個別エントリー別

« 大阪芸術大、不当労働行為事件 地労委第1回証人尋問 | メイン | 証人尋問で、組合差別の実態浮き彫りに »

2004年10月20日

配転による異動の報告を受けて、大阪芸大Kゼミ03年度卒業生より

■ 大阪私大教連
 ∟●「私大教連おおさか」 2004年10月20日(No.14)より転載

 2年間、Kゼミにてお世話になりました、Nです。
 本日、御陰様で無事に卒業することが出来ました。また、卒業制作においても思った以上の結果を残すことが出来、学生生活をよい形で終えることが出来ました。大変ありがとうございました。研究室で直接お礼申し上げたかったのですが、色々な状況もありこういった形での謝辞となり申し訳ございません。
 わたくし自身は就職先も決まり、最良の形で新しい生活を迎えることが出来そうです。ですが、本日教授自身から直接報告していただきました不当な異動の決定を知った時、卒業の浮かれ気分の中、非常に何とも言えぬ不条理を感じましたし、何とも言えぬ感情を抱きました。ただ、はっきり言える事は、納得がいかないと言うことです。これに関しては、私以外のK研究室の卒業生達も感じていると思います。大学を卒業した我々はこれから社会に出て行くわけですが、私達自身もいずれ社会の中でたくさんの不条理にぶつかっていくと思います。そういった思いも踏まえ、今回の事は学生としても、社会人となる人間としても納得がいかない事と感じました。
 今回の措置は教育内容の不一致といった正当とも言える理由が全く感じられず、理事側の一方的な私情による措置であると思います。
 私自身、二月より他の方より一足早く就職先の会社で勤め始めました。ご報告もせず不義理な事を致しましたが、就職先ではデジタルのビューカメラを使って商品撮影をしております。誰一人、会社内に撮影に関する知識を持つ者がおらず設備だけが何故か揃っている状況で、毎日無我夢中でライティングに四苦八苦しているという状況です。しかし、現在ライティングのみに集中して撮影する事が出来るのも、Kゼミでデジタル写真について学ぶ事が出来たからだと実感しました。正直なところ、当初は非常に色補正やキャリブレーションといった授業に地味な印象を抱いておりました。しかし、四回生の就職活動の中で印刷会社や制作会社を回っているうちに、これらの知識を持つ人材がいかに不足し、企業から求められているかを痛烈に感じました。その事がきっかけで、自分自身の中で強みとなる部分を持つ事が可能かも知れないと気づく事が出来ました。教授が言われていたとおり、ビジネスにおいてはほとんどがデジタル化されている状況です。私自身、この一ヶ月半の勤務の中でそれを痛烈に感じました。転換期を迎えようとしているのではなく、転換期に突入し対応できない者は淘汰されている状況に。だからこそ教授には一刻も早く復帰していただきたいですし、こういった不条理な事が起きる状況を許してしまうと、現在在学している学生や次の学生達もまた同じ不条理な状況に気付かないまま巻き込まれているという土壌に大学全体がなってしまうのではないかと思います。
 私自身、学生に毛が生えたような社会人で何も発言力もなく、何の力も持っていません。何も力添え出来る事が出来ず、大変申し訳なく思います。在学中であれば署名を集める事など出来るでしょうが、私自身新しい生活に向けて四苦八苦している状況のため、怒りを感じながらも何もする手だてがありません。ですが、これからの学生のため、教育環境向上のため、また今回不当な措置を受けた教授自身のためにも、諦めず頑張って下さい。陰ながらかも知れませんが応援したいと思います。
 おこがましくも偉そうな事を長々と申し訳ございませんでした。散文となりましたが、二年間ありがとうございました。

*これは03年3月22日に卒業生からK執行委員にきたメールを、本人の了承を得て、本名を伏して全文掲載しています。

投稿者 管理者 : 2004年10月20日 10:20

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://university.main.jp/cgi4/mt/mt-tb.cgi/1423

コメント