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2005年01月05日

中山成彬文部科学大臣、平成17年 年頭の所感

平成17年 年頭の所感(平成17年1月)

……
(「人間力向上」のための教育改革)
 諸改革の基盤は人材であり、主要先進諸国では、各国とも国家の命運をかけて教育改革に力を入れております。時代や社会の変化の中で、我が国が様々な課題を乗り越えて真に豊かで教養のある国家として更に発展していくためには、切磋琢磨しながら新しい時代を切り拓く、心豊かでたくましい日本人の育成を目指し、国家戦略として、教育のあらゆる分野において人間力向上のための教育改革を一層推進していく必要があります。
 このような観点から、昨年11月に私が公表した教育改革案である「甦れ、日本!」においては、「頑張ることを応援する教育」を目標として掲げ、第1に、教育の根本法である「教育基本法の改正」、第2に、全国学力調査の実施などを通じた「学力向上」、第3に、専門職大学院の設置や教員免許更新制などの「教員の質の向上」、第4に、「現場主義」に基づいた学校・教育委員会の改革、第5に、地方が、財源の心配なく創意工夫を生かした多様な取組を行えるよう国が保障することを前提とする「義務教育費国庫負担制度の改革」の5つの改革案をお示ししております。
 私は、これらの改革を今後2年で仕上げることを目標に、自ら先頭に立って、教育改革に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 教育基本法の改正については、新しい時代にふさわしい教育の基本理念を明確にするため、中央教育審議会の答申や与党における議論を踏まえ、国民的な議論を深めつつ、可能な限り速やかな改正を目指してしっかりと取り組んでまいります。……

(大学改革)
 21世紀の「知識基盤社会」の下で大学に期待される役割は、教育、研究とこれらを通じた社会貢献の3つであり、豊かな教養と必要な専門的知識を具えた有為な人材を養成するとともに、優れた研究により「知」の創造と発展を図り、産学官連携をはじめ、大学の持つ人的・物的な「知」の集積を活用して社会に貢献することだと考えます。
 各大学が、このような役割を十二分に果たしていけるよう、国公私立大学を通じ、各大学の個性・特色を一層明確化し、競争的な環境の下で大学改革への取組を支援してまいります。このため、世界的な研究教育拠点の形成、高度専門職業人の養成、地域貢献等の特色ある優れた取組に対する支援とともに、新たに、創造的な大学院教育の展開、国際化への対応、より資質の高い教員や地域医療を担う医療人の養成等、各大学が果たしていくべき多様な機能に応じた支援に努めてまいります。中央教育審議会において今月末に取りまとめていただく予定の「我が国の高等教育の将来像」をも踏まえ、今後とも、大学改革の推進に積極的に取り組んでまいります。
 また、昨年4月に法人化した国立大学が自主性・自律性を十分に発揮し、教育・研究の一層の活性化を図り、個性豊かな大学づくりを進めることができるよう、国として必要な支援に努めるとともに、施設整備についても「国立大学等施設緊急整備五か年計画」に基づき着実に実施してまいります。
 加えて、設置認可制度の的確な運用と、国公私立大学を通じた第三者評価制度の円滑な実施を進め、包括的な大学の教育・研究の質保証システムの充実に向けて積極的に取り組んでまいります。
 さらに、私立学校の一層の振興に努めるとともに、教育を受ける意欲と能力のある者の学習機会を確保するため、奨学金の充実など学生への支援にも精力的に取り組んでまいります。……


投稿者 管理者 : 2005年01月05日 01:01

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