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2004年07月31日

「君が代」問題 研修で反発再び 対象者ら、都教委に中止求める

毎日新聞(7/30)

 今春の卒業式や入学式で君が代斉唱時に起立しなかったなどとして、懲戒処分した教職員約240人を対象に都教委が予定している「服務事故再発防止研修」をめぐり、被処分者らの反発が再び高まっている。被処分者は研修の中止を求め、教職員組合も抗議するなど、都教委との溝は深まるばかりだ。【奥村隆】
 研修は処分された教職員に「自覚を求め、反省を促す」ことを目的に8月2、9の両日、都総合技術教育センター(文京区本郷)で実施される。都教委は講義後したり報告書を書かせることで「再発防止」を図る。こうした研修は破廉恥行為や体罰などで処分した教職員にも実施しているという。
 式典での職務命令違反で処分された教職員のうち137人は、東京地裁に研修中止の仮処分を申し立てたが、23日に却下された。しかし、地裁は「自己の思想、信条に反すると表明する者に何度も同一の研修を受けさせ、非を認めさせようとするなど、内心の自由に踏み込めば、違憲違法の可能性がある」との見解も示した。
 これを受け、教員らの代理人弁護士は28日、都教委に研修の撤回を求め、撤回しない場合は▽内心の自由を侵害しない研修を行うか▽メモやテープの持ち込みを認めるか――など5点について説明を求めた。
 また、都高等学校教職員組合は21日、「研修で回復困難な精神的苦痛を受ける恐れがある」として中止を勧告するよう都人事委員会に申し入れ、都公立学校教職員組合も29日、参加を強制しないよう要求した。
 都教委は「あくまで公務員の法令順守を徹底させるのが目的であり、内心の自由に立ち入って思想を改造しようなどとは考えていない」と説明している。
 ◇教員側の弁護団、抗告見送る方針
 都教委が「再発防止研修」を命じたのは違憲だとして、教員ら137人が東京地裁に執行停止を求め、却下された申し立てについて、教員側弁護団は29日、東京高裁への抗告を見送る方針を決めた。
 地裁決定は再発防止研修について、「(都教委が)合理的な許容範囲を踏み超える可能性が全くないとはいえない」と指摘しており、弁護団は「実質勝訴ともいえる」と判断した。

投稿者 管理者 : 2004年07月31日 00:45

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