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2005年04月15日

都立の大学を考える都民の会、4月2日(土) に集会&総会を開催

都立の大学を考える都民の会(2005年4月13日最新情報)

~「都民の会」再発足に向けて~
4月2日(土)集会&総会を開きました

 大学関係者や私たち「都民の会」など学外者からの強い批判・反対を押し切って、4月から「首都大学東京」が発足しました。私たちは、あえていま、これからの取り組みこそ大事なのではないかと考え、2005年4月2日(土)、「都民の会」再発足のための集会・総会を開催しました。
 当日は約150人の参加がありました。また、当日までの準備の過程でも、「都民の会」の会員への参加呼びかけに対して、100通以上のお返事と激励のメッセージをいただき、会の活動への期待が大きいことを改めて実感しているところです。
 当日は、集会で南雲智さん(前東京都立大学人文学部長)の講演を受けて質疑応答や参加者間の議論を行った後、総会で学内関係者も含めて様々な方からご意見・ご発言をいただき、「都民の会」の「申し合わせ」と「2005年度活動方針」を決定しました。
 また、金子ハルオさん(東京都立大学名誉教授)、池上洋通さん(自治体問題研究所所長)、茂木俊彦さん(前東京都立大学総長)の3名の方に、会を対外的に代表する「代表委員」になっていただくことをあわせて確認しました。
 こちらに「集会及び総会での議論の様子」を簡単にまとめましたので、ご覧ください。

〔集会&総会関係資料〕
新大学発足に向けて、「都民の会」からの「ハテナ・はてな・???」
(都民の立場から、新大学に向けての疑問点を提示しました。)
集会及び総会での議論の様子
「都立の大学を考える都民の会」申し合わせ (pdf)
「都立の大学を考える都民の会」2005年度活動方針 (pdf)

だまらん[2005/04/14] より

コメント(1):[2005/04/14]

 4月2日の集会に私は参加できなかったので,あくまでも参加した人からの伝聞に基づきコメントする。上に挙げた目的に,私は賛成する。ただし,質疑応答の際には,2つの違った立場が鮮明になったと聞いている。

A.「首大廃校・都立大学の復活」路線
B.「首大をもりたてよう。闘争の成果で大分よくなってきたので,さらに活動を強め,少しでもよい大学にしよう」路線

 当然予想された2つの路線なのだが,当日の講演者であった南雲氏は,B路線だったようだ。それに対して,会場からはA路線の立場の人からのコメントがあり,かなり騒然となったと聞いている。

 A路線とB路線のどちらを指示するか,と問われれば,私は当然A路線を支持する。「闘いに敗れたように見えるが,実は,そうでもない」,「教授会の自治も復活した」という現状認識は間違っていると思っている。「首都大学東京」では,一部で「学系会議」が開かれ,従来のように協議して事を決めるようになったと聞くが,それは学則外の教員組織が「実質的問題を自主的に協議」しているのにすぎない。最終決定は,選挙によって選出されていない委員によって構成された教育研究審議会が審議し,学長,理事長によってなされる。下からの意見が,上の意見を常に変えることができるとは思えない。

 以前に「人事委員会」に関してコメントしたことがあるが,「首都大学東京」のようなトップダウン構造の中に於いて,従来と同じように下の委員会で具体的な人選をして上へ持っていっても,そこで蹴られる可能性が常にある。これは,大学の研究と教育にゆゆしき影響を与える。あの分野の教員の補充をしたいと教育サイドで考えても,上で NO と言われたらできない。あの分野の教員の補充をしたいと研究サイドで考えても,上で NO と言われたらできない。しかし,上で「この分野の研究をしろ」(例えば「ゲーム脳」研究)と決定したら,その人事は進行する。これが,4月1日に発足した「首都大学東京」の実態となるであろう。

 さらに、人事に関して言えば、「首都大学東京」に教員として着任した人達の中には、これまでの都立大ではありえなかったような研究業績がほとんどない人達も多く含まれているらしい。彼らには、社会で働いた実績はあっても、研究や教育の実績はないのだ。このような新任教員が増えれば、大学は質的に変貌せざるをえないだろう。そのような教員を積極的に受け入れる体制が、今の「首大」なのだ。

 私は,「都民の会」の目的の1番目にあるように,「大学運営に対する行政の不当な介入に反対し,大学の民主主義と自主性・自律性を実現することを求める」ためには,設立されたばかりの「首大」を大改革する必要があると考える。そのためには,「首大」の設置と同じように,いったん廃止してから「再設置」するのが近道である。つまり,小手先だけの微々たる改革では,「首都大学東京」の組織を民主化できないと思っている。もし、「都民の会」が今後、B路線を明確に打ち出すことになれば、退会させて頂くことになるだろう。


投稿者 管理者 : 2005年04月15日 00:18

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