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2004年12月20日

配転の合理性も昇格差別の不当性も証明できない反対尋問

■ 大阪私大教連
 ∟●「私大教連おおさか」 2004年12月20日(No.16)より転載

 大阪芸術大学で起こっている組合三役と執行部への不当配転と昇格差別事件に関して、11月25日、大阪地方労働委員会で第4回審問が行われました。今回の審問は前回の主尋問に対し、理事会側弁護士による反対尋問でした。しかし配転についての合理性を証明するのでもなく、昇格を遅らせている事についての正当性を主張するものとも言えないものでした。

 「これとこれは同じ写真ですか」「これとこれはどうですか」「それではこれとこれは同じでしょうか」。理事会側弁護士は、Y助手に対してこのようなやりとりを延々40分を越えて行い、「(Y助手は)作品を使い廻ししているだけであり、昇格の評価に値しない」と断定しました。しかしY氏はドキュメント写真を専門としており、理事会側弁護士が同じ写真の使い回しとしたものは、国が救急救命士システムを導入する際に一役買った作品です。あちらこちらで取り上げられるのは当然なのですが、理事会側弁護士はそれをもって「使い回し」としているのです。作品はNHK「プロジェクトX」の「第93回 救命救急 ER誕生-日本初 衝撃の最前線-(2002年)」「第138回 命のリレー 出動せよ救急救命士(2004年)」などでも貴重な資料として番組で紹介されています。
 K教授に対しては、本筋である配転の合理的理由についてはなんら触れることも無く、配転先研究室のパソコンなどの設備写真を提示し、個人研究に支障が無く不利益で無いことを証明しようとしました。しかしK氏が「パソコンはハードがあっても、ソフトがなければ動かないし、接続方法が違うので稼働できないでいた」と切り返し、説明を始めると早々に質問を打ち切ってしまいました。
 N助教授には、通信教育の設置について学科会議では議論をしていないが、個人的に誰かと通信教育の設置について話した事はないのか等の質問で焦点がはっきりせず、配転の正当性を聞こうという意図さえ感じられませんでした。
 O助教授には、授業運営の具体的内容や勤務態度、授業で使用する教材について、きわめて偏見的な視点から執拗な尋問がありました。学生にマーケティング論を身近に理解させるために取り上げたキャラクター人形を、いかにもO助教授の趣味であると描こうとするなど、人権を侵すような内容でしたが、O助教授は教育上の必要性を詳細に述べるなど対応していました。

 次回審問は来年1月21日(金)午前10時から学院の主尋問が行われます。証人は芸大事務局長です。組合側からの反対尋問は2月21日(月)午後1時から予定されています。


投稿者 管理者 : 2004年12月20日 10:23

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