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2004年10月05日

大学監視役にオンブズマン

朝日新聞(10/02)より

◆セクハラや不正許さず

 教官によるセクハラや補助金の不正使用など、大学における問題を監視していこうと、大学教官らが参加する「大学教育オンブズマン」(代表・城下尚群馬大医学部助教授)がこのほど、県内で発足した。全国でも初めての組織という。会員を募り、大学内部から不正情報を集めて検証していく。近日中にホームページを開設、情報収集や意見交換を始める予定だ。

◆全国初、教官ら20人結成

 大学教育オンブズマンは、城下助教授の呼びかけで、他大学の教員や市民らが会合を重ねて発足した。現在の会員は約20人で、東京など県外の参加者や大学OBもいる。

 設置の目的について城下助教授は「大学の常識が世間の非常識であってはならない。市民の視線で、大学の非常識を正していきたい」と話す。当面の主な活動目標は2点だ。学生や部下に対する性的な嫌がらせ(セクハラ)など、人格的に疑問のある教官の問題や、補助金の不正使用に見られるような大学運営面の問題に重点的に取り組む。

 同助教授以外の大学関係者の会員は当面、名前を伏せて活動する。「大学の職場の同僚や組織については、なかなか声を出しにくいし、人事面でも不遇な扱いを受けやすいから」と説明する。大学内部から提供された情報をもとに、外部から不正を正したいと言う。

 自治体の不正監視などに取り組む「全国市民オンブズマン連絡会議」によると、大学人の手による大学教育のオンブズマン組織は初めてという。

 城下助教授は、「市民オンブズマン群馬」が96年に設立された時から参加している。「医療の補助金の不正問題などで国民の不信感が高まり、自分も医師の立場でやれることがないかと考えたから」と説明する。

 会合に参加する中で、大学教育にも専門のオンブズマンが必要と考え始めたという。勤務する群馬大でも、教官の指導力不足の問題に取り組むため、「医学教育教授法ワークショップ」の発足に積極的にかかわった。

 大学教育オンブズマンへの連絡は、市民オンブズマン群馬(電話027・224・8567)内に設置した事務局へ。


投稿者 管理者 : 2004年10月05日 01:10

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