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2005年09月25日

都立大と横浜市立大、大学のトップが行政にとった態度

公立大学という病:横浜市大時代最後の経験 更新雑記

05/9/24 先般、都立大学前総長である茂木俊彦氏の『都立大学に何が起きたのか』を読んだ。大学トップとしての立場から都庁による都立大学の解体を記録した貴重なドキュメントであり、大学管理本部と都立大トップとの熾烈な交渉・駆け引きがとても興味深かった。
 「われわれの上のほうも、おこっているのですよ」(p.40)という大学管理本部長の言葉を読んだとき、思わず苦笑してしまった。私も人事課長から同じような台詞を聞いたことがあるからだ。おそらくそれは役人特有の言葉遣い・恫喝なのであろう。
 行政主導で実施された都立大学解体は横浜市大と相似をなしているのであろうが、一つだけ異なる点がある。それは、大学のトップが行政にとった態度であろう。このことは既に当時から言われていたことでもあったが、このブックレットを読んで再認識させられた。
 大学管理本部が主導する大学破壊に茂木総長が大学人としての筋を通した声明を出して抗ったのに対して、市大の前学長は「市長とは人格と人格のやりとりでまとめた改革案」(『東京新聞』04年4月20日)などと平然と言い、首長に対して媚びへつらう態度に徹した。市大前学長のことは「学長という病」に書いたので、ここでは書かない。
 中田のポチとして大学自治を蹂躙した彼が図書館長を勤めるという某市立図書館に、このブックレットは入るのであろうか。今は遠方にてそれを確認すべき手段もないが、もし入っていないようであれば、前学長氏宛でこのブックレットを送ってあげたいという気もする。

投稿者 管理者 : 2005年09月25日 00:31

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