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2005年04月06日

平安女学院大学守山キャンパスの存続を守ろうの会、抗議文

平安女学院大学守山キャンパスの存続を守ろうの会
 ∟●本日、守山市に対し抗議文を提出しました(2005/4/5) 抗議文

 平安女学院大学守山キャンパス統廃合問題は,ここにきて急展開を見せた。守山市は平安女学院大学から補助金25億円の返還と引き替えに守山キャンパスの土地、建物を譲渡させ,さらに市立守山女子高校を立命館大学に無償譲渡して同施設に移転させるというものである。しかも,この構想はすでに昨年6月立命館大側への打診から始まっていたという(経緯は下記新聞報道を参照)。
 平安女学院大の無責任な事業計画とその遂行,今回の守山市の対応,そして自らの事業拡大を目的に公立高校(および土地・建物)を無償で手に入れようとする立命館大学,この3者に共通するのは,進め方それ自体をみても,そこで生活し学習する学生・生徒のことなど全く顧みない態度である。自治体と2つの大学が揃ってこのような学生・生徒不在のやり方をとった事例がかつてあっただろうか。
 守山市民と滋賀県民の血税である20数億円は,一体何のための支出であったのだろうか。守山市にあっては無計画な平安女学院大に巨額な公金を支出したその責任をとるべきであるし,同時に平安女学院大に対しても断固として責任追及すべきであろう。立命館大学は,守山キャンパス存続を願う大勢の学生が裁判所に提訴している問題が解決されるまで,同土地・施設の利用に関して介入することは慎むべきであろう。今回の件,新聞報道以上に詳しいことはわからないが,少なくとも立命の対応は,結果的に他大学の学生などどうでもよいという態度である。立命館大学が平和や民主主義を標榜する以上,他大学の学生の困っている思いを知りつつ,真面目な学生のキャンパス存続運動を市と平安女学院大と一緒になってつぶしにかかるその思想と態度が許せない。(ホームページ管理人)

平成17年4月5日

守山市長
山田 亘宏 様

抗議文

平安女学院大学守山キャンパスの存続を守ろうの会
川戸 佳代(代表・4回生)

3月31日、市長が守山キャンパスの跡地利用について発言された点(移管後の高校の校舎として活用することを選択肢の一つとして考えていること)などにつきまして、私たちは強く抗議いたします。その理由は次のようなものです。

1、 市長は守山キャンパス(現代文化学部)の存続を求める学生の思いを真摯に受け止めると様々な場所で発言されてきました。そして、びわ湖守山キャンパス(現代文化学部)の存続を求める署名もされ、私たちを応援するとおっしゃっていました。しかしながら、以前からこのような協議がすでに進められていたことは、私たちに対する発言と矛盾するものであります。

2、 まだ守山キャンパスに学生が在籍する期間中における、このような発言は、守山市にある大学で学びたいと守山キャンパスに入学した(同時に守山キャンパスで卒業したい)学生の気持ちを踏みにじるものであり、憤りを感じます。

3、 守山女子高校の教職員及び生徒はこのような構想を全く知らされていなかったそうです。これは、私たちが守山キャンパスから高槻キャンパスへの移転を突然知らされたやり方(学院側の学生に向けた対応)と、守山市が生徒(教職員を含む)に向けた対応とが一緒、つまり一方的であるという事です。私たちの経験してきた事を知った上で、市長は「気持ちは良くわかる」と言ってきたわけでありますが、このような混乱が起こるとわかっていながら、同じ事を繰り返してしまったことについて、市長の市政方針(血も涙も無いとも言うべく、純粋な気持ちを踏みにじるやり方)に不信感を抱かざるを得ない状況であり、ここに強く抗議いたします。

このような私たちの抗議を真摯に受け止められ、今後対処されます事を強く望むと共に、この件について私たちに対する謝罪を求めます。

以上


[関連ニュース]
立命高校、平女跡へ

朝日新聞(4/05)

守山女子高問題
市説明会 将来的に移転へ

 守山市立守山女子高校の施設や敷地を同市から無償で引き継ぎ、来年4月、新たに付属高校をつくる方針の学校法人立命館(京都市)が、今後の利用が決まっていない平安女学院大学びわ湖守山キャンパス(守山市)へ付属高校を将来移す計画のあることが3日、わかった。守山女子高の敷地や校舎は守山市へ返還され、市が別途、利用方法を考えるという。

 守山市が3日、守山女子高の在校生と父母への説明会で明らかにした。市は00年に25億6500万円の補助金を投じて平安女学院大学のキャンパスを誘致したが、同大学は定員割れなどを理由に、びわ湖守山キャンパスにあった学部を4月から大阪府高槻市のキャンパスに統合した。市は補助金を返してもらうことを検討しているが、市によると、平安女学院大と立命館の間で「跡地を立命館が利用する」との条件付きで、平安女学院がびわ湖守山キャンパスを市へ返還するという内容の協議が進んでいるという。市と平安女学院との正式の話し合いはまだだが、実現すれば、市はびわ湖守山キャンパスを立命館へ無償譲渡して付属高校に移転してもらい、守山女子高の施設と敷地を返還してもらうという。

 説明会で山田亘宏市長は「補助金返還問題が訴訟に発展すれば解決が長引く。平安女学院大が補助金返還の代わりに土地建物を返却したいというならば、その申し出に応えるのが現実的」と説明した。

移管計画 生徒らに賛同少なく

 守山市立守山女子高校が学校法人立命館(京都市)へ移管される計画について、守山市は3日、女子高の生徒と保護者を対象に説明会を開いた。市によると、在校生らからの中に賛同する意見は少なく、涙ながらに不満を訴えた生徒がいたという。市は今後も数回にわたって説明会を開き、理解を求めていく方針だ。

 説明会は同市三宅町の守山市民ホールであり、生徒、保護者の計220人が出席した。報道陣をシャットアウトし、約2時間にわたって質疑が続けられた。

 終了後の奥村勲助役の説明によると、山田亘宏市長らが「在校生の卒業までの教育課程を保障する」「学費は入学時のまま」などと計画の概要を話した。

 会場からは「校章や制服はどうなるのか」「クラブ活動は」といった質問や、「平安女学院大学の問題解決のために女子高が犠牲になるのでは」「入学が決まったばかりなのに」「詐欺のようだ」などと不満の声が相次いだという。

 市は4日、教職員に対して説明する。


市立守山女子高の移管問題:市長「政治生命かけた判断」-守山で説明会

毎日新聞(4/04)

 ◇保護者ら、突然の知らせに不安の声

 学校法人立命館(京都市北区)が守山市立守山女子高(守山市勝部3)と平安女学院大びわ湖守山キャンパス(同市三宅町)をセットで取得し、守山女子高を立命館大付属高に移管する交渉が行われている問題を巡り、守山市が3日、在校生や保護者を対象にした説明会を開催。山田亘宏市長は「政治生命をかけた判断」と移管に理解を求めたが、突然の知らせに出席者からは不安の声が相次いだ。【阿部雄介】

 同市民ホールで非公開形式で行われた説明会には約220人の在校生、保護者などが出席した。

 会合終了後の市側の説明によると、山田市長が平安女学院大の移転統合に伴う補助金返還問題に触れ「訴訟になれば供託金も必要で、泥沼化する恐れがある。補助金の代わりに大学の土地、建物を受け取り、守山女子高を移管するのが現実的な判断」と説明。速やかに市と立命館、平安女学院大の3者で協定を結びたい考えを示した。さらに山川芳志郎教育長が、(1)在校生の教育課程は卒業時まで保証(2)市採用の教員は、今年度の新1年生の卒業時まで高校に残留(3)授業料は現状維持--などを立命館側と協議していることを説明した。

 授業内容や卒業生の扱いなど、今後ついて具体的な質問が続出したが、市側は「今後検討したい」との返事を繰り返した。また「県立への移管など他の選択肢は考えられなかったのか」との質問には「廃校だけは避けたいという思いで苦渋の決断」と釈明。「平安女学院大の問題を解決するために女子高が犠牲となるのか」と非難する意見も出たという。

 市は2日に同窓会役員などを対象にした説明会を開催したが「理解を得られる段階には至ってない」としており、「教職員や生徒など、それぞれに理解をしてもらえるまで何度でも説明していきたい」としている。

生徒ら不安の声相次ぐ 守山女子高の譲渡問題で説明会

中日新聞(4/04)

 守山市勝部の市立守山女子高の立命館(京都市)への譲渡問題で、生徒や父母ら対象の説明会が三日、同市民ホールで開かれ、参加者からは不安を訴える声が相次いだ。また山田亘宏市長は、学生不在となった平安女学院大びわ湖守山キャンパス(同市三宅町)の利用について「立命館が引き継いでくれるならば了としたい」と述べた。

 同市主催の説明会は非公開で開かれ、新一-三年の生徒や保護者ら二百二十人が出席。山田市長らが立命館との交渉を行っていたこれまでの経緯を説明した。

 市によると、参加者からは「これまでの伝統が途絶えてしまう」「環境が変わるので不安」などの意見が出たという。これに対し、市側は新しい学校にカウンセラーの配置を考えていることなどを明らかにした。

 平安女学院大の問題では、キャンパス開設時に支払った補助金二十五億六千万円の返還を市は同大に求めている。山田市長は「裁判になると供託金に三億円必要で、いつ終わるかも分からない。補助金の代物として(キャンパスを)市が引き取ることが現実的」と指摘。「市と立命館、平安女学院大の間で協定を結びたい」と述べた。

守山女子高校・立命館への移管で生徒らに説明会

びわ湖放送(2005年04月04日)

市立守山女子高校の運営を私立の学校法人「立命館」に移管させる方針が明らかになった問題で、守山市はきのう、保護者や生徒らへの説明会を開きました。守山市のよりますと、県内唯一の市立高校・守山市立守山女子高校の運営を学校法人「立命館」に移管し、高校を譲渡された立命館が来年春から、男女共学の立命館の附属高校として開学させようというものです。さらに、併せて統合移転問題で揺れている平安女学院大学のびわ湖守山キャンパスを一旦、守山市に譲渡してもらい、新しい附属高校の校舎を現在の平安女学院大学のびわ湖守山キャンパスに移転することも視野に入れています。また守山市は、市立守山女子高校の校舎老朽化問題と平安女学院大学側に守山市から支出した補助金およそ25億円余りの返還を求めている問題を抱えていますが、これらが計画通りに進みますと、2つの課題が一挙に解決する可能性が出てきます。保護者・生徒に対する説明会は、きのう守山市民ホールで非公開で開かれ、山田亘宏市長が「政治生命をかけた決断」と理解を求めたという事です。説明会には守山女子高校の保護者や生徒およそ220人が出席し、高校のこれからについて、不安や不満などの質問や意見が相次いだということです。守山市では、生徒や保護者に卒業時までの教育課程と授業料の保証など具体的な対応を説明して理解を求めたい考えで、今後も今月8日の入学式などで説明会を開く事にしています。

市長が三者協定の意向示す 市立守山女子高移転計画で

京都新聞(4/03)

 滋賀県守山市が、市立守山女子高(同市勝部3丁目)の運営を学校法人立命館(本部・京都市)に移管し、統合問題で揺れる平安女学院大びわ湖守山キャンパス(同市三宅町)に移転させる計画について、山田亘宏市長は3日、「(補助金返還と引き換えに)キャンパスの土地、建物がいったん市に譲渡され、立命館が引き継ぐのなら了としたい」と述べ、運営移管や移転に関する協定を市、立命館、平安女学院の三者で交わす意向を明らかにした。

 非公開の保護者、生徒説明会で述べたと、奥村勲助役ら市幹部が明かした。

 幹部の説明では、同キャンパスへの移転話は立命館側から持ちかけたという。市としても、開学に際し、平安女学院側に交付した補助金25億6500万円の返還訴訟には3億円の供託金が必要な上、訴訟の長期化も予想されるため、山田市長は「土地、建物を平安女学院から譲渡してもらうことが現実的だ」と述べたという。同様に県が交付した補助金8億円について、奥村助役は「市が責任を持つ方向で検討している」と説明した。

 また、守山女子高が移転した後について、奥村助役は「現在の土地、建物は、立命館から返ってくる」とした。


投稿者 管理者 : 2005年04月06日 00:02

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