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2004年05月13日

東北大、「スター教授」世界から 新人事制度――学部に属さず、学長並み報酬

日経新聞地方版(5/12)より

研究環境も整備

 東北大学は今夏にもノーベル賞級の研究者を世界中から招へいするための新人事制度を設ける。五人で一億円をめどに報酬を優遇し研究環境も重点整備。学部や研究科に属さず研究に専念する条件で短期契約を結ぶ。大学間競争は今後も激化が確実とみて来週までに文部科学省に提出する六年間の中期計画にも成果主義の拡充を盛り込んだ。
 新たに採用する予定の「ユニバーシティプロフェッサー」は学部や研究科に所属せず特別講義や講演以外の日常的な授業は免除する。約二千二百五十万円ある学長並みの報酬と充実した研究環境をセットにして研究者を呼び込み「全学一体となった研究開発とPRに貢献してもらう」(北村幸久副学長)狙い。早ければ二〇〇五年度当初から採用する方針だ。
 外部の専門家も交えて設けた「人事戦略企画室」が十日から制度整備の具体的な協議に入った。研究者との契約は一年契約が基本だが、より短い要望にも柔軟に対応。大学の広告塔ともなるスター教授を国内外から採用する。多くの有力研究者を抱える工学系だけでなく文系も対象に幅広い分野で人材を探す。
 三月までは国家公務員の給料表に基づいて報酬を支払っていたため「スター教授の優遇には事実上限界があった」(企画調整課)。四月から先進医工学研究機構で初めて導入した年俸制に続き、これまで以上に実績を重視した報酬体系の構築を進めて大学全体の競争力を引き上げる。
 十一日明らかになった二〇〇四年度から六年間の中期計画で東北大は研究成果の客観評価による資金の傾斜配分や給与への評価反映などを中心に据えた。四月の国立大学法人化で高まった大学間競争の機運は有望な研究者の囲い込みを軸に今後も過熱しそうだ。
【表】東北大の中期計画の主な項目(04年度から6年間)  
教職員の人事、評価など  ○性別、国籍、出身校を問わず優れた研究教育者を採用○教員公募の制度化、任期制教員の拡大○年俸制の積極的な導入、管理運営業務への負担軽減○研究情報データベースを利用し成果を評価、公表○教育、研究成果を給与に反映○研究基盤経費は透明性のあるルールに基づき傾斜配分
教育水準の向上  ○06年度目標に、ティーチングアシスタント(TA)制度○06年度目標に、TOEFLやTOEICで単位認定○卒業生の15%程度を対象に、就職先企業への調査を実施


投稿者 管理者 : 2004年05月13日 00:00

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