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2004年12月08日

京大、一部で「後期」廃止 理系中心、07年度入試から

朝日新聞(12/07)

 京都大は、いまの高校1年生が受験する07年度入試から、複数学部で「後期入試」を取りやめる見通しとなった。7日の部局長会議で、後期の全学共通問題を作成しないことを正式決定する見込みになったためだ。今後、後期入試をするかどうかは学部ごとの判断に委ねられるが、理系学部を中心に廃止の方向で検討に入っている。他の国立大でも「後期不要論」が議論されており、京大に同調する動きが全国に広がれば、制度そのものが揺らぎそうだ。

 05年度大学入試では、全国83の国立大学すべてが定員を前期・後期に分ける「分離分割方式」を導入している。

 京大の場合、定員全体の約1割の361人を後期試験に割り当てている。後期用に英語、数学、国語などの全学共通問題を作って、学部ごとに必要分を選んで出題してきた。この共通問題が廃止されることで、学部独自に問題を作らなければ継続はできなくなる。

 すでに学部ごとの検討が始まっており、理、工学部は廃止の方針を固めた。医学部は「学部で問題を作るのは限界があり、日程的にも難しい」(成宮周・医学部長)という。文系にも「本部の方針に沿って検討する」という学部が出ている。

 分離分割は、受験生にとっては国立大を2回受けることができ、大学側には、様々なタイプの学生を集められるとの期待が大きかった。だが実際には、前期受験生の「敗者復活」的な性格が強く、前期入学者との学力差を懸念する教員もおり、一部で不要論が強まっていた。

 京大では昨年11月に学内のワーキンググループが出した入試制度見直しの答申を受け、後期廃止の検討を重ねてきた。

 東京大の場合、07年度入試の方針は明らかにされていないが、5年前に出た学内の懇談会の報告書では「後期日程入試の積極的な評価は少ない」として、後期の廃止や変更などの選択肢が示されている。

 尾池和夫・京大学長は「学内で検討を進めてきた入試制度の見直しが、一歩前進することになる。全学共通問題を作成しないことで教員の負担が減る。後期をどう実施するかは今後、各学部で判断する」と話している。


[同ニュース]
京大:07年度入試から後期入試廃止 当初の目的形骸化と(毎日新聞12/07)
京大が後期入試一部廃止へ 07年度から理学部など(共同通信12/07)
京大、理学部などで07年度に「後期入試」廃止(読売新聞12/07)

投稿者 管理者 : 2004年12月08日 00:21

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