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2004年12月24日

私学助成は35億円増額 来年度予算復活折衝 財務相「改革を前進」

産経(12/23)

 二〇〇五年度予算編成は二十二日、谷垣禎一財務相=写真=と各閣僚による復活折衝を行い、五百億円の調整財源の配分が決まった。これを踏まえ、政府は二十四日に〇五年度予算案を閣議決定する。
 緊縮予算の一つのポイントとして、財務省が八四年度以来、二十一年ぶりの減額を目指していた私学助成(私立大学と高校の運営費補助)は、自民党文教族の反発が強く、伸び率は0・8%増(今年度は1・7%増)と圧縮したものの、〇四年度当初比三十五億円増の四千三百二十六億八百万円で決着した。私大補助が同0・9%増の三千二百九十二億五千万円(今年度伸び率は1・4%)、高校補助が同0・5%増の千三十三億五千八百万円(同2・7%)とそれぞれ増額となった。
 〇五年度予算編成の基本方針を提言した財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は、「(少子化で)学生数が減っているにもかかわらず、毎年度上積みされている」と私学助成の“聖域化”を問題視していた。
 すでに原案で予算化された関西国際空港の第二滑走路、横ばいにとどまった地方交付税を含め、財政審が特に歳出削減に言及していた予算項目は結局、いずれも十分な成果を得られない消化不良に終わった。
 閣僚折衝後に会見した谷垣財務相は、〇五年度予算について「財政構造改革を前進させることができた」と評価した。私学助成の増額については「二年目となる法科大学院の増加分もある」と指摘。
 ただ、「単なる機関助成ではいけない。競争原理の視点が必要との財政審の提言はその通りだと思う」とし、介護保険分野の一部見直しにとどまった社会保障関係費も「すべての問題が解決したわけではない」と課題を次年度以降に積み残したことを認めた。
                  ◇
 《主な復活項目(追加内示額)》
 【文部科学省】
 ・私学助成(私立大学補助95億2500万円、私立高校補助55億4800万円)
 ・科学技術研究補助(30億円)
 ・南極観測船「しらせ」後継船の建造費(25億円)
 ・キーテクロノロジー研究開発の推進(30億円)
 【国土交通省】
 ・公営住宅の入居資格緩和(入居収入基準を25%から40%に引き上げ、障害者など社会的弱者の単身入居可)
 ・住民参加型町づくりファンドの創設
 【環境省】
 ・アジア資源循環推進構想事業(1億円)
 ・揮発性有機化合物対策費(2億1200万円)
 【法務省】
 ・成田送還センター設置費(6600万円)
 【農水省】
 ・電子タグを活用したトレーサビリティー(生産履歴)システムなどユビキタス食の安全・安心システムの確立(6億5000万円)
 ・中小漁業関連資金融通円滑化事業(2億5400万円)
 【経済産業省】
 ・製造現場における中核人材の育成(11億8000万円)
 ・地域経済再生のための産学連携人材育成、技術開発の推進(33億5700万円)
 ・海洋資源探査船の建造費(101億円)
 ・中小企業の事業体連携支援(26億円)
 【厚生労働省】
 ・若年者の能力開発施策の拡充(13億9500万円)
 【金融庁】
 ・証券取引法改正による課徴金制度導入に対応した増員など(4億5500万円)
 【外務省】
 ・ICチップ入り旅券の導入(10億5100万円)
 【総務省】
 ・ユビキタスセンサーネットワーク技術の研究開発(4億円)
 ・地域分散処理型の次世代バッグボーン研究開発(20億円)
 ・緊急消防援助隊関連の高度探査装置整備など(2億円)
 【警察庁】
 ・地方の警察官増員3500人(3億7400万円)

私学助成に150億増額 大臣復活折衝

東京新聞(12/23)

 谷垣禎一財務相は二十二日、二〇〇五年度予算政府案編成に向けて、各閣僚と財務省内で復活折衝を行った。中山成彬文部科学相とは、大学・高校の私学助成を財務省原案から合計百五十億七千三百万円増額することを決定。町村信孝外相とは、〇五年度にIC旅券を導入するために十億五千百万円を計上することでまとまった。政府は二十四日の閣議で〇五年度政府予算案を決定し、来年の通常国会に提案する。

 復活折衝に充てられた調整財源は五百億円。中山文科相との折衝では、私立大学の経常費補助(財務省原案で三千百九十七億円)を九十五億二千五百万円増額、私立高校向け(同九百七十八億円)で五十五億四千八百万円を上乗せした>。……


[関連ニュース]
05年度政府予算案、24日決定=私学助成は0.8%増-復活折衝終了(時事通信12/22)
来年度予算復活折衝 私学助成は35億円増額(Business i 12/22)

投稿者 管理者 : 2004年12月24日 00:29

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