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2005年05月16日

文科省補助事業の申請書類 浅井大学長が漏えい 審査委員辞任

北海道新聞(2005/05/14)

 大学・短大の教育改革を公募し、優れた取り組みに予算を重点配分する文部科学省の二○○四年度の「特色ある大学教育支援プログラム」で、審査委員を務める浅井学園大(江別市)の浅井幹夫学長が委員に義務づけられる秘密保持に違反し、十五校分の申請書類を学内の計五人に手渡していたことが十三日分かった。浅井学長は違反を認め、同日までに審査委員を辞任した。文科省は「内部書類の流出は事業の信頼性を揺るがす重大な問題」としている。

 プログラムには五つの審査部会があり、浅井学長は「学習支援の改善」がテーマの部会の委員で、十五校分の申請書類を保管していた。書類は新たに取り組むプログラムの細かな内容や地域との連携など各大学の計画が具体的に説明されている。

 文科省などが定めたプログラム審査の内規では「審査内容は非公開とし、(委員は)審査の経過を他に漏らさない」と義務づけている。

 文科省に今年二月、書類の外部流出を指摘する匿名の情報が寄せられたことから、同省が調査していた。同省などによると、浅井学長は審査期間中の昨年五-六月に副学長や学部長ら四人に審査の助言を求めるため申請書類を手渡した。事務局長には十五校分の書類を保管させていた。

 文科省大学改革推進室は「内部調査の結果、書類の保管は不適切だったが、審査は約十人の合議で公正に行われた」と言い、流出の審査への影響はなかったとしている。

 浅井学長は○三年度から審査委員を務め、任期を一年残し三月三十一日付で辞任。浅井学長は「(内規に)抵触する行為について責任を痛感し辞任した。関係者に迷惑をかけたことをおわびする」とコメントしている。

 一方、浅井学園大関係者は「申請書類は幹部だけではなく、教官らにも渡された。今後の申請に向けた研究が目的だった」と言う。また、別の大学関係者は「申請書類は浅井学園大の内部だけでなく、学外にも流出している」と証言する。


[同ニュース]
学長が審査情報を漏洩 文科省事業の委員辞任(共同通信5/14)
秘密保持違反:学園大学長が事業審査書類を流出 北海道(毎日新聞5/14)

投稿者 管理者 : 2005年05月16日 01:25

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