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2005年08月11日

守山市議会(6月定例)、立命館へのびわ湖守山キャンパス・女子高校の無償譲渡 市民に相談もしないで市長の独断で決めるのは許されない

■守山市議会だより(2005年8月1日号)

守女・平女の立命館への移管は再検討を(代表質問 木村眞佐美)

Q.守山女子高と平安女学院大学守山キャンパスを立命館に無償で移管するというが、三十二億円もの市民の財産を市民に相談もしないで市長の独断で決めていることは許されるものではない。全国に先駆けて「公立」から「私学」に移管することはこの流れを促進する契機ともなるが、どのように考えているのか。守女の生徒が市長から受けた心の傷は癒せない。どのように認識しているのか。

A.相談や協議の場がなかったとの批判は真摯に受け止めています。その上で守山女子高校を将来に亘り発展的に継承できることや、本市の将来の発展を見据えた中で、市長として総合的に判断したものです。また生徒たちは新しい学校生活を展望する中、新たな希望も見出してくれると考えます。何よりも教師の団結と熱意が教育環境を整え、生徒を前向きに導いてくれると考え、また、そうなるよう私としても最大限の努力を惜しみなく発揮したいと考えます。

平安女学院びわ湖キャンパスの跡地利用について(代表質問 大瀬洋子)

Q.①県の補助要綱が大学誘致のための補助にしかつかないのなら、立命館大学に話をもっていくのか。②守山市第四次総合計画での大学誘致の方向性を変えるのか。③また今後の大学を核としたまちづくりをどう発展されようと考えているのか伺う。

A.①補助金は立命館大学を誘致することになっても返還の必要性はなくなりません。②今後も基本的なスタンスとしては持ってまいりたいと考えています。③立命館が有する知的、人的、物的ネットワーク資源を最大限活用したいと考えています。

 因みに,上記6月定例市議会のたった3ヶ月前には,どのような議論がされていたか。最近HP掲載された,以下平成17年第1回守山市議会定例会会議録(第2・3日)2005/03/10 より拾ってみると次の通りである。市長の方向性は180度変化した。このわずかな間に,立命館は水面下において,平安女学院と事前協議の上,市長に対し女子高校の移管とキャンパスの無償譲渡の2つを「セット」にして話しをもちかけた。

(赤井清司 発言)
 次に、平安女学院大学問題についてお伺いいたします。
 所信にも現状を述べられましたとおり、再三の存続要請にもかかわらず学院側の方針が変わらないとのことですが、いくら経営上の問題とはいえ、立派な大学の一つとして、教育上の理念、社会的な立場からも学院には相当の責任があるはずです。守山市が誘致したからとはいえ、いや誘致したからこそ、行政として凜とした態度が必要だと思います。市として、適切な解決を図るべきだと考えますが、どのようにお考えでしょうか。お伺いします。

(市長答弁)
 次に、平安女学院問題についてお答え申し上げます。
 この問題につきましては、所信表明でも申し上げましたとおり、このまま4月を迎えることとなった場合には、補助金の取り扱いについて、しかるべき手続に踏み込まざるを得ないものと考えております。なお、訴訟という事態になりますと、解決まで相当の時間がかかることも予測されますこと、あるいは市民の皆様への説明責任を果たす上でも、やむを得ないことであると考えております。こうした問題の解決としましては、できますならば、双方の合意により解決に至ることが最も好ましく、司法の場で争うことは決して本意ではございません。学院側が本来の教育理念に立って、真に誠実を尽くしていただくことを願っているところでございます。

(木村眞佐美 発言)
 まず、平安女学院大学のことであります。
 昨年の4月に学園理事長が一方的に守山キャンパスを高槻に統合すると宣言して以来、私はこの世の中に、しかも開学100年を超えている歴史と伝統のある平安女学院が社会的に常識で通用しないことを行っていることに困惑もしましたが、ここでやはり原点に戻って、守山市が多額を投じて誘致をした大学に市民が期待したのは、大学を核としたまちづくりを進めるために誘致をしたのであることを学院側に強調することが大切ではないのでしょうか。話が通じる相手ではありませんが、守山市として今後の対策のためにも、もう一度検証してみることが大切ではないかと思っています。
 市長が施政方針で、守山の地に高等教育環境を創造し、教育を通じて未来を担う人の育成とだれもが輝き続ける元気なまちづくりを展開するということにあったという言葉を聞いて、私は、議員全員と大学側との初めての懇談を1998年1月14日に行ったことを思い出していました。そのときの様子を吉川さんが1998年の3月議会で明らかにしています。
 大学側からは菊池理事長、学長予定の坂口立教大学教授が参加をしていました。菊池理事長や坂口教授は、守山市の文化都市づくりに少しでも協力したい。地域に開かれた大学を目指したい。国際社会の中でのリーダー、高齢化社会の中で特に現代福祉の分野で活躍する人材を送り出す大学として、市民の皆さんとともに人権、生命、環境問題についてともに考えていきたいと語っておられたのでした。
 この当時としては大学側も真剣に取り組んでいたように思いますが、市長が発言された内容を実現していくためには何が必要なのでしょうか。現時点でのお考えをお聞かせください。

(市長答弁)
 それでは、木村議員ご質問の1点目、平安女学院大学についてお答えを申し上げたいと思います。
 大学を誘致いたしましたときの趣旨、これは施政方針で申し上げましたように、未来を担う人の育成と、だれもが輝き続ける元気なまちづくりを展開すること、このことにあったと存じております。そのことを実現していくためには何が必要であるかというご質問でございます。現時点におきましては、目の前の問題解決といたしまして、補助金の取り扱いについて適切な措置を進めることが責務であると考えております。
 お尋ねのありました誘致時の趣旨を実現いたしますためには、高等教育を含めまして特色ある教育が守山の地で展開されて、そこに学ぶ次世代を担います学生や生徒が町や市民の間に溶け込んで、一緒になって元気あるまちづくりに貢献する、こうしたことが本来の姿であります。このことを実現するための環境を整えていくことが大切であると考えているところでございますので、ご理解いただきたいと思います。
 以上、答弁とさせていただきます。

(木村眞佐美 発言)
 それでは再度お尋ねをいたします。
 市長は、平安女学院大学については環境を整えていくことということをおっしゃいましたが、なかなか話し合いのテーブルに依然として着いていないと、学院側は粛々と時間のたつのを待っている、そういう状況だと思うんです。それで、これからこちらが話し合いをしたくても相手がテーブルに乗ってこないという状況の中ですから、今後どういう状況になるかわかりません。5月に学生が起こしている裁判の判決が出るようですが、いずれにしても守山としては行動を起こしていくということを以前から表明されていますので、その際私は、このときから、先ほど申し上げた議会の中でもいろんな議論がありました。多額の費用を投じて、大学─しかもそんな規模の大きい大学でもありませんので、そういうところを誘致していいのか、議員としても皆さんさまざまに悩んでいました。
 ところが、何とか向こうの情報も得ようということで、議員と学院側との懇談が3回ほど行われました。1回目はこの市議会で行ったわけですが、そのときに、先ほど申し上げたように、国際社会の中でのリーダー、あるいは福祉の分野で活躍、人材。私はそのとき思ったのは、世界で活躍する女性の国際的な学者、そういう人がこの守山から育っていく、そしてこれから社会のニーズに対応する福祉の分野で大いに活躍をしてくれる女性がこの守山から育っていったということに大きな夢を持ちました。私がきょう市長に強調したかったのは、ただ、確かに多額のお金です。でも守山市民が、特に、その当時、議員24人でした。24人は同じ思いでその夢を、市民の代表としてゴーサインを、このときからだったと思います。そういう夢を持って、形の見えないもの、そういう夢を大事にしたいなと、そういう守山市議会として、守山市民はそれだけのまちづくりといいますか、そういう夢をやっぱり大事にする市民なんだということを学院側に語ってほしい。わかりましたよと、了解しましたと、そういう思いを大事にしたいと思うんです。
 ですから、もちろんお金のこともあります。ありますが、学院側には、機会があればそういう守山市民の夢を砕いた、そのことはお金ではかれるものではないと、ここをやっぱりもっと強調していただきたいなというふうに思います。

(市長答弁)
 改めてお答えを申し上げます。
 私たちは、次世代を担います若者を育て上げていく、そういう教育機関を誘致したわけでございまして、市民の思いもそのとおりであります。この初心を大切にして今回の課題に取り組んでまいりますので、ご支援のほどもよろしくお願い申し上げたいと思います。

2004年度守山市議会、平安女学院大学びわ湖守山キャンパス統合問題に関する審議経過

投稿者 管理者 : 2005年08月11日 00:25

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