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2005年02月28日

ユネスコ、イラクの高等教育 再建支援を本格化

毎日新聞(2/26)

 【パリ福島良典】国連教育科学文化機関(ユネスコ、本部・パリ)がイラクの高等教育への再建支援を本格化している。イラクの大学関係者は先月末の移行国民議会選挙の成功をバネに、高等教育水準の向上と海外に流出した研究者の帰還促進に期待を寄せている。

 ペルシャ湾岸のカタールは03年10月、ユネスコと協力して「イラク高等教育国際基金」を設置し、始動資金として1500万ドル(約15億8100万円)を拠出した。

 ユネスコは昨年末、医学関係の機材・資材(約460万ドル相当)や学術書(約100万ドル相当)をイラクの主要大学・研究所に提供。今後、イラクの研究者500人が海外の大学・機関で3カ月間研修できるように奨学金を出す予定だ。

 ユネスコが今月22、23の両日にパリの本部で開いた会合でバグダッド大学のモサウェ学長は「教育機材、図書館・書籍などが足りない」と窮状を訴えた。イラク高等教育省のサレハ副大臣は「世界の他の国との間で開いてしまった研究・教育水準の溝を縮めたい」と支援強化を求めた。

 イラク政府高官によると、旧フセイン政権時代の80年代からイエメン、リビア、ヨルダンなどに脱出した研究者は約2100人。バグダッドの技術大学では湾岸戦争からイラク戦争までの13年間に優秀な人材の3~4割が近隣諸国の大学に「頭脳流出」したという。

 イラク高等教育省ではイラク戦争前に100ドルだった大学教授ら研究職の給与を1000~1500ドルに引き上げ、海外のイラク人研究者に対して祖国への帰還を呼びかけている。


投稿者 管理者 : 2005年02月28日 00:12

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