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2006年01月04日

早稲田大学ビラ撒き逮捕事件、教員7名「公開質問状」

■「意見広告の会」ニュース319より

公開質問状

早稲田大学文学学術院長 土田健次郎 殿

 12月20日に早稲田大学文学部構内で、地下部室撤去と学生会館移転問題に関わるビラをまこうとした男性が逮捕されました。朝日新聞(12月29日朝刊)には、「学校側がキャンパスの外に出るように求めたが従わなかったため身柄確保(私人による逮捕)をし、警察に通報して引き渡した」と書かれています。しかし私たちには疑問が残ります。第一に、自らの意見を主張するためのビラをまいているだけで、どうして「キャンパスの外に出るように求め」られねばならないのでしょうか。逮捕の容疑となった「建造物侵入」が、大学という公共空間において今回成り立つと判断された根拠は何だったのでしょうか。第二に、どのような事情と経緯で警察官を構内に入れ、構内での逮捕を容認したのでしょうか。またそのことを大学人としてどのように正当化するのでしょうか。今回の事件は、大学構内における言論弾圧とみなされかねないだけに、私たちは早稲田大学全体にかかわる重大な問題と受け止めています。文学学術院長としてのご見解をお聞かせ下さい。

2005年12月31日

早稲田大学政治経済学術院教授  岡山茂
  同  文学学術院助教授   藤本一勇
  同  法学学術院教授    谷昌親
  同  政治経済学術院教授  斎藤純一
  同  政治経済学術院教授  岩田駿一
  同  政治経済学術院教授  原章二
  同  商学学術院教授    猪股正廣

2 早稲田大学ビラ撒き逮捕事件署名サイト
http://wasedadetaiho.web.fc2.com/i/top.htm

抗議文


 12月20日昼ごろ、早稲田大学文学部キャンパス内において、早大再編について考え、反対する行動告知のビラをまいていた一人の人間が、突然7,8名の文学部教職員に取り囲まれて、そのまま警備員詰所に軟禁され、その後、その教員らが呼び入れた牛込警察署員によって「建造物不法侵入」の容疑で逮捕されてしまいました。
 この事件について、わたしたちはたんに一大学にとどまる問題ではなく、大学総体のあり方、ひいては現在のこの社会のあり方総体にかかわる問題として、みずから深刻に受け止めるべきであると考えます。この出来事は、「言論表現の自由」を最後まで守るべき大学が、それをみずからあからさまに放棄したものであるがゆえに、わたしたちが譲ることのできない一線を、この社会が否定しつつあることを示唆しているのではないでしょうか。
 大学のキャンパス内でビラをまくという言論活動を行っていた人間が突然逮捕されるという、前代未聞のこの到底許しがたい処置に対して、わたしたちは抗議の声をあげるとともに、早大当局の謝罪を求めるものです。

投稿者 管理者 : 2006年01月04日 00:00

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