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2005年04月22日

基礎学力養成へ 神奈川大新科目、横浜市大は年俸制―全入時代にらみ独自色

日本経済新聞地方経済面(2005/04/21)

改革概要を発表
 神奈川大学(横浜市)は二十日、学部・学科の新設・再編や、大学で学ぶうえで必要な基礎学力の養成を目的とした全新入生向けの必修科目を新たに設けることなどを柱とした大学改革の概要を発表した。「質の高い入学者の安定的確保」(山火正則学長)が狙いで、二〇〇六年度から実施する。あわせて半年間で授業が完結するセメスター制度に移行する。
 大学全入時代を目前に控え、県内の大学では再編・改革の動きが相次いでおり、生き残りをかけた競争が激しさを増しそうだ。
 神奈川大は十七年ぶりの新設学部となる人間科学部を設置する。同学部は心理学、健康科学などの分野を学ぶ講座が特徴。理学部では、入学時に所属学科を特定しない総合理学プログラム(定員八十人)を新設。入学後二、三年かけて自然科学の基礎を学んだ後、興味のある専門分野に進むことができる。
 一方、働きながら学ぶ学生の減少から、第二法学、第二経済学、第二工学の夜間三学部は廃止。法学部と経済学部では昼夜間教育制度を導入して対応する。
 全新入生向けの必修科目、「ファースト・イヤー・セミナー」は、リポート作成や資料収集の方法などをゼミ形式で指導。原則、全教員が担当する。神奈川大学によると、総合大学でこうした講座を設置するのは全国的にも珍しいという。
 県内の大学では、神奈川県が県立外語短期大学(横浜市)を二〇〇八年度末に閉鎖。外語短大は志願者数が長期的な低落傾向にあり、今後も大幅な増加が見込みにくいためだ。同短大は、英語教員や自治体職員の英語能力向上のための研修や、県民の生涯学習支援などを目的とした高等教育機関に転換する。
 四月から独立行政法人に移行した横浜市立大学では全教員を対象に任期制・年俸制を始めた。医学部を除く、三学部を統合して組織体制を見直したが、入試方法の変更もあり、今年の受験者数は昨年に比べ減少した。今後は地元企業との共同研究など地域貢献を積極的に進める方針だ。

【表】神奈川大学の教育改革の概要(2006年度開始)
○人間科学部の新設
○国際文化交流学科(外国語学部)の新設
○総合理学プログラム(理学部)の新設
○経済学部と工学部の4学科でカリキュラム・名称の変更
○第二法学部、第二経済学部、第二工学部の廃止
○セメスター制度への移行
○必修科目「ファースト・イヤー・セミナー」の導入
○長期履修学生制度の導入
○学生ポータルサイトの開設(05年4月から)


投稿者 管理者 : 2005年04月22日 00:06

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