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2005年05月11日

被差別少数者に“沖縄人” 推薦入学条件で明記 四国学院大学

琉球新報(5/10)

 キリスト教系の私立大学四国学院大学(香川県)が実施する特別推薦入学選考の中で「被差別少数者」枠があり、「沖縄人(ウチナーンチュ)」も出願資格の条件となっている。在日韓国人や在日朝鮮人、アイヌ民族、奄美諸島出身者も併せて明記されている。同大は「学生同士が人種などにとらわれず、相互理解を図ることが目的。根深い社会的差別のなかで大学教育を受ける権利を制限されてきた人々への格差是正処置の一つ」と説明しているが、人権の専門家や受験生を持つ父母の中には「違和感」を指摘する声もある。
 「被差別少数者」枠は1995年度の入試から設け、募集は5人程度。同大のホームページではただし書きとして「疑義および議論の余地はあるが、主に日本全体の差別構造の中で、沖縄および奄美諸島が占めてきた被差別の位置という意味でこの語を用いる」としている。同大によると、これまで県出身者が「被差別少数者」枠を活用して入学したことはあるが、人数などは明らかにしていない。
 「被差別少数者」枠について、沖縄人権協会の永吉盛元事務局長(弁護士)は「あきれる。沖縄県民や朝鮮人も含め、誰もが教育を等しく受ける権利は、憲法で保障されている。大学側には『救済』の意図があるかもしれないが、その考えこそ差別的だ」と批判している。
 枠を設ける際に相談を受けたという元沖縄キリスト教短大学長の平良修さん(牧師)は「出願資格にウチナーンチュを加えても、加えなくても反論はあるだろう、と答えた」と振り返り「歴史をきちんと見つめ、まじめな姿勢で取り組んでいると思う。高く評価している。この制度で入学した生徒の生き方が問題だと思う」と話している。


投稿者 管理者 : 2005年05月11日 00:00

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