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2005年01月27日

四国経済:大学進学費用181万円 「新生活」への家具購入や引っ越しなど

毎日新聞(1/26)

 大学受験シーズンが始まった。わが子の志望校への合格を目指す親に課せられる費用は、四国では入学までに181万円余りに達することが、国民生活金融公庫高松支店の調べで分かった。新生活に夢をはせる子どもを尻目に、給与やボーナスが減り預貯金を取り崩したり借り入れを余儀なくされる親の悲鳴が聞こえてくる。【清水直樹】

 03年10月から04年4月までに、4年制大学への進学資金として、同金庫で融資を受けた四国4県内の988件を対象に、同6月にアンケート調査を実施。43・5%に当たる430件から回答があった。うち自宅外から大学に子どもを通わせている世帯は86・6%に達している。進学先は、関西29・8%▽地元県内19・6%▽中国地方13・8%▽首都圏13・5%--の順だった。

 ◆首都圏などは高め

 受験から新居など新生活を始めるまでに必要な費用は、181万7000円と、03年の調査よりも3万7000円(2・1%)増えた。自宅通学では、115万4000円、家賃などが必要となる自宅外の場合は192万円だった。特に、首都圏や関西の大学に通わせている世帯は、200万円前後と高めだった。

 ◆受験校は増加

 受験する大学数は2・4校と、03年と比べ0・1校増とほぼ同じ。「1校のみ」は2・4ポイント減り41・4%、「3校以上」は37・0%とこちらは2・4ポイント増えた。

 また、進学先は国立が32・2%で3年連続で増えている。親の懐具合を考えて、私立より学費が安い国立志向が四国でも見られる。

 受験費用は17万6000円と、03年より7・4%減り、最終的に払い損になる「滑り止め費用」は、ここ数年少なめだ。

 ◆仕送りは9万円超

 自宅外での新生活には、まず住居の支度金や仕送りが必要だ。家具の購入や引っ越し費用など「新生活費用」は、65万円と近年はやや減少傾向。仕送りは、03年より4・1%減って月額9万3000円。携帯電話やパソコンなど、情報化が進む一方の現代、仕送りを受ける子どもからすると、アルバイトをしないと生活できないだろう。

 ◆親の苦悩

 「来年は3人目の子どもが大学受験。経済的に借り入れないと無理」「不景気で給料カット、ボーナスはなし。妻の収入を足しても厳しい」「親の責任と思って進学させた」……。アンケートからは、子どもに夢の実現を望む親心と、景気が落ち着かない現状で経済的に厳しい現実のはざまで、頭を抱える親の心境が伝わる。

 受験勉強に励む子どもの隣で、親が預金通帳や給与明細とにらめっこする現代の受験事情が目に浮かぶようだ。


投稿者 管理者 : 2005年01月27日 01:14

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