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2004年11月02日

日本のマスコミは自衛隊の撤退を明確に主張せよ!

 今回の事件ほど無力感にとらわれた事件はない……。

 昨年3月のイラク戦争開戦後,罪のないイラク人が米軍によって大量に殺された。その数は10万人を超える。もちろん,大義のない戦争の犠牲者はアメリカ政府によって動員された青年兵士も同様である(これはかつて日本軍国主義が行ったアジア人民の虐殺と膨大な日本の青年を犬死に追いやった行為と同じである)。今回のイラク人質虐殺は特定のテロ集団による蛮行とはいえ,大枠ではイラク戦争に巻き込まれた日本人犠牲者の一事件である。今回のイラク戦争がなければ香田さんは虐殺されることはなかった。大義のない戦争において,日本は国際法に違反するアメリカに荷担すべく軍隊を戦場に派遣した。そして今回の事件が起きた。これは紛れもない事実である。日本のマスコミはなぜこんな単純なことを明確に主張しないのか。

 社説にみる日本のマスコミ論調は以下の通り(日付変更によってリンク先変更可能性あり)。あまりにも嘆かわしい。 

(1)「自己責任論よりも日本のイラク支援のあり方をあらためて問い直すことを主張する」・「明確に派遣延長を疑問視する」社説
この死をどう受け止める*人質・香田さん殺害(北海道新聞社説11/01)
人質青年が殺害された イラクの「平和」考える機会に(西日本新聞11/01社説)
イラク邦人殺害 対米協力でテロ防げぬ(沖縄タイムス11/01社説)
イラク邦人殺害・残虐で許せない蛮行だ(琉球新報11/01社説)

(2)「自国民の生命を守ることより人質事件を厄介事とららえる国を支持する」・「派遣延長を支持する」社説
日本人人質殺害/テロの非道は許されない(河北新報11/01)
イラク人質殺害 ひるまずに試練乗り越えよ(北国新聞11/01社説)
治安の悪化示す最悪事態 日本人人質殺害(山陽新聞11/01社説)
【主張】日本人人質殺害 怒りを買ったテロリスト(産経新聞11/01社説)
[邦人人質殺害]「それでも『テロとの戦い』は続く」 (読売新聞11/01社説)
テロリストの許し難い蛮行(日経新聞11/01社説)

(3)その他 「(1)と(2)の中間形態?」あるいは「派遣延長は慎重に検討すべきと主張する」社説
自衛隊の派遣期限は12月14日。政府は継続方針だが、事件ではっきりしたことが一つある。「イラクは紛れもなく戦場」(秋田魁新報社北斗星11/01)
二度と悲劇繰り返すな(岩手日報論説11/01)
社説=香田さん殺害 残酷な結果に心が痛む(信濃毎日新聞11/01社説)
日本人人質殺害  事件から何をくみ取るべきか(新潟日報11/01社説)
香田さん殺害/最悪の結果に強い憤り(北日本新聞11/01社説)
自衛隊派遣延長 国会での徹底討議を(中国新聞11/01社説)
邦人人質殺害/あまりに非道な仕打ちだ(神戸新聞11/01社説)
イラク日本人殺害/蛮行に強い憤りを覚える(山陰中央新報11/01論説)
イラク日本人殺害 罪なき人への蛮行に強い憤り(愛媛新聞11/01社説)
イラク日本人人質殺害   許し難い卑劣な犯行だ(徳島新聞11/01社説)
【人質殺害】絶えず狙われる日本人(高知新聞11/01社説)
日本人人質殺害 容赦なく命奪う蛮行許せない(宮崎日日新聞11/01社説)
社説 イラク日本人殺害 難局に立たされた小泉政権(熊本日日新聞11/01社説)
【邦人人質殺害】平和プロセス踏みにじる卑劣な蛮行(南日本新聞11/01社説)
邦人殺害 無抵抗の民間人なのに(東京新聞11/01社説)
日本人人質殺害 イラクの危険な現実直視を(毎日新聞11/01社説)
香田さん殺害――イラクの重すぎる現実(朝日新聞11/01社説)

投稿者 管理者 : 2004年11月02日 02:13

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