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2004年07月07日

長野大石原剛志氏、「大学教員の任期制を考える引用集」

教育福祉研究サイト
 ●大学教員の任期制を考える引用集

 作成者より/大学教員任期制の問題が活発に論じられたのは、大学教員任期制法案が審議された時期においてであった。あれから、5年ほどが経過して、いまやその論議は全国的には下火にさえなってきている。しかし、任期制をめぐる問題は、全国多くの私立大学における経営危機が現実のものとなっている「今」こそ、本格的に検討される必要がある。
 同法の審議がされていた当時から、私立大学における恣意的運用の危険性については多くの論者が指摘しており、また、その点については同法に関する付帯決議が特別の配慮を求めている。こうした議論を整理しながら、5年前に予測された以上の勢いで進んでいる私学危機をふまえて再論することが求められている。
 当初、筆者は、その準備作業の一環としてノートを作成しはじめたが、問題の性格からしても協力しあいながら検討していく事が必要と思われたので、これをオープンにすることとした。(2003年6月22日)
石原剛志(長野大学教員)

学問の自由と任期制

 ……大学の自治は、学問の自[p.22]由を研究教育の主要な場としての大学において実質的に保障するという制度的な概念である。したがって学問の自由=大学の自治の意義は、大学等の外的管理権力(公権力・設置者・教員の使用者)のゆえに大学等の内部で発揮しえないところの市民的自由をその内部に貫徹させ、教員・研究者にこれを回復せしめる点にある。
 このような自由=自治には、指揮監督からの自由、懲戒権からの自由とならんで身分保障が不可欠となる。なぜなら、大学教員の研究教育の自由は、設置者・使用者がかれらの研究教育に対する価値判断権者として臨み、これを否定的に評価した場合には教員の地位を奪いうる権能をもつことによって最大限に脅かされるからである。逆に、大学教員の研究教育の自由は、この脅威を取り除くことによって最も強く保障されることになる〔原文注4 高柳信一・高浜敬吉「学問の自由」(有倉遼吉・小林孝輔編『基本法コンメンタール・憲法(第三版)』日本評論社、1986年)所収、98〜104頁〕。
 大学教員の身分保障法理は、このような学問の自由保障のための適法手続き(公正手続き)、すなわちアカデミック・デュー・プロセスによらなければ免職・解雇されることがないという制度を確立した〔原文注5 注4に同じ〕。また、一年とか三年・五年という短期雇用契約の制度を変更させ、定年まで教員としての地位を保持しうる終身的な雇用制度(公務員法)や在職権(テニュア)の制度を確立した。高柳信一は、この雇用制度こそは「アカデミック・フリーダムの最も重要な法的内容」〔原文注6 高柳信一「学問の自由と教育」(『日本教育法学会年報第一号』1972年)所収、36〜37頁〕であり、学問の自由保障の「核心」であると断じている。雇用と身分の「安固さ」こそ学問の自由と独立性を支える基盤である。それらの保障は、過度の特権ではなく、教育研究という専門職能が専門職能として存立しうるための「最低不可欠の必要条件」〔原文注7 注4に同じ〕であり、教員人事権の確保は大学自治の核心であると確認されてきた。[p.23]」(新村洋史「大学教員任期制は何を定めたか」、高等教育3研究所編『大学ビックバンと教員任期制』大月書店、1998年より。太字強調は引用者による)

……以下,省略。上記サイトをご参照下さい。


投稿者 管理者 : 2004年07月07日 00:17

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