個別エントリー別

« 教科書情報資料センター、滋賀県の中高一貫校が「つくる会」歴史教科書を駆け込み採択 全国から抗議を! | メイン | 判決不服と法廷に居座る 東北大生ら明け渡し訴訟で »

2005年09月02日

自由法曹団、愛媛県教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する(2005年8月29日)

自由法曹団
 ∟●愛媛県教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する

愛媛県教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する

 愛媛県教育委員会は、本年8月26日、2006年4月から県立中高一貫校と県立ろう・養護学校で使用する歴史教科書に、「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」と略)が作成した扶桑社の教科書を採択することを決定した。
 愛媛県教育委員会は、2001年に県立ろう・養護学校で、2002年に県立中高一貫校で「つくる会」歴史教科書を採択したが、これに対して、県民をはじめ国内外から激しい抗議がなされた。今回の採択にあたっても、「つくる会」教科書の採択をしないで欲しい旨の要請が多数寄せられた。しかし、愛媛県教育委員会は、これらの抗議及び要請に真摯に耳を傾けることなく、再び「つくる会」歴史教科書を採択したのである。
 「つくる会」歴史教科書は、日清・日露の戦争以降の日本の戦争を、日本の防衛戦争・アジアを解放するための戦争などと美化して、歴史を歪曲し、アジア諸国に対する侵略戦争とする立場を「自虐史観」と批判する。これに対しては、国内外から厳しい批判が寄せられており、歴史教科書としてふさわしくないことは明らかである。
 このような教科書を採択することは、人権と民主主義の担い手となる子どもたちの成長を考えて教科書を採択すべき教育委員会の責任を放棄し、アジア諸国との友好をも阻害する暴挙にほかならない。
 また、ろう・養護学校の教科書採択にあたっては、障がいや病気を有する子どもの特性に十分配慮した教科書の選択が行われなければならない。にもかかわらず,愛媛教育委員会は,採用の基準も示さず,親や教職員の意見を無視して「つくる会」歴史教科書を採択したものであって,言語道断の暴挙と言わなければならない。
 自由法曹団は、愛媛県教育委員会に対して厳重に抗議するとともに、速やかに「つくる会」歴史教科書の採択決定を撤回し、学校現場、保護者、県民、教育関係者の意見に基づき教科書を採択し直すことを求めるものである。

2005年8月29日

自由法曹団
団長坂本修

投稿者 管理者 : 2005年09月02日 00:26

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://university.main.jp/cgi4/mt/mt-tb.cgi/422

コメント