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2004年08月10日

オンブズパーソン、教職員に「思想改造」を迫る都教委の「再発防止研修」に抗議!

教職員に「思想改造」を迫る都教委の「再発防止研修」に抗議!

教職員に「思想改造」を迫る都教委の「再発防止研修」に抗議!

東京地裁も「研修が公務員個人の内心の自由に踏み込み、著しい精神的苦痛を与えれば、
違憲違法の問題を生じる可能性もある」と警告!!

オンブズパーソン事務局 2004.8.6

 8月2日、国内外からの厳しい批判のある中で、都教委は「君が代」被処分者に対して、1回目の「再発防止研修」を強行しました。今回の「研修」は、今年の卒・入学式等の「君が代」斉唱時に不起立だったことを理由に懲戒処分された教職員約220名を対処にしたものでした。「研修実施要綱」には、「研修成果を確認する」ために「被処分者に自ら行った非行に関する報告書を作成させる」とあり、教職員が思想・良心に基づいた行為を「非行」として断罪し、「反省文」をい書かせる行為です。しかも6月の都議会で、横山教育長は、「(研修)の成果が不十分な場合は研修終了とならず、再度研修を命ずる。受講して反省の色が見られず、服務違反を繰り返す場合は、より厳しい処分を行うことは当然。」と発言していました。
 憲法と教育基本法、子どもの権利条約に違反した通達と職務命令を出したのは、都教委です。私たちは、「10.23通達」の撤回を求めると同時に「再発防止研修」を中止するように、要求します。

 今回強行された研修では、公務員の義務など一般論に終始したようです。君が代斉唱時の不起立など具体的な処分対象の事実について触れる場面はなかったようです。幅広い市民運動が、人事委員会へ「都教委に対して研修中止の助言」を請求し、東京地裁への「研修差し止め訴訟」の提訴など、勢力的に取り組んだことで、都教委は露骨な人権侵害を行うことは出来なかったのでしょう。
 とりわけ、東京地裁は、原告の申立を却下しましたが、その判決理由の中で「研修の意義,目的,内容等を理解しつつ,自己の思想,信条に反すると表明する者に対して,何度も繰り返し同一内容の研修を受けさせ,自己の非を認めさせようとするなど,公務員個人の内心の自由に踏み込み,著しい精神的苦痛を与える程度に至るものであれば,そのような研修や研修命令は合理的に許容されている範囲を超えるものとして違憲違法の問題を生ずる可能性があるといわなければならない。」と、都教委の「再発防止研修」について厳しく批判したことは、大きな意味を持ちました。


投稿者 管理者 : 2004年08月10日 00:19

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