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2005年10月11日

立命館大学教職員組合、理事会の附属校政策 教職員との間で丁寧な論議が必要!

京滋私大教連
 ∟●機関紙(第 103 号)2005. 9. 30より一部抜粋

●危機感をバネに全教職員が立ち上がる

三浦 立命館では毎年青年部主催の「花見の宴」があり、今年は四月七日に平野神社で行ないました。新しく採用された青年職員二○数名全員が組合に加入したのですが、「老若男女」ふくめて一○○名ほどの集まりで、本当に組合のエネルギーを感じました。これだけの青年が意気高く組合に加入してくれれば、立命館は安泰だという思いを強く抱きました。ところが五月二四日にとんでもない春闘回答が提示されて以降、未だに妥結に至らないという状況です。具体的には「一時金の一カ月カット」という前代未聞の唐突な回答が出てきました。これはとんでもない回答で、このままでは秋闘からたぶん冬も闘わなければならない、あるいは、二年越し三年越しの闘いになるのではないかと思っています。
 いま私たち組合が、理事会との闘いで軸にしているのは経営責任です。これだけ大規模の学園がどのような将来設計をたてるのか、それは理事会が中心になって正確な舵取りをしなければいけないと思うのです。これまで理事会は、組合を良好なパートナーシップと見ていましたが、そのためにはお互いの強固な信頼関係が必要です。しかし、今はそこのところが崩れているという状況です。
  
 その信頼関係が崩れる一番大きな原因が、経営責任であると思います。この間、立命館大学は非常に大きな規模になりましたが、大きくなればそれだけ社会的・公共的な説明責任が必要となってきますし、今のような時代状況・社会状況だからこそ、大学がどうあるべきかが問われていると思います。立命館学園が、胸を張って自信を持って大学の内外に対して、大学のあるべき姿を堂々と指し示してくれているのかどうかが問われていますが、現在は残念ながら理事会が教職員の信頼感を失うようなことになっています。
  
 六月はじめに第一回業務協議会をおこないましたが、埒があかないために二四年ぶりに団体交渉をおこなうことになりました。団体交渉をおこなうのは四半世紀ぶりで、理事会の中でもごく少数の方しか経験がありませんし、今の組合執行部では誰も経験していません。そのような中で、六○○名の教職員が参加する団交をおこないましたが結論を出すには至らず、第二回目の団体交渉では、一切の野次・罵声・怒号を飛ばさないという条件の下での「沈黙の団体交渉」を敢行しました。理事会が団体交渉を開催するにあたり、さまざまな制限を加えてくる中で、教職員は整然として参加し、野次や罵声を飛ばさず団体交渉をおこないました。

 新聞報道などで皆さんもご存知の守山女子高校の問題や、それに関わる平安女学院との提携問題に関しては、教職員がほとんど実情を知らされないまま進んでいるのです。理事会は、附属校政策を計画して、附属校を増やすという方向で事業に取り組んでいますが、その中身をどう作りあげるのかについては、教職員との間で丁寧な論議が必要だと思うのです。それが、ほとんど論議がなされないままに、教職員には何も知らせず進めようとする理事会の姿勢に対して、「疑心暗鬼」も生まれているのだということを、今明らかにしようということで取り組みを進めています。

司会 どうもありがとうございました。六○○人の教職員が団体交渉に参加されるという取り組みは大変なことだと思いますが、組合の組織率はどのようになっていますか?

三浦 衣笠とBKC(びわこ草津キャンパス)の二つのキャンパスがあります。APU(立命館アジア太平洋大学)もありますが、衣笠とBKCでは教員が四二%、職員は九五%という組織状況です。

司会 立命館は非常に活発な組合活動をされていましたが、今お話いただいたような事態になる中で、さらに活発さが増していると思うのですが?

三浦 今年度の理事会との春闘でも、新たな教員の組合加入は一○数名に留まっていて、まだまだ教員の組織率は弱いといえます。その一方で、今年の特徴として、非組合員の方が従来になく組合に結集してきている状況が生まれています。例えば、今回の春闘回答に対して、その撤回を求める教授団声明が全学部から挙がりました。特に理工学部では、組合の組織率が二○%と低いのですが、一二○名を超える方々が賛同して組合員・非組合員を問わず理事会の回答に対する反対声明が決議されました。文学部でも教授会が終了後に、七〇名ほどの教員が参加する中で決議文を作成するといったことがおこなわれ、元学部長も参加して理事会批判をしたということもありました。
 さらに政策科学部という非常に組合員の少ない学部でも、教授会をボイコットして教員団集会を開催して、回答の撤回を求める決議文を作成して、少々行き過ぎた動きでしたが、法人本部の建物でもある中川会館に決議文を貼り付けるという出来事もありました。まさに、全教職員が理事会の姿勢に対して、さまざまな動きを始めていますが、歴史的な闘いが進んでいると思っています。


投稿者 管理者 : 2005年10月11日 00:20

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