現金受領で

朝日新聞(12/28)

 医師派遣先の公立病院から現金を受け取っていたとして東北大の吉本高志学長らが収賄容疑で告発されていた問題で、仙台地検は28日、「受け取った現金はわいろに当たらない」として吉本学長ら教授10人を含めて17人を不起訴処分(嫌疑不十分)にした。告発していた仙台市民オンブズマン(坂野智憲代表)に同日、処分結果を通知した。

 東北大医学部をめぐる現金受領問題では、告発された10人を含めて各医局などが、98~03年度に東北地方の48の公立病院から計1億2374万円の寄付を受け取っていたことが、同大の調査委員会の調べで判明している。

 オンブズマンは昨年10月、このうち釜石市民病院(岩手県)から99~02年度に受け取った現金2300万円が「医師派遣の見返りによるわいろにあたる」として仙台地検に告発していた。

 これに対し、同大は「社会に誤解を招きかねないものだった」として医局や関連財団などに寄せられる寄付金を医学部が一括管理し、会計検査院の検査を受けるシステムに統一したが、「受け取った現金と医師派遣との関連性はない」として内部処分はしていない。

 地検は、(1)教授らは医局などのトップの立場で現金を受け取っており個人に渡されたものではない(2)現金は市議会の承認のもとに支出されているなど支出側にも受領側にも違法性の認識がない――などとして収賄罪に問うのは困難と判断した模様だ。

 医師派遣をめぐる現金受領問題では、大阪地検特捜部が00年、奈良県立医大の教授ら3人が民間病院から計3705万円を受け取ったとして収賄罪で逮捕・起訴(いずれも有罪判決)した。3人は金を女性との交際費やゴルフ代に使うなど私的流用していた。

 しかし、仙台地検の捜査では、東北大医学部の教授らが受け取った現金が私的に流用された証拠は見あたらなかったとみられる。


[同ニュース]
医師派遣問題:東北大学長ら教授17人を不起訴処分(毎日新聞12/28)
医師派遣で現金、収賄で告発の東北大学長ら不起訴に(読売新聞12/28)

投稿者 管理者 : 2004年12月29日 00:02

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://university.main.jp/cgi311/mt/mt-tb.cgi/327

コメント