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2005年08月15日

沖縄大学学長、沖縄国際大学米軍ヘリ墜落一周年にあたって 日米両政府に向けた宣言

日米両政府に向けた宣言“米軍関係者の沖縄大学構内への許可なき立ち入りを認めない” 沖縄国際大学米軍ヘリ墜落一周年にあたって

2005年8月11日
沖縄大学学長 桜井国俊

 沖縄国際大学に米軍普天間基地のヘリコプターが墜落炎上してから一年がたとうとしている。この事故は、ある意味、起きるべくして起きた事故であった。都市密集地域内にあり、かねてよりその危険性が認識され、米政府国防長官すら事故の危険性を強く危惧している中での墜落事故だったからである。日米両政府により移設が合意(SACO合意)されながら実施されず、その結果起きたものであり、責任は日米両政府にある。

 事故は奇跡的に人命に被害を及ぼすものではなかった。早急に基地を撤去せよと天がわれわれに警告したものであり、無視すれば次の事故は恐ろしいものとなろう。しかしながら日米両政府には反省の色が全く見られず、普天間基地ではヘリ飛行を再開し、また金武の都市型訓練施設では人々の強い反対にもかかわらず射撃訓練を始めている。沖縄では、基地縮小どころか再編強化が行われているのが現実だ。

 沖縄の地に暮らすわれわれは、この警告に真摯に耳を傾け、あらゆる軍事基地の撤去に向けそれぞれの場所で声をあげ皆で力を合わせていかねばならない。大学という場所から一年前の墜落事故を見たとき、とりわけ看過しがたい問題は、7日間にわたって米軍が沖縄国際大学のキャンパスを占拠したことである。キャンパスは学生・教職員を含めた大学のものであり、大学当局の許可なくして占拠することには、法的正当性は全くない。

 そこで、沖縄大学学長として、日米両政府に向けあらかじめ宣言する。万一ヘリ墜落が沖縄大学構内で発生した場合、学長の許可なくして米軍関係者が構内に立ち入ることを絶対に認めない。また、他の民間教育機関・研究機関・団体・企業等の長にも是非同様の宣言を心の中で行い、そして出来れば公表して頂くことを呼びかけい。一人ひとりの民間人が、一つひとつの民間団体が、たとえ一つひとつの声は小さくともそれぞれの場所で声を上げることで、基地なき沖縄を創っていく大きな声となると確信する。

以上


投稿者 管理者 : 2005年08月15日 00:01

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