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2005年08月19日

九州大学教職員組合、総長選考結果に対する見解と総長選考会議への抗議声明

九州大学教職員組合
 ∟●総長選考結果に対する見解と総長選考会議への抗議声明

総長選考結果に対する見解と総長選考会議への抗議声明

九州大学教職員組合
中央執行委員会

 総長選考会議は8月10日、次期総長候補者として現梶山総長を決定した。

 九州大学教職員組合は法人化後初めて実施された今回の総長選考において、非民主的な選考方法の改善を申し入れ、私たちが望む総長像を声明として発表し、公開討論会を開催した。様々な困難を抱える法人の運営には全構成員が知恵を出し合いながら参加・協力していく体制が必要であり、学内で望ましい総長像の議論や意見交換が行われ、多くの課題に全教職員とともに取り組む資質と見識を有する総長が選考されることを期待したからである。

 意向投票の結果は、投票総数1144票のうち3候補者が得た得票率は梶山候補者50.8%、小田垣候補者38.6%、竹下候補者10.6%であった。小田垣候補者と竹下候補者が現執行部の運営に反対する所信表明を掲げていたことから、現執行部の運営はほぼ半数の投票者から支持されなかったことになる。次期執行部はこの結果を厳粛に受けとめ、小田垣候補者と竹下候補者が表明された政策や組合が要望した政策を取り入れて欲しい。硬直した政策の継続に固執するのではなく、多面的・総合的視点から分析・評価し、次善策をも持ち合わせた運営を要望する。とりわけ、九州大学の将来を左右する移転事業の見直しと学内合意に基づく法人運営を要求する。

 ところで、今回の総長選考実施に関して、総長選考会議の委員が特定候補者の推薦人になっていたことが判明した。総長候補者を最終的に選定する委員が特定候補者の推薦人になり、そのことが大学のホームページで公表されている。しかも、6月17日開催の教育研究評議会で「総長選考会議の委員については、候補者の推薦に関して制限を課す必要があるのではないか」という意見が出され、総長選考会議にその検討が委ねられていたとのことである。公平・中立であるべき総長選考会議としての常識と見識を疑わざるを得ない。さらに、総長選考会議が発表した最終総長候補者の選考理由にはほとんど理由らしきものがなく、「総合的な視点から合議を行い、判断した」ということだけしか述べられていない。選考理由とは「総合的な視点」の中身を具体的に述べることである。不誠実な対応に終始する総長選考会議に対して強く抗議する。

 九州大学教職員組合は法人の運営には積極的に政策提案をすると同時に協力もしていく方針である。次期総長とその執行部は今回の選挙結果を真摯に受けとめ、説明責任を果たしながら構成員の合意形成を図り、より民主的な運営に努められることを要望する。


投稿者 管理者 : 2005年08月19日 01:11

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