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2005年03月18日

横浜市立大、“懲りない面々”による「恥の上塗り」

学問の自由と大学の自治の危機問題
 ∟●“懲りない面々”による「恥の上塗り」:こんどは、部局長連名での「小川学長の名誉教授推薦」案が評議会で否決

 “懲りない面々”による「恥の上塗り」: こんどは、部局長連名での「小川学長の名誉教授推薦」案が評議会で否決

 「小川学長の名誉教授推薦」という“悪い冗談”のような事案が去る3月3日の総合理学研究科委員会で流れてしまったことはすでに述べた[1]が、なんと、こんどは部局長の連名で「小川学長の名誉教授推薦」案が評議会に提出され、しかも、みっともないことに僅差で否決されてしまったという[2]

 “懲りない面々”がよってたかって学長に「恥の上塗り」をした形になったが、小川学長にとっては、「名前が後世に恥辱にまみれたもの」にならないために[3]、あるいは、「大学史上決定的な汚名を負う」ことにならないために[4]、「学長が自己の過ちを認めて辞職する以外に道はない」との度重なる辞職勧告[5]を無視し、しかも、あくまで「大学自身が決めた」と強弁する中田市長の主張[6]が大ウソであることを『東京新聞(2004年4月20日付)』紙上で“正直に”認めてしまい[7]、“市長の逆鱗”にふれるという“大失態”により、1年の任期を残してあっさり解任[8]されたあげく、今回の“懲りない面々”との共謀にも失敗して、結局、「“名誉”教授」の肩書きにしがみつく姿勢だけが顕わになるという惨憺たる結末に終わったことになる。
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脚注

[1]
「小川学長の名誉教授推薦」
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/050305meiyo.htm 

[2]
(1)「3月評議会私的報告」05-3-17
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/050317came33-ichiraku.htm
(2)永岑三千輝氏『大学改革日誌』2005年3月17日
http://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/SaishinNisshi.htm 
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/050317nagamine.htm

[3]
「小川恵一学長への手紙」03-12-22
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/031223came-11.pdf 

[4]
「学長との往復書簡 第1信」03-12-25
http://homepage2.nifty.com/tizu/daigaku/gakutyou1.htm 
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/031226izu-mail.htm 

[5]
(1)「小川学長の即時辞任を求める声明」03-8-22
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/030822gakuchojinin.pdf 
(2)「私の個人的な意見 市大の学長は辞職すべきだ」03-11-14
http://homepage2.nifty.com/tizu/daigaku/kojintekiiken.htm 

[6]
(1)「中島議員の質問に対する中田市長の答弁 平成16年横浜市会 第3回定例会 議事録(2004.9.14)より」04-9-14
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/040914gijiroku.htm 
[中島文雄]
・・・これでは、大学みずからの改革を口にしながら、大学評議会、教授会を排除しての改革であり、大学の総意どころか、自治のかけらも見られないと言わざるを得ません。(「そうだ」と呼ぶ者あり)・・・
[中田 宏]
・・・質問そのものはあれとしまして、誤解を生じるところだけ私はきちんと申し上げておきたいと思いますが、(「最初の質問に答えてから」と呼ぶ者あり)大学みずから変わることができない、それが今までだったからこそ大学に改革を求めてきたわけであって、まさに大学の中からの意見というものをしっかりと出すように私は何度も言ってきて、そして大学自身の改革を求め続けてきたわけであります。改革プランについても、大学自身が学内でのさまざまな議論、それは賛否から含めて議論はあったでしょう。(「大学推進本部に入れればいい」と呼ぶ者あり)その議論を通じてまとめ上げてきたものであって、それを私が勝手にやったかのような言い方というのは実に事実認識として間違っているというふうに言わざるを得ません。(私語する者あり)大学改革そのものに反対、反対の大合唱をしてきて、共産党とつながりの深い先生もたくさんいらっしゃるでしょうけれども、より建設的な意見をしっかりと言う中で大学改革について議論を深めていただきたい。(「そんなことを聞いているんじゃないの」と呼ぶ者あり)そのことを事実認識として、前提が間違っているので私としてはきちんと申し上げてから答弁をしなければならないと思います。・・・

(2)「“市民派”中田市長の“官僚的”不誠実回答――“横浜市大問題”関連資料集――」04-7-14
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/040718nakada-siryou.htm 
(3)「中田市長の “東京新聞報道は 『完全に誤報』 発言” を検証する」04-3-3
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/040303gohou.htm 
【中田市長の『誤報発言』(要旨)】:『あそこに書いてあることは、完全に誤報のたぐいである。もしも誰かが言ったことをそのまま書くのが新聞であるというならば、それは、泥棒の理屈も全部載せてあげるべきである。私は、横浜市大の負債ということを理由に改革を持ち出したことはない。密室で決めたことは一度もない。すべて皆さんも見ていたはずである。全部、議論は一字一句、私は出している。それに、トップダウンでやっていない。市大自身がこういう改革をやりたいという報告をこちらに出してきた。・・・あれは誤報である。・・・事実関係が異なっていることを誤報というのである。・・・負債というバランスシート上の話を持ち出したことは、私は一度もない。』

[7]
『東京新聞』2004年4月20日付 カリキュラム変更で競争力強化? 波紋広がる横浜市立大 学生側 「専攻課程がなくなる」 教員に続き院生も流出 大学側 「トップダウン必要」 改革断行「内部だけでは無理」 「結果で正しさ証明」 市長の意向、学長認める
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/040420tokyoshinbun.pdf  
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/040420tokyoshinbun.htm  

[8]
「横浜市立大、学長にストロナク氏・公立大初の外国人」04-9-3
http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/040903katayama-gakucho.htm 
http://university.main.jp/blog/archives/001755.html 


投稿者 管理者 : 2005年03月18日 02:30

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