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2005年05月24日

賃金格差の小さな成果主義

労働政策研究・研修機構
 ∟●『企業戦略と人材マネジメントに関する総合調査(結果速報)』


……
《成果主義の導入で制度上大きな賃金格差。しかし運用面では大きな差をつけない「格差の小さな成果主義」》

 成果主義の導入状況別に、同一部門の課長レベルの賃金(年収ベ-ス)格差を比較してみると(第1図参照)賃金制度上、成果主義を導入している企業の平均では、100 を標準とした時に、最低が79.8 、最高が124.4 となっており、成果主義を導入していないとする企業の平均(最高118.0 、最低83.7) に比べてより大きな差をつけている。しかし、両者の相違(最高で+6.4 ポイント、最低で-3.9 ポイント)は必ずしも大きいとは言えない。
 また、実際に支払われた賃金の格差をみると( 第2 図参照)、成果主義を導入している企業では、最低84.6 、最高118.7 と、その差は制度上の差よりも小さくなっている。これを成果主義を導入していない企業と比べると、最高で+4.1 ポイント、最低で-2.1 ポイントと制度上の格差に比べて、実際の賃金格差における違いの方がより小さくなっている。
 つまり、制度設計上においては、成果主義を導入している企業は、導入していない企業と比べて大きな差を設けているが、実際の処遇においては、それほどの差はつけていないという運用をしていることになる「小さな格差の成果主義」が日本的成果主義”であると言えるかもしれない。

…(中略)…

《成果主義人事制度の運用課題 「評価」が最大の課題》
 成果主義人事制度を運用する上での課題や問題について尋ねたところ(第3図参照)、「評価者によって、従業員の評価がばらつくこと( 70.1 %)、「管理部門など、成果の測定が困難な部署がある(66.1 %)の二つの回答が突出して多かった。仕事の成果によって処遇を決める前の段階である、仕事の成果を評価するということ自体が重要な課題であることを調査結果は示唆している。


投稿者 管理者 : 2005年05月24日 03:16

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