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2005年08月30日

湘南工科大解雇事件控訴裁判,「控訴した理事会に再考してほしいこと」

湘南工科大学事件
 ∟●「湘南工科大学の解雇撤回闘争を支援する会」のニュースレター(5)PDF

湘南工科大学解雇事件控訴審は,東京高裁にて17(ネ)3733号事件として,2005.09.28(水)に第1回口頭弁論期日を予定している。

「控訴した理事会に再考してほしいこと」

 
 私は「支援する会」の一員として、6月28日の横浜地裁の傍聴支援をした。裁判長は「被告(大学理事会)が、原告ら(河口・菊地両先生)に対し、懲戒解雇理由がないのに、懲戒解雇をしたのは違法」であり、①雇用契約継続の確認をし、②賃金の支払いと③慰謝料の支払いまで、命令を下した。
 さらに裁判長は、解雇の背景を、教授昇格差別事件で連敗中の理事会は、「このままでは、原告河口を教授に任用せざるを得ないと考え、それを阻止することを企図して、有力な組合員である原告河口を学外に放逐し、ついでに、裁判で組合側の証人となり、河口先生達を支援した菊地先生をも、学外に放逐する」ための懲戒解雇だったと述べている。
 かくも明白な判決が出たからには、流石の理事会も渋面を作りながらでも、両先生を原職に復帰させるだろうと思っていたところ、7月12日に東京高裁に控訴するという、悪の上にも悪を重ねるという蛮行に走ったのである。
 大学理事会は、公共の教育機関の大学を私物と考えているのである。判決の余波として、就職にさらに苦しむ学生の将来のこと、その学生達に良い教育を行う教職員の権利を保障するという、理事会としての使命という認識を著しく欠く理事会であることをまたもや露呈した控訴である。
 自らの無法ぶりを一顧だにせずに、彼等の意向に屈しない、ノーマルな教職員を排除することに汲々として、ゴリ押しに控訴したのだろうが、その結末は眼に見えているではないか。
 次なる裁判の結果によって、大学の名誉は失墜し、教育的判断の出来ない理事達の不名誉は、さらに重ねられることになろう。
 これでは、大学が社会から見放され、崩壊への道をたどることになる。学生達はどうなるのか、大学の社会的使命に鑑みて、大学理事会が控訴を取り下げて、両先生を原職に戻す、円満解決への道に向かうよう再考に期待する。

(湘南工科大学の解雇撤回闘争を支援する会会員)


投稿者 管理者 : 2005年08月30日 01:04

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