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2005年03月03日

中教審「我が国の高等教育の将来像(答申)」を読む

日本科学者会議
 ∟●大学問題委員会「大学問題フォーラム」No.39(2005年3月2日)

中教審「我が国の高等教育の将来像(答申)」を読む

細井克彦(大阪市立大学)

 中央教育審議会は、2005年1月28日、「我が国の高等教育の将来像(答申)」(いわゆる「グランドデザイン」)を公表した。国立大学法人制度や専門職大学院、認証評価制度の発足から1年が経とうとし、公立大学法人制度の創設や学校法人制度の改編も進み、あるいは構造改革特区での株式会社立の大学も設置されるなど、高等教育制度の激変の直中での象徴的な出来事といえる。とはいえ、昨年9月の中間報告でも今回の答申でも、マスメディアにおける注目度は、一部のテレビでのニュースや新聞報道で取り上げられはしたものの、概して低調だった感は否めない。大転換はすでに既成の事実として進行しており、新鮮味に欠けているということであろうか。
 答申は、本文が「はじめに」と全5章からなり、約7万字にも及ぼうかという大部なものであり、それに3編の補論が加わっている。本文の構成は、第1章で新時代の高等教育と社会との関係についての概観を踏まえて、第2章から第4章で新時代における高等教育の全体像、高等教育機関のあり方、高等教育の発展を目指した社会の役割に関する将来像(「グランドデザイン」二2005年から2015年、2020年頃までを想定)が提示され、第5章で将来像に向けて取り組むべき施策(いわゆる「ロードマップ」)が示される形になっている。
 ところで、答申はいくつかの側面からの読み取りが可能であるが、ここでは3つの論点を指摘しておきたい。第1の論点は、答申が予兆する「新時代」とは、どのような時代認識、社会認識なのか、そのもとで、大学・高等教育と社会との関係をどう捉え、将来像はどのような考え方で構想されているかである。第2は、答申で「新しい発想」の必要ということが強調されているが、「大衆化」の時代を終え「ユニバーサル」の段階を迎えて、とくに大学審議会以降における政策上の非連続と連続の関係がどう認識されているかである。第3は、総じて、答申の将来像は「グランドザイン」たりうるかということである。

……以下,略。上記URLを参照して下さい。


投稿者 管理者 : 2005年03月03日 00:50

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