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2004年01月06日

住友電工の男女賃金差別訴訟で和解成立

 住友電気工業(本社・大阪市)の女性社員2人が「女性であることを理由に昇進などで不当な差別を受けた」として、同社と国を相手に男性との賃金の差額分などの損害賠償を求めた訴訟が大阪高裁で和解した。原告側が5日、明らかにした。和解では、同社が2人を昇格させることと解決金として計1000万円を支払うことで合意。国との間でも、厚労相が男女差別解消を企業に促す施策を展開することを約束し、和解した。

 昇給・昇格での男女差別訴訟で、裁判上は地位確認を求めていないのに、昇格にまで踏み込んで和解が成立したのは異例。弁護団長の宮地光子弁護士は「判決でも得られない成果を勝ち取ることができた。ほかの同種訴訟に与える影響も大きい」と評価する。……

朝日1/5

 今回の和解は,「女性差別撤廃条約や均等法改正などの改革を改革を男女差別の根絶をめざす運動の成果」ととらえ,「すべての女性がその成果を享受する権利がある」とし,「過去の社会意識を前提とする差別を容認することは社会進歩に背を向ける結果になる」と指摘する。

 和解条項として,西村さんを主席(課長相当),白藤さんを主査(係長相当)に昇格させ,厚生労働大臣に対しても実質的に性別雇用管理となっていないかに十分注意を払い,調停の積極的,適正な運用に努めるよう求めている。

(住友電工男女賃金差別事件の経緯)
1994年3月 原告の西村さんらは,男女雇用機会均等法にもとづき労働省大阪婦人少年室に調停を申請。同室長が調停不開始を決定。
1995年8月 大阪地裁に提訴。
2000年7月 大阪地裁は憲法14条の趣旨に反する男女別の雇用管理があったと認定しながら,「当時の社会状況においては公序良俗に反しない」として,原告の請求を棄却。 その後,大阪高裁に控訴。
住友電工男女賃金差別事件大阪地裁判決文(2000年7月31日)
大阪地裁判決理由の要旨(被告会社に対する請求について)
大阪高裁への提訴理由書(2001年2月14日)
住友電工控訴審原告陳述(西村かつみ)(2001年3月15日)
住友電工控訴審弁護人陳述(宮地光子)(2001年3月15日)


投稿者 管理者 : 2004年01月06日 01:12

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住友電工の女性差別訴訟で和解成立、2人を昇格(読売新聞) 詳細は:Working Women's Networkサイトへ(以下、このサイトからの引用文もあります)。 裁判の経緯は:全国国公私立大学の事件情報/住友電工の男女賃金差別訴訟で和解成立からたどることができます。 そ... [続きを読む]

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