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2005年04月09日
文部科学省へ「つくる会」検定合格取り消しの声を!
■教科書情報資料センター
∟●文部科学省へ「つくる会」検定合格取り消しの声を!! (2005年4月7日)
文部科学省へ「つくる会」検定合格取り消しの声を!!2005年4月7日
琉球大学 高嶋伸欣
関西大学 上杉 聰本日の朝刊において、「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」)による歴史公民教科書(扶桑社)の白表紙本、つごう70冊にもおよぶ大量の部数が、昨年7月以降、扶桑社員自らの手によって漏出させられていたことが報じられました(朝日・共同)。また、衆議院文部科学委員会でこの質問を行った川内議員対し文科省は、それ以外の出版社は同様の問題を起こしていないことも、別の場で表明したと伝えられます。
国会質問や新聞社に対して文科省は、白表紙本配布の意図を、「扶桑社の担当者は教員の意見を聞こうと」渡したと答えています。しかし、教科書採択に直接関係する教育委員会関係者にも渡したことも認めている(朝日)以上、そして教員も、調査員などの形で採択に関わることを考えれば、その目的が、「つくる会」・扶桑社が4年前に行った場合と同様、「意見を聞く」という名目で自らの教科書を宣伝・普及させようとする活動であったことは、配布された冊数の多さからみても明らかです。おそらく70冊というのは氷山の一角であり、文科省は徹底した調査をすべきです。
また報道によると、同省は、この問題につき、三度にわたって(昨年10月、今年1月、3月)扶桑社を指導したといいます。ところが文科省は、その都度扶桑社が同じことを繰り返したことにたいして、なんらペナルティを科していません。違法行為を正すよう指導したにもかかわらず、その指導への違反さえ繰り返した出版社に対して、さらなる有効な行政処分も行わず放置し、結果として検定作業の終了する直前まで配布を続けさせていたことを意味します。これは、文科省自身、「つくる会」・扶桑社の行為を容認したことになります。違法行為に対する文科省による不作為の協力です。
検定は、ほぼ一年間もの長期の作業です。そのあいだ「つくる会」が違法行為を続けてきた重大さを認識するならば、文科省はただちに検定を中止するか、または不合格の処置をとるべきでした。今からでも遅くはありません。不合格にすべきです。それが文科省自身による違法な不作為を解除する唯一の方法です。私たちは、このことを広く世論に訴え、文科省に必要な処置をとるよう働きかけることを呼びかけます。
国会議員の方々には、文科省がいかに甘い指導を行ってきたか追及しつつ、厳正な処置をとるよう国会の場で要求していただきたいと思いますし、教科書問題に関心のある市民の皆さんには、文部科学大臣に対する検定合格取り消しのファックス、メール等による要請活動をぜひお願いいたします。
文部科学省のファックスは 03―6734―3739(教科書課)宛名は中山成彬殿
メールは voice@mext.go.jpで宛名は同様です。
郵送の場合: 〒100-8959 東京都千代田区丸の内2丁目5番1号
電話の場合: 03(6734)2409(教科書課)
「つくる会」教科書の内容も大きな問題ですが、違法で不正な方法で教育現場に「あぶない教科書」を浸透させる行為を繰り返していることを阻止するため、心ある方々のご協力を要請します。以上
投稿者 管理者 : 2005年04月09日 00:07
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