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2004年09月14日

沖縄国際大、3万人集会

本学への米軍ヘリコプター墜落事件に対する抗議(学長挨拶)(2004年9月12日)
被害者・沖縄国際大学からの抗議声明(2004年9月12日)

本学への米軍ヘリコプター墜落事件に対する抗議(学長挨拶)

 
 8月13日に起こった沖縄国際大学への米軍ヘリコプター墜落事故は、沖縄の歴史に残る大惨事であります。事故後の惨状からして人的被害を免れたのは奇跡であり、何より大学関係者及び市民が生存の危機に晒され、地位協定の壁によって大学の自治が侵されたという意味で重大な事故であります。
 学問の府である大学の使命は、静かで平和で安全な環境を保持し、研究、教育を行うことであります。今回の事故は大学機能に重大な影響を与え、かかる大学の使命を阻害しております。地元に視座を据え、地域に開かれたアカデミァ(大学)として、本学は学問研究、教育は勿論のこと、沖縄の将来を照らす知的情報を発信して参りました。創立後、本学が営々と築いてきたこのような業績を無に帰する恐れのある重大な事故であります。
 かねてより普天間基地の騒音被害、事故の発生等、その弊害、危険性は幾度も指摘されてきました。それにもかかわらず依然として飛行訓練を続ける姿勢を示しております。
 このような状況は、最早、私たちの受忍の限度を超えるものであります。本日ここに結集された市民・県民の皆様と心一つにして、米軍と日本政府に強く抗議するとともに、大学を本来の姿に戻し、市民・県民の安全を確保するために、次のことを要求します。

米軍及び日本政府に対する要求
1.大学機能の完全なる回復と市民の安全と安心の回復。
2.普天間基地を使用するすべての航空機の即時及び恒久的飛行停止。
3.普天間基地の即時撤去。
4.米軍の事故に関するすべての情報の開示。
5.地位協定の改善。

2004年9月12日
渡久地 朝明
沖縄国際大学 学長・理事長
 

被害者・沖縄国際大学からの抗議声明

 被害者・沖縄国際大学の立場から抗議声明を致したいと思います。
 今回の本学への米軍ヘリ墜落事故は、大学にとっては勿論、社会にとってもその存在と維持を脅かす重大な事故でありました。また事故はその惨状だけでなく社会の各局面における矛盾の存在を露呈いたしました。
 今回の事故は惨状やその社会に及ぽした影響からして間違いなく大参事であります。人的被害を免れたからといつて大惨事ではないという諭は成り立ちません。事故直後から対策本部の一員として現場に入りましたが、何度入っても身の毛のよだつのを禁じ得ませんでした。墜落ヘリ前半部分は壁際で炎上し、ガラス窓の脇に落ちた後半部分は炎上しなかったこと、ガラスが飛び散った席の職員がたまたま出張で難を逃れたこと、夏期休暇中で人が少なかったこと等々により奇跡的に入的被害を免れました。無論墜藩ヘリのバイロットの腕云々の話は諭外であります。
 市民・県民の生命が脅かされただけでなく、事故後も現場が米具によって封鎖され、大学の自治が地位協定によって侵害されました。自らの大学に立ち入ることも出来ず状況確認も出来ないことは腹立たしい限りです。事故後の処理や対応においても大学の及ばないところで議論され、被害者不在の事故処理が進んでいます。
 漏れ聞くところによりますと、基地の近くに大学を建てるのがおかしいという議論があるようです。確かに大学は基地より後に出来ましたが、もとより基地は従前の土地利用を無視して建設され、多くを基地に占有された宜野湾市は残された土地で生きることを余儀なくされました。発展の段階で企業が立地し住宅が出来、学校が出来ていくのは当然のことです。基地の近くに何も作るなとという論理で行けぽ、沖縄全体が何も出来なくなります。発展を遂げている市街地や大学の近くの基地は退くべきです。
 学問の府である大学は静かで平和で安全な環境を保持し、研究、教育を行うことが使命であります。大学機能が滞っている現在、その回復を最優先に対応しております。地域に開かれた大学を標携している本学は今後とも地域の人々と手を携えて復興、発展に力を注ぐ所存です。
 最後に、ここにお集まりの皆様と逮帯して、今回の事故に対して米軍当局と基地を提供している日本政府に強く抗儀したいと思います。

2004年9月12日
鎌田隆
沖縄国際大学米軍ヘリ墜落事件対策本部

[同ニュース]
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投稿者 管理者 : 2004年09月14日 07:04

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