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2004年08月18日

鹿児島国際大学解雇事件本訴裁判、第10回口頭弁論 

 鹿児島国際大学解雇事件本訴裁判第10回口頭弁論は,2004年8月9日(月)13時30分から16時30分(途中15時から15時20分まで休廷)、鹿児島地裁206号法廷で開催されました。傍聴者60名程度でほぼ満席。今回の口頭弁論では,原告田尻教授への本人尋問(続き)と原告側証人亀丸教授への証人尋問が行われました。

 まず,最初の2時間は、前回途中で終わった原告田尻教授への本人尋問の続きが行われました。
 初め20分程度、増田弁護士による主尋問が行われ、教員選考委員会で採用候補者を決定したあと業績評価報告書が作成された経緯と、教授会における報告と審議についての証言がなされました。
 この中で田尻氏は、おおよそ次のように証言しました。
 (1)教員選考委員会としては、当該採用候補者を第1位にすることに全員一致で決定し、「労使関係論」と「人事管理論」の両科目を担当してもらえるという判断だったが、主査が「人事管理論はどうか」という意見を述べ、面接後の投票で採用候補者に決定された後、採用反対の主張をしたので、教授会へは「労使関係論」の教授として推薦し、「人事管理論」も担当可という点については口頭で報告することで合意した。教授会では、委員会報告書を配布し「労使関係論の教授として推薦」したが、報告の中では、「人事管理論も担当可能」であると判断した旨を二度にわたり口頭報告した。
 (2)教授会で独自の業績評価報告をしたいという主査の要求について、委員会は口頭での報告を認めただけであったが、主査は独自の文書を配布して30分以上にわたり報告した。その後、採決に移ってほしいという意見があり、それには反対がなかったと思う。
 (3)委員会で5名のうち4名が馬頭副査の業績評価に賛成したのは、馬頭氏の方が学界状況や研究史を踏まえた評価をしており説得力があったからである。被告側は主査の専門性を高く評価し、主査の意見に従わなかったことを処分理由にしているが、自分はそう思っていない。馬頭氏には労使関係論に関する業績があり、人事管理論(労務管理論)に関する論文も評価されている。これに対して、原口氏の業績の中には他人の本の内容と全く同じことが書かれているものもある(甲69号証と甲70号証を照合されたい)。

 次に行われた原告側証人亀丸教授(教員選考委員会の一般委員を務めた)については、15時50分ごろから井之脇弁護士が20分程度の主尋問、金井塚弁護士が20分あまりの反対尋問をしたところで時間切れとなりました。

 次回の第11回口頭弁論は、9月13日(月)13時30分から16時30分に行われ、亀丸・馬頭・八尾の三氏への尋問が行われることになりました。


投稿者 管理者 : 2004年08月18日 00:32

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