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2005年05月31日

湘南工科大学不当解雇事件、6月28日の判決を前に 「公正な判決を求める要請書」

湘南工科大学事件
「湘南工科大学の解雇撤回闘争を支援する会」

湘南工大の組合役員不当解雇に対する公正な判決を求める要請書

 湘南工科大学(以下「湘南工大」)の理事会は、2002年8月2日に湘南工科大学教職員組合(以下「組合」)の河口央商委員長を、8月5日に同じく菊地慶祐書記長(当時書記次長)を、それぞれ即日解雇とする懲戒処分を強行しました。しかし、これは以下に述べるとおり、その理由においても、手続きにおいても、まったく不当なものです。

1.この懲戒解雇は、組合が十数年にわたってたたかい続けた「組合員であることを理由とした3名の教授任用差別事件」と直結した組合攻撃です。懲戒解雇の直接の契機となった「教授任用差別事件」は、神奈川地労委、中労委、東京地裁、東京高裁において組合が完全勝訴し、2004 年3月17日の東京高裁判決が確定しています。
2.組合役員2名の懲戒解雇は、糸山英太郎学長・理事(当時)が実権を握っていた理事会が、東京地裁での敗訴に対する報復として、裁判で証人となった河口委員長と菊地書記長を、教授会にも諮らずに強行したもので、裁判制度への無謀な挑戦と言うべき暴挙です。そのねらいは、不当な組合攻撃に屈することなく教職員の生活・権利の擁護、学園の民主的発展をめざしてたたかい続けている組合を「つぶす」ことにあります。
3.「交通費の不正受給」という河口委員長の解雇理由は事実無根であり、また東京地裁の審議の過程で突如もち出されたもので、過去に一度も問題になったことはなく、東京地裁判決でも退けられています。菊地書記長に対する解雇理由は、東京地裁での「陳述書」と「証言」そのものを問題としています。裁判での陳述に対し報復的な懲戒解雇を行うことは、法治国家における基本的な権利である「裁判を受ける権利」を侵すものであり、決して許すことはできません。

 確定した東京高裁判決は、湘南工大理事会の数々の不当労働行為を「実に、特異かつ異常というほかなく」と断じています。この判決により「教授任用差別」は撤回されましたが、これを上回る異常な懲戒解雇はいまだ撤回されていません。この懲戒解雇事件については、2003年4月に貴裁判所において地位保全、賃金支払いの仮処分決定が出されています。私たちは、貴裁判所がこの仮処分決定もふまえ、この懲戒解雇を不当解雇として明確に認定する公正な判決を早急に出されるよう強く要請いたします。
横浜地裁民事7部裁判長 菊池 洋一 様

(2005.05.29) 2005.06.28(火)13:10からの「判決」に続いて、「横浜開港記念館」2階で「判決の報告集会」が開催される(地図はニュースレター(3)にある)。
(2005.05.29) 
 2005.05.26 「湘南工科大学の解雇撤回闘争を支援する会」は、2005.03.17 に続き、横浜地裁に「湘南工大の組合役員不当解雇に対する公正な判決を求める要請」の個人署名(1935+633)計2,558 と 団体署名(288+29)計317を提出した。
 2005.05.25 糸山英太郎氏が湘南工科大学の理事長に復帰し、新設の「総長」職にもついた。
 2005.05.16 「湘南工科大学の解雇撤回闘争を支援する会」が大学正門前で「判決延期」PDFを知らせるビラを配付した。
 2005.05.15 「湘南工科大学の解雇撤回闘争を支援する会」のニュースレター(4)PDFが発行された。
 2005.04.28 「湘南工科大学の解雇撤回闘争を支援する会」が大学正門前で「判決の傍聴」PDFを訴えるビラを配付した。
 2005.04.24 「湘南工科大学の解雇撤回闘争を支援する会」のニュースレター(3)PDFが発行された。
 2005.04.08 「湘南工科大学の解雇撤回闘争を支援する会」が大学正門前で「判決日決定と支援」PDFを訴えるビラを配付した。

投稿者 管理者 : 2005年05月31日 00:37

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