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2005年10月07日

立命館に守山女子高を移管する目的の廃止条例案、守山市議会が可決

 10月4日,守山市定例市議会は,下記の新聞報道の通り,市立守山女子高を学校法人・立命館に移管する目的で,同高校を廃止する条例案を可決した。本年3月31日,守山市長がこの移管計画を突如マスコミを通じて発表して後,約半年という早さで同校の廃止が決定された。これで4月1日「立命館守山高校」開校に向け,市側の手続きが「完了」することになったようだ。

 ところで,立命館は「守山高校」の教育コンセプトを次のように書いている。
1.21世紀が必須とする科学的素養を育む全員必修の理数教育
2.ファスト・トラック制の導入、および先進の高大連携によるアドバンスト・プログラム
3.コミュニケーション能力を育む先進的英語教育と情報教育、高度な国際化教育
4.滋賀県・守山市の歴史・文化の継承と発展に貢献する教育
5.学術・文化・スポーツ活動で高校生が創造する学校文化の最高峰をめざす教育

 関係者の大半は,「最高峰をめざす教育」という上記のうたい文句にあるように,現行守山女子高校よりも今度新しくできる高校の方が教育面ではるかに質が高いし地域貢献も期待できると自負しているのだろうと思う。しかし,それはある一面から見た手前みその奢りでしかない。現在の経済環境の中で,年間100万円近くの授業料を支払う者だけが入学できる私学に対して,自治体が担う公立の果たすべく役割や意義もそれに劣らず重要である。公立から私立という前例がない今回の移管劇は,守山キャンパスの取得という別の意図とも絡んで,現行市立高校の教育実践内容を深く評価することもなしに,また国民の教育権を踏まえた本来の公教育のあり方についてほとんど議論されないまま進められたことは最大の不幸であった。

京都新聞(10/05)より

 4日、定例会を再開。来年4月1日に市立守山女子高の設置者を学校法人・立命館に移管する、とした市と立命館との覚書に基づき、女子高を同日付で廃止する改正条例案を可決した。


投稿者 管理者 : 2005年10月07日 00:32

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