個別エントリー別

« 国立の卒業式土下座報道、「児童の人権配慮を」 東京弁護士会、本紙に要望 | メイン | 山梨大大学院助教授を諭旨解雇、「部下に嫌がらせ」 上司の教授は減給 »

2005年04月02日

福井大教授 無届け兼業 公費で年100日超す出張

福井新聞(4月1日)

 福井大教育地域科学部の教授が少なくとも過去三年間、必要な届けを大学に出さないまま多い年で勤務日数の半数以上を出張に充て、複数の企業活動に携わっていたことが三十一日分かった。この教授は出張で休んだ授業の補講をほとんど行っておらず、同大はいずれも就業規則違反に当たるとして厳重注意した。教授は「一身上の都合」を理由に同日付で依願退職した。

 同大では「研究と教育を両立すべき教員が、異常ともいえる日数の出張を繰り返していたのは問題。再発防止に努める」としている。

 学長名で厳重注意を受けたのは、教育地域科学部の五十歳代の男性教授。大学の調査などによると、年間約二百五十日ある勤務日数のうち二○○二年で百三十六日、○三年は百二日、○四年は九月末までに六十一日を公費出張に充てていた。

 いずれも「共同研究」や「打ち合わせ」などの名目で出張しており、○三年は公費出張とは別に「自費研修」として五十三日間、学外で活動していた。大学側は休講を補う授業をほとんど行っていなかったとみている。

 福井大では教員が企業と共同で研究する場合、就業規則に基づいて大学に「兼業届」を提出する必要があるが、教授はこれまで一度も届けを出していなかった。

 教授が大学に提出した申請書類によると、出張先は東京や京阪神、九州、沖縄の企業のほか、米国シアトル市にまで及んでいた。昨年六月に関西で開かれた国際会議に出張した際は、共同研究相手の商社社員と身分を偽って参加していた。

 同大では、問題が発覚した昨秋に本多義明副学長を中心とする内部調査委員会を立ち上げ、この教授や関係先から聴き取り調査を進めていた。同大は「調査を拒否した企業もあり、出張予定通りに活動していたかどうかは調べようがなかった」と結論付けている。

 この教授は福井新聞社の取材に対し、代理人の弁護士を通じて「大学の調査に任せており、説明するつもりはない」とコメントしている。


投稿者 管理者 : 2005年04月02日 00:11

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://university.main.jp/cgi311/mt/mt-tb.cgi/1003

コメント