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2005年06月13日

立命館大学は「教育にはふさわしくない闇の過程があるのではないか」 市の財産(守女)を考える会、國松善次滋賀県知事宛て「要望書」

市民の財産32億円と守山市立守山女子高校の無償譲渡に関する-要望書

 わたしたち市民は、市民の財産32億円と守山市立守山女子高校(以下「守女」と称す)を無償で学校法人「立命館」(以下「立命館」と称す)に譲渡することに関し、その不自然さと「市長の背任」に近い不可解な決定過程と内容に不審を抱いて、「市の財産(守女)を考える会」を立ち上げ、市議会での慎重な審議を求め、守女に関してはその歴史と実績、市と一体になって実践してきた国際理解教育や時代の先を見つめた教育改革を踏まえて、時間をかけて教育関係者を含めた審議を求めてきました。

 しかし、市長および大多数の市会議員は、わたしたち「考える会」の動きに合わせるように「決定」への動きを早め、新聞発表から1ヵ月あまりで立命館と調印するまでに至りました。審議もない、一部の市会議員の「反対、慎重審議」に耳も貸さず、ひたすら「決定」に邁進しています。まして、守女の生徒と父母、教師たちの願いにきちんと向き合うこともなく「政治生命をかける」という言葉で封じ込めようとしてきました。そのうえ「調印したので決定」という市民の「法的な錯誤」を訂正もせず逆に利用して、一気に事を進めようという企てすら感じます。さらには、立命館に関して、学校法人にはにつかわしくない一面を垣間見るような情報も入ってきていて、「教育」にはふさわしくない闇の「過程」があるのではないかと、市民の不信を一層高めることとなりました。

 5月17日の調印後の記者会見での立命館学長や理事長は、「…大局的に見て、公立から私立への設置者を変更し新たな学校づくりを行うという、教育の歴史的・社会的実務を果たす形は、戦後日本で初めての経験であろうと思う。(守山市と立命館がこのことに踏み出したこと)…これは、教育における新しいありようの一歩を示すもの…。」「基本的に今回のことは画期的なことである。日本の高等教育が変わっていく可能性を示すものである」と賛辞を述べて、文部科学省や私立大学連盟での議論や方向性と一致していると強調しています(従来の国立・私立という枠を超えた協力)。

 この見解に滋賀県が賛同されるのか否か、また、この見解のように「戦後初めての経験」であり、「画期的な公立・私立の枠を超えた協力の取り組み」であるならば、なお一層のこと、時間をかけ慎重に議論し、公開の場で市民に情報を伝えていくことが大切であると思いますが、滋賀県はいかがかんがえておられるのでしょうか、お聞きしたいと思います。

 このような決定事経過と不審が増幅する中で、守女が立命館に移管され(公立高校が私立高校に転換)、滋賀県が認可するということがあってはならないと思います。

 滋賀県は、県民一人一人の教育の権利を保障し、公教育を推進する立場から、またその「教育に関する大きな変更や転換には、慎重な審議と民主的な手続きを必要とうる」という知事としての見識に基づいて、守山市長に対して必要な助言や指導を行うとともに、安易な移管に伴ってなされる立命館高校の認可申請に対し、慎重かつ必要な調査と審議の機関を設けられますように、切に要望いたします。

 なお、市長にあてた要望書、および守女の歴史と今の教育実践のまとめを掲載した2号ビラを添付いたしました。ぜひ、ご一読ください。

2005月6月6日

滋賀県知事
國松 善次 様

市の財産(守女)を考える会
代表 西村登志男

投稿者 管理者 : 2005年06月13日 00:01

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