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2005年07月05日
アフガン・イラク侵略戦争とイラク・サマーワでの自衛隊による「復興支援」の実態について
■アフガン・イラク侵略戦争とイラク・サマーワでの自衛隊による「復興支援」の実態について ( Alternative Mailing Lists )
■イラク意見広告の会HP経由(7/03)
アフガン・イラク侵略戦争と
イラク・サマーワでの自衛隊による「復興支援」の実態について井上澄夫(市民の意見30の会・東京)……(略)……
サマーワで陸上自衛隊はナニをしているのか
自衛隊の準機関紙『朝雲』の5月26日号によれば「(本年2月に)給水支 援はすべて(ODA=政府開発援助で)新設された浄水機でまかなえるように なり、宿営地で行っていた給水支援はほぼ終了した」。浄水・給水はサマー ワ派遣陸上自衛隊の主要任務とされ、いわば目玉だった。現在それはもうや っていないので、あとは医療支援と道路・学校などの補修ということになる。
『朝雲』には「イラク・ドキュメント」が掲載されている。それによって本年5月17日以降同月30日までの医療支援をみると、次のようになっている。5・17 サマワ総合病院で医療技術指導
18 医療支援なし
20 医療支援なし
21 医療支援なし
22 医療支援なし
23 医療支援なし
24 サマワ総合病院で医療技術指導
25 ルメイサ病院で医療技術指導
26 医療支援なし
27 医療支援なし
28 医療支援なし
29 ヒドル病院で医療技術指導
30 県医薬品倉庫で医療技術指導では道路や学校などの補修はどうか。
5月17日から23日まで
学校12、診療所6、道路3、スポーツ関連施設8カ所など計31カ所で施設補修工事(作業はいずれも現地の役務業者)
5月24日から30日まで
マジッドのアル・ジョラーン小学校の工事終了。このほかの施設補修は学校11、診療所7、道路2、スポーツ関連施設8カ所など計30カ所(作業はいずれも現地の役務業者)なんともフシギなことである。浄水・給水はもともと、ムサンナ州、サマーワ市など地元自治体の要請に応じて日本政府がODAで資金を提供すればやれたはずだ。自衛隊がやらなければならない理由はなかった。医療支援も、もうごくわずかしかやっていないことが上の記録で明らかだが、これも自衛隊でなければできないことではない。道路や学校、診療所、スポーツ施設などの補修は現地の人びとを雇用してやらせているのだが、それも自衛隊が担当すべき理由はない。5月26日付『朝雲』の記事「イラク派遣部隊・本格始動から1年」によれば「陸自派遣部隊は現地で延べ20万人を雇用した」とあるが、治安維持は本年3月に撤退したオランダ軍に代わってサマーワ入りした英国軍とオーストラリア軍がやっているのだから、現地の人びとの雇用は外務省の仕事だろう。
〈まず派兵ありき〉だったから、こんなことになったのだ。「復興支援」が 名目だからナニカしないわけにはいかない。しかしその「ナニカ」は自衛隊でなければやれないことではなかった。小泉首相は陸上自衛隊部隊の駐留期限を再延長することにこだわっているが、莫大な軍費を投じてわずかな給水をするのではなく、浄水・給水のためのインフラ整備に資金を拠出する方が長期的にみてもはるかに復興につながることくらい自明の理ではなかったのか。
小泉首相は南アジア・中東に展開している陸・海・空全自衛隊を即刻帰還させるべきだ。先日の爆弾攻撃は陸上自衛隊の車列を直接狙ったものだった。
このままでは自衛隊員が〈殺し・殺される〉事態を迎えることになってしまう。そうなって初めて日本の大多数の人が《日本が戦争している》ことに気づくのでは余りに情けない。度重なる派兵に反対し即時撤兵を要求する反戦活動を強化しよう。心からそう呼びかけたい。
投稿者 管理者 : 2005年07月05日 00:17
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