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2005年05月20日

改ざんデータで論文、大阪大チームが米医学誌に発表

読売新聞(5/19)

 大阪大大学院医学系研究科の研究チームが昨年10月に米医学誌「ネイチャーメディシン」に発表した基礎研究の論文が、不正なデータに基づく内容だったことが18日、明らかになった。

 研究の実質的な担当者だった医学部の学生が、大学側の調査に対しデータの改ざんを認めたという。

 実験を記録したノートや実験用のマウスも見つからず、実験結果そのものがねつ造だった可能性も出ており、同研究科は遠山正彌・研究科長を委員長とする調査委員会を設け、事実関係の解明に乗り出した。担当教授はすでに同誌に論文取り下げを申し入れ、承諾された。

 問題の論文は、脂肪組織にある酵素「PTEN」の働きを抑えると、たくさん食べても体重が減り、インスリンの働きがよくなって血糖値が下がることをマウス実験で確かめた――という内容。下村伊一郎教授(内分泌代謝学)、竹田潤二教授(発生工学)ら14人の共同研究で、第一筆者は医学部の学生。昨年10月17日付の「ネイチャーメディシン」電子版に発表された。

 論文によると、この酵素が脂肪組織にだけ生じないマウスを作り、正常なマウスと比較。「PTEN」のないマウスはえさをよく食べるが、正常なマウスと比べ、体重は少なく、脂肪組織の重さも4分の1で、糖尿病や肥満対策への応用が期待されるとしていた。


[同ニュース]
データ改ざん:米医学誌への論文取り下げる 大阪大学(毎日新聞5/19)
データ改ざん学生認める 阪大の肥満研究論文(共同通信5/19)
論文に学生がねつ造データ 大阪大謝罪(共同通信5/19)
阪大のデータ改ざん問題、発表論文を新たに取り下げ(日本経済新聞5/19)

投稿者 管理者 : 2005年05月20日 00:07

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